INTERVIEW
2023.02.08
2023年冬クールのTVアニメ『イジらないで、長瀞さん 2nd Attack』のOPテーマは、1期『イジらないで、長瀞さん』同様、ヒロイン長瀞さん役の上坂すみれが歌う。前作では森月キャスと作詞を共作したが、今回は作詞がヨシダタクミ(saji)、作編曲がKoTaという布陣に。だが今作でも、長瀞(早瀬)さんや作品である『長瀞さん』の特徴を非常に感じ取れる楽曲になっている。カップリングの1曲では作詞を担当した上坂。収録曲3曲をどのような視点で受け取ったのだろうか。
INTERVIEW & TEXT BY 清水耕司(セブンデイズウォー)
――昨年10月の5thフルアルバム『ANTHOLOGY & DESTINY』に続くリリースとなりましたが、今作「LOVE CRAZY」が誕生した時期や経緯、それからどのような楽曲になったと感じているか教えてもらえますか?
上坂すみれ そうですね、TVアニメ『イジらないで、長瀞さん 2nd Attack』はこの1月のアニメなので「LOVE CRAZY」も去年の夏前には制作を始めていました。アフレコが始まる前に今回もオープニングを、というお話はいただいていました。逆にカップリング曲の2曲は割と最近作っていて、「道がわからないのうた」はアルバムの収録曲候補でもありました。「LOVE CRAZY」はコンペで曲を選ばせていただいています。(1期OP主題歌の)「EASY LOVE」の完成度がすごく高かったので、そこから続く世界でありながらパワーアップ感がすごくあると初めて聴いた時に感じて。作詞のヨシダタクミさんは、(杉本紗和役で出演した)TVアニメ『かげきしょうじょ!!』などで青春ポップな歌詞がお得意なイメージがあったので「ヨシダさんがいいです」というお話をしました。
――「EASY LOVE」をパワーアップさせたイメージを感じた、ということですが、歌詞も同様の印象を感じさせますね。
上坂 そうですね。「EASY LOVE」と続けて歌ったらすごく大変そうですが、「EASY LOVE」を包括したような世界観で、でも勢い良く書いてくださっていますよね。私だと絶対思いつかない譜割りで、とてもポップなサビとちょっと難解なA、Bメロになっていますし。サビは速いので結構難しいのですが、カタルシス的なところもとても強いので、歌っていても弾むような響きの言葉がたくさんあるのがすごく楽しいです。
――歌う前やレコーディング時に意識されたことはありますか?
上坂 今回は長瀞さん要素が強いというか、キャラクターソングではないですが長瀞さんのちょっと積極的な心情が表れていると感じたので、歌い方を少しだけ寄せるのが合うかと思いました。なので、かわいさやいじらしさを表現したり、明るい笑顔感を意識したり、というのはありましたね。「EASY LOVE」はちょっとひねくれていましたが、この曲はもっと視線が真っ直ぐな感じがしました。
――演者としてはどのような声、演技で長瀞さんに向かわれているのでしょうか?
上坂 長瀞さんに関しては、私はこういうスピード感のある、さっぱりした感じの褐色キャラクターをそんなに演じたことなかったので、最初は結構悩みました。自分の地の声でやると合わない気がして。それで“幼いけど低めの声”を色々と探るなかでできていったと思います。
――その意識を少し持ちながら「EASY LOVE」や「LOVE CRAZY」を?
上坂 ただ、キャラソンではない認識はありましたし、あまり難しい歌い方をしてしまうとライブで聴こえ方が全然変わってしまうので、やっぱりうたいやすい歌い方というのは前提にありました。でも、歌詞でもメロディでも長瀞さんを感じる曲なので、ところどころで表情があってもいいのかな、みたいな感じですね。
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