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2015.11.10

「中野文化祭」にて、『アキバ×ストリート2期 FINAL』開催

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2015年10月31日。このハロウィンの日に東京都中野区にてサブカルチャーのフェスティバル「中野文化祭」がおこなわれたが、その中のメインコンテンツの1つとして、アニソンダンスバトル全国大会の決勝大会『アキバ×ストリート2期 FINAL』が開催された。

アキバ×ストリートとはヲタクダンスユニット『RAB(リアルアキバボーイズ)』主催のもとおこなわれ、全国6箇所を周り、各予選から選ばれた代表者10名によるファイナリスト達が東京中野に集結し、ヲタクダンサー日本一の称号を決めようという、まさにアニソンダンスを踊っている者にとって夢の甲子園のような大会なのである。

今回で2回目となるアキバ×ストリート FINAL。

前回より大きくパワーアップした点はなんといっても、豪華アニソンアーティスト達によるゲストライブが加わったことだろう。「OxT(オーイシマサヨシ×Tom-H@ck)」「SCREEN mode」「fhána」の3組がこのアキバ×ストリートに贅沢過ぎる華を添えてくれた。

今回MCを務めた涼宮あつきによる開幕宣言と同時にイベントがスタート。

全ての出演者が舞台に上がり国歌斉唱の儀が執り行われた。もちろんヲタク達にとっての国歌とはアニメAIRのOPでもある「鳥の詩」のことであり、その儀式にゲストアーティストも参加したことで、会場はバトルが始まる前からひとつとなった。

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いよいよバトルがスタート。まずはBEST10。

前回王者シードでの参加 “超妖怪弾頭ネオたん”。対するは当日予選にて最後の切符を手に入れた“タヲるん”とのバトルから始まった。タヲるんのアニソンの歌詞や裏音を上手くLOCKダンスで表現するスタイルに対し、超妖怪弾頭ネオたんは初代王者から放たれる風格あるブレイクダンスを見事にアニソンに乗せ、このバトル、威厳と貫禄をみせた超妖怪弾頭ネオたんが勝利した。

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続く、第2試合目。“ASHITAKA” vs “異端児 第二形態ゲルゾニアンサス”。ASHITAKAは倒立系ブレイクダンスのギネス保持者であり、元アニメショップの店員でもある根っからのヲタク。対する異端児 第二形態ゲルゾニアンサスは、名前の通り女性物の下着を身に纏っているまさにこのシーンを代表する異端児。下着を上手くパフォーマンス化した踊りはオーディエンスを多いに沸かせるが、若干ペースを掴みきれずASHITAKAの得意な倒立系ブレイクダンスで返される場面もあり、この一戦、ASHITAKAが勝利をおさめた。

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このまま間髪いれずに、BEST8がおこなわれる。

第1試合、“Nico the NATURAL” vs “堕天使ルシファー”。Nico the NATURALは、コアで質の高いブレイクダンスに歌詞を取りながらアクロバティックなダンススタイルを得意とし、対する堕天使ルシファーは、人間技とは思えない、あり得ない角度の軟体ダンスに存在自体がアニメのような男。この相対する二人。なんと同い年にして同じ九州地方出身のオタクダンサーということで信仰が深いもの同士の対決となったが、見事Nico the NATURAが勝利した。

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第2試合目、“さいする人” vs “超妖怪弾頭ネオたん”。さいする人はこのシーンでは珍しいKRUMPというダンスジャンルを武器に、アニソンを攻撃的に踊るスタイル。そして体の至る部位を利用した発想系のダンスにはオーディエンスも息を呑んでいた。しかしBEST10を勝ち抜いた超妖怪弾頭ネオたんは、先ほどのバトルより更に動きのキレが増し圧倒的なパフォーミングでさいする人をねじ伏せた。

第3試合目、“Mega☆音” vs “jun-G”。この二人は前回のアキバ×ストリート1期のファイナリスト同士であり、奇しくも初戦で当たる対戦カードとなってしまった。jun-Gは自身が嫁と豪語するキャラクター「すーぱーそに子」グッズを匠に使いこなす物理系ダンサー。対するMega☆音は、そのステップのバリエーションの多さとダンサーとしての体幹が素晴らしく、まさに正統派ヲタクダンサーと言ったスタイル。しかし正統派と思っていたMega☆音は、jun-G対策として踊りながら衣装チェンジするというサプライズを見せ、一気に観客の心を掴んだ。このバトル、若干のミスをしてしまったjun-Gの隙に付け入られたMega☆音の勝利となった。

第4試合目、“イケメンファイヤーボンバードリーム” vs “ASHITAKA”。イケメンボンバーファイヤードリームは、アロハシャツに麦わら帽子、タイ人と書かれた謎のTシャツに色んなアイテムが入っている謎の黒箱。その名前の長さに比例するかの如く情報量の多さが半端ないダンサーである。しかし、一度踊ればクオリティーの高いブレイクダンスにアイテムを使った考え尽くされたネタ。まさに隙のない男であった。対するASHITAKAは初戦の異端児とのバトルでは自身のペースを保っていたが、このバトルはイケメンファイヤーボンバードリームに呑まれる形となり、ASHITAKAはここで敗退となった。

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BEST8が終わり、ここでゲストアーティストによる生ライブが披露された。

ゲストライブ最初の1組目はオーイシマサヨシ&Tom-H@ckによるユニット「OxT」。この日ハロウィンということもあり、狸の着ぐるみに身を包んだオーイシマサヨシが最初1人で出てくると、なんと一曲目からサプライズとしてRABを呼び込み「君じゃなきゃダメみたい」コラボを披露。そこからクリスマスツリーの姿に身を挺したTom-H@ckが出てくると会場は「気が早い!(笑)」とツッコミ、会場は和やかな雰囲気に。そんなバラエティに飛んだ二人だがそこからオーバーロードOP「Clattanoia」を披露すると会場の雰囲気はまたも一変、激しい熱気に包まれた。そして続くダイヤのA OP「Go EXCEED!!」と会場のテンションは更にヒートアップ。最後の曲のダイヤのA OP「Perfect HERO」ではまたもRABとのコラボを披露し、RABとOxTの信頼性の高さを見せつけた素晴らしい内容のパフォーマンスとなった。

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そこからゲストアーティスト2組目「SCREEN mode」。「最初からハイになる曲を持ってきたのですが一緒に飛んでみませんか!?」ボーカルの勇-YOU-がそう言うと、夜ノヤッターマン OP「極限Dreamer」から始まり、最初からクライマックスな選曲にオーディエンスは沸き返った。そこからLOVE STAGE!! OP「LΦVEST」や黒子のバスケ 第3期 ED「アンビバレンス」を披露すると女性陣からは黄色い声援が漏れていた。そして最後には、サプライズでRABとのコラボ「極限Dreamer」を再度披露。この異色なコラボレーションに会場からは驚きの声と歓声が入り混じりテンションはやがて最高潮に。SCREEN modeとRABの見事なユニゾンはこのアキバ×ストリートだからこそ実現した話であろう。

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そしてゲストアーティスト二組による熱いライブが終わりバトルは準決勝に突入。このバトルに勝てば決勝進出なだけにここからまた一気に緊張感が増した。

BEST4・第1試合目、“Nico the NATURAL” vs “超妖怪弾頭ネオたん”。このバトルはなんとチームメイト同士の対決であり、お互い同じチームTシャツを着てバトルに望んでいた。その対面だけですでにアツいものが込み上げる中、DJけいたんによる選曲でそのバトルはスタート。まずはアクセル・ワールドOP「Burst The Gravity」。先攻飛び出したのは超妖怪弾頭ネオたん。曲の煽りの部分を使い、まずはオーディエンスを盛り上げる、そして難易度の高い技を次から次へと決め、サビ前の音ハメポイントも難なく決めてきた。対する、Nico the NATURALも所々に入る歌詞をしっかり聞きながら難しいトリックを打ち出す。その細かい技の応酬はただやっているだけでなく確実にアニソンになぞっているから凄い話だ。ここまでは両者共に互角な印象、DJけいたんの曲チェンジをキッカケにバトルは2ターン目に入る。

次はTIGER & BUNNY OP「オリオンをなぞる」。この曲はサビ前に強烈な音ハメポイントが2つあり、ここでまたも超妖怪弾頭ネオたんのクリティカルヒットが決まる。この音ハメポイント2つを完璧に決めてきたのだ。対するNico the NATURALもそれに負けじと食らいつく。そしてここで歌詞にある「盛大な発表に乾杯」という歌詞でお互いが乾杯のジェスチャーをした瞬間、その即興性と二人の関係性が本当に筋書きのないアニメのキャラクターのようにみえた。そんな感動的なバトル、近差で勝利したのは超妖怪弾頭ネオたん。彼が見事決勝進出となったが、負けてしまったNico the NATURALにも盛大な拍手が送られた。

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そんなヤバいBEST4第1試合目を終えて、決勝戦の“超妖怪弾頭ネオたん”の対戦相手を決めるべく、準決勝第2試合目がおこなわれる。

対戦カードは“Mega☆音” vs “イケメンファイヤーボンバードリーム”。この二人のダンスタイルは全く正反対なだけにどちらに軍配が上がるのか全く想像できない。まずはラブライブ!挿入歌「Snow halation」から戦いは始まった。

先攻を攻めたのはイケメンファイヤーボンバードリーム。ここまで様々なアイテムを使いオーディエンスを沸かせてきたが、BEST4になっても彼はそのスタイルを崩さない。最初にけん玉を使ったコミカルなネタから、ファンキーなブレイクダンスをみせ、最後に怪獣フィギュアを使ったルーティーンダンスを披露し観客の心をグッと掴んだ。そして後攻Mega☆音。今回こそ正統派でくると思わせといて、何と彼もアイテムを使ったのだ。モンスターハンターのキャラクター「プーギー」を使い「Snow halation」の落ちサビを上手く表現し会場を驚きと笑いに包んだ。更に靴が光る仕様になっているなど、イケメンファイヤーボンバードリーム対策もしっかり準備してきた模様。

そして2ターン目、曲はアイドルマスターシンデレラガールズ OP「Star!!」。

イケメンファイヤーボンバードリームはこのターンもアイテムを使い、そのネタの多さはまさに芸人であり、そしてエンターテイナーであった。ついにここでMega☆音が小細工無しのダンスのみで応戦するがイケメンファイヤーボンバードリームのインパクトに今一歩及ばず、Mega☆音はここで敗退となった。

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そして決勝のカードは“超妖怪弾頭ネオたん” vs “イケメンファイヤーボンバードリーム”という結果になった。

決勝戦がおこなわれる前に、最後にゲストアーティストとして登場したのは「fhána」。Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ツヴァイ ヘルツ!OP「ワンダーステラ」から始まると、その歌声はアニソンダンサー達とオーディエンスの心を大いに癒やしてくれた。僕らはみんな河合荘OP「いつかの、いくつかのきみとのせかい」では、イントロが流れた瞬間「ありがとー!」と叫ぶオーディエンスがいたり、ウィッチクラフトワークスOP「divine intervention」では涙を流している者もいた。そしてラスト、天体のメソッド ED「星屑のインターリュード」では、ゲストアーティストのトリを飾るにふさわしい盛り上がりをみせライブは終了した。

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残すは決勝戦。

この長きに渡りおこなってきた『アキバ×ストリート2期』もついに最終回が近づいてきた。その結末を迎えるべく、ここまで勝ち上がった両者二名がステージに呼び込まれる。

“超妖怪弾頭ネオたん” vs “イケメンファイヤーボンバードリーム”。

この戦いは、超妖怪弾頭ネオたんの二連覇となるか、はたまたイケメンファイヤーボンバードリームの初参戦にして初優勝となるか。注目の一戦が幕を開けようとしていた。

決勝戦は、1人3ムーブと過酷な内容だが、ここまで戦い抜いたこの二人なら素晴らしいパフォーマンスをしてくれるに違いないと言う期待感が漂う。

そして、ついにバトルがスタート。

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選曲はCharlotte OP「Bravely You」。まず先攻を攻めたのは、超妖怪弾頭ネオたん。落ち着いた踊りで確実に難しいコンビネーションを決め、更にBメロの記号的な歌詞にバッチリ倒立系ダンスを当てはめ序盤優勢なスタートを切る。

しかし後攻イケメンファイヤーボンバードリームも一体いくつネタを持っているのかというくらい、おもちゃの刀、スケッチブックなどを使い、彼の独特な世界観に観客を惹きつけてから、得意のブレイクダンスで確実に決めてくる。彼は最後の最後まで本当に隙のない男である。

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そして2ターン目。選曲はがっこうぐらし! OP「ふ・れ・ん・ど・し・た・い」

歌詞の「わたしたちはここにいます、ここには夢がちゃんとある」に超妖怪弾頭ネオたんがこのアキバ×ストリートのステージを指し、ここには夢があることをアピールし、2ターン目も見事にフリーズを決める。対するイケメンファイヤーボンバードリーム、ここまで全てロングに踊ってきたせいか若干の疲れが見え始めていた。しかしネタが切れることはなく、まさに彼の芸人根性の本気を見た瞬間である。

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そしてラストのターン。選曲はとなりの怪物くん OP「Q&Aリサイタル!」。

ここまで踊ってきた超妖怪弾頭ネオたんにもついに疲れが見え始めていた。しかし彼は最後まで観客を意識し、アニソンの煽りの部分で会場に呼びかけ、そのアニソンに対する愛とシーンを他人に共有しているようだった。その姿に男気を感じた者も少なくはないだろう。そしてイケメンファイヤーボンバードリームも最後の最後までスタイルを崩すことはなく、見事最後までエンターテイナーとしてやりきったのである。

そんな両者勢いがあり拍車がかかったバトルであったが、この激動の末、見事300人のオタクダンサーの中から日本一の座に輝いたのは、なんと『アキバ×ストリート』二連覇となった“超妖怪弾頭ネオたん”が勝ち取った。

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最後まで戦い抜いた両者にはオーディエンスから最大のリスペクトが送られた。

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これにてアキバ×ストリート2期は終了したが、なんとイベントの終わりに3期決定の発表があり、しかも今度は世界予選を決行するとのことだ。このアニソンダンスバトルがいよいよ世界進出を果たすのかと思うと、今後もこのシーンの行く末が楽しみで仕方がない。この大いなる可能性を持っている文化は今後世界を取り巻くカルチャーになるのか。

アニソンでダンスバトルをする、これが当たり前の世の中になるのは案外遠くない未来なのかもしれない。

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【BEST10】
○ 超妖怪弾頭ネオたん vs タヲるん ×
×異端児 vs ASHITAKA ○
【BEST8】
○ Nico the NATURAL vs 堕天使ルシファー ×
× さいする人 vs 超妖怪弾頭ネオたん ○
○ Mega☆音 vs jun-G ×
○ イケメンファイヤーボンバードリーム vs ASHITAKA ×
【準決勝】
× Nico the NATURAL vs 超妖怪弾頭ネオたん ○
× Mega☆音 vs イケメンファイヤーボンバードリーム ○
【決勝】
○ 超妖怪弾頭ネオたん vs イケメンファイヤーボンバードリーム ×
【チャンピオン】
超妖怪弾頭ネオたん
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【準優勝】
イケメンファイヤーボンバードリーム
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【BEST4】
Nico the NATURAL
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Mega☆音
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●イベント情報
アキバ×ストリート第3期開催決定!
【国内予選スケジュール】
東京予選:2月14日
大阪予選:2月20日
福岡予選:2月21日
名古屋予選:2月28日
北海道予選:3月5日
FINAL:3月下旬開催予定
※会場などの詳細は後日お知らせ致します。
【海外予選に関して】
外在住のヲタクダンサーの為の、アキバ×ストリートVOL.03のファイナル出場権をかけた、動画選考による予選。送られてきた動画をRABが審査をおこない、ファイナル出場者を決定します。
<応募期間>2015年11月16日〜12月31日
<結果発表>2016年1月17日
詳細はこちら
主催:株式会社ウルトラシープ
企画・制作:株式会社アブストリームクリエイション
後援・協力:エグジットチューンズ株式会社 株式会社ユニバーサルコレクション 株式会社e-notion
アキバ×ストリートに関するお問い合わせはこちら→info@akiba-street.jp

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