初披露のリアレンジ曲、そして新人アイドルたちの驚嘆のパフォーマンス! 「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS SS3A Live Sound Booth♪」初日(の主に新人組を)レポート

「デレステ」3周年記念イベント「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS SS3A Live Sound Booth♪」が2018年9月8日~9日、群馬県・ヤマダグリーンドーム前橋にて開催された。

初日公演には渋谷凛役の福原綾香、関裕美役の会沢紗弥、一ノ瀬志希役の藍原ことみ、早坂美玲役の朝井彩加、藤本里奈役の金子真由美、結城晴役の小市眞琴、堀裕子役の鈴木絵理、藤原肇役の鈴木みのり、宮本フレデリカ役の髙野麻美、森久保乃々役の高橋花林、喜多見柚役の武田羅梨沙多胡、小早川紗枝役の立花理香、荒木比奈役の田辺留依、小日向美穂役の津田美波、及川雫役ののぐちゆり、村上巴役の花井美春、向井拓海役の原優子、三船美優役の原田彩楓、棟方愛海役の藤本彩花、星輝子役の松田颯水、木村夏樹役の安野希世乃、城ヶ崎莉嘉役の山本希望、城ヶ崎美嘉役の佳村はるか、塩見周子役のルゥ ティン、片桐早苗役の和氣あず未が出演。さらにゲストとして喜多日菜子役の深川芹亜、鷹富士茄子役の森下来奈、南条光役の神谷早矢佳が登場した。

初日公演では、「デレステ」にドレスコーデ機能が実装されることや、ゆずの楽曲をカバーした「LOVE & PEACH」が3Dモード対応で実装されることが明かされた。ドレスコーデ機能ではアイドルの衣装カラーをコーディネートできるとのことだ。また、10月に「アイドルマスター シンデレラガールズ」とローソンのタイアップキャンペーンが決定。対象の菓子・ドリンク剤の購入で、描き下ろしイラストを使用したオリジナルグッズがもらえるとのこと。先日発表されたワンナイトクルーズ「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS STARLIGHT CRUISE」招待の抽選キャンペーンも同時に開催される。

おそるべきニューフェイスたち。

ヤマダグリーンドーム前橋は競輪場としても使用されている多目的アリーナで、急傾斜の競輪用バンクを避けるように客席が設定されているのがとてもユニークだ。ステージ構成も変わっていて、30名近い演者が横並びになれるメインステージがあり、その両サイドにつながる形でサブステージがふたつ。みっつのステージが横に並んでいるような不思議な構成だが、真ん中のステージでのパフォーマンスが終わると同時に左右のステージで次の曲の演者が出現するような見せ方自体はアイマスライブ演出の王道だ。

「デレステ」の歴代周年衣装を身に着けたアイドルたちがステージに勢揃いする姿は壮観の一言。今回のイベントは、「会場販売限定CDやさまざまなメディアに特典収録されたリアレンジ楽曲のライブ披露」「これまでのライブやイベントで全員が揃う機会がなかったユニットの集結」「最近声がついた新人アイドルたちの晴れ舞台」がコンセプトの柱だったように思う。この顔ぶれならこの曲はやってくれるんだろうな、という期待はきっちりフォローしてくれる感じで、普段のライブではやれないことをやろうとしている姿勢が感じられた。

2日開催のイベントの初日が終わった時点ということもあるので、今回は新人組を中心に、特に印象に残った尖ったポイントをピックアップしていく。

初日公演で、視覚的にもっとも鮮烈な瞬間になったのが藤本彩花とのぐちゆりの「shabon song ~For SS3A rearrange Mix~」だった。オープニング曲の「とどけ!アイドル」で大人数で歌っている時点から、「時々棟方愛海師匠っぽい何かが視界をよぎるな」と感じるぐらい、藤本のぱっと見の印象とシルエットは棟方愛海のイメージに近い。甘いキャラ声による弾むような歌唱、そして両手をパタパタさせる動きの上下動の激しさから感じる底知れないエネルギー。決定的だったのは、藤本がのぐちに抱きついて行ったシーンだ。小柄な藤本がのぐちの腰元にダイナミックに飛びついていく姿は完全に棟方愛海そのもので、そこからはさらにイメージが強固に結びついてしまった。

今回のイベントで、もっとも多くの人が恋をしてしまった、新しい魅力を見つけたのは誰だろう、と考えると、それはもう関裕美役の会沢紗弥でしかありえないのではないだろうか。アレンジ曲やユニット曲がズラリと並んだ前半セットリストの中でひときわ目立つ彼女の「楽園」。派手ではないけれどピカピカの笑顔を浮かべた女の子、なのに眉毛は困ってしまったような形のまま。「あなたに向けて」のフレーズの朴訥な気持ちをこめた響き。歌っている途中で不意にこみ上げた想いに涙をこらえ、声を震わせながらも懸命に歌い続ける姿が印象に残った。最後に会沢がことん、と首を傾けて歌の終わりを伝えると、会場は圧倒的な歓声に包まれた。

フレッシュな魅力にあふれていたのが武田羅梨沙多胡と花井美春の「Lunatic Show ~For SS3A rearrange Mix~」。武田は喜多見柚のビジュアル再現度が高く、両手をぐーぱーぐーぱーとする動きまで柚っぽい。花井はにこやかに笑いながらゆったりと両手を広げる所作になんだか風格を感じるほど。ダンス中にいわゆる「カモンベイビーアメリカ」ムーブがでてきた時はびっくりしたが、これは2人からの発案とのこと。とにかく楽しそうな2人だった。

“技巧と個性”の組み合わせの妙を感じたのが「Nocturne ~For SS3A rearrange Mix~」と「Flip Flop ~For SS3A rearrange Mix~」。鈴木みのりと原田彩楓の「Nocturne ~For SS3A rearrange Mix~」はとても歌がうまい2人なのだが、圧倒的に伸びやかなボーカル力を軸にした鈴木と、叙情的で、歌声に込められた情感、情報量が多い原田では表現が全く違うのがとても面白い。

田辺留依と小市眞琴の「Flip Flop ~For SS3A rearrange Mix~」は一聴して、田辺の歌唱力、安定感が突出して感じられた。とにかく歌唱とダンスの隅々まで精度が高い。安定して余裕があるからこそ、豊かなふくらみや包み込むような深みといったニュアンスも自在にこめられる感じだ。これだけの歌唱技術を専用曲に落としこんだらどれぐらいのものが生まれるのか、それをどう荒木比奈というアイドルの色にしていくのか、今後が楽しみになるステージだった。一方の小市の歌唱は元気な少年っぽさが弾けるようで、これこそ役者の歌声という良さがある。「ここに集めて!」のフレーズの小気味よさ、ずばっと客席を指す動きの潔いまでのかっこよさ。結城晴らしさを存分に発揮するステージだった。

高橋花林と会沢紗弥の「あいくるしい~For SS3A rearrange Mix~」では、2人は両サイドステージに分かれ、階段に腰掛けて登場。かなり距離がある。位置的には高橋がよく見えたのだが、遠くを見つめながらささやくように、でも強く歌う姿と、歌声の澄んだきれいさが印象に残る。佐久間まゆと小早川紗枝が歌う原曲に比べると情念や切なさの色は薄く、勇気を出して一歩を踏み出そうとする姿のけなげさが感じられる。先に会沢が立ち上がって歌い始めても高橋は階段に座ったままだったが、「特別じゃないけど当たり前の幸せ」ですっと立ち上がる。立ち上がるタイミングや歩幅はそれぞれ違うのがこの2人らしい。歌い終えた会沢は、ユニット・ワンステップスの仲間でもある森久保(高橋)と一緒に歌えた喜びを語っていた。

花井美春の「おんなの道は星の海」は初披露。演歌風、演歌っぽくではなく、弦哲也作曲による超本格演歌に仕上がった楽曲だ。ライブではスクリーンに色づく真っ赤な紅葉を背負った花井が、コブシを交えての熱唱を見せた。本人は「喉からCD音源を目指して、できるだけ近づけるように頑張って歌いました」とのこと。「夜空に輝く星になる」の歌いまわしがなんとも気持ちよく、歌詞的にもアイドルが歌う演歌としてきっちり落としこんでいる感じがした。

原田彩楓の「Last Kiss」の歌い出しはささやくように、語りかけるような歌声。スポットライトを背負って歌う時の儚げで、でも芯の強さを感じさせる風情がとても三船美優らしい。曲が進むに連れて、ボーカルとダンスの両面でより表現が力強く、テンションを上げていく感じが印象的だった。

ゲスト出演の深川芹亜、森下来奈、神谷早矢佳は後半頭に出演。「EVERMORE」のイントロに合わせてスクリーンに喜多日菜子、鷹富士茄子、南条光のシルエットが表示され、会場の歓声が高まったところでセンターステージに本人たち登場の流れだ。歌い出しの「ずっと憶えてる はじめての日のステージ」を聴いて、この曲を初ステージの3人に歌わせるのか…! と唸らされた。「弱気な背中 押してくれたんだ」のフレーズで深川がうん! とばかりに大きく頷いていたのが記憶に残った。森下はスラリとした立ち姿と空気感からあ、この子が茄子なんだな、と自然に伝わってきたし、神谷の「空を目指すんだ」の凛々しい少年っぽさはまさに南条光だった。「ライトの海が眩しくて感動しました!(神谷早矢佳)」「ゲネのときからプルプルしていたんですが、皆さんが暖かく迎えてくれて…ペンライトありがとうございます!(森下来奈)」「私たちもずっとずっと覚えているステージになったし、プロデューサーさんたちにも忘れられない日になればと思います(深川芹亜)」。

先輩たちのステージについては2日目をふまえて書いていきたいと思うのだが、ライブ未披露のリアレンジカバーソロが他にもあることを考えると初日のみの可能性が高い山本希望「Twilight Sky ~For Rika rearrange Mix~」について最後にふれておきたい。同曲はTVアニメ「アイドルマスター シンデレラガールズ」BD第9巻の特典ボーカルCD「346Pro IDOL selection vol.5」に収録されたもので、多田李衣菜の原曲を山本演じる城ヶ崎莉嘉がリアレンジバージョンで歌っている。ライブではフレーズのひとつひとつに力強さと弾むような自由さがあって、元気いっぱいに拳を突き上げる姿や、追いかけてく、のフレーズでにっこり満面の笑顔を浮かべる感じが本当に城ヶ崎莉嘉そのもの。諸行無常絶え間なく〜といった四文字熟語を連打するあたりは原曲以上に言葉の意味はわかっていない感じだが、ひらがなで歌っている感じがたまらなくキュートだ。この曲の山本のステージは今まで見た中でも一番と言ってもいいぐらい、ステージで莉嘉が歌っている感じが強かった。長い間アイドルと一緒に人生を歩んできたからこそ生まれた一体感。「巧く歌うんじゃなくて 心を込めて歌うよ」のフレーズの少したどたどしく、本当に大事に気持ちを込めて歌っている感じがすごくエモーショナルで胸にぎゅっと来る。叫ぶような「I Love you!」でステージを締めくくった山本は、「莉嘉らしく歌わせてもらいました。まさかこの曲を歌えるとは思わなかったので嬉しかったです!」と清々しい表情で語っていた。

Text by 中里キリ

THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS SS3A Live Sound Booth♪
2018.09.08.ヤマダグリーンドーム前橋(群馬県) a
<セットリスト>
M01:とどけ!アイドル(THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS)
M02:Twin☆くるっ★テール(山本希望、佳村はるか)
M03:shabon song ~For SS3A rearrange Mix~(のぐちゆり、藤本彩花)
M04:Lunatic Show ~For SS3A rearrange Mix~(武田羅梨沙多胡、花井美春)
M05:Virgin Love(原優子、金子真由美)
M06:クレイジークレイジー(藍原ことみ、髙野麻美)
M07:メッセージ -Future PicoPico Remix-(和氣あず未、ルゥ ティン、津田美波、朝井彩加、立花理香)
M08:Nocturne ~For SS3A rearrange Mix~(鈴木みのり、原田彩楓)
M09:楽園(会沢紗弥)
M10:Twilight Sky ~For Rika rearrange Mix~(山本希望)
M11:銀のイルカと熱い風(津田美波、安野希世乃、髙野麻美、和氣あず未、のぐちゆり、佳村はるか、原田彩楓、藍原ことみ、鈴木みのり、武田羅梨沙多胡)
M12:サマカニ!!(高橋花林、藤本彩花、原優子、鈴木絵理、小市眞琴、金子真由美、 立花理香、田辺留依、山本希望、松田颯水)
M13:BEYOND THE STARLIGHT(THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS)
M14:EVERMORE(深川芹亜、森下来奈、神谷早矢佳)
M15:Flip Flop ~For SS3A rearrange Mix~(田辺留依、小市眞琴)
M16:輝く世界の魔法 -Magical Step Forward Remix-(佳村はるか、福原綾香、松田颯水、安野希世乃、金子真由美)
M17:おんなの道は星の海(花井美春)
M18:モーレツ★世直しギルティ!(和氣あず未、鈴木絵理、のぐちゆり)
M19:あいくるしい~For SS3A rearrange Mix~(高橋花林、会沢紗弥)
M20:Last Kiss(原田彩楓)
M21:always(藤本彩花、花井美春、田辺留依、鈴木みのり、武田羅梨沙多胡、会沢紗弥、小市眞琴)
M22:【D@NCE SHOW CASE】Love∞Destiny -Jealous prisoner Remix(ダンサーパフォーマンス)
M23:∀NSWER(高橋花林、朝井彩加、松田颯水)
M24:美に入り彩を穿つ(立花理香、ルゥ ティン)
M25:Nation Blue ~蒼く蒼く蒼く Remix~(髙野麻美、原優子、鈴木絵理、山本希望、藍原ことみ)
M26:ガールズ・イン・ザ・フロンティア(津田美波、朝井彩加、福原綾香、安野希世乃、ルゥ ティン)
M27:お願い!シンデレラ~JAZZ rearrange Mix~(THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS)

(C)BNEI/PROJECT CINDERELLA

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