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INTERVIEW

2015.12.13

「Tokyo 7th シスターズ」春日部ハル役・篠田みなみ&天堂寺ムスビ役・高田憂希&茂木伸太郎総監督スペシャル鼎談!

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12月9日に「777☆SISTERS」のメジャー2ndシングル「Snow in “I love you”」をリリースする『Tokyo 7th シスターズ』(以下、『ナナシス』)。今回は「777☆ SISTERS」のメンバーである春日部ハル役の篠田みなみ、天堂寺ムスビ役の高田憂希、『ナナシス』総監督の茂木伸太郎氏の鼎談が実現した。

『ナナシス』は、Donutsが提供する新世代のアイドル育成&リズムゲームアプリで、茂木総監督には10月9日発売の「リスアニ! Vol.22.2 別冊キャラクター・ソングIV」でもインタビューを行なっている。今回は『ナナシス』と過ごしてきた時間と、12月9日発売のシングルを中心に話を聞いた。

2人と『ナナシス』、茂木さんとの出会いから2年以上がたって

――今回は鼎談ということで、最初のオーディションから今まで、篠田さんと高田さんを見てきた茂木さんからの印象を教えて下さい。

高田憂希 (笑)。

篠田みなみ 気になります!

茂木伸太郎 もう2年半ぐらいになりますか?

篠田 私そのとき18歳でした。

茂木 18!? そうですか。

高田 私はもう20歳になってました。

茂木 高田さんは養成所の生徒さんで、デビュー作が『ナナシス』なんですよ。

高田 名前がある役をいただいたのはムスビちゃんが初めてでした。

茂木 こないだ知ったんですけど、篠田さんもそう(デビュー作)なんだよね?

篠田 こないだ知ったんですか?

茂木 言ってくれないんだもん。2人ともデビューだったんですね。オーディションではそれは別に気にしていなくて、単純に声の質でイメージ通りだったので選びました。2人ともオーディションのときから……言葉を選ばないで言うなら、「無垢」な感じがあって、ちょっと空気が違ったんです。それもあってこの2人を真ん中にしようと思いました。

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――最初の収録ではどうでしたか?

茂木 収録のときの、まず高田さんは……あ、なんかいやなこと言ったら止めてね?

高田 全力で止めます!

茂木 舞台っぽいと思ったんです。舞台で観客に向けて語りかけるような雰囲気を感じたんですね。あまり作った感じのキャラクターにはしたくなかったんですが、高田さんはいわゆるマンガ的な演技をあまりしてこなくて、そこが良いなぁと思いました。それは本人の資質であったり、まだ養成所生で色がついていなかったとか、いろいろな要因があると思うんですけど。そのスタートラインはドンピシャです、そうです、その自然な感じですとかなり言った気がします。

高田 そうですね、言われました。

茂木 篠田さんには何か言ったかなぁ……彼女はハルのイメージそのまんまなんですよ。といっても、普段の声はちょっと違うんですけど。

篠田 ふふふ。

茂木 ほらすぐ笑うんですよ。普段の声は同じではないんですけど、えへへってすぐ笑う感じがまんまハルのイメージなんですね。それをちょっとだけ16歳に近づけるアプローチとして、ちょっと少年っぽさを混ぜてくださいと言った気がしますね。それから2年以上たったわけですが、最近はもう2人の収録には行かなくていいかなぐらいに思ってるんですよ。

篠田高田 え〜(笑)。

――それだけ彼女たちの中に出来上がっているハルとムスビのイメージが信頼できる。

茂木 そうですね。あ、もちろん実際は収録には立ち会っていますよ(笑)。このシナリオではこうしたいというイメージが明確にあるときは、何度もリテイクしたりはもちろんしますけど、ハルちゃん、ムスビちゃんとして何か言ってください、と言ったときの基本線は2人はもう外さないと思ってます。ライブではね、2人ともとにかく一生懸命です。2人ともずっとニコニコしてるんですよ、困ったな、いやだなを顔に出さないんです。それがみんなの背中を押してくれるし、制作側もすごくやりやすい空気を作ってくれているんです。ここをこうできないか、と相談しやすいんですね。確実に成長していると思います。

篠田 おお……。

高田 そんなところまで見てくださってるんですね。

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――茂木さんの評価を聞いてどうですか?

篠田 うれしい!

高田 2年半『ナナシス』という作品と一緒にやってきて、茂木さんがどういう方かもわかっているので、ずっと見てきた茂木さんにそう言ってもらえるのはうれしいです。逆に私たちから見た茂木さんってずっと変わらないです。この作品に参加した頃、私にとっては初めての大役で、すごくプレッシャーがあったんです。でも茂木さんは私がイメージする監督さんとは全然違ってて。

篠田 私もそれ同じ!

高田 もっとキビキビしていたりするのかと思ったら、最初の挨拶から「(ゆるく)おはようございま〜す」みたいな感じで、こちらが気を張らずに、緊張せずにできるように安心してすっと入れるようなトーンなんです。自分が初めての現場でやりきれたのは、茂木さんが監督だったからだと思ってます。

茂木 (意味ありげな微笑)。

高田 あっはっはっはっは!(笑)。

茂木 もっとキビキビやりまーす。

高田 そこだけ拾うのやめてください!(笑)。

篠田 憂希ちゃんの言う通りフランクな方だなという印象はあります。私も総監督って肩書から勝手にお固い方なのかと思ってたんですけど、すごくフランクで、自分の意見を安心して伝えられたり、リラックスして演技できるんです。茂木さんはすごくこだわりが強い方だと思ってるんですけど、それは全部自分が決めた通りにしますということではなくて、他の方の意見とかをいろいろ聞いて作り上げていらっしゃるんですね。他の人の意見を聞きながらも軸になる『ナナシス』の世界観は全然ぶれないので、私たちも安心して飛び込んでいけるんだと思います。『ナナシス』の柱になる方だと思います。

――以前篠田さんに、茂木さんが篠田さんには言葉でディレクションするけど、(晴海カジカ役の)高井さんにはもっと感覚的にビジュアルで見せたりする、というお話を伺ったんです。高田さんはどうでした?

高田 私はあんまりディレクションされることがないような……?

茂木 収録終わりに話したりするじゃない。

高田 あの感じですか? あの感じで言うと……感覚というよりは言葉で言ってくださってる気がします。

――ちなみに「KARAKURI」の秋奈さんとは、今後どう進めていくかをかなりディスカッションしながら作っているらしいんですね。それで茂木さんは、相手のキャストさんに合わせてきめこまやかにディレクションのアプローチを変えているのかな、と感じたんですが。

茂木 あ、そこ書いといてください(笑)。僕はたぶんキャストさんが思っている以上にキャストさんのこと知っているし、他の現場のこととかも聞いてますよ(笑)。2年間いろいろな収録をするなかで、この子はこの感じで進めるのがベストだな、ということをトライアンドエラーしながら探しているつもりです。高田さんは言葉によるディレクションと言ったんですけど、篠田さんに対する言葉と高田さんに対する言葉は変えてます。高田さんはもっと理屈でロジカルに説明してます。篠田さんはもうちょっと文学的な抽象表現ですね。さっき話に出た高井さんは、テンションを伝えたほうが早いんです。楽しいのか悲しいのか明るいのか暗いのか。秋奈さんは自分がやりたいことがすごくたくさんあって、そのうえで悩むことなので、それを聞いて僕はこうしたほうがいいと思うよ、というのを示す感じなんです。意外とちゃんとやってるんですよ(笑)。それが仕事なので。

――今まで茂木さんの言葉で印象的だったものってありますか?

篠田 言葉じゃないんですけど、ハルがどんな女の子かをじっくり話したことがあるんです。そのなかにはちょっと内緒な話もあるんですけど、そのときに自分が春日部ハル役としてやっていくんだって覚悟が固まったところがあります。

高田 茂木さんは『ナナシス』というものをこうしたいんだという気持ちがすごく強い方で、まっすぐな言葉がすごく刺さるんです。それで、私の中で一番印象に残っているのが『ナナシス』の今後について、茂木さんがこうしていきたいという想いをいろいろ語ってくださったんですけど、それについてはまだお話できない要素が多すぎて、今は言えない感じなんです。茂木さんにお話を伺うときに感じるのは、『ナナシス』の中の「人間」を大事にしているんだなってことです。

篠田 あ、でもそういう私たちへの言葉じゃなくて、(徳島のアニメイベント)マチ★アソビでよく茂木さんが言ってる「後悔させません」というフレーズは私大好きです。

高田 私もー! みんな思ってるんじゃないかな。

茂木 よく言ってるかなぁ?

高田 そういうフランクな言葉でいいなら、「僕、男性のファンがいてくれるんですよ」って言葉がなんだか印象に残ってます。

茂木 ははは、そんなこと言いました?なんかいろいろ誤解を招きそうな言葉を選んでくるな(笑)。マチ★アソビでは男性の熱い歓声を受けるんですよ。ほんとにうれしいです。そのときに言っちゃった言葉なのかも。

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――徳島といえば、高田さんはNI+CORAのメンバーとして、この10月に眉山山頂でミニライブも行ないましたね。

高田 そうなんですよー! 私ハジマライブ(5月のファーストライブ)のときにすごくたくさんの方が来てくれた感じがあって、支配人さんと交流できた気がしてすごくうれしかったんですけど、マチ★アソビでは「今日初めてナナシスのライブ観たひと!」って質問にものすごくたくさんの人が手を上げてくれたんです。それで、『ナナシス』を応援してくれている人や、これからライブを観てくれる人がまだまだこんなにたくさんいるんだ、ということを肌で感じた気がしてすごくうれしかったです。歓声を感じて、次のライブがもしあったらどれだけの人が来てくれるのかなってちょっと期待しちゃう感じでした。

――NI+CORAとサンボンリボンが参加した徳島のミニライブでは、前日のトークイベントで公約したことをこっそりステージでやるという趣向でした。高田さんは「どこかで投げキッスをする」というものだったんですが……ごめんなさい、投げキッスに気づかなかったんですが、されてました?

高田 それ、言っとかないといけないんですよ! 私、投げキッスしたんですけど、誰も気づいてないんですよ! 「Girls Talk!!」の「わたしたちジョシー」の振りを投げキッスに変えていたんですけど、変化が微妙すぎたみたいで……あー!

茂木 かわいそう! スルー!

高田 スース役の大西さんとも「なんだか反応薄いね」とは話してはいたんです。でも支配人の皆さんとお話する機会があったときに聞いても、「どこでやってました?」って聞かれるので、伝わってなかったんだと思います。かっこつけて自然にやりすぎました(笑)。

――気づかなくてこちらこそすいません! でも『ナナシス』の支配人さん(観客)との距離の近さを一番実感するのがマチ★アソビだと思います。

茂木 それは間違いないですね。マチ★アソビは歩いていて直で話しかけられるし、手紙を渡されたりもするんですね。でもフランクであるのは間違いないんですが、ちゃんと気を使って接触してくださるんです。僕らスタッフはキャストさんと違ってただの素人なので、気を使いながら想いを伝えてくれるというのはすごくありがたいし、ほんとマチ★アソビは好きです。

篠田 私にとってマチ★アソビは、声優として初めて返事をもらえた場所なんです。『ナナシス』の声優を担当させていただいていたんですが、舞台と違って目の前に支配人がいるわけではないので、『ナナシス』を本当に遊んで楽しんでくださっている方がいるんだろうかという実感がなかったんです。そこがちょっと不安だったんですが、マチ★アソビでプレイしてます、楽しんでいますという生の声を初めていただいてとても安心したので、大切にしている場所です。うれしかったです。

――篠田さん演じるハルは「WITCH NUMBER 4」、高田さん演じるムスビは「NI+CORA」のメンバーとして活動していますが、4つのユニットが集まった「777☆SISTERS」としても楽曲やCDをリリースしています。「777☆SISTERS」は2人にとってどんな存在ですか?

篠田 やっぱここだな、みたいな。ゲーム内での最初のリリースは各ユニットから始まったんですが、12人が集まった「777☆SISTERS」はどんなユニットになるんだろうって期待はずっとあったんです。オールスター的なイメージがあります。

高田 ユニットそれぞれにいろいろと強烈な個性があるなかで、12人が集まったらどうなるんだろう、本当にひとつになれるのかなとも思っていたんです。でも実際に集まったらこんなにひとつになれるんだ、個性って合わさることができるんだというのが私の中で新しい感覚でした。12人集まるといいなって思いますし、やっぱり安心感があります。

――「NI+CORA」と「777☆SISTERS」はユニットカラーに一番ギャップがあるんじゃないですか?

高田 そうなんです! ほんとにほんとに。NI+CORAは本当に大好きなユニットなんですけど、2人で立つ楽しさも緊張やプレッシャーもあるので、あ、12人でみんないる、あたたかいって感じはあります。

篠田 今(「777☆SISTERS」の)「H-A-J-I-M-A-R-I-U-T-A-!!」とか聴くと、「あ、これが『ナナシス』だ」って自然に思えるんです。

高田 私も今日インタビュー前に「H-A-J-I-M-A-R-I-U-T-A-!!」を聴いてきたんです。本当にいい曲だなって思います!

――茂木さん的に「777☆SISTERS」ってどういう位置づけですか?

茂木 やっぱりメインにあるものですよ。新しい挑戦としての旗揚げというか、あのチームでいろんなものを突破したいと思っているんです。今の『ナナシス』そのものかなと思います。そこに「セブンスシスターズ」(※「777☆SISTERS」の前の世代の伝説のアイドル)との優劣とかはなくて、「777☆SISTERS」にとって「セブンスシスターズ」は彼女たちがいずれ進んでいくかもしれない道を既に通った存在なんです。「セブンスシスターズ」と同じ道を歩むかもしれない可能性も含めて、「777☆SISTERS」が新しい道を切り拓いてくれたらいいなと思っています。そんな祈りを込めたユニットが「777☆SISTERS」です。

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――作品の中で、ライブで見ている「セブンスシスターズ」は2人にとってどんな存在ですか?

高田 レジェンド!

篠田 みんなレジェンドっていいますよね!

高田 やっぱりそれが一番しっくり来る単語です。雲の上の人たちというか、やっぱりなにか違うんです。レジェンドたちの輝きは今は見上げるのも眩しいぐらいかっこいいです。ライブでも本当に……かっこよくて……皆さんがステージに立った瞬間に空気が変わるんです。ファーストライブの「Sparkle Time!!」でセブンスの6人が登場した時の雰囲気のまとい方、レジェンド来た! という空気を作り出せるキャストの皆さんを含めて憧れの存在です。

――以前、レジェンドで眩しくて、という話を茂木さんもしていたのが面白かったです。

茂木 トークショーでも言いましたね(笑)。

篠田 「セブンスシスターズ」のキャストの皆さんもそういうレジェンド感であり、完成した姿を見せないといけないというプレッシャーがあったかもしれませんが、それを感じさせないパフォーマンスで見事にレジェンド感を実現してくださっていて、いちキャストとして尊敬しましたし、その姿を目指したいなと子供たちは思いました。

高田 子供たちはね!

――水瀬いのりさんの、ニコルとしてステージに立つ時のスイッチの入り方ってすごいですよね。

篠田 本当にすごいです! 渕上さんも本当にすごくて……すごいばっかり言ってますけど(笑)、学んで、目指していきたいと思ってます。

(次ページへ続く)

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