【インタビュー】実力派メンバーで最新鋭サウンドを届けるバンド・ミラクルチンパンジーがTVアニメ『佐々木と宮野』OPテーマ「瞬き」を担当! これまでの活動や作品への想いについて話を聞く

メンバー全員がクリエイターとして、そしてスタジオミュージシャンとしても数々の作品、アーティストに関わってきた、まさに“プロ集団”のバンド・ミラクルチンパンジー。結成以来、実力派メンバーでファンクやソウルサウンドを楽しみつつ、マイペースにライブ活動をしてきた彼らの最新鋭サウンドを世の中は放っておかなかった!TVアニメ『佐々木と宮野』の“顔”となるOPテーマ「瞬き」を描き下ろした彼らに話を聞いた。

●ミラクルチンパンジー、その始まり。

――まずは皆さんが音楽活動を始めたきっかけを教えてください。

大西洋平 僕はMr.Childrenが好きで、ミスチルに憧れたことがきっかけで中学1年生のときにギターを始め、音楽をやるようになりました。中学生の頃からバンドをやっていましたね。

二村 学 叔母がX JAPANやhideさんが好きでずっと聴いていたんですけど、僕が中学2年生のときにhideさんが亡くなったことがきっかけでギターを始めました。

ZENTA 近所の同級生のお兄ちゃんが家でギターを弾いていたのを見て、「かっこいいなぁ」と思ってやり始めました。小学校6年生でしたね。

――割とすぐに作曲もやられるようになったんですよね?

ZENTA 僕、楽器屋さんが好きで。週5くらいで通っていたのですが、ギター以外にも録音する機械なんかも置いてあって、興味を持ったんです。結果、その機材を買って、家で録音をするようになったことから曲を作るようになりました。

――バンドはされなかったんですか?

ZENTA 文化祭のバンド、とか。短い期間で組むバンドはやっていたのですが、長い時間一緒に音楽をするような仲間とは出会えなくて。それよりも家で曲を作っていることのほうが好きでした。

――現在のように楽曲を提供したり、バックバンドをやられるようになったのはどういう経緯だったのでしょうか。

大西 僕は20代の頃に所属をしていたレコード会社を辞めることになったときに「楽曲を提供しないか」と誘っていただいたことがきっかけで作家業も行うようになって。それから「魔進戦隊キラメイジャー」や「手裏剣戦隊ニンニンジャー」の歌を担当したときに、「作詞もやってみないか」と言われたことから、今は色んな方の楽曲への歌詞提供もするようになりました。

ZENTA 自分が何者になれるのかがわかっていなかったんですよね。バンドをしていませんでしたし、歌の上手い人を探してもいたけれどそれも上手くいかなくて。でも曲を作ることは好きで、ずっと作曲はしていたんです。それをレコード会社やオーディションに送りまくっていたときに、エイベックスの人が声をかけてくれて、作家デビューすることになりました。実はそのときにエイベックスのアーティストさんが歌ってリリースした曲は、「これは良い曲だな」と思いながら好きに作った曲で。2曲あったのですが、その曲の仮歌を歌っていたのが大西くんだったんです。

――もうその頃にはお知り合い!?

ZENTA エイベックス・アーティストアカデミーという学校があって、そこに行ったら大西くんがいたんです。エイベックスのアーティストオーディションで受賞をしたことで通えることになったんですが、そこで聴かせてもらった生徒の歌声の中で「この子、歌がかっこいいですね!」って言ったことで紹介してもらったのが大西くんだったんです。

――まさにミラクル!

大西 そうなんです。そこからの付き合いです。

ZENTA 当時はゴリゴリのシンガーソングライターだったので、僕が一緒にやる余地はなかったんですよね。

大西 会ったときにギターを持ってきてくれて。すごい演奏で驚かされました。

――作家業をされることでご自身の視野の広がりや影響などはありましたか?

大西 自分のパフォーマンスに極端に影響が出たかはわからないですが、単純に作家としての幅は広がったと感じることは多いです。例えば自分ならテーマにしないようなことをモチーフにして「書いてほしい」と言われることも多いのですが、そういう機会がなければ一生そのテーマで楽曲を作ることはなかっただろうと思うこともありますね。あとは自分1人でやっていると、「ここをこんな表現にしてはどうか」といったアドバイスややりとりは皆無ですが、作家として作品を提供するときには、そういったリテイクなどもあって。新しい視点をもらうこともあります。

――ZENTAさん、二村さんはいかがですか?

ZENTA そもそも作ることが好きなので苦にならないのですが、最初の頃はきつかったです。自分の好きなものを作っていたのですが、仕事になると「こういう曲を作ってください」とオーダーがくるんですよね。それが苦痛だった時期もありつつ、ずっとやっているうちに慣れました(笑)。

二村 高校以降はバンド活動をしていたのですが、活動しているうちにレコーディングをする機会も出てきたので、レコーディングに慣れたいと思って当時盛り上がってきていたニコニコ動画に録ったものを投稿していたんです。そこから色んな人と知り合って、「○○がメジャーデビューするんだって」となれば、「サポートをお願いしたい」と話をもらって、またその活動がきっかけで別の人に出会って……とどんどん横の繋がりが出来ていく感じで自分の活動は広がっていきました。

大西 それって珍しいよね。

二村 そうかな?

――だから二村さんがお手伝いされているのはsupercellやEGOIST、こゑだちゃん、TRUEさんなんですね。

二村 そうですね。大元はそういった仲間からの繋がりでした。supercellのryoとの縁も、そもそもはHoneyWorksのGomからの紹介で。「supercellでMVの撮影があるから、やってみない?」と声を掛けてもらったんです。Gomとは友達で、よく遊んだりしていたから声が掛かったんですけど、その後はryoから「レコーディングも一緒にやろう」と言ってもらって、と繋がっていったような感じです。

――二村さんはアレンジャーとしても活動されていますが、アレンジをされるときの醍醐味はどんなものですか?

二村 作曲はゼロから作る作業ですが、アレンジは出来上がっているものを装飾していくような作業なので、それが楽しいです。

ZENTA バンドでの制作がそれに近くて。僕が曲を作って、大西くんが歌詞を載せたものをアレンジしてもらったりしながら完成しています。

ミラクルチンパンジーとアニメソング

――そんな皆さんの印象に残っているアニメソングを教えてください。

大西 断トツで「CHA-LA HEAD-CHA-LA」です。それこそエイベックスのオーディションでも僕はやりました。まさか今、その業界に自分がいることになるとは思いませんでしたね。

二村 高校生のときに初めて観た深夜アニメが『serial experiments lain』という作品で。その主題歌であるbôa(ボア)の「DUVET」は未だに好きです。bôaはポール・ロジャースの子供のジャスミン・ロジャースとスティーブ・ロジャースがいて、この曲はジャスミンが作っているんですよ。アニメ自体は当時だと雰囲気が独特なアニメだったので、すごく印象に残っています。

ZENTA 僕は『るろうに剣心』の主題歌が好きでした。ここでアニメソングが大きな改変の時期に入るんですよね。それまではいわゆるアニソンなのですが、ここでJUDY AND MARYやTHE YELLOW MONKEYなんかが主題歌をやり始めて。その時期に主題歌きっかけでTHE YELLOW MONKEYにハマりました。

二村 あの頃はそういうの多かったよね。『SLUM DANK』のWANDSとか。

ZENTA それもいいなぁ。

大西 たしかに!WANDSは聴いたなぁ。

――ありがとうございます。皆さんはミラクルチンパンジーを結成されたときには、どんなバンドを作ろうと思っていらっしゃったのでしょうか。

大西 元々ファンクやソウルが好きだったのですが、そういう楽曲はあまり仕事でやる機会がなくて。それなら自分でバンドでやろうと思って結成しました。メンバーも、まずは仲良しなメンバーを、と思ってZENTAくんとドラムの白川玄大くんに声を掛けて、玄大くんの繋がりで二村くんが入ってくれて、それからキーボードのGakushiさんが入ってくれました。

二村 今のメンバーで固まったのは、3年前くらいです。でも年に1回、2回ライブをする、くらいの活動ペースなので、普通のバンドで考えたら活動自体は半年くらいです。

大西 多いときでも1年に3回だったよね。ライブも。

二村 季節ごとにはやりたいよねって言っていたんですけどね(笑)。各々の活動もあって、そのなかでタイミングが良いときに、とやろうとなるとそのくらいになってしまいます。

――そんな皆さんがメジャー1stシングル「瞬き」をリリースします。こちらはTVアニメ『佐々木と宮野』のOPテーマとなっていますが、アニメにおけるOPテーマ、そしてEDテーマに対してどのようなイメージをお持ちかを教えてください。

大西 曲調でそのアニメ作品について示しているのがオープニングで、エンディングは歌詞でそのアニメを表現しているような気がします。オープニングは間口を広げて、エンディングで深いところを感じさせるようなイメージですね。

二村 単純に見る側としては、オープニングは最初に触れるものだから、アニメ作品へのとっかかりになるもので。エンディングはともすると飛ばされてしまうこともありますが、歌詞や曲調で観ている側に寄り添ってくれていることが多いように思います。

ZENTA オープニングは明るく元気で、エンディングは静かなバラード、みたいなイメージが子供の頃からありました。動と静を表すものが多かったような気がします。

次ページ:「佐々木と宮野」と「瞬き」と

この記事を書いた人