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INTERVIEW

2023.02.25

【対談】磨き上げた長所が光る2人の、本作でのトライに迫る! DIALOGUE+ 2ndアルバム『DIALOGUE+2』リリース記念、緒方佑奈・鷹村彩花×田淵智也 スペシャルインタビュー

【対談】磨き上げた長所が光る2人の、本作でのトライに迫る! DIALOGUE+ 2ndアルバム『DIALOGUE+2』リリース記念、緒方佑奈・鷹村彩花×田淵智也 スペシャルインタビュー

声優アーティストユニット・DIALOGUE+が、2月22日(水)に2ndフルアルバム『DIALOGUE+2』をリリース。リード曲であるDIALOGUE+らしさ溢れるアッパーチューン「絶景絶好スーパーデイ!!」をはじめ、個性豊かな新曲も多数収録された大充実のアルバムだ。

リスアニ!では本作のリリースを記念し、メンバーとDIALOGUE+総合プロデューサーを務める田淵智也の対談インタビューを全4回にわたってお届け。ラストとなる今回は、緒方佑奈・鷹村彩花の2人との対談。アルバム制作や田淵が感じた2人の成長にまつわる話題はもちろん、後半では今までメンバー2人が気になっていたことについて、田淵への“取材”も始まって……?

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INTERVIEW & TEXT BY 須永兼次

メンバー自身にとっても田淵にも、“発見”の多い1枚に

――まずは田淵さんから見た、『DIALOGUE+1』以降の緒方さん・鷹村さんのライブやレコーディングを通して感じた成長などについて、お聞かせください。

田淵智也 ほかのメンバーのインタビューでも前置きとしてお話しましたけど、僕個人として去年は「1人1人考え方が違うんだから、個々人にちゃんと話を聞いて向き合わなければ」と考えた年だったなというところがありまして。そういう意味で、2人の考えていることを多少は知ることができたように感じた1年だったんです。それは人間的な面でもそうですけど、歌とかパフォーマンスに関してもそうで。緒方さんも鷹村さんも、自分の声質の使い方とか、歌で一番目立てるようなところをようやく本能的にわかってきたといいますか。元々特徴的な声をしている2人が、そういう部分での力の発揮の仕方が上手になってきたように感じました。

田淵智也

田淵智也

緒方佑奈 その「私たちのことを知ってもらえた」ということが大きな安心感に繋がって、例えば歌に関していえば「こういうところはちょっと苦手だけど、こういうところはできるかもしれません」というのも伝えられやすくなったんです。おかげで得意なことをより頑張れるようになって、自分の個性を発揮できる場所が増えたように思っていますし、そのための道筋をちゃんと作っていただいた感じもあります。

鷹村彩花 逆に私は、特に「自分の得意分野を頑張ろう!」という意識は全然なくて。歌とかDIALOGUE+としてだけではなくて、声優としての活動全般のなかで持っていた「なるべくオールマイティに頑張りたいな」という意識を変えたつもりはないんですよ。ただ、多分本能的に自分の勝てるフィールドを探した結果、無意識的に「自分の得意分野は絶対勝ちたい」みたいな感じでグイグイ行くようになったんじゃないかなと思っています。

――さて、続いてはアルバム『DIALOGUE+2』のリード曲、「絶景絶好スーパーデイ!!」についてお聞きします。この曲を受け取ったとき、緒方さんと鷹村さんはまずどんな印象を持たれましたか?

緒方 最初に感じたのは、「まるでジェットコースターみたいな曲」ということで。「これから何が起こるんだろう?」という期待感とかわくわく感、あとは冒険を一緒にしていくようなイメージが浮かんだので、いつも以上にドッドッドッドッっていうリズムを大事に、ちゃんとアゲていきたいなと思いました。ただ、私はワンフレーズをふわっと歌う癖があるので、この曲に関しては結構レコーディングで苦戦しまして。そのとき使った歌詞カードを改めて見たら、田淵さんから「言葉1つ1つをもっと際立たせるように」とディレクションをいただいたからか、めちゃめちゃ点が打ってあったんです(笑)。

緒方佑奈

緒方佑奈

――歌詞にスタッカートを(笑)。

緒方 はい(笑)。「もっと粒立たせて」という書き込みもたくさんあって……そのぶんいつもの私よりも、リズミカルに歌えたんじゃないかなと思っています。あと「口をもっと大きく動かして」とも言ってもらえたかな?口の形を変えることで音がだいぶ変わってくるというのも、すごく奥深くて。レコーディング後には、ほかのアーティストさんが歌う姿を見て「この方って、こういうふうに口開けてるんだ」みたいな発見があったり、新しく成長できるポイントを見つけられた曲でした。

田淵 この曲はキーが結構あっちこっちにいくので、高音に関しては特に「声質の高い、守屋(亨香)さんと緒方さんが頑張ってくれないとどうにもならん!」というところがあるんですよ。だから緒方さんにはすごく期待しつつ、ある種の試練として受け取ってもらった曲でした。ただ、苦手にちゃんと取り組んだだけの良い仕上がりにもなりましたし、ほかの7人をしっかり支えるような高くてバシッとした声を出せていることも、すごく良かったなと思っています。

鷹村 私はこの曲、起承転結がめちゃくちゃはっきりしているなと思いました。イントロからパーティというか、それこそ佑奈さんが言っていたみたいにジェットコースターというか、そういう賑やかなものが始まったなぁ……みたいな。で、私は物語性のある曲が好きなので、それにすごくわくわくしたのを覚えています。あと、2サビの「ス」がめちゃくちゃ続くところは本当に苦戦しまして。

緒方 ねぇ私も!(笑)。「ス」が何個かわからなかった!

――皆さん同じことをおっしゃっていますね(笑)。

鷹村 数多ある曲の中でも、こんなに「ス」が続く曲ってなかなかないですよね?私、練習のときから個数を数えてちゃんと書き出していたんですけど、それでもわからなくて。今でこそ掴めてきたんですけど、踊るとまだわかんなくなっちゃいそうになるんです。

鷹村彩花

鷹村彩花

――リズムも細かいから、余計にですよね。

鷹村 はい。しかもサ行って滑っちゃうから、苦手としている人が一番多い行なんです!だから「おのれぇ!別の単語にしてくれぇ!」と思って……正直、ちょっとだけ呪いました(笑)。

田淵 いいですよ、どんどん呪って(笑)。鷹村さんに関しては、「こういう声を出してるとき、めちゃめちゃドキッとするよね」みたいなところが歌割りでもすごく印象的に作れたんですよね。「それが僕の思っている、鷹村彩花の得意技なんだぜ!」という気持ちで歌割りやオーディションの結果を用意しているつもりはあるので、呪ったぶんだけ何か発見できるものがあったら、ちょっとは浄化されるんじゃないでしょうか?

鷹村 大丈夫です。五寸釘打ったりはしてないんで(笑)。

田淵 あと、『DIALOGUE+2』全体に通ずることでもあるんですけど、鷹村さんが上手くいったときの爆発力ってすごいんですよ。それは事前に用意した歌割りでも、オーディションでもそう。しかも、例えば意外と低い音のほうが上手かったり、柔らかく歌ったときにはほかの人に出せない優しさのある声を出せたりといった発見も、最初の頃よりすごく多かったんです。だから1枚通して聴くと、鷹村さんの歌声のバリエーションがすごく豊かなものに仕上がったように感じると思いますよ。

――緒方さんについても、そういう発見はありましたか?

田淵 緒方さんは、場面が変わるときの歌の文字の表現が非常に上手なんですよね。だから、よく2-Aメロ担当になるんです。

緒方 それ、私も思ってました!2A率高いなって。

田淵 それは、大事な1サビが終わったあとの、場面転換をするときの表現が非常に上手いから。「この文字をこう発音するだけで、一気に切なくなるんだ!」と歌を録りながら発見することがすごく多いんです。そのおかげもあってか、今回のアルバムで彼女が取っているパートは、そういう彼女にしかできない表現がみられるところが必然的に多かったような気がしますね。

――そんなリード曲以外にも、『DIALOGUE+2』には新曲がたくさん収録されました。なので前作のインタビューに続き、今回もあえて1曲おすすめを、メンバーのお二人に挙げていただきたいのですが。

緒方 私、たしか『DIALOGUE+1』を録り終えたとき、「もし次挑戦するとならどんな曲に挑戦したいですか?」と聞かれて「ラップが入っている曲をやってみたいです」と言ったような気がしていて。そういう意味では、ちょっとラップっぽいことに挑戦させてもらえた「MAHOROBA-Deli」ですかね?

田淵 あー、たしかに緒方さんが「ラップ」って言ったから「MAHOROBA-Deli」を書いたのかもしれない。はっきりは覚えてないけど。

緒方 それにこの曲には、リズムのあるラップっぽいパートと普通の歌とでは違う発声をするんだなという学びもありまして。ラップパートになったときは、まるで“緒方佑奈”というキャラクターを作ったかのように、「より濃い“緒方”きたよ!」という感じの声を使ったんです。それがキャラソンを歌っているみたいで、すごく楽しかっです。

鷹村 私は、資料をいただいたときからずーっと聴いているくらい「めっちゃオンリーユー」が本当に好きで!DIALOGUE+って、そこまでラブソングみたいなものを歌っていない印象があったし、最近歌った「おもいでしりとり」とか「デネブとスピカ」みたいな曲でも、幸せな恋愛模様というよりは、もだもだしているようなイメージが強いんです。でも「めっちゃオンリーユー」はただのかわいいカップルの微笑ましい日常を描いたような曲で、それが私の中でぐっときて。少女マンガとか恋愛小説を読んでいる気分になれる“微笑ましい恋愛ソング”というところが、すごく好きなんですよね。

田淵 DIALOGUE+の子たちにONIGAWARAが褒められるのは本当に嬉しい。昔からの友達だから、気に入ってもらえて本当に嬉しい。特に甘酸っぱい恋愛の歌詞なんて、まさにあっぱれですよね。

まさかのメンバーからの“取材”!気になっていたDIALOGUE+楽曲の要素とは

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