TVアニメ『アホガール』OPテーマ「全力☆Summer!」リリース記念angelaインタビュー!

angelaのニューシングル「全力☆Summer!」は、近年の彼らのタイアップでは珍しい底抜けに明るい楽曲で、カップリングは懐かしアニメでは定番だった「音頭」という、1枚のシングルを通じてリスナーに強いインパクトを与える作品となった。これは単なるおふざけではなく、アニメ主題歌として向き合った結果であり、培ってきたさまざまなアイディアと信念が込められたものだ。ふたりへのインタビューを通じ、その意味を解き明かしていこう。

1枚のシングルにアイデンティティが詰め込まれた理由

――「全力☆Summer!」はangelaのタイアップ曲としては「蒼い春」以来の明るい楽曲になりました。『アホガール』の主題歌を依頼された際にはどのように考えられましたか?

atsuko 率直にうれしかったですね。

KATSU やっぱり楽しいですね。このところ、人の命が懸かっているような作品が多く、そのなかで光を探して曲にするというような作業だったのですが、この曲に関しては良い意味で遊びながらできる曲だなと。やってダメならその音を取ればいいし、みたいな余裕がありました。

――楽曲の全体像についてはどのように考えられましたか?

atsuko 原作のコミックのストレートにハジけた感じを楽曲で表現するとどうなるかなと結構悩みました。読んでいて気づいたのは、この作品ってすごくスピード感があるんですね。そこを早口で表現しつつも、それだけでは面白くないので、途中で掛け合いを入れたり、演歌みたいなパートを盛り込み、それでいてサビはキャッチーで一回聞いて覚えられるような親しみやすさが欲しいなと。今回は、いつもの90秒ではなく、TVサイズは60秒なので、どれだけ詰め込めるかと緩急についても考えを巡らせていきました。

KATSU 60秒になるといつもより時間が短くなるぶん、不利なように思われるかもしれませんが、作ってみたら意外とそれがなかったんです。試行錯誤はありましたが、短距離走みたいにエネルギーを効果的に使えたという感じですね。

――歌詞を書くにあたって『アホガール』のどんな要素を拾われましたか?

atsuko この作品って学園コメディの部分に目が向きがちなんですけど、意外とラブストーリーなんですよ。よしこって余計な回りくどさがなくて、愛が真っ直ぐでいいですよね。多少のやり過ぎ感はありつつも(笑)、それに対しての冷静なツッコミも含めバランスが良いなと思いました。この曲もいろいろ詰め込みましたが、一歩引いて見てもまとまっていて良かったなと思いました。作っているときって意外と着地点が見えづらいものなんです。

KATSU いや、僕は見えていますよ?(笑)。曲を聴いて感じてくれたらうれしいんですけれど、僕も学園コメディよりも、「夏といえば甲子園」ということでマーチをモチーフに考えて作りました。「騎士行進曲」もそうだったんですけど、明るいか勇ましいかの違いでそれは僕の中で同じ部分から来ているんです。

――短い中でのメロディーの耳残りの良さを作るうえでの大変はありましたか?

KATSU atsukoが先ほど言ったようなサビ前の演歌とか、Dメロを盆踊りにしようとか、普段やらないようなアイディアがポンポン出てくるので、それを形にするのが難しかったですね。間奏終わりで強引に盆踊りに持って行くときもテンポをどうするのかとか。

atsuko バーンと下げれば良いんだよとか私が軽く言うので(笑)。最終的には「大丈夫、『アホガール』だから」で片付けるという(笑)。

――最近angelaのファンになって、angelaをシリアスな曲を歌うアーティストと考えられているファンの方に対して、この曲をどのように聴いてほしいと思いますか?

KATSU 最近知った人、『蒼穹のファフナーEXDUS』のあたりから聴き始めたという方にとっては変化球のように聴こえるかもしれませんけれども、angelaとしては「アホガール」という作品に対してど真ん中ストレートに作った曲なんです。今から7年前に「蒼い春」を出したときはどんな反応をしたらいいか、リスナーも当惑して、「こんなのangelaじゃない」という意見をいただいたこともありました。でも、「全力☆Summer!」を初披露したときは、歌い出した瞬間に笑いに変わっていたんです。そういうリアクションをいただけたということは、これは受け入れてもらえる楽曲なのかなと思っています。

atsuko angelaとしてはこういうのも元々あったスタンスのひとつなんですよね。キングレコードでデビューしてからはシリアスなテーマに向けて作る機会に恵まれたというだけで、インディーズ時代の私達って、明るかったり恋愛曲もけっこう多いんです。そういう元々持っていた遺伝子に2017年バージョンをいろいろ混ぜた結果がこの曲。それもこれが『アホガール』の主題歌だったことがきっかけなのは間違いないですね。単に明るい曲を、というのだけではこうなりませんから。

――アニメ作品によって作られた曲という意味で、正しくアニソンを作られたというわけですね。

atsuko そうですね。この曲もそうなのですが、ライブでやったら楽しいだろうなと意識した掛け合いを入れるときは、けっこう葛藤があるんですよ。「アニメ作品としてそれは求められていないのでは?これを入れることはエゴではないのか?」と自問自答するんです。でも、その結果については実際にライブでやって、この曲で皆さんをアホにして楽しませることで説得したいですね。その日、家に帰って寝るときに「なんで俺、間奏で『ウー!ハー!』ってやってたんだろう(笑)」って、思い返していただければ(笑)。

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