この作品が、あなた自身に寄り添う物語になればうれしい。『t7s Longing for summer Again And Again ~ハルカゼ~』茂木伸太郎1万字ロングインタビュー

──もうひとつ伺いたいのは、今回楽器はすべて生音になっています。「ナナシス」の出発時のカラーというか、アピールされていたポイントに、ボカロ世代の、打ち込みを多用した今の時代の音楽、といったテイストがあったと思います。今、「ナナシス」の本質を伝えることを目的としたアニメーションと一体になった音楽が、生音を贅沢に使ったサウンドになったのはとても面白いと感じました。

茂木 「ナナシス」はこうでなきゃいけない、という固定観念は持っていないんです。だから僕は音楽の方向性もコロコロ変えるし、伝えたいことの核にあるのは物語でありメッセージなんですよね。だからこの楽曲も「ナナシス」であり、この楽曲が含まれる音楽や、世界や、視点というものが「ナナシス」なんですよ、ということを伝えるのが僕の中で大事なんですね。インスタントな意味での商品性を追求するなら、むしろここはEDM、EDMというかデスクトップ・ミュージックじゃないとだめなんだろうけれど、それが「ナナシス」の強みであるとは僕は思っていないんです。「ナナシス」という作品を信じてくれる人、一人ひとりの心に何かが残るのなら、それでいいと思っています。

──茂木さんは「ナナシス」という作品そのものを立ち上げたときに既に、2034年という「今」と、セブンスシスターズが生きた「過去」のつながりや歴史についてのイメージを持たれていたと思います。その頃のロードマップに2040年という時代は入っていたんですか?

茂木 未来を描こうと思ったのは、このアニメーションMVの企画書を書いた時点ですね。2040年という時代そのものには実は意味はなくて、映像の主役になるのがカホルとアカネでなければ、たとえば2038年でもいいし2042年でもいい。777☆SISTERSがやったこと、いたことの意味が残った、という事実を描くために時系列が飛んだということです。だから時代としての2040年という年には、大きな意味はないかもしれませんし、カホルとアカネである必要もないんです。777☆SISTERSの歌が残る時代の1億3000万人から選んだ、無作為なふたりであると思ってください。

──そのふたりに、水瀬いのりさんと篠田みなみさんという、今まで『ナナシス』で中心的な役割を果たしてきたキャストを起用した理由を伺いたいです。

茂木 「ナナシス」を表現するための映像で誰に演じてもらうかを考えたときに、ニコルとしてハルとして、想いをつないできたふたりしかいないのかな、と思いました。本当にそれだけですね。

──直近の話として、4月22日〜23日に幕張メッセで開催される“Tokyo 7th シスターズ 3rd Anniversary Live 17’→XX -CHAIN THE BLOSSOM- in Makuhari Messe. ”についても伺いたいと思います。「ハルカゼ~You were here~ 」という楽曲、そして「t7s Longing for summer Again And Again ~ハルカゼ~」という映像を受けての3rdライブは、「ナナシス」にとってどんな位置づけになるのでしょうか。

茂木 みんなにびっくりしてほしいので、あまり話したくはないんですよね(笑)。なので自分の中にあるイメージの話をすると、このライブは「三部作の終わり」だと思っています。「ナナシス」のライブ、あるいは「ナナシス」というコンテンツのひとつの期の区切り。ここからまた変わっていかないといけない。なのでこれから変わっていくであろうその前に、今この瞬間の、積み重ねてきた最上のものを見せる集大成にしたい。“Tokyo 7th シスターズ 1st Anniversary Live 15’→34′ ~H-A-J-I-M-A-L-I-V-E-!!~”“Tokyo 7th シスターズ 2nd Live 16’→30’→34′ -INTO THE 2ND GEAR-”そして“Tokyo 7th シスターズ 3rd Anniversary Live 17’→XX -CHAIN THE BLOSSOM- in Makuhari Messe. ”をもってトリロジーとしたいんです。「終わり」ではなく、「区切り」ですね。実は僕、次のアルバムのタイトルも決めてあるので。

──未来を見据えた区切りであることにひと安心しました。その区切りを経て、今茂木さんが作りたいものはありますか?予定ではなく、茂木さんのモチベーションを聞かせてください。

茂木 自分が監督しない作品、ですね。僕は自分が関わった作品が絶対だとは思っていなくて、その時点でやるべきことをやっただけなんです。「ナナシス」の本質に関わるような部分以外にも、EDM的なサウンドの良さや、キャラクターのかわいさ、絵の良さ、いろいろな「ナナシス」の良さの側面があって。それぞれの要素にフォーカスした映像があっても全然いいと思うんです。そしてそれを作るのは僕じゃなくてもいいと思うし、自分とは違うグループや会社と一緒に作ったほうが面白い部分があると思うんです。

──音楽の面では、kzさんをはじめとした作家さんたちと協力することでいろいろな化学変化が生まれているわけですからね。

茂木 まさにその通り。「SEVENTH HAVEN」を良いと言ってくれる方も多いですが、あの曲は僕が第0稿を書いた、いちばん病んでいた時期に制作した楽曲ですからね(笑)。それがkzというフィルターを通すことでいいものが生まれた面白さがあって、常々感じていることですね。だから、映像でも次はそういう体験ができればいいなと思います。

──最後に、ひと言メッセージをお願いします。

茂木 「t7s Longing for summer Again And Again ~ハルカゼ~」の映像と楽曲は、みんなで見てわーっと盛り上がるものにはなっていないと思います。でもこの作品が、集団の中のあなたではなく、あなた自身に寄り添う物語になればいいと思って作りました。観てもらえるとうれしいです。

Interview & Text By 中里キリ

<茂木伸太郎 プロフィール>

1982年生まれ。東京都出身。株式会社Donuts所属のクリエイター。
「Tokyo 7th シスターズ」企画・原作・総監督・総合音楽プロデューサーとして作品の細部まで担当する。
同役職にてゲームやライブにおいて監督/脚本/演出/作詞/作曲も兼ねていたが、本作で映像監督デビュー。
MVでも脚本/絵コンテ/音響監督/監督を兼任する。


●リリース情報
Tokyo 7th シスターズ
『t7s Longing for summer Again And Again ~ハルカゼ~』
発売中

【初回限定(メモリアルボックス))CD+Blu-ray+グッズ)】

品番:VIZL-1158
価格:¥4,500+税

<グッズ内容>
・茂木伸太郎書下ろし小説「Tokyo 7th シスターズ Some say love,it is flower -ユキカゼ-」
・t7s Harukaze-公式記録集-(設定資料集+インタビュー集)
・AR台本レプリカ
・ミニポスター

【通常盤】

品番:VIZL-1159
価格:¥1,800+税

<CD>
1. ハルカゼ~You were here~/777☆SISTERS
2. ハルカゼ~You were here~ -OFF VOCAL-

<Blu-ray>
短編アニメーション+MV「t7s Longing for summer Again And Again ~ハルカゼ~」
・Tokyo 7th シスターズ 初の短編アニメーションMV作品(約10分収録)
・Tokyo 7th シスターズ 原作/総監督・茂木伸太郎 初の監督作品
・新キャラクター(デザイン原案:MKS)登場

●配信情報
1stフルアルバム先行配信中

『H-A-J-I-M-A-L-B-U-M-!!』通常版
iTunes
mora

『H-A-J-I-M-A-L-B-U-M-!!』ハイレゾ版
mora
e-onkyo music

Tokyo 7th シスターズ 1stミニアルバム
『t7s Re:Longing for summer』ハイレゾ版

mora
e-onkyo music
※その他の配信サイトは順次追加予定

●ライブ情報
「Tokyo 7th シスターズ 3rd Anniversary Live 17’→XX -CHAIN THE BLOSSOM- in Makuhari Messe」
4月22(土) 18:00開場/19:00開演
4月23(日) 11:30開場/12:30開演
4月23(日) 17:00開場/18:00開演
幕張メッセイベントホール

【出演者予定】
篠田みなみ/高田憂希/加隈亜衣/中島 唯/井澤詩織/清水彩香/道井 悠/今井麻夏
大西沙織/中村 桜/高井舞香/桑原由気/水瀬いのり/渕上 舞/前田玲奈/黒瀬ゆうこ/川﨑芽衣子/辻あゆみ
長縄まりあ/吉岡茉祐/山下まみ
吉井彩実/藤田 茜/植田ひかる
野村麻衣子/広瀬ゆうき/山本彩乃/巽悠衣子
※出演者は予告なく変更となる場合がございます。ご了承ください。

【チケット料金】
S席:¥8,800
A席:¥7,800

※注意事項:未就学児入場不可

公演に関する問合せはこちら
バースデーソング 03-3496-6998 (平日12:00~18:00)

●作品情報
Tokyo 7th シスターズ (トーキョーセブンスシスターズ)
配信形式:スマートフォン(iOS、Android)向けアプリ
ジャンル:アイドル育成リズム&アドベンチャーゲーム
対応OS iOS 6.0以降 (一部機種を除く)/Android OS 4.1以降
ゲームURL:【iOS版】/【Android版

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