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2021.07.23

爆音で彩られたI’ve20年史! 伝説のバンド・Outerの、ヤンチャでパンクで電波な一夜限りの復活祭を徹底レポート!

爆音で彩られたI’ve20年史! 伝説のバンド・Outerの、ヤンチャでパンクで電波な一夜限りの復活祭を徹底レポート!

MCを挟んで「Masturbation」「ハレルヤ?!」とクールでロッキンなパフォーマンスを連投したあと、会場の照明が突如ピンクに染まる。ここからは『Rebellious Easter』のハイライトの1つである電波ソングのパンクアレンジ、通称“デンパンク”ゾーンだ。元々I’veサウンドのなかでもポップでキュートな、いわゆる“キュンキュン”なゲーム作品の主題歌として採用され、ピーキーなポップネスを持ったサウンドとして一世を風靡した“電波ソング”。いわばその対局にあるハードコアスタイルがOuterなわけだが、高瀬もKOTOKOもかねてより「そのルーツは一緒」だと語っていた。いわばゲーソンにおけるパンクスピリッツが電波ソングを生んだという過程があるので、『Rebellious Easter』にて往年の電波ソングをパンクアレンジしたのもまた必然だという。たしかにこの日披露された「めぃぷるシロップ-The wolf inside mix-」は原曲のキュートさとバンドサウンドが見事融合されているのをライブでよりはっきり聴くことができ、「ねぇ、…しようよ!-Outer Burst mix-」では電波のポップネスにオラオラな要素が加わってより熱量を増幅させる。なかでも両曲ともにKOTOKOのボーカルとともに高瀬の合いの手もキマっていて、oi!パンク的なノリの良さがライブによってまた何倍にも増幅された印象だ。直後のMCでも「私たちは最高にふざけています!」と語っていたが、コミカルで最高にかっこいいデンパンクというスタイルはこの先をもっと見てみたい、そう思わせる。

会場のボルテージがさらに上昇したライブ終盤戦、西海岸パンクテイストの「ジェイルを破れ!」や高瀬らしい重たいビートが冴える「Chatty Cemetery」、シリアスなロックチューン「裁」「明日の向こう-Will you take my hand mix-」とハードな展開が続く。終盤にきて、KOTOKOのボーカルもさらにギアをあげ、アグレッシブながらよく通る素晴らしい歌唱を聴かせていた。そして、久々の披露ということもあり、KOTOKOも「しっかり堪能してくれよ」と言って始まった「easy prey」を皮切りに、ライブのクライマックスでは再び初期の楽曲を連発。

ザクザクとしたギターが心地良い「RISE-UP!」やストロングなシンガロングがかっこいい「Ha!!!-ppiness」、そして「最後の曲だ! 盛り上がっていくぞ!」とKOTOKOが叫んで始まったファストチューン「Leave me hell alone」と、パンクチューン4曲を間髪入れず披露し、嵐のようにライブ本編を駆け抜けていった。その後のアンコールでも「Bullshit!! Hard problem!! 」を叩きつける潔いエンディングで、およそ2時間強におよぶ復活祭はここに幕を閉じた。

栄光に彩られたI’veの20年史、その裏には、KOTOKOいわく「ヤンチャ者の外れ者」というOuterがいた。この日のステージでもパンキッシュなアグレッションを随所に感じながら、その一方でステージ上のメンバーが作り上げてきたI’veという歴史も同時に感じることができた。終演後、バックステージでメンバーに話を聞いたが、高瀬によるとこれまでI’veを応援してきたオールドファンに加えて、最近はYouTubeのI’ve公式チャンネルでの「真・NAMIの 皆様一緒に踊り語りましょう!」(毎週土曜日22時配信)といった活動で、若いI’veファンも増えてきているという。そうした新たな土壌が出来つつあるなかでの20周年、そしてOuterの復活というのは大きな意味をもつはずだ。

その一方でKOTOKOは、歴史的復活祭をやりきったという充足感がありつつも「次もまたやりたい」と今後に含みを持たせる発言をしていたこともここに加えておきたい。ベテランでありながらパンクバンドらしい初期衝動に溢れたフレッシュなパフォーマンスはこのシーンでは実に稀有だし、先述のデンパンクも含めて、一夜限りとはいわず今後も国内外の多くの人たちに目撃されるべきバンドだと強く思う。何より彼らは今年メジャーデビューしたばかりなのだから。

TEXT BY 澄川龍一

【I’ve 20th Anniversary PRESENTS 「Outer one-night stand GIG “Rebellious Easter”」】
2021/7/4@豊洲PIT

M01:Synthetic Organism
M02:Dirty Boots
M03:BARE END
M04:L.A.M -laze and meditation-
~MC~
M05:omen
M06:Rebellious Easter
M07:EaRtHwOrM
M08:Face of Fact -The Red Angel mix-
~MC~
M09:Elimination
M10:Red fraction -Transcendence mix-
~MC~
M11:Masturbation
M12:ハレルヤ?!
M13:めぃぷるシロップ -The wolf inside mix-
M14:ねぇ、…しようよ! -Outer Burst mix-
~MC~
M15:ジェイルを破れ!
M16:Chatty Cemetery
M17:裁
M18:明日の向こう -Will you take my hand mix-
~MC~
M19:easy prey
M20:RISE-UP!
M21:Ha!!ppiness
M22:Leave me hell alone
~ENCORE~
EN1:Bullshit!! Hard problem!!


●リリース情報
Outer アルバム
「Rebellious Easter」
発売中

デジタル音楽配信はこちら

品番:GNCV-0101
価格:¥3,300(税込)

関連リンク

「Rebellious Easter」商品情報
https://nbcuni-music.com/kotoko/discography/album/index00390000.html

I’ve Sound 公式サイト
http://www.ive.mu/

KOTOKO×NBCユニバーサル公式サイト
https://nbcuni-music.com/kotoko/

IVE official Channel(YouTube)
「真・NAMIの 皆様一緒に踊り語りましょう!」(毎週土曜日22時配信)
https://www.youtube.com/channel/UC9gp_-XpiyPPO73cpx6KP4w

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