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INTERVIEW

2023.01.26

3年ぶりに2ndアルバムをリリース! 『nolca solca』は、halcaの成長と現在をすべて詰め込んだ最高の自信作!

3年ぶりに2ndアルバムをリリース! 『nolca solca』は、halcaの成長と現在をすべて詰め込んだ最高の自信作!

halca待望の2ndアルバム『nolca solca』には、2020年5月発売の「時としてバイオレンス」から、昨年8月リリースの「誰彼スクランブル」「あれこれドラスティック feat. 鈴木愛奈」までのシングル表題曲全てとカップリングの代表曲7曲に加えて、新曲を5曲収録。1stアルバム『Assortrip』から約3年の間で、多くの人気アニメの主題歌をスマッシュヒットさせ、アーティストとして着実にステップアップしてきたhalcaに、彼女の2023年の新境地を開拓する新曲について話を聞いた。

INTERVIEW & TEXT BY 阿部美香

1stアルバム制作時を超える責任感とプレッシャー

――昨年『リスアニ!WEB』での「【連載】halcaの話、聞いてって!monthly live [playgood]」のインタビューでもよくhalcaさんは、ここ2年くらいで自分の成長をすごく感じているとおっしゃっていました。『nolca solca』はまさに、その成長期間のシングル曲と成長期間を経ての新曲が収録された、大切な1枚になりましたね。

halca はい、もう最高のアルバムになりました。

【連載】halcaの話、聞いてって!monthly live [playgood]

――アルバム制作に対するhalcaさんの心構えも、1stアルバムとは変わりました?

halca 変わりました。正直、『Assortrip』の時は、私自身プロとしての自覚がまだまだだったんです。シングルの表題曲が3~4曲あるからアルバムにまとめましょう、くらいのイメージしかなくて、すべてスタッフさんにおんぶに抱っこでした。でもここに来るまで、ライブでもシングルの制作でも、自分からも色々なアイデアが出せるようになっていたので、2ndはちゃんと意味のあるアルバムにしなきゃと思いました。

――よく、アルバムはアーティストの名刺代わりと言いますけど、halcaさんにとっては、新しく渡す人が増えた2枚目の名刺になるわけですしね。

halca そうなんです!やっぱり、フルアルバムを出すというのは、大きいニュースだと思うんです。halcaを応援してくれてる人にとってもそうだし、普段「最近halcaって名前見るけど、どんな子なんだろう?」という人の目にも触れる機会が多くなるだろうから、注目度はシングルより高くなるかもしれない。そうなると、“これが今のhalcaのすべて”だと判断されるものになる。それも少し怖いし、プレッシャーでもあるんです。アルバムを作らせてもらえることは楽しみでしたけど、いざ制作が始まる頃には、1stアルバム以上のすごい責任を感じていました。

――そういう気持ちになったことこそが、halcaさんがアーティストとして成長し、自立した証だと思いますよ。

halca そうだったら嬉しいです。なので『nolca solca』は、私が何年もかけて今まで頑張ってきたことを、最大限魅力的に発信できるキッカケ。このチャンスは逃しちゃいけない!と思って頑張りました。

ジャケット写真の“ごちゃごちゃ”で謎解きができる?

――『nolca solca』のCDは3形態でのリリースですが、カラフルなジャケットがとても目を引きますね。

halca かわいいですよね!ジャケット写真のデザインは、タイトルが決まる前から、デザイナーさんに私の想いをたくさんお話しして作っていただいたんです。この3年の間に、音楽でも色んなことにチャレンジしてきて、自分も色んなものを好きになりましたし、今回、アルバムに入る予定の楽曲も、どう見てもバラエティに富んでごちゃごちゃしちゃうのは確実(笑)。だから、その“ごちゃごちゃ感”をかわいく見せたかったんです。例えば洗濯機がグルグル回っている感じとか、水槽から色んなものが飛び出してるイメージで、それを絵に描いて説明したり。私の生い立ちなんかもたくさんお話したら……halcaにまつわる色んなものを詰め込んだデザインにしてくださって、こんなにかわいくごちゃごちゃになりました!(笑)。

――halcaさんの周りに、色んなガジェットが置かれていて実にカラフルですよね。

halca はい。ファンの方にはおなじみですが、halcaといえば枝豆だし、ボクシンググローブは「時としてバイオレンス」で使ったものだし、ボウリングのピンは「告白バンジージャンプ」のジャケットのイメージ。最近キノコをたくさん食べているのでキノコもあります(笑)。お寿司も本物!撮影も特に【初回生産限定盤B】は大変で。私が寝転がって顔の周りを囲んでアイテムを置いてもらっているから、身動きが全然できなかったので……1回寝落ちしちゃったり(笑)。お寿司だけじゃなく食べ物は全部、本物を使っているので、私の顎の下にいる生のイワシとドーナツの匂いが混ざったり、もう、色々すごいことになっていましたね(笑)。なかには「このアイテムはhalcaとどう繋がるのかな?」と感じるものもあると思うので、ぜひ皆さんにもジャケット謎解きをやってみてほしいです。

初回生産限定盤B ジャケット

初回生産限定盤B ジャケット

――『nolca solca』というアルバムタイトルもユニーク。“のるかそるか”は、成否を天にまかせて思い切って物事を行うことで、“いちかばちか”の意味がありますね。

halca 実は最初、全然違うタイトルを考えていて、もう少し柔らかくてかわいい言葉はないかな?って探していた時に、たまたま見つけた言葉を検索していたら、ある英語が出てきたんです。それが日本語だと“のるかそるか”と同じ意味らしくて。ローマ字の綴りをちょっと変えたら、nolca、solca、halca!ってすごく響きも見た目も良かったので、おふざけのつもりでタイトル候補に入れたら、スタッフさんたちが「面白いじゃん!」とノリノリになってくれて、決まりました(笑)。

――ユーモアのセンスがマッチして良かったですね。

halca ただのダジャレだけじゃなく、私にとっても意味ある言葉だったんです、“のるかそるか”は。このアルバムの1曲目「時としてバイオレンス」の頃から、いつもスタッフさんたちと「勝負の1枚だ」「これが勝負曲だ」と口癖のように言っていて、みんなで励まし合いながら、たくさんの人に聴いてもらえるようにアイデアを出し合いながら頑張ってきたんです。それくらい、1曲1曲を“のるかそるか”な状況で出してきての今なので、すごくぴったりなタイトルだし、ここからもっとノっていけたらいいな!という願いを込めてつけました。

「weather through」はみんなを助けられる曲にしたかった

――ここからは、各新曲についてお聞きします。「weather through」はアコースティック感のあるバンドサウンドと軽やかなメロディが素敵なポップス。他人がどう思おうと、自分が信じているものを積み重ねることが大切だと歌う、気持ちが安らぐ1曲です。作詞はhalcaさんが手がけていますが、どんな想いを歌詞に込めましたか?

halca 今までも「cue」や「reprise」で歌詞させてもらいましたが……今回も作詞をすることになって思い出したのが、一番最初に書かせてもらった「one another」のことでした。あの曲は、初めての作詞=特別な出来事だったからこそ届けたかった、応援してくれる皆さんへの感謝の気持ちを紡ぎました。そして今回のアルバムも、私にとっては特別なもの。「one another」で伝えた“ありがとう”の気持ちをもっと広げて、みんなの助けになれる歌にしたかったんです。

――心を軽くできるような?

halca はい、私は歌が大好きで歌手を目指しのですが、悲しいことや辛いことがあった時には、あんなに好きなはずなのに、今日はなんか歌いたくないな……と思う日もあるんですね。そんな自分に気づくと、すごくモヤモヤするし、落ち込んでしまう。でも、それって誰が悪いわけでもないんですよね。たまたまそんな気持ちになるだけで、私が歌を好きなことに変わりはないし、その想いは大事にしたい。だからみんなにも、何かあったとしても投げやりになったり、自分の“好き”を諦めたり、否定しないでほしいと思ったんです。そんなのは、お天気が悪かったから、もやもやしているだけのことだから!って。なのでタイトルも、“嵐を乗り切る”という意味のある「weather through」にしました。

――コンポーザーの川崎智哉さんは「キミがいたしるし」や「キミの隣」などhalcaさんの代表曲を何曲も書かれていますよね。

halca そうなんです。ずっと前にデモはいただいていたのですが、最初からすごく良い曲で、涙が出ました。それくらい良い曲だからこそ、絶対にアルバムで歌いたいと思って、今まで大事に温めていたんです。ただ、川崎さんからいただいた曲は、歌詞をずっと宮嶋淳子さんに書いてもらっていて、だからこそ素晴らしい曲ばかりなので……今回、私が作詞でいいのかな?というのも、すごくプレッシャーで。

――とても素敵な曲になっていますよ。

halca 本当ですか!良かった!!みんなにも、これを聴いて少しでも心を軽くしてもらえたら嬉しいです。

――そして『nolca solca』の新曲では、初めての楽曲提供者も多いですね。「なんで?なんで?なんで?」は、北川勝利(ROUND TABLE)との初コラボです。

halca 北川さんの作られる曲は昔から大好きで、ライブも拝見していましたし、Twitterでもやり取りをさせていただいていて。そんななかで「曲を書かせてください」と言ってもらえたのが嬉しくて、今でもその時のスクショを大事に保存してるくらいなんです。なので、アルバムの時には絶対にお願いしようと決めていて、ようやく夢が叶いました。

――北川さんらしい、お洒落な渋谷系の香りのするキュートなディスコソングになりましたが、halcaさんからはどんなオーダーを?

halca 私、北川さんが書かれたアニメソングの中でも、『ARIA The NATURAL』の「夏待ち」と『ちょびっツ』の「Let Me Be With You」が本当に大好きなんです。なので「私の好きな曲はこれです、halcaに似合う曲をお願いします」ということだけお伝えして、あとはお任せしました。今までこんなにキュートで、私の声質にスポットが当たった感じの曲はありそうでなかったから、すごく新鮮でした。レコーディングにも北川さんが来てくださったのですが、あまりかわいくしすぎるとキャラソンみたいになってしまうので、“halcaらしさ”と“かわいさ”の加減は難しかったです。北川さんのディレクションにも応えつつ、恋するかわいい女の子の気持ちを出しつつ、いかにもディスコ!って感じで最後はノリノリで歌えて、すごく楽しかったです。

――リフレインされる“なんで?なんで?なんで?”のフレーズも、普段のhalcaさんが言ってそう。すごくお似合いですよ。

halca 言ってますかね?(笑)。

――「えー、なんでー?」ってよく言ってますよね(笑)。

halca あはは、そうかも! 曲中ではセリフ調だったり、色んな言い方、歌い方の“なんで?”があって、1つ1つニュアンスを変えているので、ぜひ聴き比べてみてください。

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