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2022.01.20

【イベントレポート】逢えない時間に焦がれ望んだ“初めまして!”。“THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 10th ANNIVERSARY M@GICAL WONDERLAND TOUR!!! CosmoStar Land”名古屋公演DAY2レポート

【イベントレポート】逢えない時間に焦がれ望んだ“初めまして!”。“THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 10th ANNIVERSARY M@GICAL WONDERLAND TOUR!!! CosmoStar Land”名古屋公演DAY2レポート

「アイドルマスター シンデレラガールズ」の10周年を祝うライブツアーの名古屋公演“THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 10th ANNIVERSARY M@GICAL WONDERLAND TOUR!!! CosmoStar Land”DAY2が2021年12月26日、愛知県国際展示場ホールA+オンライン配信にて開催された。

DAY2には一ノ瀬志希役の藍原ことみ、白菊ほたる役の天野聡美、緒方智絵里役の大空直美、藤本里奈役の金子真由美、白雪千夜役の関口理咲、渋谷凛役の福原綾香、二宮飛鳥役の青木志貴、速水奏役の飯田友子、新田美波役の洲崎綾、荒木比奈役の田辺留依、松永涼役の千菅春香、砂塚あきら役の富田美憂 、佐城雪美役の中澤ミナ、大和亜季役の村中知、塩見周子役のルゥティン、日野茜役の赤﨑千夏、堀裕子役の鈴木絵理、的場梨沙役の集貝はな、小関麗奈役の長野佑紀、向井拓海役の原優子、城ヶ崎莉嘉役の山本希望が出演。砂塚あきら役の富田美憂はDAY2のみの出演となる。

愛知公演のコンセプトは「CosmoStar Land」。アシスタントの千川ちひろが「アイドルのみんなが夜空を彩るように、キラキラと輝く星々の世界が舞台となります」と語る背景は、宇宙船のコクピットから見渡す太陽系の星たち。星屑の輪っかをまとった“ぴにゃこら太”型の惑星がチャーミングで楽しい。本公演は2021年9月4日~5日に開催予定だったが、今般の状況により3ヶ月半延期されて無事開催された。今回はDAY2ならではの要素に重点を置いてレポートしていくので、DAY1の記事も合わせて確認してほしい。

冒険者に扮したダンサーたちが未踏の地を乗り越えて、“CosmoStar Land”の城を目指すダンス&映像パフォーマンスがライブの開幕を彩る。オープニング楽曲は「星環世界」。宇宙飛行士をイメージしたアド・アストラ衣装に身を包んだアイドルたちがスタイリッシュなパフォーマンスを見せた。DAY2から参加の富田美憂は「星環世界」のオリジナルメンバーの一人で、浮遊感のあるソロパートがDAY1の木村珠莉から富田にスイッチするとかなりテイストが変わって、また新しい魅力があった。

オープニングの挨拶で富田は「プロデューサーさん、初めまして! 砂塚あきら役の富田美憂です。今日はよろしくお願いします」と挨拶して深く一礼した。2021年1月に無観客配信で行なわれた新春ライブなどに出演している富田だが、プロデューサーたちの前に直接立つ有観客ライブには特別な感慨があったようだ。

DAY2の本編一曲目は関口理咲、千菅春香、福原綾香のユニット・Sirius Chordが「Drastic Melody」を披露。DAY1のクライマックスのひとつとも言えた楽曲を初っ端に持ってくることで、前日のライブの勢いと盛り上がりをそのまま持ちこむ意図が見える。パフォーマンスもより伸びやかに力強さを増したように感じた。振り返りMCで関口は、イヤリングと指輪をお揃いで揃えたことを明かした。指輪の色は、千菅が各アイドルの瞳の色に合わせて選んだとのことだ。

飯田友子、洲崎綾のユニットであるデア・アウローラは「Secret Daybreak」を披露。ステージ両サイドのバルコニーに登場したふたりは深みのある歌声とゆったりと舞うようなダンスを見せる。デア・アウローラとは暁の女神を意味する言葉。間奏で階段を降りたふたりがスクリーンの前に立つと、背後には古代ギリシャの神殿を思わせる映像が映し出される。そうするとシンデレラ城をイメージしたステージセットも、荘厳な神殿の一部に見えてくるのが不思議だ。配信映像ではふたりが歌う姿を透過させて、重ね合わせて同時に見せる意欲的な演出がされていた。

原優子はソロのトップバッターとして「炎の華」を披露。ダンサーを従えたダンスの体捌きが鋭く、ダイナミックだ。力強くも高らかな歌声とともに、サイドステップに合わせて高めに結い上げたポニーテールが勢いよく揺れる。「覚悟決めろよ」の決めフレーズとともにケンカキック気味なハイキックを見せた原は、ニカッと音がしそうな華やかな笑顔を浮かべた。真剣勝負のきりっとした表情と本当に楽しそうな表情を行き来しているのが印象的で、全身全霊の魂を込めていることか伝わってくるパフォーマンスだった。真っ赤に染まった観客席の光景に、原も「愛知県を炎で染められたと思います」と充実した表情を見せていた。

千菅春香はソロの代名詞である「One Life」を披露。ステージに歩みながら「私たちはもっと熱くなれる。今日の音楽を始めようぜ」と呼びかけた千菅は、最初は熾き火のように静かに熱を込めて歌い、徐々に歌唱のボルテージを上げていく。落ちサビは強いだけでない様々な感情をぎゅっと詰めこんだ歌唱で、見る側の心もふるわせるような何かがあった。過去のパフォーマンスに比べて振付が追加されていたが、今回ダンス指導を担当した先生は「One Life」初披露時にダンサーとして参加していたとのことで、楽曲と人が歩んできた歴史の積み重ねを感じた。

「君のステージ衣装、本当は…」は飯田友子、関口理咲、田辺留依、集貝はな、中澤ミナのオリジナルメンバーでDAY1に続き披露。映像の見せ方もあってか中澤ミナのセンター感をより強く感じた。振り返りのMCで集貝は、歌割りがCDと変わったことで新たな発見があったと語っていた。

最初のMCコーナーでは“忘れられないライブの名場面”をテーマにトークを進行。大空は初めて楽曲を披露したラジオの公開録音イベントで、会場のプロデューサーがペンライトでクローバー畑を作ってくれたエピソードを披露。当日の現場にも多くの光のクローバーが咲いていた。洲崎は池袋サンシャインシティ噴水広場でのイベント時が公開リハーサル状態で、人前で専門用語を交えながら音響チェックを行なう気恥ずかしさという、レアなエピソードを披露。馬車型トロッコで観客の中に分け入っていった時の光景を語った村中や、全員デザインが違う個別衣装を初披露した時の気持ちの高まりを固まったルゥなど、初めての体験についての話題も多かった。

鈴木絵理は「ミラクルテレパシー」を披露。鈴木がイントロのサウンドに合わせて頭の横で指先をぐるぐる回すと、スクリーンにはサイキックエフェクトが渦巻く。プロデューサーに向けて笑顔で快活に呼びかけると「宇宙からのテレパシー、受け取ってください!」と眩しいウィンクをキメた。“がんばろうとしても あれ?あれ?あれ?”のフレーズで、眉根を寄せた表情からこぼれるような笑いを漏らす表現が見事で、表情と全身と歌声で感情を届けるパフォーマンスだった。「ミラクルテレパシー」と言えば曲中の大掛かりなショータイムでおなじみだが、今回はスクリーンを含めたステージが5コースの水泳競技プールに早変わり。「サイキック・ミラクルスイミング!」と一声叫ぶと、日本代表堀裕子(鈴木)がサイキック泳法で各国代表をごぼう抜きする姿が立体的な見せ方で描かれた。振り返りMCで鈴木は「どうも、金メダリストです!」と笑顔で名乗りをあげていた。

続くソロ曲は、赤﨑千夏の「みなぎれ!ボボボンバー」。待望の初披露だ。「皆さん、汗かいてますかー? 炎の熱血乙女、日野茜です! さぁ、行きますよ!」と元気いっぱいに叫ぶと、“HINO(YEAH!) HINO(YEAH!)”のリズムで会場のテンションをブチ上げていく。ダンサーたちの抜群にキレがいいダンスも見どころだ。茜が突然のラブレターや恋バナに見せる初々しさと、力こそパワーの精神でぶち抜いていく無敵の勢いのギャップが最強だ。日野茜パワー全開のボーカルと合いの手で埋め尽くされる、音とエネルギーの奔流を全身で感じるようなパフォーマンス。次は是非、万雷のコールで応えたい。

金子真由美は「LOVE☆ハズカム」を披露。コミック「アイドルマスター シンデレラガールズ WILD WIND GIRL」から生まれたソロ曲だ。金子がピンスポットとともにステージに現れると、ささやくように歌う“Baby Love Maybe Love”の透明な響きが里奈の新しい一面を感じさせる。横ピースとウィンクをピッとキメると、少女が秘めた心情と恋心をまっすぐキュートに歌っていく。ウィンクのタイミングをMVと合わせるのもこだわりだったようだ。聴かせるボーカルと、元気いっぱいな合いの手の二面性も魅力的だった。

青木志貴、洲崎綾、田辺留依、ルゥティンは「未完成の歴史」を披露。オリジナルメンバーの青木志貴+クール属性のアイドルが集った。椎名豪作曲ならではの壮大な旋律に乗せて、想いを込めた歌声を流麗に響かせていく。ソロパートの連なりでは個性もボーカル質もそれぞれに違う歌声で畳み掛け、サビではひとつになった歌声の壮大な響き合いで聴かせる。宇宙をテーマにしたライブコンセプトからすると「デレステ」MV背景の機械じかけの太陽系図なども見せたくなるところだが、敢えて過剰な演出を削ぎ落として4つの歌声と歌う姿をダイレクトに見せているのが潔く感じられた。

天野聡美、鈴木絵理、中澤ミナ、長野佑紀、山本希望は「BEYOND THE STARLIGHT」を披露。清浄で壮麗なアレンジイントロが前曲の余韻を美しく引き取り、時計の針の音のクロックアップとともに一転明るく輝かしいサウンドへ。山本の表情豊かさや鈴木の笑顔のキラキラした眩しさが目を惹き、5人それぞれの温度でこのステージを楽しんでいることが伝わってくる。歌詞で描かれるのは、誰よりも輝きたいと望む星たちがつながって星座になっていく神話の物語。「シンデレラガールズ」という作品の本質を改めて感じた気がした。

MCコーナーでのトークテーマは“忘れられないあの出来事”。飯田はたくさんのライブを重ねてきたLiPPSがNHKの「シブヤノオト」に出演した際、普段とは違うフォーメーションやカメラワークの中“LiPPSが(現実の)歌番組に出てる!”と感じた感覚についてトーク。田辺は配信ライブ「Happy New Yell !!!」において、カメラに現実のメガネをセットして眼鏡越しの世界を見せる斬新な演出に感じた演出愛を語っていた。富田がライブなどで飯田に良く世話を焼いてもらっていることを語ると、山本は「飯田氏は楽屋のマネージャーと呼ばれているから、主に私から」と続けて場を和ませていた。集貝は、的場梨沙に声がつく告知の瞬間をライブビューイングで見ていて涙が止まらなかったこと、そしてその告知が行われた名古屋でのライブに参加できた喜びを語っていた。また、「シンデレラガールズ」の伝統になっているライブ前の円陣の台詞は、かつて山本希望が即興で考えたという秘話も明かされていた。

大空直美は「風色メロディ」を披露。先だってのMCで、初披露時の光景を特別な思い出として語った楽曲だ。衣装は白いワンピースにさくらんぼをあしらったデザインで、智絵里らしさを感じる。背後のスクリーンには若草色の光の粒子が天の川のように流れていて、大空が優しく語りかけるように歌いながら手を差しのべると、その動きに合わせて光の粒子が弾けて舞った。大空の背後に光のクローバーが流れると、見渡す観客席にもペンライトで形作られたクローバーが揺れて、まるで包まれているようだ。優しくてはかなくて、本当にそこに智絵里が立っているように感じられる表現だった。

天野聡美、福原綾香、村中知、ルゥティンによる「さよならアンドロメダ」は前日に続いての披露。歌声のふくらみと広がりが感じられて、ソロパートの歌唱や表情に込める感情表現が本当に繊細だ。表現がより丸く柔らかく、とろかすようになめらかに洗練されたように感じられた。天野はMCで森久保乃々、関裕美、白菊ほたるのユニットワンステップスの名前を出し、仲間である森久保が原曲メンバーの楽曲に参加できた嬉しさと思い入れの強さを語っていた。

関口理咲、集貝はな、中澤ミナ、長野佑紀は「Nebula Sky」を披露。アナスタシアのソロ曲だが、美しい星空に想いを託すこの曲はなるほど星々の公演には欠かせない。新世代のアイドルたちが、彼女たちが直接は体験していないTVアニメから生まれた楽曲を歌うことにも意味を感じる。ゆったりとしたダンスの表現の中に、ポーズを取る立ち姿がすっと美しい関口や、動きがどこかたおやかな中澤など個性が垣間見えた。スクリーンには星がきらめく天球が映し出され、幾筋もの流星が流れた。MCでは中澤と長野から、それぞれの歌声の質の違いを生かしながら元はソロの楽曲を歌う挑戦が語られていた。

属性歌唱ブロックはパッションから。鈴木絵理、原優子、山本希望のパッションチームが「Nothing but You」を歌うという新鮮な選曲だ。ゴージャスで大人のムードのイントロが組み合わせの新鮮さをより引き立てる。だが原がソロを歌い出すと、少しハスキーで凛とした歌唱は引きこまれるほどぴったりハマった。鈴木の真剣で涼やかな歌唱。山本は表情につややかさを漂わせ、切なげに歌う莉嘉という新しい表現を開拓した。属性イメージとは少し位相をずらした楽曲を歌うことで、新しい一面を引き出す試みだろうか。高らかに伸びやかに歌いながら躍動する表現は、形は違ってもたしかに秘めたパッションを感じさせた。

キュート属性からは藍原ことみと金子真由美が「Absolute NIne」を披露。こちらも属性とはギャップを感じるクールで疾走感のある楽曲だが、元は第4回シンデレラガール総選挙の各属性上位メンバーが歌唱した楽曲。一ノ瀬志希もキュート2位に入っており、藍原はオリジナルメンバーのひとりだ。クールな楽曲が藍原にハマるのはこれまでのライブでも見てきただけに、やはり気になるのは金子の表現だ。金子はスタンドマイクで力強く朗々と歌うと、流し目から大人のウィンク。藍原の魔力すら感じられる歌声と、パワフルな歌唱でがっちりと伍していた。

クール属性は田辺留依、千菅春香、富田美憂、福原綾香、村中知、ルゥティンという大所帯で「ミラーボール・ラブ」を披露。2019年11月にナゴヤドームで開催された「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 7thLIVE TOUR Special 3chord♪ Funky Dancing!」のために作られた楽曲で、その楽曲が愛知公演に帰ってきたという意味合いもあるだろう。田辺留依は原曲オリジナルメンバーだ。ナゴヤドームでは全員曲として披露されたこともあり、クール属性で統一された6人編成での披露は新しいテイストで、実力派アイドルそれぞれの表現を感じることができた。

藍原ことみと青木志貴のDimension-3は「バベル」を披露。この2人が並び立つ姿と歌声には特別な存在感がある。MC明け、明滅するライトとレーザーが降る中階段を上がったふたりは戦闘態勢に。時に向かい合って歌声と表現を交わし合うふたりの姿は存在力を競い合う闘いのようであり、ひとつの存在に溶け合うようでもある。“往けるところまでさ”のフレーズで闇の中に青木の微笑が浮かび上がり、表情の半分を闇が包む陰影のショットは、怖いぐらい絵になった。

富田美憂は「#HE4DSHOT」を待望の初披露。ロングアレンジのイントロが前曲の深い余韻を軽快に洗い流し、同時に期待感を高めていく。弾むように軽やかなラップがとにかくスタイリッシュ! 華やかな笑顔とウィンクに彩られた鮮烈なパフォーマンスが、オーディエンスを一人ずつ確実にヘッドショットで落としていった。勝ち気な表情とニュアンス豊かなダンス。一度きりのライブ初披露という場で、高難度な楽曲とパフォーマンスを楽しんでいることが伝わってくるようだった。

ソロのトリはやはりこの人、福原綾香が「AnemoneStar」を披露。ズバッと切り裂くようなボーカルから入る頭サビが印象的な楽曲だが、今回はロングイントロバージョンで真打ち登場の期待感をグッと高めてから斬り込んだ。優しく包み込むような一言目から、きっぱりとした決意を感じさせる強い歌声への変化。ひとつながりの歌唱の中に、ボーカルと表現、気配の変化をグラデーションで入れこんでくる印象だ。福原のここまでのライブの中でも何度も目を惹きつけられた包み込むような、柔らかく角の取れた表現を、彼女の強みであるまっすぐで高らかな歌声の中に取り込んだような、しなやかで美しいパフォーマンスだった。

ユニットBAD BEASTSより金子真由美、集貝はな、長野佑紀、原優子は「EVIL LIVE」を披露。鉄パイプと釘バットを肩にかついだ無敵の4人が、奔放で超攻撃的なパフォーマンスを披露。普段は見せない挑発的な表情が印象的で、激しい表現の中で長野が浮かべる笑顔がとても小関麗奈らしさを感じさせた。

「咲いてJewel」は藍原ことみ、青木志貴、天野聡美、飯田友子、関口理咲、千菅春香、富田美憂、中澤ミナ、福原綾香、ルゥティンが披露。躍動感のあるアレンジイントロが、ステージの空気と色をスパッと切り替えた。DAY1は5人-4人のアシンメトリーなフォーメーションでバランスを取っていたが、富田が加わって安定感が増した。クールで重厚な楽曲が多かった後半戦の流れを受け止めまとめる要となるような、力強く情熱的なパフォーマンスだった。

「無重力シャトル」は赤﨑千夏、大空直美、金子真由美、洲崎綾、鈴木絵理、田辺留依、長野佑紀、原優子、村中知、山本希望が披露。ライブの終わりが近づく中で、最高にハッピーで心浮き立つシャトルを打ち上げた。あるいは、DAY1の頭で打ち上げたシャトルが、宇宙での任務を無事終えてホームに帰還したイメージかもしれない。

本編の締めくくりは全員での「Stage Bye Stage」。“またね”と一旦別れを告げる楽曲だが、また次の公演での再会が待っているツアーの2日間の締めくくりにはぴったり。つながる未来は続き、ここが思い出になる。だから、またね。

アンコール中には、今後の活動予告が行われた。大きな反応が起こっていたのがドリームユニット決定戦上位3ユニットとイラストレーターコラボグッズの発売告知で、「フリルドスクエア×森倉円」「#ユニット名募集中×みすみ」「ブルーナポレオン×Tiv」のイラストが表示されるたびに大きな拍手が起こっていた。また順番は前後するが、終演後に緊急告知として「M@GICAL WONDERLAND TOUR!!!」ファイナル公演の開催が発表された。当日は2022年春の開催という表記だったが、後日2022年4月2日・3日、メットライフドームでの開催予定であることが明かされた。

アンコールステージでは、衣装を10周年を記念した“シンデレラ・コレクション”に着替えたアイドルたちが総登場して「EVERLASTING」を披露。10周年を超えて、新たな世界の未知なる冒険に一歩を踏み出すようなパフォーマンスだった。

締めの挨拶では、前日挨拶がなかった半分のアイドルが想いを伝えた。集貝は声がついてから2年間の多くの時間、有観客のライブができない環境だったことを語ると、「ようやく梨沙と一緒に参加することができてとっても嬉しいです。はやく皆さんに会いたかったです」と涙をこらえながら伝えていた。福原は声がうわずるほどの高いテンションで名乗ると、765プロの10周年を見ながら思い描いていた以上の“シンデレラガールズの10周年”を迎えられた喜びと感謝を語っていた。一番最初に声がついたシンデレラである渋谷凛とともに歩んできた福原の語る10年には格別の重みがある。富田は思い入れをもって練習を重ねてきたソロ曲初披露が延期になった時の悔しさを作中のあきらのコミュになぞらえると、ようやく練習の成果を見せられた喜びと感謝、その分より充実したパフォーマンスを見せられた手応えを語っていた。長野は「麗奈Pの皆さま、お待たせしました!」と高らかに挨拶すると、ライブ会場でプロデューサーに伝えたいと思っていた想いを、歌声とともに届けられた喜びを笑顔で語っていた。もらい泣きの輪が広がりながらも、それぞれの真心がこもった言葉を懸命に伝える、あたたかな時間だった。

ラストナンバーは「お願い!シンデレラ」。演者たちがステージを自由に動き回りながら手を振り、笑顔を向ける先に、それに応える無数の光が揺れる。その特別さをあらためて感じ、噛みしめるエンディングだった。

Text by 中里キリ

THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 10th ANNIVERSARY M@GICAL WONDERLAND TOUR!!! CosmoStar Land DAY2
2021.12.26 愛知県国際展示場ホールA+オンライン配信
<セットリスト>

M01:星環世界(THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS)
M02:Drastic Melody(Long Intro Ver.)(関口理咲、千菅春香、福原綾香)
M03:Secret Daybreak(Long Intro Ver.)(飯田友子、洲崎綾)
M04:炎の華(原優子)
M05:One Life(Long Intro Ver.)(千菅春香)
M06:君のステージ衣装、本当は…(Long Intro Ver.)(飯田友子、関口理咲、田辺留依、集貝はな、中澤ミナ)
M07:ミラクルテレパシー(鈴木絵理)
M08:みなぎれ!ボボボンバー(赤﨑千夏)
M09:LOVE☆ハズカム(金子真由美)
M10:未完成の歴史(Long Intro Ver.)(青木志貴、洲崎綾、田辺留依、ルゥティン)
M11:BEYOND THE STARLIGHT(Long Intro Ver.)(天野聡美、鈴木絵理、中澤ミナ、長野佑紀、山本希望)
M12:風色メロディ(大空直美)
M13:さよならアンドロメダ(天野聡美、福原綾香、村中知、ルゥティン)
M14:Nebula Sky(関口理咲、集貝はな、中澤ミナ、長野佑紀)
M15:Nothing but You(Long Intro Ver.)(鈴木絵理、原優子、山本希望)
M16:Absolute NIne(Long Intro Ver.)(藍原ことみ、金子真由美)
M17:ミラーボール・ラブ(田辺留依、千菅春香、富田美憂、福原綾香、村中知、ルゥティン)
M18:バベル(藍原ことみ、青木志貴)
M19:#HE4DSHOT(Long Intro Ver.)(富田美憂)
M20:AnemoneStar(Long Intro Ver.)(福原綾香)
M21:EVIL LIVE(金子真由美、集貝はな、長野佑紀、原優子)
M22:咲いてJewel(Long Intro Ver.)(藍原ことみ、青木志貴、天野聡美、飯田友子、関口理咲、千菅春香、富田美憂、中澤ミナ、福原綾香、ルゥティン)
M23:無重力シャトル(赤﨑千夏、大空直美、金子真由美、洲崎綾、鈴木絵理、田辺留依、長野佑紀、原優子、村中知、山本希望)
M24:Stage Bye Stage(THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS)
M25:EVERLASTING(THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS)
M26:お願い!シンデレラ(THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS)

©BANDAI NAMCO Entertainment Inc.

関連リンク

「アイドルマスターシンデレラガールズ」日本コロムビア公式サイト
https://columbia.jp/idolmaster/

「アイドルマスター」公式ポータルサイト
https://idolmaster-official.jp/

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