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INTERVIEW

2019.07.31

同世代の方の背中を押してあげられるようなアルバムに。伊藤美来 2ndアルバム『PopSkip』インタビュー

同世代の方の背中を押してあげられるようなアルバムに。伊藤美来 2ndアルバム『PopSkip』インタビュー

伊藤美来の2ndアルバム『PopSkip』は、3rdシングル「守りたいもののために」(TVアニメ『りゅうおうのおしごと!』EDテーマ)、4thシングル「恋はMovie」、5thシングル「閃きハートビート」(TVアニメ『上野さんは不器用』のOPテーマ)を含む全11曲を収録。少し大人っぽくなった“アーティスト・伊藤美来”の新たな表情が感じられる作品に仕上がっている。

――2ndアルバム『PopSkip』がリリースされました!前向きなポップチューンから大人っぽい雰囲気の楽曲まで、音楽の幅が大きく広がった作品になりましたね。

伊藤美来 ありがとうございます!1stアルバム『水彩~aquaveil~』も自分のなかではとても素敵な作品だったと思っているんですけど、今回はそれをさらに上回るアルバムを作りたいなと思って。どういうアルバムにしようか?とスタッフの皆さんと話しながら、曲を作っていただいて、レコーディングして……。とても手ごたえはありますけど、ドキドキしてます(笑)。

――全体を通して、大人っぽい雰囲気の曲も印象的でした。

伊藤 10月で23才になるし、いまの等身大を表現したいなって。23才って、新社会人の年齢じゃないですか。大学を卒業して、違う環境に入っていく年だし、同世代の方の背中を押してあげられるようなアルバムにしたいという気持ちもありました。自分に対するエールでもあるんですけどね(笑)。

――では、アルバムの新曲について聞かせてください。まずリードトラックの「PEARL」はシティポップテイストのナンバー。

伊藤 この曲を初めて聴いたとき、自然と笑顔になりましたね。歌詞もアルバムのテーマにもピッタリだし、リード曲にふさわしい曲になったなって思います。大人っぽい雰囲気の曲ということもあって、声を乗せるときも「あまり元気になりすぎないほうがいいかな」といろいろ考えましたね。レコーディングのとき、ディレクターの方に「自分自身が主人公になるというより、『PEARL』の世界観を語るストーリテラーのように、第三者的な目線で歌ってみましょう」と言われて。その結果、大人っぽく聴こえるのかなと思います。

――そういう歌い方は、いままでにないアプローチだったんですか?

伊藤 そうですね。自分自身に置き換えたほうが感情を入れやすいので、物語るように歌うのはかなり難しかったです。それが今回のアルバムの挑戦でしたね、私のなかでは。

――「Pistachio」はちょっとキッチュなイメージのポップナンバーですね。

伊藤 メロディはかわいらしいんだけど、小悪魔的なイメージもあって。いままでの伊藤美来にはなかった曲調ですよね。あまりキャピキャピしないで、小悪魔っぽさを入れることで絶妙なバランスになるんじゃないかなって。

――ボーカルのテイストも話し合いながら決めるんですか?

伊藤 とりあえず自分なりに1回歌ってみて、一度ブースから出て、ディレクターさんや曲を作ってくださった方と「もうちょっと大人っぽく歌ってみますか」みたいな話をして。1stアルバムのときよりも、そういう話をすることが多かったんですよね。前回はディレクターさんのなかで「こういうアルバムにしたい」というものがしっかり固まっていたし、私もアルバムの制作は初めてだったから、いろんなアドバイスをもらいながら、「どれだけそこに近づけられるか?」という感じだったんです。今回はいい意味で客観的になれたし、「こういう歌い方をしたほうが聴きやすいかな」と聴く側の気持ちを想像することもできて。「こうしたいです」という意見もやっと言えるようになったし(笑)、話し合いをしながら制作できるのは恵まれているなと思います。

――「土曜のルール」はアルバムのなかでもいちばん大人の表情を感じられる曲かな、と。

伊藤 既存の曲のなかでいちばん大人っぽいと思います。タイトルも意味深だし、“どこか危険な香りがするの”という歌詞から始まるんですけど、歌詞にストーリー性があるし、ドキドキするようなフレーズが散りばめられていて、「私もこういう曲を歌わせてもらえるようになったんだな」って。すごくオシャレな曲で、お気に入りです。フェイクが結構入っていて、歌うのはちょっと苦労しましたけどね。

――ボーカリストとしてのセンスが問われちゃいますからね。

伊藤 仮歌を(作詞・作曲を手がけた)大西洋平さんが歌ってくれていて、かっこいいフェイクが入っていたんです。「これを完璧にマネすればいいのかな」とも思ったんだけど、そんな甘いものじゃなかったですね。大西さんにどうやって歌ってるか聞いたら「適当に英語で歌ってるんだよね」って言われて、「え、そんなことができるんですか?」って(笑)。最初はちょっと恥ずかしかったけど、がんばってフェイクしてみました。

――「君に話したいこと」は、アーティストとしても俳優としても活動している岸 洋佑さんの作詞・作曲によるナンバー。これはまさに”等身大“ですね。

伊藤 大学を卒業して、新社会人になって、馴れないヒールを履いて頑張ってる女の子に対して、“がんばれ”って歌ってますからね。“結局、友達と話してるときが自分らしくいられる”というテーマもありますね。アルバムの新曲は恋愛ソングが多いですが、これは友情ソングです!

――伊藤さん自身も、友達との時間がリラックスタイムだったりするんですか?

伊藤 そうですね。大学生の頃は毎日のように友達に会えていたけど、卒業して社会人になったら、頻繁には会えなくなって。だからこそ、たまに会えたときは話したいことがいっぱいあって、盛り上がるんですよ。

――そして「灯り」は切ない雰囲気のミディアムバラード。こういうタイプの楽曲も、いままでなかったですよね。

伊藤 新しい挑戦ですね。「どんな曲を歌いたい?」という会議のときに、「孤独感を歌った楽曲に挑戦してみたいです」と言わせてもらって。私のアバウトなオーダーを形にしてもらったのが、この曲ですね。曲調も切ない感じだし、歌詞も“ひとりぼっちみたいな”から始まって、まさにイメージ通りの曲だなって。この曲、流れを大事にするために、レコーディングでも最初から最後まで通して歌ったんです。いい感じで気持ちを繋げながら歌えたんじゃないかな。

――孤独をテーマにした曲を歌いたいと思ったのは、どうして?

伊藤 これまでの曲もそうなんですけど、前向きな曲が多いんですよ。でも、前向きな気持ちの前には暗い気持ちがあると思うし、その部分を歌うのもいいんじゃないかなって。リアルさを求めていたというか……。切ない曲を聴くのも好きなんですよ。「沁みるなあ」って聴き入ってることもあるし、「灯り」がそういう曲になったらうれしいなと。

――ありがとうございます。10月5日にはワンマンライブ“伊藤美来 5th Live Miku’s Adventures 2019〜PopSkip Life〜”が開催されます。

伊藤 5回目のライブですね。年に1回だし、コンセプトも毎回違うので、ぜんぜん馴れないですね(笑)。いつも新しいことをやらせてもらっていて、「次は何をやろう?」って考えるのも楽しくて。今回は新しいアルバムを引っ提げたライブだし、初披露の新曲が多くなりそうですね。みんなでがっつり盛り上がるというより、ショーを見るように、私が作る世界を楽しんでもらえるライブにしたいです。

――楽しみです!ちなみに2019年は「知り合いや友達を増やす」が目標ということですが、これまでの成果はどうですか?

伊藤 煽られてる(笑)。友達の数は増えてないですけど、こちらから「ごはん行きましょう」みたいなことは頑張ってやってます。着実に、一歩一歩ですね。

――人と話すことで、いろんなことを吸収したい?

伊藤 かっこよく言えばそうですけど(笑)、いろんな人の意見を聞くのは大事だなと思って。去年はお仕事ばかりになってしまって、休みの日は家にいることが多かったんです。そうすると頭のなかが自分の意見ばかりになるし、あまり良くないなと。人の意見を聞くことでリフレッシュできることも多いし、いまはいい感じです。結局、楽しくごはんを食べて、おしゃべりすることで癒されてるんでしょうね(笑)。

Interview & Text By 森 朋之


●リリース情報
2ndアルバム
『PopSkip』
7月24日発売

【BD付き限定盤A】

品番:COZX-1545-6
価格:¥4,000+税

<Blu-ray>
01. PEARL MV
02. PEARL メイキング映像
03. 守りたいもののために MV
04. 恋はMovie MV
05. 閃きハートビート MV

【BD付き限定盤B】

品番:COZX-1547-8
価格:¥5,500+税

<Blu-ray>
2018/9/30ワンマンライブ
「伊藤美来 4th Live Miku’s Adventures 2018 〜Live is Movie〜」収録

【通常盤】

品番:COCX-40809
価格:¥3,000+税

<CD>
01. PEARL
作詞・作曲:高田みち子 編曲:水口浩次
02. 恋はMovie
作詞:Sally#Cinnamon 作曲:多保孝一 編曲:中塚 武
03. TickTack Invitation
作詞:RIRIKO 作曲・編曲:佐藤純一(fhána)
04. Pistachio
作詞・作曲・編曲:hisakuni
05. あの日の夢
作詞・作曲:金子麻友美 編曲:水口浩次
06. 土曜のルール
作詞・作曲:大西洋平 編曲:睦月周平
07. 守りたいもののために
作詞・作曲:金子麻友美 編曲:水口浩次
08. 閃きハートビート
作詞:林 英樹 作曲・編曲:佐藤純一(fhána) ホーンアレンジ:井上泰久&佐藤純一
09. 君に話したいこと
作詞・作曲:岸 洋佑 編曲:村木数典、金沢祐介
10. 灯り
作詞:桜アス恵(TRYTONELABO) 作曲・編曲:滝澤俊輔(TRYTONELABO)
11. all yours
作詞:伊藤美来 作曲・編曲:睦月周平

●ライブ情報
伊藤美来 5th Live Miku’s Adventures 2019 〜PopSkip Life〜
10月5日(土) 開場 17:00/開演 18:00
会場:オリンパスホール八王子
席種:全席指定(座席番号は抽選)
料金:前売り 6,800円(税込)

チケットの問い合わせ:サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(全日10:00-18:00)

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