【ライブレポート】2年分の想いが、実現した光景が、溢れさせた涙。“Animelo Summer Live 2021 -COLORS-” DAY2 レポート

2021年8月27日から29日の3日間、さいたまスーパーアリーナにて“Animelo Summer Live 2021 -COLORS-”が開催。昨年から延期となり、2年ぶりの開催となったアニソンの祭典・“アニサマ”。本稿ではDAY2の模様をお届け。この日しか観られなかったであろうレアなコラボが次々登場して盛り上げるなか、様々な“想い”が強く込められたステージが続き、観客の胸を熱くしてくれた。

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続々と繰り広げられた、アニメの世界と現実を音楽で繋ぐステージ

DAY1同様に、テーマソング「なんてカラフルな世界!」の1フレーズ“オマエナニサマ!?オレアニサマ!”のフレーズとともに出演アーティストが次々紹介される華やかなOP映像を経て、まずは炎が燃え盛るなか真紅の衣装に身を包んだ栗林みな実とGRANRODEOが登場。伝説的アニソンで幕を開けたDAY1に対し、DAY2は平成・令和をまたぐ新しい伝説を作った「紅蓮華」のカバーで開幕。

熱い歌声やギタープレイをぶつけ合うと、そのままGRANRODEOがステージに残り「情熱は覚えている」からステージスタート。入りこそオリエンタルさの強いミドルナンバーだが、サビはシャウトを含め引き続き鋭く熱いものに。e-ZUKA(g)もギターを思い切りかき鳴らして熱さを与える。また、曲明けのMCでは来場者へのエールや、開催に辿り着いたことへの素晴らしさをKISHOW(vo)が語ると、もう1曲ヘビーなサウンドのロックナンバー「セツナの愛」を披露。こちらも熱く力強く歌唱し、サビのコール部分は観客に代わってe-ZUKAが代弁。最後は2階ステージへ伸びる階段の上方からジャンプエンドを決めて、オーディエンスを沸かせた。

その空気を受け継いだのは、『ARGONAVIS from BanG Dream!』発のバンド・GYROAXIA。作中にも登場した“ディスティニー・ロック・フェス”への出演になぞらえて登場すると、1曲目「MANIFESTO」から激しいミクスチャーロックに乗せて、旭 那由多(vo)を演じる小笠原 仁が刺々しい歌声をぶちかます。そのままシームレスに続けた「LIAR」でも切り裂くような歌声そのままに、那由多らしく大サビでほかのメンバーに「もっと!」とけしかけるような一幕もあった、絶対的強者の風格感じさせるステージに。ほかにも降壇時に界川深幸(ds)役・宮内告典だけ丁寧に一礼するなど、迫力とキャラクター性を両立させたステージをみせてくれた。

ソロ初出場となる鈴木愛奈は、歌唱後に「いつも通りの“アニサマ”が帰ってくるよう願って」と選曲理由を述べた「渡月橋 ~君想ふ~」のカバーからスタート。一足早い紅葉のように赤く染まった客席に向かって美しく伸びある歌声を響かせると、TVアニメ『はてな☆イリュージョン』EDテーマ「ヒカリイロの歌」へ。この曲での歌声はハイテンポなサウンドにマッチする、非常に力強いもの。短いながらも胸に染み渡る、温かさと優しさを乗せたサビ終盤の“愛って”という1フレーズをはじめそこに豊かに感情を乗せるのと同時に、表情にはこの場に立てた嬉しさも溢れていた。

さっきまでのテイストとは対照的なハードなロック「No Continue」で、鬼頭明里が登場。ラップ部分も織り込まれた楽曲に沿って荒さも随所でみせることでかっこよさを印象づける一方で、歌声にはピンと張った1本のピアノ線のような揺るがぬ芯々透明感も。その透明感がより活きたのが、2曲目に歌唱した「Tiny Light」。序盤は感情抑えめに入り、曲の展開に合わせて着実に歌声をクレッシェンドし、真っ直ぐな歌声で観客を惹き込んでいく。派手な振付がなくても歌声の的確な狙いとアウトプットがあれば、曲ごとの異なる側面を活かしつつ全体としても魅力を引き立たせられる――ということも再認識させられるステージだった。

続いては、『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』のヘスティア(CV:水瀬いのり)が映像で登場。彼女のお願いで黄色に変わったサイリウムの海の前に、同作3期のオープニング「over and over」を引っ提げ井口裕香がステージに登場。清涼感ある歌声に、オープニングらしく強さも込め歌唱していく。曲明けには“アニサマ”を“アニソンのお祭り”と呼び、お祭りらしくハッピを着用して「白金ディスコ」をセルフカバー。振付や歌声、間奏のセリフでキュートに魅せ聴かせる。比較的驚きの選曲のはずなのに、サビのクラップなどのタイミングが完璧で、会場には序盤にして早くも一体感が。さすがは“アニサマ”の観客だ。

初出場となるhalcaは、まず最新曲「キミがいたしるし」を歌唱。キュートかつちょっとスパイシーな歌声をさらに少々粗めに振り、オンリーワンの魅力をスピード感ある楽曲にもマッチさせていく。その歌唱後、ステージ上で“Animelo Summer Live 2019 -STORY-”の出演者サインの入った赤い書物を見つけ、最後に書かれた呪文を詠唱すると、ステージに邪神ちゃん(演:鈴木愛奈)を召喚してしまう。そのまま邪神ちゃんと『邪神ちゃんドロップキック’』のオープニング「時としてバイオレンス」をデュエット!今度はhalcaが歌声を先ほどよりもキュートめに振ると、鈴木もキャラとして立ちながらも歌唱力の高さも滲ませ、ボーカルバトルを繰り広げた。

続くArgonavisも、作中の設定を現実で形にしてくれた出演者の1つ。スペシャルステージに登場した彼らは、『アルゴナビス from BanG Dream!』のオープニング「星がはじまる」を披露。Aメロ直前に五人が輪になって向き合う光景は、このバンドならではの絆感じるものだ。七星 蓮(vo)を演じる伊藤昌弘が爽やかな歌声を響かせると、曲終盤に通路からそれを見上げる姿が映し出された小笠原が歌唱後にステージに登場し、作中同様にツインボーカルで「STARTING OVER」の歌唱へ。ここでは向き合っての直接的なバトルというよりも360°取り囲んだオーディエンスに向けて各々歌声を響かせ、どちらがより沸かせられるかを競っていたようでもあった。

  

そして会場にひぐらしの鳴き声が響き渡ると、『ひぐらしのなく頃に業』OPテーマ「I believe what you said」のイントロ流れるなか前半のトリ・亜咲花が登場。ダークでミステリアスな曲に、巧みなボーカルワークで惹き込んでいく。しかもこの曲、イヤモニが故障し自身の声がまったく聴こえていなかったというから驚き。それをまったく感じさせなかった歌声から、シンガーとしての地力を改めて感じさせられた。さて、ここからは2年ぶりとなる会場での“ゆるっとしたキャンプ”タイム。トロッコに乗って1曲目とは真逆の太陽のような歌声で「Seize The Day」を歌い、観客の間近でエネルギーを与えていく。そうして草原のように緑に染まった会場を一周お散歩し歌い終わると、『ゆるキャン△』志摩リン役の東山奈央が登場!そのまま「SHINY DAYS」で、二人でハッピーな歌声を響かせていく。サビでは特別バージョンのダンスも見事に揃えて歌いきった。

 

後半戦のトップバッターは、客席後方の通路からトロッコに乗って登場した鈴木愛理。自身がBuono!のメンバーとしてリリースした『しゅごキャラ!』EDテーマ「恋愛♡ライダー」を歌唱しながら通路を駆け抜けていき、メインステージではダンサー二人とともにダンスも交えて歌う。

そんな彼女の隣に“アニソン界の永遠の大型新人”こと鈴木雅之が登場すれば、待望の会場での「DADDY ! DADDY ! DO !」の披露がスタート。ムーディーかつソウルフルな美しい歌声をもって、二人のコンビネーションもしっかり活かして聴かせていく。そしてもう1曲、スタッフからのリクエストもあったという往年の名曲「ロンリー・チャップリン」を歌唱し、会場は夜の世界へ。特に鈴木雅之によるフェイクやアドリブも交えた歌声が、さらにムーディーな雰囲気に浸らせてくれた。

 

そんな夜の世界から夜明けへと向かうように、「歩いていこう!」で登場したのが東山奈央。夜明け前の星の瞬きのようなサイリウムの光を前に、優しさと温かさをしっかり乗せた歌声で場内を包み込む。歌唱後には、自身が昨年声優デビュー10周年を迎えたことから「今年しかできないセットリストを!」と宣言し、まずは『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続』のEDテーマ「エブリデイワールド」を由比ヶ浜結衣としてソロ歌唱。ED映像にリンクするかのようにステージ中央に据えられた教室の椅子にそっと手を添え歌い終えると、続いては『はたらく魔王さま!』のOPテーマ「ZERO!!」。イントロ中に、同ナンバーを歌う栗林みな実が登場し、東山も佐々木千穂としてデュエット。TVアニメ第2期制作が決定したタイミングでの胸熱コラボだ。

そして栗林を送り出すと今度は雨宮天が登場し、東山は『ダンベル何キロ持てる?』のジーナ・ボイド、雨宮は同作の奏流院朱美としてのやり取りを展開。そこに鈴木愛理も交えて令和に爆誕した新定番曲「お願いマッスル」へ。ラップ部分はキャラクターとしてまっとうし、歌詞に合わせてサイドチェストなどのポージングも決めて大いに盛り上げてくれた。

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