REPORT
2014.10.06
“凛”と“激情”。見応えたっぷりのOP/EDライブ
と、コーナーもひと段落したところで、続いてはOP/EDアーティストによるライブコーナー。ともに、この日がフルバージョン初披露となる。まず登場したのはOPテーマ担当の鈴木このみ。前作とはビジュアル・イメージをガラッと変えた、真紅の衣装で登場だ。そしてそのOPテーマ「銀閃の風」を披露。
世界観を十分に表したサウンドを背に、パワフルさはもちろんのこと、今回はその歌声に荘厳さも持ち合わせている。また、ファルセットを使うまで高いキーが散りばめられた曲も彼女の楽曲には珍しく、その華麗さや楽曲全体に流れるその荘厳さが“戦姫”を連想させ、リスナーや視聴者を『魔弾の王と戦姫』の世界に誘ってくれるに違いない。
そのまま続けて原田ひとみが、EDテーマ「Schwarzer Bogen」を歌唱。こちらも彼女の表題曲としては珍しいミドル・バラード。しかしそこにゆったりした感じはなく、むしろその歌声からは強い情熱を自然と感じさせる。サウンドからのわかりやすい荒々しさや激しさはないものの、その感情の起伏の大きさゆえ激情までも表現しきった、まさに名ボーカルを聴くことができた。この日はOP/EDがカットされた形でのアニメ上映だったので、どちらもアニメーションと融合することで、さらなる魅力の増大に期待したい。
主題歌披露後のアフター・トークでは、原田が「EDは主人公(ティグル)のことを歌った楽曲」と、鈴木は「OPはとにかく風を意識した曲で、歌詞にもキーワードが散りばめられています」とそれぞれの楽曲の聴きどころを伝えてくれた。
最後にキャスト陣も再登壇し、それぞれの観点からこの作品の見どころや力を入れたポイントが伝えられた。それを過不足なく、しかもアツく総括したのは、やはり主演を務める石川からのコメントだろう。「映像の力の入り方がとにかくすごいので、僕たち役者もアフレコでできることを全力でやっています。ティグルもそうですし、彼を取り巻く人々も魅力的なこの作品。彼がどう進み、どうよそ見して、成長していくのか。そのほかの人物も含めて、楽しんでほしいです」というコメントから、作り手の意気込みの強さがビンビンに伝わってくる。ティグルを中心に展開されるこの物語、充実のスタッフ陣・役者陣がどう魅力的に描き出すのか?この秋、期待高まる1作になることは間違いない。
Text by 須永兼次(リスアニ!)
TVアニメ『魔弾の王と戦姫』先行上映イベント
2014.09.20@ユナイテッドシネマ豊洲
TVアニメ『魔弾の王と戦姫』
2014年10月放送開始
©2014 川口士・株式会社KADOKAWA メディアファクトリー刊/魔弾の王と戦姫製作委員会
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