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2018.06.01

内山昂輝&潘 めぐみが作品の魅力を語りつくす!『DEVILMAN crybaby NIGHT THEATER @新宿バルト9』イベントレポート

内山昂輝&潘 めぐみが作品の魅力を語りつくす!『DEVILMAN crybaby NIGHT THEATER @新宿バルト9』イベントレポート

2018年1月よりNetflixにて全国同時ストリーミングが開始された『DEVILMAN crybaby』。原作は画業50周年を迎えた永井 豪。監督を務めたのは、鬼才・湯浅政明。そんな世界を震撼させた衝撃作をスクリーンで一挙に上映するというイベントが開催され、上映前のトークショーでは、デビルマン・不動 明役の内山昂輝と、明が居候している牧村家の娘・牧村美樹役の潘 めぐみが登壇。全10話を振り返る濃い内容となった。

司会を務めたのは、アニメ好きで、本作も大ファンだという天津 向。さっそく第1話から振り返っていく。

「1話のアフレコはだいぶ前なんですよね。一挙配信という新しい試みで、すべてアフレコが済んでから世に出るから、完成したものの反響を感じることがなかったんです。でも1話からすごいシーンがあったので、『これが世に出ちゃうんだ、湯浅さんすごいな』って思ったし、何か悪いことをやっているような感じでした(笑)」(内山)

「サバト(※悪魔を崇拝する集会)でのガヤもすごかったもんね」という潘の話から、クラブシーンのガヤでは、音楽を担当する牛尾憲輔に、クラブでよくある会話を聞いてアフレコをしていたという裏話も飛び出していた。

また、周りが変化していく中で美樹だけはブレないという点について聞かれると「美樹は父がキリスト教徒で信仰があるので、そういう信仰心もあるし、信じる心と正義感がすごく強いのでブレないんだと思います。明も変わっていくけど、美樹にとってはずっと家族は家族なんです」と、潘。

過激で残酷なシーンが多かった4話については「原作を読んだとき、ジンメンって、よくあんな恐ろしい悪魔を思いつくなと思ったけど、アニメは原作エピソードとは少し違っていたんですけどすごかったです。実際に遭遇しないようなことなので、その心の痛みをいかに想像するかが課題でした」(内山)。
さらにカッコいいアクションが炸裂する第5話については、絵が完成途中だったので、動きをアニメの演出の方に聞いたり実際に動いてもらって声を当てていたなど、かなり細部に至るまでこだわり抜いて制作されていたというエピソードなども語られた。

そして、不動 明と飛鳥 了が袂を分かつことになった7話。
「極限状態の世界で人間がどうなってしまうのか。人間自体の恐ろしさが描かれていて、人って怖いなと思いました。でも世間を見ればあることだと思うし、そういう現実性も感じる。身近なことに置き換えられないこともないところが面白いなと思いました」(内山)

さらに牧村美樹にとってクライマックスとなった衝撃の9話。ここでは潘が美樹への想いを大切に語っていく。
「これまで生きてきての役目を果たす話でした。でも、ある意味私は悲観していなくて。ここで陸上のリレーの描写が挟まれているのが効いていると思うんです。なぜ人は走るんだろうという問いかけがあるんですけど、何で走っているかはわからないけどバトンを渡すことが大事になっていく。届くかわからないけど誰かに思いを託す。この仕事をしてても、思いを託すことは大事にしてきていて、役者としての役目も果たしてしまったと思うくらい、残酷だったけど幸せだったんです」

あまりに重い内容だったこともあり、収録が終わったあともなかなかスタジオから帰ることができなかったというふたり。内山と潘と小清水亜美(ミーコ役)とで、スタジオの外で野球場を見ながら1時間近くしゃべっていたというエピソードを語ると、「そこに飛鳥 了役の村瀬 歩くんはいませんでしたけど……」(潘)「あの子は違う世界を生きてるからね」(内山)と、オチを付けることも忘れなかった。

最終話に関しては、ふたりとも演出面で語っていたのが印象的だった。
「湯浅監督とは『ピンポン THE ANIMATION』(2014年作)でもお世話になっていて、あの作品も幼少期のシーンが入っていて、それが思い浮かんで、リンクしているなと感じました」(内山)
「音楽だけの描写が多くて、言葉があまりないところが想像の余地があるというか。答えを出してほしい作品だけど、あえて答えを出していない気がします」(潘)
この作品を見て何を感じるのかは人それぞれだし、それは委ねられているんだというのが感じられた。

最後にTwitterに寄せられた質問にふたりが答えるコーナーも実施。注目してほしいところという質問には……。
「9話のミーコの最期ですかね。ミーコみたいな存在が人間に対してああいう言葉をぶつける。ねじれているように見えるけど、すごく良いセリフだし良いシーンだと思いました」(内山)
「1話でデビルマンになるシーンと9話でデビルマンになるときが全然違うように見えるところ」(潘)
とそれぞれ語っていたので、これから観る人、もしくはもう一度観る人はそこにも注目してほしい。

そんな『DEVILMAN crybaby』のすべてが詰まったCOMPLETE BOXが5月30日に発売。108ページに渡るメイキングブックには、総勢23人のスタッフインタビューなどが掲載されているということなので、より深く濃く、本作を感じることができるだろう。ぜひ、楽しみにしてほしい。

Text & Photogoraphy By 塚越淳一


●作品情報
『DEVILMAN crybaby』

Netflixにて独占配信

【STAFF】
原作:永井豪「デビルマン」
監督:湯浅政明
脚本:大河内一楼
音楽:牛尾憲輔
キャラクターデザイン:倉島亜由美
デビルデザイン:押山清高
ラップ監修:KEN THE 390
色彩設計:橋本賢
美術監督:河野 羚
撮影監督:久野利和
編集:齋藤朱里
音響監督:木村絵理子
プロデューサー:新宅洋平・永井一巨
アニメーションプロデューサー:チェ・ウニョン
アニメーション制作:サイエンスSARU
Produced by Aniplex Inc.Dynamic Planning Inc.

【CAST】
不動明:内山昂輝
飛鳥了:村瀬歩
牧村美樹:潘めぐみ
ミーコ:小清水亜美
シレーヌ:田中敦子
カイム:小山力也
長崎:津田健次郎
ワム:KEN THE 390
ガビ:木村昴
ククン:YOUNG DAIS
バボ:般若
ヒエ:AFRA

●リリース情報
「DEVILMAN crybaby」COMPLETE BOX
【完全生産限定版】

5月30日発売

品番:ANZX-14231~14235
価格:¥28,000+税
※Blu-ray DISC3枚、特典CD2枚:計5枚組

(C)Go Nagai-Devilman Crybaby Project

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