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INTERVIEW

2021.08.25

「STATION IDOL LATCH!」1st CDリリース記念インタビューPart.2 下町ユニット、山口智広(戸成綾役・日暮里)、阿座上洋平(高良摩利央役・御徒町)編

山手線の実在する駅を舞台に、その駅で働く駅員が改札を出るとアイドル“LATCH!”のメンバーとして活躍するキャラクターコンテンツ「STATION IDOL LATCH!」。8月18日に発売された初となるCD「STATION IDOL LATCH! 01」にも数々の魅力的なLATCH!が登場し、ユニットごとの楽曲やボイスドラマが収録されている。今回は新人ユニットに続いて、山口智広(戸成綾役・日暮里)と阿座上洋平(高良摩利央役・御徒町)による下町ユニットにフォーカスを当ててみた。兄貴肌と破天荒という2人の個性がぶつかる下町ユニットを、山口智広と阿座上洋平の2人はどう演じ、そして歌ったのか?

――下町ユニットを演じるお2人ですが、まず「STATION IDOL LATCH!」という作品への第一印象はいかがでしたか?

山口智広 最初に今回のお話をいただいたときに、それぞれのキャラクターに駅名が書いてあったので、「駅の擬人化なのかな?」って思っていたんですよね。でも蓋を開けてみたら山手線の擬人化ではなくて、駅に勤務している駅員さんなんだということがわかって、そこでいろんなびっくりがありました。もちろんそこに本気度も感じましたし、駅員に着目しているのも面白いなって思ったのが第一印象です。

阿座上洋平 まず事務所から資料をもらって、「おっ、また何か面白そうなのが始まるぞ」っていう感想があって。それで資料を見てみると、駅員のカチッとした服装と、アイドルとしての衣装というLATCH!の二面性があるんだと。山口くんも言っていましたけど、「最初は電車の擬人化かな?山手線ということでみんな緑になっちゃうのかな?」っていうのがあったんですけど(笑)。それぞれの駅員が改札を出るとアイドルとしても駅を盛り上げるということで、ワクワクしながらどんどん資料を読んでいきました。

――そんな「LATCH!」ではお2人は日暮里と御徒町に勤務する下町ユニットを演じます。それぞれの駅の印象はいかがですか?

山口 僕が演じる戸成綾は日暮里の駅員なんですけど、僕自身、実は日暮里駅に降りたことがなくて、あまり駅へのイメージがなかったんですよ。とはいえ担当させていただく駅ということでリサーチしたり台本を読んでいくと、日暮里は繊維の街で、近くに谷中銀座もあって下町情緒溢れるところなんですよね。あとは猫の街でもあるらしくて、そこが綾の衣装にも肉球とかで反映されていて。そういう下町にぴったりな人柄で、コンビを組む高良っちに対してお兄さんみたいな、みんなが頼りたくなるような人なのかなって思いました。

――たしかにルックスからも親しみやすさが感じられますよね。年齢的にもお兄さんという感じで。

山口 兄貴肌みたいな感じですかね。西日暮里駅の諏訪海晴くんとルームシェアをしているんですけど、海晴も新人LATCH!としてまだ自信がなくて、そういう子にも「大丈夫だよ」って素直に言える、頼りになる男だと思います。破天荒な高良っちや年下の子にも、たぶん年上の人ともいい感じに関係性を築ける人なんだと思います。

――一方阿座上さんが演じる高良摩利央は御徒町の駅員です。

阿座上 御徒町って、上野とアメ横で繋がっているってイメージがあります。あと僕は、当時そんなにお金がないなかアメ横に革ジャンを買いに行ったという思い出がありますね。

山口 革ジャンってこの前着てたやつ?

阿座上 そうそう(笑)。5、6年前に買ったのかな……?

山口 だいぶしっかりしたやつですよ。

阿座上 かなりいいやつで。それを買いに行って意気揚々と駅に降りて、お店に入って値段見て、「一回冷静になります」って喫茶店に行って、アイスコーヒー飲みながら考えて(笑)。それでもう一回お店に行って買って……そういう一念発起して駅に降り立ったのが御徒町でした。

――そんな御徒町の駅員である摩利央ですが、ルックスも含めてまさに破天荒な印象ですね。

阿座上 オーディションって作品それぞれのやり方があるんですけど、今回は“チョイス型”でした。「このキャラクターのなかで君に合うものをいくつかピックアップしてもらえる?」って。

山口 うちもそうだったよ。

阿座上 ほんと? で、どうしようかなって考えて、それで摩利央を受けました。破天荒で暴れられそうなキャラクターっていうのを最近よくやるようになっていたのもあって選ばせていただいて、ありがたいことにそれが通りまして。そのあと、そもそもなんでこんなにジャラジャラギラギラしたものを身につけているんだろうってスタッフさんに聞いたら、御徒町は宝石を卸していた街なんだって。

山口 宝石屋さんも多いんだよね。

阿座上 そうそう。そのイメージは全然なかったので、そうやって高良摩利央から御徒町のことを知るっていうのが面白かったですね。

――阿座上さんにとっては革ジャンであり、宝石の街にもなったと。

阿座上 “気合入れて行く街”っていうのがより一層強まりましたね。次は宝石を買いに行くのかなと(笑)。

山口 高良っちも革ジャン買いに行きそう。しかもいいの買いそう。

阿座上 背中にドクロが入ってたり?(笑)。

――そんな下町ユニットですが、ボイスドラマで演じていくなかで、改めてどんなキャラクターだと感じましたか?

山口 綾は、そうですね……否定しないってことですね。高良っちは自分の意志が強くて、ときには破天荒な行動もしちゃうけど、それを「そうなんだね」ってその気持ちを尊重して付き合っている気がしますね。海晴に対しても先輩だから「こうだぞ」って言うんじゃなくて、相手の意思を尊重して否定しない。1st CDに入っている下町ユニットのボイスドラマは衣装を作っていく話なんですけど、高良っちは高良っちで意見があって、それに対して綾も「いや、こうだぞ」って言うんじゃなくて、「それもわかるんだけど……」って意見を否定しないところがありますね。

――たしかに相棒や後輩に対しての包容力を感じさせますよね。

山口 いろんな人と付き合っていくうえで、思想の違いでぶつかりあったりすることはありますけど、それを全部尊重できる人なんだなって思いますね。

――たしかに、ボイスドラマではぶつかり合って成長する新人ユニットとは好対象というか。また阿座上さん演じる摩利央ですが、ボイスドラマでは衣装の装飾品でつねにジャラジャラ音がするんですね。

阿座上 ジャラジャラしていますねえ(笑)。摩利央ってみんなを振り回して、特に綾を振り回す彼らしい生き方だなっていうところは想定内だったんですよ。でも新人さんを前にするとツッコミに回ったり、先輩として「お前そこまで気にすんなよ」って言ってあげる、先輩然として話せるやつなんだなって思いました。だからそこは意外と真面目なのかな?って。下町にいるおじいちゃんおばあちゃんの手伝いとか、御徒町を盛り上げたいっていうところもあるちゃんと出来た子なんだなっていうのは演じていて思いましたね。

――たしかに破天荒そうに見えて優しい一面を海晴や空蝉にも見せますよね。

阿座上 見た目はああなんですけど、実は幼少の頃は地味地味で、周りに対してもコンプレックスがあったりするのかなって。アイドルになったことによってそれが極端な方向になったのかなって想像しちゃいますね。

山口 下町ユニットが新人だった頃に、ステージで震え上がっていたっていう話があったよね?

阿座上 あったね。「俺も新人時代はステージから逃げ出した」っていう。

山口 そういうかわいいところもあるんだよね。

阿座上 だから見た目から大きく見せるというのもいいことなのかなって。それって我々役者にとっても大事なことで、例えばオーディションとかでも気合いを入れていくために、ちょっといい服を着て自分に自信をつけるとかね。

山口 じゃあ摩利央のオーディションのときもジャラジャラの服で?

阿座上 それはね、そもそも声優としてまずいと思う(笑)。ノイズやばいでしょ!

山口 落ちてただろうね(笑)。

阿座上 指摘されても「いやぁ、役作りですよ」って(笑)。でもそういう外見から知る彼の秘められた部分というのは今後楽しみにしたいですね。

――たしかにこの先下町ユニットの過去に触れる機会があるかもしれませんしね。

山口 それこそ綾なんて闇が深いかもしれないよね。いろんな経験がないと、みんなの意見を尊重しつつってできないと思うんですよ。

――それこそキャッチコピーも「悪そうな奴も大体友達」ですからね。

山口 もしかしたらそういうことがあったのかも。

阿座上 ヤンキーの人も大人になると落ち着くってあるからね。

山口 まだ掘り下げられてないですけど、そういう彼らの過去も楽しみにしたいですね。

次ページ:下町ユニットのコンビ感が出ている「Two as One」

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