REPORT
2015.03.16
そのまま自己紹介に移る山北だが、そのパートでこの日のファンからのサプライズが炸裂する。山北の自己紹介の口上に合わせて、緑をバックに北海道を中心に据えた「“さきさまー！”フラッグ」が会場を埋めつくす。しかもそのフラッグの背景には、山北がよく使う顔文字“(^_^)”がびっしり。まさに隅から隅まで山北仕様のフラッグだ。「大小あって、手作り感もめっちゃうれしい！」と、喜びを爆発させる。「私だけでこんなに尺取ったらアレか」とリーダーらしいバランス感覚を取りつつ、「目立つのは苦手だけど、頑張ります！」とこのステージの意気込みを改めて届けていた。各メンバーも、山北のために自らの挨拶をアレンジ。「さきさまのこと大好きなんですよ！」と開演直前に告げたという茜屋をはじめ、みなその愛を隠さない。
挨拶が終わったところで、「出てくる前にサラダこぼしちゃったから片付けてくるね」という謎の言い訳でステージを降りる山北。残ったメンバーがその“こぼす”というテーマでトークを展開していると、不意に鈴の音が鳴り響く。その音の正体をつきとめようとメンバー全員がステージを降りると、入れ替わりに勢いのあるユーロビート調のイントロが流れ出す。同時に、ステージにはネコミミと肉球、さらにはメガネを装備した山北が登場。「GO!GO!GO!GO!」とファンを全力で煽りながら始まったこの曲は「嫌いなワケLychee ツル子ver.」。『這いよれ！ニャル子さんW』にて、彼女が初めて歌ったキャラソンだ。実はこの曲は生誕祭が初生披露。ノリのいいサウンドに、彼女のキュートさを全開にした起伏たっぷりの歌声が乗る。その調和を耳にして、リリースから1年半が経ったこの曲が、彼女の成長に伴って“山北早紀の魅力をギュッとパッケージした1曲”へと高められていたことを痛感した。
「全国のご主人様、お帰りなさいませ、ツル子です！」とのセリフから、この日の衣装の解説へ。この日は“猫の日”ということで、メンバーの髪型を猫っぽくプロデュースした山北。だが「山北だけポニーテールじゃねぇか！と思ったので、猫で出てきました！」と説明する。この曲については「この1年『プリパラ』とかでi☆Risを知ってくれる人が増えたので、ここで歌っておきたかった」と語る彼女。逆にこの場でこの曲を知ったファンもいただろうが、その満足度の高さは「楽しかったですかー？」の問いかけに返ってきた大歓声が物語っていた。
そして「今回は山北の歴史を辿りたいなと思います。一緒に盛り上がっていきましょう！」と呼びかければ、まずは「ポケモン！？（山北）」「ゲットだぜー！（一同）」のコールから「めざせポケモンマスター」からアニソンメドレーがスタート。彼女が好きと公言してはばからないこの曲だが、先ほどまでのキュートさから一転、ボーイッシュな歌声でまたファンをとりこに。その両方を変幻自在に出せるのも、彼女の歌声の魅力である。続けて彼女の大好きなアニメ『うえきの法則』のOPテーマ「Falco-ファルコ-」を凛と歌えば、イントロで「全力のありがとうを伝えたいのです！」との言葉から「微笑みの爆弾」を続ける。サビのラスト、「ア・リ・ガ・ト・ウ・ゴ・ザ・イ・ます！」の投げかけ合いは、この2年で築かれてきたファンとの関係性をうかがわせる厚みのあるものになっていた。
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