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INTERVIEW

2015.09.17

【Yun*terview 07】××× ☆Taku Takahashi

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前回に引き続き、今回のゆんタビューも「Lucky Girl*」でタッグを組むクリエイターであるm-floの☆Taku Takahashiとの対談。実はこのふたり、以前から接点もあったようで……? その出会いから制作の裏話まで、まるっと語っていただきました!

【Yun*terview 07】××× ☆Taku Takahashi

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☆Taku Takahashi 初めて会ったのってクラブだったっけ? 知り合ってからはすごく長いけど、明確に「いつ?」って言うと……。

Yun*chi たしか、“Tachytelic Night”(※代官山AIRで開催される人気レギュラーパーティ)のときに先輩方に紹介していただいて……。

☆Taku 名前を聞いて「本当にYun*chiでいいの?」って尋ねたのは覚えてる。でも、2回目に会ったときまでは名前覚えてなくて。

Yun*chi ガーン!(笑)。

☆Taku 3回目には「ゆーんちー!」って呼んで(笑)、「イエーイ!」って応えてくれた気がする。

Yun*chi そう、「覚えてもらった!」と思って。それからもパーティでよくお会いしましたよね。その頃の私って、友達との遊びと仕事以外のスケジュールはほぼクラブカレンダーみたいになってて、好きで行けそうなイベントには全部行ってたんです。そのチョイスの中に☆Takuさんのパーティがいっぱい入ってたんですよ。結構☆Takuさんがいる日を狙って追っかけていったりして。

☆Taku うれしいなぁ。それにすごい行動力。

Yun*chi そう言ってもらえるといい話みたいですけど、ヒマだっただけです(笑)。それと、楽しいものが好きだっただけで。そうしたらそこで、のちにいろんな作品でご一緒する作家さんとも知り合えて。

☆Taku でもYun*chiの場合は、本当にその空間が楽しいから遊びに行ったわけだよね。僕もデモをもらったのは何度も会ったあとだったし。最初から仕事ありきじゃなくて、楽しくみんなと好きな音楽を聴く空間にいて、そこに集まる人たちがそのあと一緒に仕事する人になっていったんだろうね。それに、デビューしたあとも自分の仕事以外のときはそのイベントを楽しむじゃない? 空間そのものをしっかりと楽しめているから、いろんなアーティストとも繋がっていけるんだと思うよ。

Yun*chi 褒められてる! 簡単に言うと遊んでただけなんですけどね。えへへ(笑)。私のデモもみんなに聴いてもらってその反応を聞いて……“音楽”って“楽しい”っていう文字どおりだな、って感じがします。

☆Taku そのあと『アニ*ゆん』でプロデュースに関わって、「Lucky Girl*」で本格的に一緒に仕事をするようになったんだけど、そのときいちばん印象的だったのは仕事への姿勢だったな。遊ぶときはとことん楽しんで遊ぶYun*chiは、仕事になると今度は自分の体調とかが大変でもすごく頑張るし、しかも最後まで絶対にいいものを作るっていうこだわりとかチャレンジする気持ちもすごく感じた。

Yun*chi わぁ、恐縮で変な汗がいっぱい(笑)。私は昔m-floさんのLOVESのCDを聴きながら寝てたりしていたので、まさか仕事までご一緒できることが夢みたいな部分もありました。

☆Taku ただ僕は、仕事なので普段の延長みたいになあなあにだけはならないように意識したよ。今回めざした曲の完成形に向かって集中しよう、と。

Yun*chi でも「Lucky Girl*」ではひとつだけお願いをしましたよね。いつも思ってることなんですけど、「ライブのとき歌う前に掛け声を入れられたり、盛り上げられる展開のメロディだとうれしいな」という。

☆Taku その点と『うーさーのその日暮らし 夢幻編』主題歌としての原作の宇佐義大さんのリクエスト、両方に納得してもらえるものを作るように考えて、サビは相当書き直して。そのメロディにちょっとだけわざと空間を作ったので、そこにみんなが掛け声とか入れてくれたらいいな。

Yun*chi すでに何度かライブで歌ってるんですけど、そのときはA・Bメロが聴いてもらうゾーンで、やっぱりサビになるとみんながはっちゃけてくれるんです。あとラスサビ前の“LOOP Lu Lu Lu…”のところはみんな手を一緒に回してくれて、そのままドカーン! とサビにいくので、すごくいいクレッシェンドを感じられます。

☆Taku 実は僕、ライブを考えて「この曲の構成からA’メロ削ります?」って提案したことがあるんだよ。でも『うーさー』さんサイドから「今回の“みんながハッピーになる”っていうテーマには、AメロとA’メロのこの流れが大事なんです!」って説得されて。

Yun*chi (笑)。本当に『うーさー』さんも一緒に作ってるみたいな感じでしたよね。私は『うーさー』さんサイドに「声が好き」って言っていただけたので、AメロからA’メロの流れはそれを聴いてもらうゾーンとして考えてくれたのかな? って勝手に思っていて。それを実際にライブで体感できて、「おぉ、すごい!」って思ったんです。

☆Taku あと声っていう部分で言うと今回Yun*chiの声をサンプリングして入れてるんだけど、これは僕が昔、m-floのLOVES初期の『EXPO EXPO』あとぐらいによくやっていた手法なんだよね。

Yun*chi それも含めてサウンドを初めて聴いたとき、『うーさー』のカラーにすっごく合ってる感じがしたんですよ。

☆Taku やっぱり主題歌だから、本編が終わってみんながどういう気持ちになって音が流れるか、っていうのがすごく重要で。そのみんなの感情に合わせるための声のサンプリングだったんだよね。宇佐さんにもボーカルの遊びをすごく気に入ってもらえて。簡単に言うと、VOCALOID的なことをYun*chiの声でやってるの。

Yun*chi なるほど、“Yun*chiLOID”ですね。すごい!

☆Taku それをやれたのも宇佐さんがYun*chiを指名して、そのYun*chiに僕を呼んでもらえたおかげで。

Yun*chi そんなことないです!『うーさー』自体、2期の主題歌は宮野真守さんのダンス・ミュージックっぽい曲だったんですけど、宇佐さんは3期でそれのかわいい女子版をやりたかったみたいで、そのときYun*chiと☆Takuさんみたいなサウンドでやれたらという話があったようなんです。だからYunも、うーさー様のおかげで☆Takuさんと仕事ができたんですよ。

☆Taku そうなの? 知らなかった。あと今回、作詞はふたりの共通の知り合いのヴィーナス(カワムラユキ)だけど、べつにこれも示し合わせたわけじゃないよね。

Yun*chi ☆Takuさんにもお伝えしてたと思うんですけど、ユキさんに頼む前ぐらいから「うーさー様みたいなタイプの男性に恋をしちゃった女の子が、恋愛するときの心情みたいな内容になったらいいな」って考えてたんですよ。そういう女の子の葛藤みたいなものを書くには、ユキさんってすごくピッタリだなって思って。それにユキさんとも去年ぐらいから「お仕事したいね」って話してましたし。

☆Taku 僕もヴィーナスと仕事するのは実は初めてだったんだけど、かわいさの中のちょっとピリッとした毒とか言葉遊びとかは元々うまいのがわかってたし、さっきYun*chiが言ってたようなリクエストを考えると、現場で遊んでる感覚や楽曲に少し違ったエッセンスを入れる力を持ってる彼女はハマるんじゃないかな、と。

Yun*chi 打ち合わせのとき、ユキさんはエレガントにワインを飲まれていて(笑)。でもだからこそ、素の部分の恋愛の話やガールズトークみたいなこともできて。お互いメンズに対する愚痴もたくさん言ったんですけど(笑)、そういうところも面白くかわいく拾ってくれて、ポジティブな歌詞になって出てきたので私もすごく気に入ってます。特にAメロに出てくる“宇宙の本”って、すごく素敵な表現方法じゃないですか? それって本当に宇宙の本かもしれないけど、いろんな世界のことを“宇宙”って言い換えて考えることもできたりする。だから、みんな自由に妄想を広げやすくて、すごくいいなって。

☆Taku たしかに。ヴィーナスの詞って妄想とかイマジネーションをかき立てるところがあるかもね。ところでさ、タイトルはどうやって決めたの?

Yun*chi ユキさんとみんなで「どうする?」って相談して決めました。それに、歌詞自体とは関係ないんですけど、前々からユキさんがずっと「Yun*chiはラッキーガールよね!」って言ってくれていたんです。たしかに「お仕事したい」って言って1年もかからずにユキさんとお仕事できたり、憧れの☆Takuさんとお仕事できたり、しかもそれが自分が元々好きなアニメの『うーさー』EDテーマで……というところで「やっぱりラッキー招いてるわよね。もっと招いていきましょう!」ってユキさんが言ってくれたので、このタイトルに。

☆Taku なるほど。そんなことがあったんだ。

Yun*chi 今回この曲をずっと尊敬していた☆Takuさんと一緒に作れたっていうことには、本当に神様に感謝ですよ。今度は☆TakuさんがYunに歌わせたい曲をまた作ってもらえたりしたらいいなぁ……。

☆Taku 僕も今回みたいなスタイルで曲を作るのは楽しかったし、ひとつの作品にできたことを誇りに思っています。だから、次の機会があれば「Yun*chiがこういうのを届けたい」っていう、よりパーソナルな部分が先行したものを一緒に作りたいですね。もちろん主題歌モノは主題歌モノでいろいろと楽しいんだけど、「次は違う形で」ということで。

Yun*chi はい。また“面白いこと”で、ご一緒したいです!

Interview By 西原史顕 Text By 須永兼次


●リリース情報
Yun*chi セカンド・アルバム
『Pixie Dust*』
発売中
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品番:CRCP-40427
価格:¥2,778+税
<CD>
1.Lucky Girl*(produced by ☆Taku Takahashi(m-flo))
 ※TVアニメ『うーさーのその日暮らし 夢幻編』主題歌
2.Fairy*(produced by 桃井はるこ)
3.Doki Doki*(produced by 北川勝利(ROUND TABLE))
4.FUTURE FUTURE*(produced by U-SKE)
5.MIRAI*(produced by Jazzin’park)
6.Jelly*(produced by Chara)
7.QLL*(produced by Tomeggg)
8.Kamo*(produced by PARKGOLF)
9.Starlight*(produced by Jazzin’park)
10.nan-nano*(produced by U-SKE)
11.gomenne*(produced by 飛内将大)
12.Wondeerful Wonder World*(produced by 飛内将大) 

●「Pixie Dust*」発売記念インストアイベント
ミニライブ&サイン・2ショット撮影会
9月19日(土)13:00 タワーレコード札幌 
       16:00 HMV札幌ステラプレイス 
9月26日(土)14:00 タワーレコード仙台パルコ

【PROFILE】
Yun*chi
livetuneをはじめ様々なアーティストのコンピレーションアルバム等にボーカリストとして参加しながら、JulieWatai の作品集「はーどうぇあ・がーるず」や「ちんかめ」「VANQUISH VENUS」など様々なモデルを経験。2012年11月、ミニアルバム『Yun*chi』でメジャーデビュー。独自のヴィジュアルは「ミュージック・ジャケット大賞2013」において「大賞」を受賞し、天然の倍音を含む透き通った印象的な歌声は国内外で高く評価される。2013年からはTVアニメ『ログ・ホライズン』のEDテーマを担当。アニメ音楽シーンにも活躍の場を広げる。

 

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