INTERVIEW
2021.08.25
――では下町ユニットの楽曲についてもお伺いします。「STATION IDOL LATCH! 01」には下町ユニットのオリジナル楽曲「Two as One」が収録されています。まずこの楽曲を最初に聴いた感想はいかがでしたか？
山口 下町ユニットというから、もっとチャキチャキ感があるのかなって思ったんですけど、最初に仮歌を聴かせていただいたときに、「うわ、本気だ！」って。すごくかっこいい曲ですし、「難しい！」っていう印象もありつつ「おしゃれ！」っていうのもあって。そこから「STATION IDOL LATCH!」は本気だぞっていうのを感じました。でも同時にこの歌をキャラクターで歌い上げていくのは結構難しいぞとも思いましたね。僕自身、戸成綾みたいな役ってそこまでやらせていただく機会はなかったので、その点も含めてこの歌をどうやってアプローチしていこうかというのはめちゃくちゃ悩みました。今まで歌わせていただいた曲のなかで、一番悩んだ曲でしたね。
阿座上 僕は、摩利央としては歌いやすい曲なんだろうなって思いました。ただ、ラップみたいに英語でまくしたてるところもあって、わりと2人の関係で成り立っているところもあると思って、向こうの出方がわかったらすごくいいだろうなって。でも僕も智くんのこういうタイプの声を聞いたことがなかったので、どうくるのかマジでわからなくて、「う～ん、これはどうしよう」と。先に智くんが歌っていたらわかるんだけどな……って思いつつ、でもきっと綾だったらズンズン前に進む高良っちをわかってついてきてくれるだろうなって思って、やりたいようにやっちゃったという感じですね。
山口 実は、この曲のレコーディングは2人とも一緒の日だったですよ。そのあとの現場も一緒で、僕が先に歌ってそのあと阿座上くんが来て歌ってという感じで。普通声優のレコーディングって、1人で録って帰るっていう感じなんですけど、今回はまず僕が歌って、そのあとに阿座上くんが歌っているのを残って聴いていたんですよ。そしたら高良っちがすごく素晴らしくて感動しちゃって。その高良っちのアプローチに対して、阿座上くんのレコーディングが終わったあとに僕の録り直しをお願いしたんですよ。パートによってちょっと自分のアプローチを変えてみたり、歌い分けも2人がゴリゴリに掛け合っている曲なので、「2人で分けているところを一緒に歌ったらいいんじゃないですか？」とか提案して。それにスタッフさんたちも「いいね！ やってみよう！」って乗ってくださって。そうやって作ったので、きっと下町ユニットのコンビ感が出ている曲だと思いますし、貴重な経験をさせていただきました。
――たしかにキャラソンのレコーディングの仕方としても珍しいですね。
山口 とにかく高良っちがかっこよかったんですよ。山口としては「やったな！」って思い、綾はそこに相乗効果で何ができるかと思ったんですよね。
阿座上 たまたま時間が一緒なのはあったけど、いいものが出来たなって気がしますね。
――それが下町ユニットにとって最初の曲で出来たというのも大きいですよね。
山口 大きいですね。
阿座上 そこで下町ユニットの方向性も決まった気がしますね。
山口 阿座上くんとはありがたいことにプライベートも含めてよく一緒になるので、演じる声優同士の関係性も信頼できるところもあるし、そこも役に影響している気がしますね。
――しかも「LATCH!」のなかでもコンビというバディ感のあるユニットであるとまたいい影響がありますね。
山口 そこは強いですよ、私たちは。
阿座上 勝手知ったるところが多いからね。
――さて、そうした音楽面でも走り出した「LATCH!」ですが、そのほかにもトークイベントも開催されたりと、本格的に動き出しているなかで、改めてこのプロジェクトへの手応えはどう感じていますか？
山口 走り出したばかりの作品ですが、YouTubeではボイスドラマやMVがあって、ファンの方も「こういう作品なんだ」って感じてもらっていると思います。僕らもまだ知らないことがあるなかで、この魅力的な作品を、皆さんに「LATCH!」を知ってもらって好きになってもらうようになっていってほしいですし、ニコ生とかもやらせていただくことがありますので、そこでも力になれるように頑張りたいと思います。
――すでにニコ生などでも先輩らしく場を盛り上げていますね。
山口 いろんなポジションがありますけど、我々はどんな立ち位置でいこうか……まあ悩んでいますね（笑）。
阿座上 以前ニコ生でも新人ユニットと一緒にトークをやったんですけど、まだ紹介されていないのにガヤで「よっ！」とか騒いだりして（笑）。
山口 スタッフさんにも「一日中喋ってたね」って言われたね（笑）。
阿座上 ツッコミが間に合わないぐらい騒いじゃってね。タワーレコードでのイベントは駅員さんの制服を着させていただいて、それが初お披露目になったんですよ。やっぱり制服を着るとなるとちゃんとしないといけない（笑）。
山口 やっぱりね、劇中のLATCH!も駅員のときとアイドルのときでは立ち居振る舞いが違うじゃないですか。
阿座上 せっかくLATCH!にもいろんな側面があるので、そのほうが観ているみんなも楽しいのかなって。
――10月にはファンミーティングも控えていますが、今後の「LATCH!」について、お2人の意気込みをお聞かせください。
山口 山手線の駅がこれだけあって、個性豊かなキャラクターがいて、それをいろんな声優さんが演じていて、すごく多くの人が関わってくる、いろんなものが尽きない作品なんじゃないかなって。それこそ山手線のようにずっと終点のない、ずっと走り続けていくような、無限大な楽しみがあるなって思っています。キャラクターの掛け合いもそうだし、今はボイスキャストのオーディションもやっていたりして、そういう新たな展開もあります。そうやって山手線と一緒に、この先僕らも想像のつかないコンテンツになっていくのかなって思っています。今応援してくださっている方と、これから知ってくださる方が集まって盛り上げていけたら、きっと凄いことになるんじゃないかなって思います。楽しみが尽きないですね。
阿座上 CDも出ますし、イベントやニコ生もありますし、もちろんYouTubeではボイスドラマが展開されていますし、すでにいろいろありますよね。そのなかでこうして山手線というテーマで、街それぞれの雰囲気もキャラクターを通してわかってくるんだと思います。そうやってこれからは地域活性というか、例えばLATCH!がおすすめするお店を紹介するとか、街といい関係を結んでコラボできたら、エンタメとしても素晴らしいなと思っていて。そういうテーマも僕は勝手に背負い込んじゃっています。今なかなか難しいですけど、みんなが外に遊びに行けてLATCH!と一緒に東京の街を盛り上げられたらいいなと思うんですよね。そこを個人的にも期待していきたいと思います。
INTERVIEW & TEXT BY 澄川龍一
●リリース情報
1st CD
『STATION IDOL LATCH! 01』
8月18日発売
【初回限定盤（CD）】
価格：￥2,200（税込）
品番：LATCH-1001
【通常盤（CD）】
価格：￥1,850（税込）
品番：LATCH-1002
＜CD＞
1.Ai for you
武庸裕哉 / 高田馬場（CV：青山凌大）、空蝉塁 / 大塚（CV：住谷哲栄）、諏訪海晴 / 西日暮里（CV：伊藤昌弘）
作詞：辻村有記 作曲・編曲：辻村有記、伊藤賢
2.Way Up High
東海林鈴音 / 東京（CV：小野賢章）、神堂唯姫 / 新宿（CV：田丸篤志）、青葉梟光加人 / 池袋（CV：島﨑信長）
作詞：岡田一成 作曲：youth case 編曲：youth case、佐々木博史
3.Two as One
戸成綾 / 日暮里 （CV：山口智広）、高良摩利央 / 御徒町（CV：阿座上洋平）
作詞：Funk Uchino 作曲：Carlos Okabe、Funk Uchino、さいとう 涼、Ryota Oyabu 編曲：さいとう 涼
4. Voice Drama「フリースタイル街紹介バトル勃発!?」
武庸裕哉 / 高田馬場（CV：青山凌大）、空蝉塁 / 大塚（CV：住谷哲栄）、諏訪海晴 / 西日暮里（CV：伊藤昌弘）
5. Voice Drama 「レジェンドがレジェンドである理由」
東海林鈴音 / 東京（CV：小野賢章）、神堂唯姫 / 新宿（CV：田丸篤志）、青葉梟光加人 / 池袋（CV：島﨑信長）
6. Voice Drama 「ライブ衣装のテーマは―ギラギラ!?」
戸成 綾 / 日暮里 （CV：山口智広）、高良摩利央 / 御徒町（CV：阿座上洋平）
Bonus Track（※初回限定盤のみ）
「山手線ボイスリレー #1」
©LATCH! Project/JRE
「STATION IDOL LATCH!」公式サイト
https://latch.jp/
「STATION IDOL LATCH!」公式Twitter
https://twitter.com/latch_info
「STATION IDOL LATCH!」YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/LATCHofficial
SHARE
