ペットと飼い主双方の視点を織り込んだ、好対照な主題歌に! 大橋彩香「犬と猫と彩香」リリースインタビュー

声優アーティスト・大橋彩香が、1月13日にニュー・シングル「犬と猫と彩香」をリリース。TVアニメ『犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい(※以下:犬と猫)』の主題歌2曲のほか、“彩香盤”“犬と猫盤”にそれぞれのアコースティックバージョンをそれぞれ収録している。今回は各曲の制作についての話題を中心としつつ、徐々に迫る5月に開催予定のワンマンライブなどについても語ってもらった。

“猫シリーズ”三部作完結編!? ハッピーでダンサブルな「にゃんだーわんだーデイズ」

――先月リリースされたアルバム『WINGS』には、どんな反響がありましたか?

大橋彩香 今回はかっこいい曲が多めだったので「みんなびっくりしないかな?」とも思ったんですけど、今のところいい意見ばっかりなんです!なかには「そんなにファンじゃなかったけど、アルバム聴いて好きになった」みたいなことを言ってくださった方までいて、今は「よかったなぁ」という気持ちです。

――アルバムインタビュー時には制作中だった、「HOWL」のMVも公開されましたね。

大橋 最初に観たときは「何のアニメの主題歌だったっけ?」と思っちゃったぐらい、想像以上にすごいアニメでびっくりしました!お願いしていたとおり、本当にイケメン出てきたし(笑)。しかもめっちゃ強くてかっこよくて……もう、大満足でした。

――受け手に想像の余地を残して終わるところも、ボカロのMVっぽいですよね。

大橋 たしかに!「HOWL」のMVはアルバムには収録されていないので、ぜひYouTubeで何回でも観て、いっぱい解釈してください!

――そして今年初リリースとなるシングルは、なんとタイトルが「犬と猫と彩香」ということで。

大橋 自分の名前がシングルのタイトルになるのは初めてなので、ちょっと不思議な感じです(笑)。きっと『犬と猫』の主題歌なので、犬と猫に私も並べてくださったんだと思うんですけど。「なんだろう?」ってすごく惹かれたり気になっちゃうタイトルだと思うので、コンセプトっぽくてすごくいいですよね。

――2曲とも『犬と猫』の主題歌ですが、だいぶタイプが違いますね。

大橋 そうですね。「にゃんだーわんだーデイズ」は「これから始まる!」みたいな、OP感が強かったんですけど、「Lovely Days」は爽やかで感動する感じの曲なので、急に雰囲気が変わってびっくりした方もいるかもしれないですね。

――『犬と猫』という作品自体への印象はいかがですか?

大橋 オチの付け方とか話の構成が面白くてサクサク読めますし、自分も猫を飼っているので共感することがたくさんあるので、「犬が加わったらこんなに楽しいのかな?」と犬も飼いたくなっちゃいました(笑)。動物を飼われていない方も絶対に羨ましくなると思いますし、アニメ・漫画ファンじゃない方も読んでいるような感じもして。

――老若男女を問わず愛されそうというか。

大橋 はい。私、今スポーツを習っているんですけど、そのコーチも観ているらしいんですよ。でもコーチは普段からアニメを沢山観るタイプではなくて。犬と猫を飼っていて、作品が好きで観ていると聞いて、すごいなぁと思いました。

――そして『犬と猫』原作の松本ひで吉先生といえば、大橋さんにとって縁深い方ですよね。

大橋 はい。ひで吉先生が以前描かれていた『さばげぶっ!』のTVアニメで、デビューシングルの「YES!!」をOPテーマに起用していただいたんです。まさか5年越しにまた主題歌でお世話になれるとは思っていませんでしたし、成長した自分としてまた主題歌をうたえることがうれしいです。

――ちなみに「犬と猫盤」のジャケットは、『犬と猫』の世界に大橋さんが飛び込んだようなものになっています。

大橋 そうなんです。今までのシングルでは、アニメ盤のジャケットはその作品のキャラクターだけが描かれていたんですけど、今回は間接的に犬くんと猫さまとも共演できたすごくスペシャルなジャケットになったので、ぜひこちらも楽しんでいただけたらうれしいです。

――ではまず、「にゃんだーわんだーデイズ」からお話をお聞かせください。この曲、かわいげ強めな大橋さんの歌声も含めて、まさに犬・猫目線を感じました。

大橋 歌うときにはかわいさはすごく意識しまして。少しキャラソン感みたいなものも意識して、歌詞のニュアンスもちょっと強めに歌っていきました。あとこの曲は、過去にカップリングで歌った「にゃんダフルらぶ」「にゃんダフルらいふ」に続く“猫シリーズ”の曲で。今回もその2曲と同じくmitsuyuki miyakeさんが作ってくださったポップでかわいい感じの、『犬と猫』にもすごく合った曲になっているんですよ。その“猫シリーズ”、実は今回も含めて三部作だったらしくて……。

――三部作だったんですか!?

大橋 私もこの間プロデューサーさんに言われて初めて知ったんですけど、犬も加わってアニメ主題歌にもなって、とりあえず“第一章完結”にはなるみたいなんです。でも、私はもっと猫曲を作りたいんですよね。実はもう1匹猫が増えたので、猫2匹の曲も作りたいですし。

――“犬と猫”から、今度は“猫と猫”に。

大橋 はい。まだ2匹が出会ったばかりでなので、さらに仲を深めてほしいなっていう曲とか!今回の曲も、大橋彩香楽曲の中でもかなり平和な部類に入る曲だとは思うんですけど。

――まさに“幸せな日常”といった感じですよね。

大橋 完全なる日常属性だと思います。私、アニメの主題歌になるときってラブソングを歌うことが多いんですけど、今回はそうでもなくて。歌詞で描かれている猫と犬からの飼い主に向けての気持ちも、『犬と猫』の犬くんと猫さまにすごくリンクしているんですよ。……あ、でもそう考えると、いちばん作品の色が強いアニソンかもしれない(笑)。

――だからこそ、ニュアンス強めに歌った。

大橋 そうですね。1番では猫目線だった歌詞が2番では犬目線になりますし、構成にもいろんなパターンのある曲なんですよ。だから印象がすごく変わるはずなので、ぜひフルで聴いてほしいです。それに、曲にもただの日常じゃなくて「毎日が楽しい!」っていうめまぐるしい感じも表れているので、アニメで流れる10秒だけでも思わずハッピーな気持ちになれるんですよね。レコーディングでは犬くんや猫さま、あとは自分の経験を中心にイメージしていました。

――また、シングルとしては前作が「ダイスキ。」なので、ダンサブルな曲続きでもあります。

大橋 MVのダンスの振付も簡単なので、ぜひマネして家で体を動かしながら“犬と猫ダンス”で犬と猫気分を味わってほしいです。

――では、そのMVについてもお聞かせください。

大橋 はい。こちらはカメラが犬や猫の視点になっていて、私がひで吉先生みたいに漫画家という設定で撮らせていただきました。

――のっけから猫にインクをこぼされていて。

大橋 “猫にものをこぼされる”って結構あるあるで、ちょうど昨日もちょっと危なかったんですよ。部屋を走り回られたときに、飲み物の入ったマグカップの上を思い切り飛び越えていって。しかもそれが、パソコンのそばに置いてあったんですよ!あとパソコンの上を通過したりもするから、わけのわからないボタンを押されて画面が硬直して、よく「あー!」ってなります(笑)。

――ダンスの撮影は、サビだけでしたか?

大橋 はい。ただ、サビだけを立て続けに撮っていくと、それぞれちょっとずつ違うので、途中からわけがわかんなくなっちゃって。流れで踊ればわかるんですけど……あのダンス撮影は、今までのMV撮影の中で一番テンパってました(笑)。

――ちなみに今回は、2曲ともアコースティックバージョンも制作されています。

大橋 しかも今回はせーので録ったんですよ。テイク自体はいっぱい重ねたんですけど、録ったなかから1本を丸々使っているので、結構生っぽくなっていると思います。それに、ひとりで歌う普段のレコーディングと違って楽器チームと一緒に録れたのもうれしくて。去年はライブもなかったので楽器の方と一緒に歌えること自体がすごく楽しかったですし、「ここはこうしよう」という話をしながらその場で一緒に作っていけたのも楽しかったですね。

飼い主目線の「Lovely Days」は、近づく春に似合う爽やかなナンバー

――そしてもうひとつの主題歌「Lovely Days」は、非常に爽やかな印象の強い曲です。

大橋 youth caseさんが作詞・作曲してくださった曲なんですけど、最初に「作詞・作曲は嵐さんの『Love so sweet』の方だよ」と言われて、すごくわくわくしていました。楽曲自体、やっぱりいろんな意味であまりアニソンっぽくなくて。メロの感じとかにもすごくJ-POP感が漂っているんですよ。

――爽やかで、キュンとくる感じもしますね。

大橋 そうですね。この曲は逆に飼い主目線の「猫ちゃんがそばにいてくれるだけで本当にうれしい」みたいな歌詞なので、私はこちらのほうが共感する部分が多いです。ただその他にも、家族とか恋人みたいな大切な存在への視点にも置き換えられるんですよ。なので、自分の大事な人を思い浮かべながら聴いていただけたら、キュンキュンしたりぽかぽかと温かい気持ちになれるように思いますね。それに曲からも春っぽいイメージも受けたので、すごく温かい感じで歌わせていただきました。3月頃になったらきっと、桜ともすごく合うんじゃないでしょうか?

――歌詞の部分で、特に気持ちが入ったり共感した部分はありましたか?

大橋 2番A’メロの「その瞳で見つめられたなら なぜだろう? ちっぽけな 悩みなんて たちまち溶かしてゆく」というところは、まさに自宅での私です(笑)。もうふーたそやミラちゃんと目が合うだけで、悩みがぽんぽんぽーんっていなくなるんですよ。しかも私が険しい顔をしているとたたたたって来てくれたりもして。普段は家で悩むのは、だいたいは寝るときぐらいなんですけど。

――すごい……!

大橋 本当はどう思っているのかわからないですけど(笑)、意外と心配してくれてるんだなと私はとらえていて……それがすごくうれしいんです。だから感情移入しやすかったというよりは、ナチュラルに気持ちが入ったというほうが近かったですね。

――技術面では、気をつけた部分はありましたか?

大橋 サビの「Love you, Love you」の部分で、2回目のLoveでファルセットに行くところをきれいにできるよう気をつけました。地声とファルセットの行き来がちょっと苦手なので。あと、ハモが今までで一番難しかったんですよ!主線のメロのとおりに進んでいくわけじゃなくて、下でめっちゃぴょこぴょこ不思議な動きをする、ちょっとトリッキーなものだったんです。

――すごく複雑だった。

大橋 はい。だから、全然覚えられなくて。私、ハモも覚えてレコーディングに臨むタイプなので、「意地でも覚える!」と思って繰り返し聴きながら行ったんですけど、結局8割ぐらいしか覚えられなかったんです。だからいつもなら丸々録るようなサビも、今回は真ん中で切って短くしないといけないぐらい、結構苦戦しましたね。でも主線と合わせてみるときれいにハモっていたので、「こういうハモのメロを思いつくの、すごいなぁ」って思いました。

――そしてこの曲のMVは、犬や猫と戯れているものになりました。犬を抱きながら、大橋さんが猫をカメラで撮るようなシーンも多かったですね。

大橋 そうですね。犬のムムちゃんはすぐ私の膝にスッと来る子で、めちゃくちゃ懐っこかったんですよ!おかげで予定外の配置で撮ったシーンができたくらいで(笑)。逆に猫のにぼしちゃんはすごくツンケンしていて、それもまたかわいかったです。ジャケ写の撮影もあってずっと一緒だったので、超癒やされましたね。

――まさに『犬と猫』そのままのような。

大橋 そうなんです。こちらは私が写真を撮ったり、それを見返してメモリーにほっこりするようなMVになっているので、思い出がいっぱいで。しかも、事前に「Lovely Days」用にふーたその写真や映像をお渡ししたり、他のスタッフさんで動物を飼われている方や、ひで吉先生の猫さまと犬くんの写真を提供いただいて。おかげで動物との生活のメモリーが詰まりに詰まった、すごくメモリアルなMVができました。

――また、この曲のアコースティックバージョンはコード感も全然違っていて、シリアス感さえ出ていたので驚きました。

大橋 アレンジもすごくかっこいいものになっていたので、それに沿って歌うことでだいぶ差別化できたように感じています。曲的には新曲は2曲なんですけど、アコースティックアレンジも含めれば一気に4曲も楽しめるというのは新しいなと思いますね。ただ、5月開催予定のワンマンライブではどっちをやるのか悩みどころで……今回だけ、アコースティック5曲ぐらいやるのもアリかなって(笑)。

――その他も含めて、全体のセットリストも気になるところです。

大橋 めっちゃ悩んでます。この間「そろそろセトリ作ろうかな?」と思ってちょっとパソコンに向かったんですけど、全然決められなくて。でも「この感じ楽しいなぁ」って思いました。旅行の計画練ってるみたいで。

――最大限楽しむために、いちばんいいものを探したい。

大橋 そうですね。本当に、楽しみにしていてほしいです。ただ『WINGS』の曲とこの2曲を入れただけでも14曲になってしまうので、何をチョイスするかが本当に悩みどころなんです。

――しかも、「せっかく『にゃんだーわんだーデイズ』があるんだから……」というところもあるかもしれないですし。

大橋 そう!だから今回はシングル曲に偏りすぎずに、過去のアルバム曲とかカップリング曲を入れていこうかなとも思ったりするんですけど……なかなか決められないですね。でも、これからのライブはきっとどんどんセットリストを組むのが難しくなってくると思うので、気がついたら「あれ?あの曲全然歌ってなくない?」とならないように、平等に歌っていきたいですね。

INTERVIEW & TEXT BY 須永兼次


●リリース情報
TVアニメ『犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい』主題歌シングル
「犬と猫と彩香」
1月13日発売

【犬と猫盤(CD)】

品番:LACM-24074
価格:¥1,300+税

<CD>
1.にゃんだーわんだーデイズ
2.Lovely Days
3.にゃんだーわんだーデイズ (Acoustic Ver.)
4.にゃんだーわんだーデイズ (Off Vocal)
5.Lovely Days (Off Vocal)

【彩香盤(CD+BD)】

品番:LACM-24073
価格:¥2,300+税

<CD>
1.にゃんだーわんだーデイズ
2.Lovely Days
3.Lovely Days (Acoustic Ver.)
4.にゃんだーわんだーデイズ (Off Vocal)
5.Lovely Days (Off Vocal)

<BD>
「にゃんだーわんだーデイズ」・「Lovely Days」
MV・メイキング映像

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