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INTERVIEW

2023.01.25

期待の新人・FRAM、『防振り。2』EDテーマを担当!「アニソンを歌いたい」という夢を叶えた今の想いとこれまでの軌跡

期待の新人・FRAM、『防振り。2』EDテーマを担当!「アニソンを歌いたい」という夢を叶えた今の想いとこれまでの軌跡

アニソンシンガーのシーンに期待の新人が登場した。その名はFRAM(フラン)。透明感のある歌声と絶対音感の持ち主で、ピアノやパーカッションといった楽器演奏のみならず、自ら作詞・作曲もこなす才媛だ。「アニメタイアップを歌いたい!」という目標を掲げ、2022年に「科学アドベンチャーシリーズ」最新作となるゲーム「ANONYMOUS;CODE」のEDテーマ「My Dearest」でソロアーティストとして本格始動した彼女が、2023年1月クールの注目作TVアニメ『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。2』のEDテーマ「Step for Joy」を担当。リスアニ!初登場となる彼女に、ここまでの軌跡と夢を叶えた今の想いを聞いた。

INTERVIEW & TEXT BY 北野 創(リスアニ!)

アニメソングを歌いたい!――その想いが実るまでの軌跡

――FRAMさんはアニメソングを歌うのが夢だったというお話ですが、そもそもソロで歌い始める前から、ずっと音楽活動をされていたんですよね。

FRAM そうです。私は宮城県の気仙沼市出身なのですが、仙台でUnwaveというユニットを結成して、今もユニットでも活動しているのですが、その過程で上京して東京に来ました。

――プロフィールを拝見すると、特技の1つに「絶対音感」とありますが、子供の頃からそういった音楽的な素養を培ってきたのでしょうか。

FRAM 私が3歳くらいのときに、母が誕生日にピアノのおもちゃをプレゼントしてくれて、それを私が楽しそうに触っているのを見て、小学生になったらピアノを習わせてくれたんです。でもその前から、幼稚園でリズム発表会に参加したりと音楽に触れる機会が多くて。そのときから鍵盤楽器にも触れていましたし、例えば「ムーンライト伝説」(TVアニメ『美少女戦士セーラームーン』OPテーマ)のメロディを耳コピして弾けるようになっていて。

――すごい!

FRAM そこからピアノを習い始めて、小学生のときには携帯の着メロを作る機能を使って作曲みたいなこともしていたんです。その頃からちょっとずつ音楽のスキルを磨いてきたから、今があるのかなと思います。

――音楽が好きだったのですか?

FRAM そうですね。最初は演奏したり作ることが好きだったのですが、徐々に歌うことも好きになっていきまして。私はスキマスイッチさんが大好きなのですが、中学生の頃に有線から流れてきた「全力少年」を聴いた瞬間にビビッときたんです。そのときに「プロの歌手ってすごい……!」と思ったのと同時に「私もプロになりたい!」という気持ちが芽生えて。そこからプロになることを意識して歌うようになりました。

――そこから歌手を目指すようになったと。

FRAM はい。オーディションを受けてみたりもして。でも、私の地元は結構田舎で、アーティストの道を目指すような人が周りにいなかったこともあって、最初は「そんな道を目指していたら笑われるかな……」と思っていたんです。でも、自分が本当にやりたいことを諦めて後悔はしたくないと思い、音楽の専門学校に通うために仙台に引っ越して、その学校で2年間、ボーカリスト/アーティストのことを学びました。

――音楽活動を始めたのはその頃?

FRAM そうです。専門学校で私と同じ気持ちを持っている人たちとバンドを組んだのが、私にとって初めてのオリジナルバンドでした。最初は学内だけでやっていたのですが、徐々に仙台のライブハウスに出演するようになって。当時は基本カバー曲をやりつつ、自分で楽曲も作ったりしていて。そのバンドから派生して始めたのがUnwaveになります。

――Unwaveの音源を聴かせてもらったところ、昔の作品は結構ロックな印象が強かったのですが。

FRAM そうですね。ただ、私は色々な音楽を聴いていくうちに、アニメソングやゲームソング、ボーカロイドみたいなサブカル寄りの楽曲を好きで聴くようになっていて。専門学校でもそういう仲間が多かったので、バンドでカバーする楽曲もアニメソングが多かったんです。その頃から「いつかアニメソングを歌いたい!」という想いがあったので、オリジナル楽曲を作るときも、アニメタイアップを意識したような楽曲をよく作っていて。Unwaveとして作った最初の曲「My Heart」も、情熱的なアニメソングを思わせるようなサウンドになったと思いますし、周りからも「アニメソングっぽい」と言ってもらえることが多かったので、私の中でもさらにアニメタイアップを歌いたい気持ちが高まっていきました。

――ちなみに、その頃はどんなアニメソングを好きで聴いていたのですか?

FRAM さっきオーディションの話をしましたけど、カラオケオーディションのときは大勢の前で『涼宮ハルヒの憂鬱』の「God knows…」を歌いました。あとは、川田まみさんの「JOINT」(TVアニメ『灼眼のシャナII』OPテーマ)やキャラクターソング系のかわいい曲もカラオケでよく歌っていました。アニメソングだと女性ボーカルの楽曲を好きになることが多くて。特に中川翔子さん、水樹奈々さん、LiSAさん、Aimerさんは憧れの存在で、「私もああいうふうになりたいなあ……」と思いながら、カバーさせていただいたりしていました。

――ボカロも好きというお話でしたが。

FRAM 学生時代にニコニコ動画にハマって、実は私も「歌ってみた」動画を何個か上げていたことがあったんです。ニコニコ生放送をやっていたこともあって。

――ええっ!生主じゃないですか!

FRAM そうなんです(笑)。普通の人が動画をポンッと上げることで世界中の人に聴いてもらえる環境が素晴らしいなと思って。その頃は歌い手として有名になりたいと思っていたのですが、途中で断念してしまったんです……(苦笑)。でも、アニメのタイアップを歌いたい夢は捨てきれなかったので、自分なりにバンド活動を続けて、頑張ってきました。

――本当にアニメソングが歌いたい一心で活動されていたんですね。

FRAM はい!バンドも好きなのですが、アニメソングではソロシンガーの方の曲を聴くことが多くて、ソロとしても活躍していくのもいいなあと思い始めて。なので、今、ソロとしてアニメソングの夢が叶ったことが、本当に信じられないというか……願っていたことが実現したことに自分でも驚きです(笑)。自分自身が本当に叶うとは思っていなかったところもあった反面、口に出して言っておくと、周りも応援してくれるし、実際に有言実行できたので、そのことにも感動しました。

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