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REPORT

2019.09.14

チコハニ最大規模のツアー“LAWSON presents CHiCO with HoneyWorks 5th Anniversary Hall Tour 2019 LiVE 5’s ON !!”ライブレポート

2019年7月13日の宮城・トークネットホール仙台公演を皮切りに、8月31日の愛知・日本特殊陶業市民会館 フォレストホール公演まで、“LAWSON presents CHiCO with HoneyWorks 5th Anniversary Hall Tour 2019 LiVE 5’s ON !!”ツアーで自身最多の10都市15公演を駆け抜けたCHiCO with HoneyWorks。

3月の初のアリーナ2days公演を経て行われた今回の“LiVE 5’s ON !! ”ツアーは、デビュー5周年を祝う喜びとともに、チコハニの大いなる成長とこれからの希望に満ちたハッピーロードをファンに提示した。そんな誇り高いツアーの中から、8月6日(火)、チコハニのデビュー記念日に東京・Zepp Tokyoで開催されたツアー番外編ともいえるスペシャルライブ“LiVE 5’s ON !! -0806-”と、8月22日(木)に行われた東京・中野サンプラザ4days公演最終日の模様をレポート!

記念すべきデビュー日をみんなで祝った“LiVE 5’s ON !! -0806-”@Zepp Tokyo

8月6日――。それはCHiCO with HoneyWorksにとって特別な日だ。中学生の頃からアニソンが大好きだったひとりの少女が、歌手になる夢を抱いてオーディションを受けてグランプリを獲得。ニコニコ動画、YouTubeなど動画投稿サイトで圧倒的な人気を誇るクリエイターユニット・HoneyWorksとのコラボレーションにより、デビューシングル「世界は恋に落ちている」でCHiCO with HoneyWorksとして颯爽とデビューを飾った日――それが2014年のこの日だった。

2016年、ライブ活動をスタートした頃は1ステージ1ステージ、「世界は恋に落ちている」を歌うたび、会場に来てくれたファンへの感謝を込めた想いを語るたびに、声を詰まらせながら感動の涙を浮かべていた少女……。それから5年。全国のライブハウスを回り、ホールを回り、日本武道館、武蔵野の森総合スポーツプラザ メインアリーナと、大会場をいくつも経験して着実にステップアップしてきたチコハニは、押しも押されぬ人気アーティストとして、5年の月日を必死で駆け抜けてきた。

そんなチコハニのデビュー日を祝うスペシャルなステージが、東京・Zepp Tokyoにて開催された。タイトルは、“LiVE 5’s ON !! -0806-”。7月から始まった全国ホールツアー“LiVE 5’s ON !!”の折り返し地点となるこの日、Zepp Tokyoには立ち見客を含めた約2700人が集結! チコハニにゆかりの深いゲストを招いて、ホールツアーとはひと味違うセットリストでオーディエンスを楽しませた。

18時半過ぎ、マニピュレーターのKaoruがセットしたデジタルビート&トランシーなBGMにのって、ステージ下手からチコハニバンド――ドラムのAtsuyuK!、キーボードの宇都圭輝、ギターのOjiと中西、ベースのHiroki169が元気にステージへと駆け込んできて、楽器をかき回す。すぐに始まるピアノの音色。暗転していたステージ中央にパンとスポットライトが当たり、CHiCOの歌声が響き渡る。ワッ!と客席から声が上がり始まったのは「ヒカリ証明論」だ。いつもモダンなスカート姿が多いCHiCOだが、今日はレーシーなスカートの下からスラリとした足を覗かせたホットパンツ姿が、「行くぞー!」と声を挙げて「identity」「ウルフ」と続いたハードなロックゾーンに良く似合う。いつもは必ずハットを被ってステージに登場するCHiCOだが、今日は帽子なし! 長い髪をくるりと巻き上げた髪型が新鮮だ。そんなことにも、特別な日を感じる。

痛烈なオープニングブロックでZepp Tokyoの体温を一気に上げきったCHiCOとバンドが、「ついにやってきました、5周年ー!」と元気に叫ぶと、客席から大きな「おめでとー!」の声が飛ぶ。ぎゅうぎゅう詰めのフロアの無事を心配しながら、久しぶりのライブハウス、約2年ぶりのZepp Tokyoということで、CHiCOもバンドメンバーも最初からハイテンションだ。「昨日から緊張して眠れなくて。遠足前の子供かよ!って感じなんですけど、今日も頭から感動してちょっと泣きそうになりました。皆さんに支えられての5年間、最高の1日を作りましょう!」と語るCHiCOは本当に楽しそうだ。

爽やかな「ハートの主張」を歌いきり、「いやー、ライブハウスってすごいな!」と客席の熱気に当てられるCHiCO。ここから、チコハニ5周年を一緒に祝ってくれるゲストが続々と登場した。トップバッターは、赤いワンピースと白いジャケットの鮮やかな衣装で登場したCHiCOの朋友・halcaだ。リハーサルでの面白エピソードを交えて、HoneyWorksのカバー「大嫌いなはずだった。」を男の子パートをCHiCO、女の子パートをhalcaでデュエット。ファンから喝采を浴びた。

豪華な5周年のスペシャルゲスト、2人目はHoneyWorksのソングメイカー・Gomだ。名前を告げぬまま、甘くクリーンなカッティングの音色を奏でながら、大ぶりのセミアコースティックギターを抱えて颯爽とステージに登場したGomとCHiCOがジャジーに、セクシーに「平成バブル」をデュエットする。ふたりの歌の共演は昨年8月の日比谷野外音楽堂公演以来だ。続くMCでGomとCHiCOが、初めてHoneyWorksと出会ったときからのチコハニの5年間を振り返り、バンドメンバー一人ひとりについてのエピソードを語る。Gomとはハニワ前から10年来の付き合いとなる中西やOji、いつもバンドのことを考えてくれているという圭輝、ムードメーカーのAtsuyuK!、いじられ役でありMCを盛り上げてくれるHiroki169……。

そしてCHiCOには、「最初は歌うのもガチガチだったけど、今はめっちゃ頼りがいのある歌姫になってくれた。ほんとに安心して客席で観ていられる」とメッセージを送るGom。そんなGomに、「前はライブのたびにshitoさん、Gomさんがアドバイスをくれたけど、最近、それが減ってきた。うれしいことかもしれないけど、私はもっと指摘がほしいタイプ。もっと何かください!」と話すCHiCO。HoneyWorksファミリー、チコハニファミリーの仲の良さと厚い信頼関係が、みんなの言葉の端々から伝わってきた。

そして3人目のゲストに呼び込まれたのは、久々の共演となるsana。白いTシャツと赤いヒラヒラのスカートを翻して駆け込んできたsanaに「かわいい~!」の声が飛ぶ。「この5年間で、HoneyWorksの曲を一緒に歌ってきた仲間はsanaちゃんだけ。(ライブでの共演は)2年ぶりだよね! だからさ……泣いちゃうよ~」と涙で言葉を詰まらせるCHiCOを、sanaとバンドメンバーが激励する。

次にGomの演奏とsanaとのツインボーカルで披露されたのは、ファンにも大好評のロックンロールナンバー「ロデオ」だ。さらにsanaとはHoneyWorksカバーの「日曜日の秘密」、“チコサナ”コラボを代表する「これ青春アンダースタンド」「東京サマーセッション」と、人気曲をキュートな振り付けを交えながら熱唱。これまでの共演を振り返るトークもあり、久々のチコサナの復活に客席のテンションも一気に跳ね上がる。ここでもう一度、halcaが合流。まったり女子トークを挟んで、この日だけのスペシャルコラボのコーナーは、CHiCO、sana、halca3人が歌うHoneyWorks meets TrySailのカバー「センパイ。」で華やかに締めくくられた。

チコハニバンドの息の合ったセッションに続いて、CHiCOのかわいいダンスも見どころの「私、アイドル宣言」「カヌレ」と続けて始まった後半戦は、チコハニのアッパーな人気ナンバーが目白押しだ。翌日リリースのニューシングル「乙女どもよ。」とカップリングの「恋人ツナギ」も東京のオーディエンスに初披露され、CHiCOが激しく客席を煽りながら「アイのシナリオ」、ハッピーな「ラブホイッスル」と続く。MCでは改めて今年の活動を振り返り、デビュー日にワンマンができた喜び、「今日、5周年をみんなと過ごせて本当に嬉しい」と想いを語るCHiCO。

「みんなと一緒に過ごさなくちゃいけないからこそ、めっちゃ泣くの我慢してましたけど……本当にこの5年間、いろいろありました。たくさんの方に愛されている5年間だなと思いました。6年目も変わらず、皆さんに音楽と愛を届けていきますので、これからもよろしくお願いします!」

様々なエピソードとともに熱い想いを語り終え、「泣かなかったぞ!」と笑顔を見せて、本編ラストを飾ったのは「今日もサクラ舞う暁に」。曲中でCHiCOが叫んだ「本当にみんな大好きだー!」の声に重なるように、オーディエンスの大合唱がZepp Tokyoを包み込んだ。

そしてアンコールでは、CHiCOが白地に赤い柄の浴衣に着替えて登場。思い出深いデビュー曲「世界は恋に落ちている」のあとは、Gomも粋な浴衣姿になって「プライド革命」に参加し、sanaとhalcaもかわいい浴衣を着込んでステージへ。すると……「そんな“チーム浴衣”で最後の曲を盛り上げていきたいと思います!」とCHiCOがラストナンバーを前振りしたところで、Ojiがギターを持ち替えると言ってステージ袖へと消えていく。「なになに?」とCHiCOが不思議そうな顔をしたところで、圭輝がピアノを弾き出したのは聴き慣れたイントロ。舞台袖に引っ込んでいたOjiが、チコハニ5歳のバースデーケーキを台車で転がしながら登場し、みんなで「ハッピーバースデー、チコハニー!」を大合唱する。思わぬサプライズに驚くCHiCO。

バンドを代表してOjiが「5周年は簡単に迎えられるものじゃない。スタッフ、HoneyWorksのみんな、いつも来てくれているみんなのおかげ。感謝します」と言い、「5年前が昨日のことのように思えます。内容の濃い5年間だったと思う。これからも俺たちが演奏で支えるから、いい思い出作って行こうぜ!」と話しながら、会場全員で「5周年おめでとう!」をCHiCOに告げる。その横で、後ろを向き泣き出すCHiCOの頭を、Gomがよしよしと撫でると、バンドメンバーにコメントを求められたCHiCOがさらに号泣。

涙で顔をくしゃくしゃにして鼻をすすりながら、この5周年の日、どうやったらみんなを幸せにできるか、ずっと考えてきたこと。初めてのレコーディングではひとつも思い通りに歌えなかったこと。初めて「世界は恋に落ちている」を人前で歌った代々木第一体育館では、緊張で足が震えてうまく歌えず、その夜は落ち込んで電気も点けずに過ごしたこと。halcaと励まし合いながらここまで来たこと。sanaと話し合いながらコラボしたこと……そんな思い出話をしながら、「5年間は、この仲間たちがいたからこそ、こうしてライブができてるんだよ。本当に今日来てくれて、ありがとうございます!」と泣きながら語るCHiCOに、温かな声援が贈られる。

そして涙を拭いたCHiCOが「最後の曲は涙なんかいらない、みんな行けるかー! もっと声出して行くぞー!」と思いきり叫び、CHiCO、Gom、sana、halcaの4人で歌われたのは、HoneyWorksの名曲「イノコリ先生」。スペシャルなデビュー5周年の日は、豪華なコラボと笑いと涙に彩られた――。

<“LiVE 5’s ON !! -0806-”セットリスト>
M01. ヒカリ証明論
M02. identitiy
M03. ウルフ
M04. ハートの主張
M05. 大嫌いなはずだった(with halca)
M06. 平成バブル(with Gom)
M07. ロデオ(with Gom、sana)
M08. 日曜日の秘密(with sana)
M09. これ青春アンダースタンド(with sana)
M10. 東京サマーセッション(with sana)
M11. センパイ。(with sana、halca)
M12. 私、アイドル宣言
M13. カヌレ
M14. 乙女どもよ。
M15. 恋人ツナギ
M16. アイのシナリオ
M18. ラブホイッスル
M19. 今日もサクラ舞う暁に
――ENCORE――
M20. 世界は恋に落ちている
M21. プライド革命(with Gom)
M22. イノコリ先生(with Gom、sana、halca)

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