世代を超えて、KADOKAWA作品のキラー・チューンが次々と登場!“かどみゅ!”レポート

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9月4日、KADOKAWAアニメと音楽の祭典“かどみゅ!”が、NHKホールにて初開催。数々の作品を彩ってきた主題歌を担当するアーティストはもちろん出演声優も登壇する、豪華なイベントとなった。

今回参加する作品の名場面を散りばめたOP映像を経て、「“かどみゅ!”始まるよー!」の声とともに「Hacking to the Gate」のイントロで登場したのはいとうかなこ。

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本編映像をバックに同曲を披露すると、今度は鈴木このみが登場。「いくぞー!」とひと声上げ、気合い十分で「Redo」を力強く、パワフルに歌い上げる。そしてそのシリアスな雰囲気を、ハイスピードなツービート楽曲「DARAKENA」で野水いおりが引き継ぐ。スクリーンに映し出される『棺姫のチャイカ』の映像も相まって、会場のボルテージを高めながら“アニメソングを楽しむ”空間へと場の空気を醸成していった。

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……と、このように“かどみゅ!”はアーティストごとにまとまった曲数を歌う一般的なアニソンフェスと違って、作品ごとに入れ替わり立ち替わりアーティストが登場するという変則的なスタイルではあったが、そこはさすが対応力の高いアニソンファン。すぐにイベントの流れを理解して、各アーティストを拍手で送り出すようになる。

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次にステージに立ったのはオーイシマサヨシ。ギターを抱え、「“かどみゅ!”じゃなきゃダメみたーい!」とのシャウトから「君じゃなきゃダメみたい」に突入。1サビ締めの“君”も“かどみゅ!”に差し替えたり、ラスサビの一部を観客に委ねたりと抜群の巧さで観客を取り込んでいった。

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と、ここでTom-H@ckもステージに登場。OxTとして「STRIDER’S HIGH」を披露。この曲のサビ冒頭の空耳「そぉい!」で観客をジャンプさせ、またも場内の一体感を高める。そして今度は和風の衣装で原田ひとみが登場。その出で立ちで「お手元のタオルや光る棒を、思いっきり回してください!」と語れば、歌う曲は「回レ!雪月花」だ。アニメ放送から約3年が経つものの観客のコールはもとより決め所のジャンプも完璧で、この曲の人気の根強さが感じられた。

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そんな色褪せない名曲が歌われたかと思えば、今度は最新作の登場。『NEW GAME!』よりfourfoliumが登場し、同作のOPテーマ「SAKURAスキップ」を披露する。やはり放送中の人気作だけあり、場内の盛り上がりも一段階UP。

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曲明けに挨拶とMCに加えて、高田憂希の先導する「今日も1日!」との声に続けて、4人揃って「がんばるぞい!」の決めゼリフで場を沸かせ、熱冷めやらぬままEDテーマ「Now Loading!!!!」を披露した。そして最後に初披露となる来年発売のゲーム版『NEW GAME!』の主題歌「ググッとワーク☆彡」でひと盛り上がり。間奏でのひとりずつ前に出てのアピールにも、四者四様のかわいらしさを見て取ることができた。

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と、ここで雰囲気を一変させる『長門有希ちゃんの消失』の映像が流れ、茅原実里が登場。そのEDテーマ「ありがとう、だいすき」をしっとりと歌い上げる。スタンドは白と青に染まり、会場は曲とともに長門の物語に浸った。その青色を「Love is MY RAIL」で引き継いだのが、二度目の登場・鈴木このみ。

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やはりライブ慣れから見せ方を心得ており、歌唱中あらゆるところに視線を飛ばしたうえで、「うしろも見えてるよー!」と改めて声にもして観客へ届ける。

さて、ここからは『くまみこ』ゾーン。まずはキュートなガールズポップ「だって、ギュッとして。」を花谷麻妃が、ポンポンと跳ねるようなフリとともにキュートに歌唱。会場を引き込むと、そのうしろから雨宿まち役・日岡なつみが、ヒグマのナツの手を引きながら登場。

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ともに「KUMAMIKO DANCING」を踊り歌う。その横で、ナツもサビでスクラッチをキメるなどなかなかにご機嫌なご様子で、場内の盛り上げにひと役買った。歌い終わったところで「そろそろナツも疲れただろうし(日岡)」とのことで、『くまみこ』チームは熊出村への帰途に。

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替わってステージに登場したのはMachico。登場時からその声援はすさまじく、会場のボルテージがますます高まる。MCでは素の彼女のほわっとした雰囲気も漂っていたが、キラーチューン「fantastic dreamer」を歌い出すと一発でスイッチオン。爽やかさとかっこよさを併せ持った、堂々とした元来のパワフルさを思う存分発揮していく。心から気持ちよさそうにしていたラスサビの歌い上げも、よりそう感じさせてくれた。

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そしてここからはしばらく『ストライクウィッチーズ』関連のステージに突入。まずは1期OPテーマ「わたしにできること」で石田燿子が登場。希望あふれるポップな1曲を届ける。さらに、2期第6話のサーニャとエイラの名シーンをVTRで引用したところで、そのふたりを演じる門脇舞以と大橋歩夕が登場。「SWEET DUET」を歌う。このふたりのキャラクター性を感じさせるように、向い合ったり手を繋いだりしての歌唱シーンが多かったこの曲。じんわり穏やかに歌い切ったところで、最後にはハグを交わしていた。

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そしてそこに、サプライズで『ブレイブウィッチーズ』にて雁淵ひかりを演じる加隈亜衣と、サーシャを演じる原 由実が登場。さらに再び石田も登壇し、加隈の進行によって、この2作品が語られていく。なかでも劇場版も含め両シリーズの全主題歌を担当する石田は、「印象に残ってることを話すと、1~2時間語れる」と、とりわけ思い入れ深そうだった。

そんな石田により、『ブレイブ――』のOPテーマ「アシタノツバサ」が初披露。従来からのポジティブさは変わらず、今回は少し重めの音も増えたロック寄りの楽曲に仕上がっており、『ストライク――』の“飛ぶ”ような感じに対してこちらは“突き抜ける”ように感じられた。そのまま『ストライク――』2期OPテーマ「笑顔の魔法」で締めくくられたこのブロックは、シリーズファンにとってはフルコースのような時間だったことだろう。

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ここから、“かどみゅ!”もクライマックスへ。まずはギターを携え西沢幸奏が登場し、「吹雪」を歌い始める。頭サビ後の彼女からの「声聴かせてください!」とのシャウトに呼応した、Aメロの観客からのコールは完璧だ。ギターをかき鳴らしながらのサビの高速三連符の連続も詰まることなく歌い切り、堂々たるステージを見せてくれた。
その会場の感情を、さらに昂ぶらせるようなナンバーが続く。野水いおりが「miele paradiso」をハードに歌ってそのきっかけを作れば、原田ひとみは「Overdrive」で、「回レ!雪月花」とはまったく異なる、彼女がハードな曲で発揮する圧倒的なパワーを客席に届ける。その歌声で一気に赤く染まったNHKホールに、MYTH&ROIDが登場。

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「Paradisus-Paradoxum」パワフルさの中に不思議な清らかさを持ったボーカルワークに、楽曲のパワーも相まって会場は一瞬にして魅了。続く「L.L.L.」も、頭サビ明けから会場はこの曲の空気に持っていかれる。Tom-H@ckのギターのかっこよさに、アグレッシブに攻めてくる歌声に、会場からは曲中に数多く設けられたコールとともにひと際大きな歓声があがっていた。すると今度はボーカルが交代し、OxTとしてのステージに移るという、これまたアニソンイベントとしては珍しい展開に。

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同じく『オーバーロード』の主題歌である「Clattanoia」を、序盤に登場した際の爽やかさからうって変わって、アツさ全開のボーカルで披露する。その勢いのバトンを受け継いだいとうかなこが、「スカイクラッドの観測者」を歌唱。『STEINS;GATE』ゲーム版OPテーマにしてTVアニメ最終話の挿入歌で、終盤に向けて“かどみゅ!”を走り出させる。

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そこに「This game」のピアノの音色が流れた瞬間、沸き立つNHKホール。イントロで三度登場した鈴木このみは、のっけからパワー全開。Aメロの後半部のコールでファンを乗せると、またもパワフルなステージングを見せる。イベント終盤に置かれた、彼女自身としてもキラーチューンにあたる楽曲での歌声の圧力は、圧巻だった。

鈴木によって一旦青や白に染められた会場を、最後に赤く染めたのは茅原実里の「Paradise Lost」。普段自身のライブでも使用しているミニスタンドマイクを手にした彼女を前に、会場のボルテージの上昇が止まらない。その盛り上がりは、会場全体の揺れが体感できるほど。それは曲の持つパワー、彼女の歌声から発せられるパワー、そして何よりそれを受けた観客のパワーがすべて噛み合ったからこそ、生じたものだったのだろう。

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最後は出演者全員が再登壇しての挨拶が行われた。それぞれ思い思いの挨拶がありつつも、“かどみゅ!”が恒例イベントになることを願う気持ちはみな同じ、といった様子で、次への期待と希望を残しながら、“かどみゅ!”は幕を下ろした。

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KADOKAWAアニメには、もちろんまだまだこの日登場していないものも、今後放送を控えるものも多い。それらが集結する年に一度のドリームゲームとして、2017年も“かどみゅ!”が開催されることを心から祈りたい。できればほかにはない、この“かどみゅ!スタイル”を貫いたままで。

Text by 須永兼次

“かどみゅ!”
2016.09.04@NHKホール
【SET LIST】
M1.Hacking to the Gate/いとうかなこ
M2.Redo/鈴木このみ
M3.DARAKENA/野水いおり
M4.君じゃなきゃダメみたい/オーイシマサヨシ
M5.STRIDER’S HIGH/OxT
M6.回レ!雪月花/原田ひとみ
M7.SAKURAスキップ/fourfolium
M8.Now Loading!!!!/fourfolium
M9.ググッとワーク☆彡/fourfolium
M10.ありがとう、だいすき/茅原実里
M11.Love is MY RAIL/鈴木このみ
M12.だって、ギュッとして。/花谷麻妃
M13.KUMAMIKO DANCING/日岡なつみ・花谷麻妃
M14.fantastic dreamer/Machico
M15.わたしにできること/石田燿子
M16.SWEET DUET/門脇舞以・大橋歩夕
M17.アシタノツバサ/石田燿子
M18.笑顔の魔法/石田燿子
M19.吹雪/西沢幸奏
M20.mieleparadiso/野水いおり
M21.Overdrive/原田ひとみ
M22.Paradisus-Paradoxum/MYTH&ROID
M23.L.L.L./MYTH&ROID
M24.Clattanoia/OxT
M25.スカイクラッドの観測者/いとうかなこ
M26.This game/鈴木このみ
M27.Paradise Lost/茅原実里

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