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INTERVIEW

2017.03.11

待望のオリジナル1stアルバムが完成!『敗者復活戦自由形』リリース記念 PENGUIN RESEARCHインタビュー

待望のオリジナル1stアルバムが完成!『敗者復活戦自由形』リリース記念 PENGUIN RESEARCHインタビュー

2016年1月にアニメ「デュラララ!!×2結」のED曲であるシングル「ジョーカーに宜しく」でメジャー・デビューを果たしたPENGUIN RESEARCH。デビューから1年と少しを経た3月8日に、待望のオリジナル・ファーストアルバム『敗者復活戦自由形』をリリースした。アニメやタイアップなどという文字を吹き飛ばす純度の高いロックが詰まった本作についてメンバーから話を聞く。

――アルバム「敗者復活戦自由形」ですが、非常にロックな一枚、という印象を受けました。どのように作っていかれたのでしょうか。

堀江晶太 今回のアルバムは何も考えずに制作したんです。行き当たりばったりでコンセプトもなし、というのがむしろテーマで。前回作ったミニアルバム『WILL』は、こういう曲を作ろう、こういう一枚を作ろう、とコンセプチュアルに制作していったんですが、PENGUIN RESEARCHはこういう音で、こういう曲が“らしさ”で、というようなものを今回は全部、忘れようと思って制作に入っていったんです。まだバンドを始めて2年目くらいですし、そのタイミングで自分たちはこうだ、という音を決め込んでしまうのは早いだろうとも思ったんですね。だから無心で「今、作りたい曲」を好き放題に作っていって、出来たらそれを録っていこうと。そうやって作っていたものが仕上がってみると、意外と一貫した色のある一枚になったな、と感じましたね。本当に考えずにやりたい放題に作っていきました。

――次々に上がって来る楽曲たちを受け取るみなさんは、どのようなことを感じていたんでしょうか。

神田ジョン 曲によって様々で。例えば頭の「敗者復活戦自由形」や「嘘まみれの街で」は、元々「スーパースター」を録った後に出来た曲なんですよね。そもそも「スーパースター」は今までのPENGUIN RESEARCHを知っている方なら耳馴染みがいい曲だと思うんですけど、そこからガラッと世界の違う曲がポンと届いたので、困惑をすると同時にフツフツとロック魂が湧き上がる曲でしたし。例えば「冀望」もそうですが、届いたときに驚きを感じることは多かったな、と思いますね。

新保恵大 自分はメタルが大好きなので「敗者復活戦自由形」とか「よっしゃー!」と思いましたね。

神田 ……メタルじゃないけどね?(笑)。

新保 でも、大きく分ければそっち寄りかな、と(笑)。だから自分の色が出しやすかったんです。あとは「ひとこと」というバラードも、元々はアルバムに入る予定ではなかったんですよね。最初は10曲を収録しようってことだったんですが、滑り込みで晶太くんが持って来て「入れたい」と。デモを聴いただけで、めちゃくちゃ好きになった曲でもあるんです。

神田 メタル色ないよね。「ひとこと」も。

新保 でも今までになかったカラーの曲でしょう。バラードもPENGUIN RESEARCHにはなかったから。だからいい意味で、曲が届くたびに驚きがありましたね。「シニバショダンス」に至っては、学生時代の頃のように練習しました。テンポをさげて練習して、徐々にあげていく、みたいな練習方法で。本当に難しかったですね。

柴﨑洋輔 今ではロックのシーンに身を置いてライブなどをやってきているので、「敗者復活戦自由形」みたいな曲を「カッコいいな」と思うんですけど、ふと自分が10代だった頃を考えると「すごい音楽をやっているな」ってギャップを感じますね。僕自身はジャズフュージョン出身なので、自分がこういう曲をやっているのを不思議に思いますね。でも「シニバショダンス」は自分のこれまでのフィールドを思わせる曲だったので、フュージョン魂が湧き上がるサウンドでした。

――ライブでプレイされている柴﨑さんを拝見すると、非常にロックなパフォーマンスだと感じますが…。

柴﨑 それはこのバンドのおかげです。

新保 YOYOは変わりましたよね。僕はこのバンドに誘った張本人としても感じます。フュージョンをやってきているのも見ていますし、ライブでもお互い、動かない後方にいるだけに視界に入るんですけど、最近のライブでの暴れっぷりや客を煽るのも自然に出来るようになって「バンドマンになったんだなぁ」って思いますね。

柴﨑 最初はキーボードですし、後ろで演奏するだけだったんですけど、フロントの3人が好き勝手に暴れているのを見て、さらにお客さんの視線もそっちに向かっていることにも気づいて。悔しいなぁ、と思ったら、自然とお客さんを煽るような感じになりました。負けたくない!という気持ちが主ですね。フロントマンに負けずに出るときは出てやるぞ!となっていきましたね。

――そして生田さんはいかがでしたか?楽曲が次々にあがってくるときのお気持ちは。

生田鷹司 僕の好きな曲というと「SUPERCHARGER」とか「boyhood」のような、僕も「わぁー!楽しい!」という状況になるし、お客さんも「わぁー!楽しいー!」って騒いで楽しくなれる曲なので、「敗者復活戦自由形」や「嘘まみれの街で」が来たときにはガッツポーズでした。「待ってた!」って。そのときはまだ歌詞は出来ていなかったんですけど、明らかにコール&レスポンスが出来たり、一緒に盛り上がれる箇所があるな、と感じていたので、早く完成させてライブでやりたい!という想いが強かったですね。今回は収録した楽曲はどれも新しいPENGUIN RESEARCH、というカラーですし。激しくカッコいい曲があったり、今までと違うバラードもあったり。どの曲もライブでやりたい曲。みんな違ってみんないい、みたいな感覚をデモをもらう度に感じていましたし、今後のライブの空気もちょっと変わっていくかも、ということを思っていましたね。

――ではチャレンジだったり、作業などで特に印象に残った楽曲を教えてください。

神田 これまでと違う、というところで言うと「Alternative」ですね。これはアプリゲーム「バンドやろうぜ」の曲でもあり、BLASTとして僕がベースを弾く、という形で完成した曲なんです。それをPENGUIN RESEARCHとして演奏するのにどう変化をつけようか、という話をしていた曲で、僕がうわものアレンジをして印象を変えたんです。家で言うと、土台は一緒だけど洋式か和式か、という変化ではあるんですけど、そのアレンジに関して一任してもらえたことで、晶太くんのアレンジに自分の色を加味したほかの曲とは違って、この曲はほぼ100%の僕のギターのカラーが出た。それもあって僕の中ではすごく大きな曲になりましたね。

柴﨑 今回、キーボードとしての大きな違いというのは、今まではピアノの音をメインに作ってきていたんですが、今回はピアノもありながらオルガンやキーボードの音色をいろいろと使ったアルバムになっていて。特に「シニバショダンス」は自分の好きな音色を入れたり、ソロもあったりして、エレピを使って世界観を出しました。あとは「愛すべき悩みたちへ」ではレコーディングからここまでエモーショナルに振り切ってプレイしたのは初めて、というくらいにアグレッシヴなプレイをしましたね。

生田 僕の場合は、今回のアルバムでは曲を録れば録るほどキーが高くなっていった印象なんです。最初にバンドで録ったのは「スポットライト」ですが、前作の『WILL』でちょっとキーが高くなったんですけど、今回も軒並み高くて。しかもブレスが難しい位置にある曲が多かったので、挑戦でしたね。どの曲も。特にいちばん髙かったのが「スーパースター」で。ただ自分の声の幅のダイナミクスを出そうと思ったので、力強さもありつつ優しさも出しつつというもので表現しようと頑張りましたね。

新保 ストレートなロックもプレイするのが大好きで。「スーパースター」や「愛すべき悩みたちへ」はそういう意味でも自分のストレートなプレイや持ち味であるツインペダルや手数の部分でも詰め込めたんですね。バランスとしては「スーパースター」が好きなんですけど、1番のAメロでは細かいハットワークやスネアの動きも不規則な感じで、割とPENGUIN RESEARCHがやってこなかったような感じなんですね。アウトロも手数が爆発しているようなアレンジにしてあって、今聴いても「このときの俺は頑張ったんだな」と感じますね。楽しかったです、どの曲も。今までは「せーの」で録っていたんですが、最近では別々に音を録るケースが多かったんです。それが「愛すべき悩みたちへ」は久々に「せーの」で録ったので、ライブ感が出ましたね。バンドの醍醐味も感じられて良かったですね。

堀江 印象に残っている、という話でいくと、甲乙つけがたいですが主役になるので一曲目の「敗者復活戦自由形」ですね。この曲はアルバムの顔でもあるので、慎重に、なおかつ勢いに任せて作りました。この曲は自分の中でPENGUIN RESEARCHとして今までNGということにしていた激しいツーバスだの、ローなチューニングだとか、なんとなく自分で決めていたルールを全部無視して作ったんですね。そこは自分としては吹っ切れた感じがあったので、作っていて楽しかった記憶があります。

――「敗者復活戦自由形」がリード曲だ、と思って作っていたんですか?

堀江 頭の3曲は同時に作っていて、並べたときに「この曲だな」というパワーもあったので、そのままリード曲になった感じですね。とりあえず作った中でのいい曲を主役にしよう、という気持ちではあったので、肩に力の入っていない状態での楽曲、というのも良かったんだと思います。

――シングル曲やタイアップ曲も収録されているから、とは言え、どの曲も非常に個性的で、オリジナルファーストアルバムにしてベスト盤のような印象を受ける一枚ですね。

神田 まさに。

堀江 たしかにそうですね。そうなりました。協調性がない曲を揃えたつもりで、結果的には一曲一曲が主役、という気持ちでもありました。

――ライブが見える一枚でもありますよね。

堀江 元々コール&レスポンスが見える楽曲は避けていたんです。でもまんまと作っていましたね。

――ここに至るまでにもすごくライブをやっていらっしゃるからこそなのかな、とも感じますが。

新保 それは大きいと思いますね。対バンさんからも刺激を貰いますし。結構、いろんなタイプのバンドさんと共演させていただけているので、そこでもらった影響も今回のアルバムには生きていると思いますね。

――そんなPENGUIN RESEARCHは『敗者復活戦自由形』をひっさげてのツアーも決まっています。最後に意気込みをお願いします。

神田 今回のアルバムを頭から全曲やってもいい、くらいのライブになると思いますが、このツアーは三度目でもありますし、今までSOLD OUTさせたい、と言いつつもここまでは達成できていないんです。でも今、あと一歩で手が届く、というところまで来ている実感があるので、今回のツアーでは満員のお客さんたちとアルバムの曲たちとで、どの公演も最高のライブにしたいと思っているんですね。特に4月9日の新宿BLAZEは、今までワンマンではやったことのないキャパなんです。ここを埋められたなら、次は千人キャパが見えてくる。今年、千人規模の会場でのワンマンを目標としているので、そこへ向けて、皆さんと一丸になったライブをしたいと思っているので、よろしくお願いします!

Interview&Text By えびさわなち


●リリース情報
PENGUIN RESEARCHオリジナル・フルアルバム
『敗者復活戦自由形』
発売中

【初回生産限定盤(CD+DVD)】
品番:SECL-2122~3
価格:¥3,241+税

【通常盤(CD)】
品番:SECL-2124
価格:¥2,870+税

<CD>
1.敗者復活戦自由形
2.噓まみれの街で
3.スーパースター
4.Alternative(PGR Ver.)
5.ジョーカーに宜しく
6.シニバショダンス
7.SUPERCHARGER
8.冀望
9.スポットライト
10.ひとこと
11.ボタン
12.愛すべき悩みたちへ

<DVD>
1.SUPERCHARGER
2.ジョーカーに宜しく
3.敗北の少年
4.boyhood
5.スポットライト
6.ボタン
7.敗者復活戦自由形
8.BLAST / Alternative performed by PENGUIN RESEARCH

●ライブ情報
PENGUIN RESEARCHワンマンツアー
Penguin Go a Road 2017~Penguin Fight Club~

3月31日(金)【名古屋】ell.FITSALL
OPEN/START 18:00/18:30
4月1日(土)【大阪】心斎橋FANJ twice
OPEN/START 17:00/17:30
4月9日(日)【東京】新宿BLAZE
OPEN/START 17:15/18:00

チケット料金:前売/当日 3,000円/3,500円(税込、ドリンク代別)

関連リンク

PENGUIN RESEARCH オフィシャルサイト

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