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INTERVIEW

2019.01.09

10代の今を詰め込んだ1stミニアルバム『19BOX』が完成!亜咲花インタビュー 

10代の今を詰め込んだ1stミニアルバム『19BOX』が完成!亜咲花インタビュー 

「世界に通用する」と言わせたクリエイターから届けられた新曲

――2曲目の「feat. future」はどんな楽曲でしょうか?

亜咲花 サビがめちゃくちゃキャッチーなんです。私がアニメを好きになったきっかけである『涼宮ハルヒの憂鬱』の「ハレ晴レユカイ」を書かれた田代智一さんに曲を書いていただきました。自分の人生を変えてくれた曲を書いてる方に作っていただけるなんて、とっても感慨深いです。自分の曲の中で、盛り上がる曲はすでにあるのですが、今回「会場みんなでひとつになる曲」というのが欲しくて、お願いしました。最初にデモ音源をいただいたときにはクラップが入っていたのですが、本番では抜けていたので、その理由を田代さんに尋ねたところ「僕が場所を決めちゃうと、ファンのみんなにそれを決めてしまうことになるので、それはファンのみんなと亜咲花ちゃんにライブでの一体感を作って欲しいから」とおっしゃって。スゴいなと。だからこの音源の時点では未完成でライブで完成する曲なんです。みんながどこでクラップを入れてくれるかとても楽しみですし、そのときが待ち遠しいです。歌詞もmeg rockさんによる、今の自分とみんなで「これからも諦めずに頑張っていこうね」という、もうひとつになるしかない内容です。

――フレーズ単位で好きな部分はありますか?

亜咲花 “ここから先は君と私にかかってるよ”という部分も、私だけではなくみんなと一つになる曲なんだなという感じがします。あと“諦めるのはもう諦めた”ですね。私は諦めが悪い性分なので、ピッタリだなと(笑)。それこそ、アニソンではないレーベルからお話をいただいても、「アニソン歌手がいい」とお断りしていたので、その意味でも私は諦めが悪いですね(笑)。

――3曲目「Singbird」はfhánaの佐藤純一さんによる作編曲です。

亜咲花 佐藤さんとはいろんなイベントでご一緒してお話をさせていただいていたのですが、その際に「亜咲花ちゃんの声は世界に通用する」とおっしゃってくれていたので、今回お願いする際には真っ先に佐藤さんが閃きました。「世界に」とおっしゃるだけあって、サビがすべて英語という、かなり攻め攻めな曲に仕上がりました。パッと見で英語の比率が6割位あるのも、自分の中ではこれまた挑戦でした。内容も今の自分だけではなく、「アニソン歌手になりたい」と思ったスタート地点から未来の自分まですべてがこの歌に込められています。過去の自分を歌った曲というのも初めてでうれしかったです。この曲のディレクションはアニサマの齋藤(光二・ゼネラルプロデューサー)さんが担当してくれたのですが、「日本語の部分はエッジボイスを出さないように」と言われました。それは「英語の部分がせっかくあるのだから、そこでエッジボイスを出す」という意図からでした。これまでエッジボイスはポイントポイントで入れてはしていたのですが、日本語部分に入れなかったのはこの曲が初めてかもしれません。ずっと等身大の自分を歌に込めていたのでそれもまた初めてで、こんなにも難しいことなのかと思いました。自分の気持ちが溢れんばかりになっていたので、「最初の4、5行は、あまり感情的ではなく無機質に歌って」という指示についてなかなかニュアンスが掴めなくて、ここを録るのに2時間くらいかかり、何度もテイクを重ねてこの音源になりました。歌い手も時には無になる必要があるんだと改めて今回分かりました。

――この歌詞を普通に読むと、とても感情が乗りやすいと思われるので、それを無心で歌うのは難しいですよね。

亜咲花 その分、サビで爆発させています(笑)。あと、「静かに憧れてた光あふれるステージ」というのはまさにアニサマのことで、最後の部分には18年のテーマである「Stand by Music」も入れています。自分の夢だったアニサマのことも詰まっていて、それも含めてエモいなと。タイトルの「Singbird」というのは造語で、元になったのは「Songbird」という言葉で女性歌手の比喩なんです。そこで私もひとりの女性歌手としての部分でかけているのと、サビの部分が「囚われていた鳥が音楽によって開放された」という内容ともかかっています。佐藤さんらしい、いろんなところがかかっているお洒落な内容です。

――4曲目から7曲目はこれまで音源化が待望されていた曲が並んでいます。並びについてはどのような構成でしょうか?

亜咲花 これは収録した順番通りです。「valkyrie PARTY」はちょうど1年前で、最後の「Place of promise」は9月です。その意味でもここからのパートは私の成長記録ですね。「valkyrie PARTY」を作っていらっしゃるRejetさんのゲームやドラマCDはデビュー前からずっと楽しんでいたので、そのときのオタクとしての経験値が詰め込まれています(笑)。Rejetさんの楽曲は当て字が特徴で、もちろんこの歌詞にも入れ込んでいます。

――「洗脳」と書いて「おしえ」と読む、「悲劇」と書いて「ノイズ」と読む。なるほど。

亜咲花 ちょっとクスっときちゃうんですけど、これはオタクならではの世界観ですよね。当時初めての作詞だったので、それがRejetさんのタイアップになったのはとてもうれしかったです。作品の世界観に寄り添って歌詞を書くこともすごく勉強になりましたし、オタクとしての経験値も活かせたので、最高の気分でした(笑)。音源化の希望もファンの方から非常に多かったので、この曲がCDに入れられて私としてもとてもうれしいです。

――先日のライブでもこの曲はスゴく盛り上がっていましたし、音源化で聴き込んでいただけると、さらにスゴい盛り上がりになりそうですね。

亜咲花 そうですね!もっとスゴいライブ定番曲になるんじゃないかなと思います。

――最後の「Place of promise」はどんな曲でしょうか?

亜咲花 これは「夢現 Re:Master」という、少女同士の愛をテーマにしたゲームのテーマ曲ですが、性別や世界観を限定するのではなく恋愛という大きな括りの形のラブソングにしています。この曲を聴いている皆さんには、それぞれ自由に想像して聴いていただければと思います。大きなテーマの歌を壮大に歌うことによって、その外にいる人も包み込むような歌になります。だからこそ繊細に表現したいなと考えました。このミニ・アルバムにはラブソングが3曲入っているのですが、それぞれ恋の内容が違うので、ライブで歌うときには切り替えがポイントになってくると思います。

――ツアーの前には2月の“リスアニ!CIRCUIT Vol.08”にもご出演されます。フェス形式のときに亜咲花さんが意識することは何でしょうか?

亜咲花 自分のライブの時は私のことを知ってくださっている方しか来ませんが、フェスですと他の出演者さんを目当てに観に来られたお客さんもいるので、「初めまして」どころか「誰?」っていう感じもあると思うんです。だからあまりガツガツ行き過ぎず「名前だけでも覚えてほしい」という思いを込めて、「亜細亜に咲く花、亜咲花です」とご挨拶して、等身大の自分らしさを込めつつパフォーマンスを行なっています。コールを入れる場所も、ワンマンのときよりも手を大きく振ったりカウントを入れるなどして、ていねいに分かりやすく楽しめるように動いています。アニソンの魅力って、やっぱりコールひとつとってもみんなの一体感にあると思うんです。そこで皆さんの心をつかむ手段として、知らない人でも分かりやすいように誘導してあげるのはひとつポイントかと思って行なっています。

――――“リスアニ!CIRCUIT”で初めて亜咲花さんをご覧になるお客様もその誘導に従って楽しめそうですね。

亜咲花 任せてください!全部誘導します(笑)。やっぱりノレないと周りに気を遣ってしまうと思うんです。私もそうでしたから。そうすると楽しみも半減してしまうと思うので、アーティスト側から誘導してあげるのもコミュニケーションかなと。

――そしてその後には3月から東名阪ツアーがスタートします。

亜咲花 地元の名古屋凱旋からスタートするのはとても感慨深いですね。何よりデビューから2年でようやく地元で単独ライブを開催できるのもうれしいです。初日はやっぱり大事だと思うので、地元の人からプッシュしてもらって始まるのはとてもうれしいことです。そして大阪もこれまではリリイベでしか行ったことがなかったので楽しみです。名古屋・大阪・東京の全てに来てくださる方もいると思うので、それぞれの会場限定の何かしらの工夫も考えています。恒例になっているアニソンカバーも楽しみにしていただきたいですね。

――そして千秋楽は東京。恵比寿リキッドルームとさらにキャパを広げました。

亜咲花 いろんなファンの方が私のライブはとにかく体力勝負だとおっしゃってくれています。曲の中でも飛びまくるので動きやすい服装で来てください(笑)。あとは思いやりと助け合いを大事に、女の子も小さい子も男性の方もみんなが楽しめるライブを心がけています。『19BOX』の曲をメインに歌うのはもちろん、他にも今までのリリースやアニソンカバーをはじめ、こんなに盛り上がっちゃっていいのっていうぐらいてんこ盛りのセットになっているので、来ないと損ですよとお伝えしたいです!(笑)。

Interview & Text by 日詰明嘉


●リリース情報
『19BOX』(ジュークボックス)
1月9日発売

【CD+ダウンロードカード「SONOCA」】※初回生産分のみ
品番:USSW-0147
価格:¥2,800+税

<CD>
1.KILL ME One More Time?
作詞:亜咲花/作曲:馬渕直純/編曲:Johnny.k
2.feat. future
作詞:meg rock/作曲:田代智一/編曲: eba・田代智一
3.Singbird
作詞 さいとうかおり/作編曲:佐藤純一
4.valkyrie PARTY(Rejet シチュエーション CD 第七特命課『十狂セメタリー』テーマソング)
作詞:亜咲花/作曲:宮原康平/編曲:原田ナオ
5.CITYSCAPE(オトメイトゲーム『Collar×Malice -Unlimited-』ED テーマ1)
作詞:永塚健登/作曲:深澤祐貴/編曲:SHIKI
6.Never ending true stories(コンパイルハートゲーム『勇者ネプテューヌ 世界よ宇宙よ刮目せよ!! アルティメット RPG 宣言!!』ED テーマ)
作詞:藍川 藍/作編曲:野村勇輔
7.Place of promise(ゲーム『夢現 Re:Master』OP テーマ)
作詞:柿沼雅美/作曲:濱田智之/編曲:悠木真一

<ダウンロードカード「SONOCA」>※初回生産分のみ
・「KILL ME one more time?」Music Video
・「KILL ME one more time?」Music Video No lyric ver.
・「KILL ME one more time?」
・Making Movie/Rejet シチュエーション CD 第七特命課『十狂セメタリー』PV
・オトメイトゲーム『Collar×Malice -Unlimited-』ED映像
・コンパイルハートゲーム『勇者ネプテューヌ 世界よ宇宙よ刮目せよ!! アルティメット RPG 宣言!!』ED映像
・ゲーム『夢現Re:Master』PV

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