デビューから1年、タカオユキの想いが爆発したステージ。みみめめMIMIワンマン・ライブ“迷宮センチメンタリズム”レポート

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2014年8月9日にAKIBAカルチャーズ劇場にて開催された、みみめめMIMIのワンマン・ライブ“迷宮センチメンタリズム”。あらゆる場面から自らの想いを届けようという熱の絶えない、エモーショナルさにあふれたライブだった。

早くも訪れた二度目のワンマン・ライブ。まずは静かに暗転し、『迷宮センチメンタリズム』のティザー映像で会場全体をみみめめMIMIの世界へと誘う。「前回のライブよりもパワーアップしてお届けしたい」とナレーションで語った彼女が最初に披露したのは「ミッディ」。DJうこっけいを従えて、耳から目から観客に彼女たちの音楽を訴えかける。すでにそこには、ただのきれいな歌声にとどまらない強い情熱が込められていた。

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MCで早くも「新曲を披露します!」との宣言で場内を沸かせつつ、続く「お絵描き」では立ったままキーボードを弾き語る彼女。その姿、キーボードを“かき鳴らす”という表現が実にピッタリの全力具合だ。続く「瞬間リアリティ」の曲前ではマイクを手にし、コール・アンド・レスポンスを展開。2度目のワンマンなのにもコールがバッチリというファンの驚くべき練度にテンションが上がったのか、間奏ではタカオ自身もペンライトを振り始める。うれしさの発露が見られたのは続く「兎ナミダ」でも同様で、この場に立てていることを心の底から喜んでいるような笑顔を見せながら、歌声でキュートさを、キーボードでポップさをうまく表現していた。

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ここまでの初披露楽曲にノッてくれたことへの感謝と、6月の初のワンマンを振り返り「それを越えたい!」との意気込みと想いを改めてMCで語ったところで、続く楽曲は自らへ向けて書いた曲「SAY-YOU」。“2人の自分”にあてたこの曲は、「そのどちらも愛しい」という素直な気持ちを吐露していて、その心の葛藤を噛みしめるように観客へと届ける。そしてピアノ弾き語りVer.の「Am I Ready」が続く。これこそまさにセットリストの妙で、「SAY-YOU」のあとだからこそより心を響かせてくれる。会場が曲の終わりまでシーンと聴き入り、徐々に拍手が沸き起こっていったという光景こそが、まさにその証だろう。

こうして観客の心を掴んだ彼女は、今度は「みんなと一緒に楽しむ」ことを画策する。次にはカバー曲「夏祭り」を歌うことを告げ、彼女が考えてきた振付を観客へ伝授。それは若干難度の高いものではあったが、それゆえ観客の団結力を高めていた。振付け講座も、はやる会場のテンションをちょいと一服させようといった感じで、いいアクセント。
さぁ、レクチャーが終われば「この日だけの花火を咲かせましょう!」と全開の「夏祭り」のスタート。とにかく情熱たっぷりに歌い踊るタカオユキに、観客も精一杯応える。振付が正しいかどうかなんて関係ない。みんなでこうして一緒に踊ることにこそ、いちばんの意味があるのだから。そんな観客を見て「たのしー!」とこれまた素直な感情を叫ぶタカオユキ。これでギアが入った彼女、いよいよ後半戦のスタートだ。

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「夏祭り」が国民的サマー・ソングならば、みみめめMIMIにとってのそれは続く「閃光ハナビ」である。爽やかな明るさを持ったこの曲のさなか、彼女は偶然にも自らに向けた「SAY-YOU」通り “つまづきかけ”る。だが彼女はそれをごまかさずに、「つまづきかけた!」とシャウト。それに観客も沸いた。そう、この瞬間みみめめMIMIが三次元の世界でもファンに支えられるという図式が、早くも成立したのだ。これはもちろん偶然の産物だろうが、その場の素直な叫びと自らの素直な想いの込もった「SAY-YOU」との両方が、どちらもファンに受け入れられてこそ成立するもの。顔見せからわずか2ヵ月足らずでそのどちらもを成し遂げてしまうことは、実に稀有なことである。

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さらにそこから、「リスアニ!」付録DVDとして彼女たちの“視聴覚音楽”が初めて世に出た「Mr.Darling」へ繋がるという素敵すぎる偶然も重なる。こうして会場の雰囲気が最高まで高まったところで、満を持して熱狂必至のナンバー「サヨナラ嘘ツキ」を投入。思えば、この曲を引っさげたライブで素顔を初公開したタカオユキ。そうして新たな一歩を踏み出すきっかけとなったこの曲に、全力で魂を込めているからこそより彼女の強靭な意志が伝わってくるのだろう。気がつけば、“完全燃焼”の4文字しか思い浮かばないほどにすべてを出し尽くした彼女が、ステージ上にいた。

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そんなパフォーマンスを観てしまっては、すぐには観客は帰れない。「みみめめ!」「MIMI!」のセルフコール・アンド・レスポンスでタカオユキの再臨を待ちわびるファンたち。するとステージ上には、“MIMIの姿”をしたタカオユキが!そうして届けられた1曲目は、弾き語りによる「no name love song」 。MIMIの姿で、タカオユキの本分である弾き語りを届けることにより、このふたつの存在の結びつきが強固なものとなる。
その姿のまま、タカオユキはピアノを弾きながら自らの心の内を率直に語る。「去年の夏、タカオユキ・ユカとしてデビューしたとき、ダメな自分がリセットされて新しい自分に生まれ変われるって思ってました」と、そして「でも、やっぱりそう簡単には自分は変われなくて」と続ける。だがそれは、悲嘆の言葉ではない。「うまくいかないことが当たり前だって気づいたし、私は本当にただの普通の人間で、そういう自分だからこそみんなと一緒に前へ進めるようなアーティストになりたい」と、自分なりにその想いを消化し、前を見据えていた。

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そして「みんなに『みみめめMIMIを好きでよかった!』って心から思ってもらえるよう、これからもちゃもーいともども頑張っていきたいです!」と、自らの決意を示したあとに歌われた本当のラスト・ナンバーは、みみめめMIMIの原点。デビュー曲「センチメンタルラブ」だ。この曲で念願のミュージックシーンに登場できた彼女。ここでの彼女の歌声は、自らが語った「絶対にかなわないものなんてない」という想いを、何よりも強い説得力で証明してみせているかのようだった。

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かくして、みみめめMIMIの二度目のワンマン・ライブは幕を閉じた。彼女たちの世界と現実世界が結びついたのが前回のワンマンだとしたら、今回は“繋がった”ライブと言えよう。MIMIの姿で、しかもただ“着ている”だけではなく想いを吐露し、デビュー曲で何よりも強いメッセージを届ける――このときこそ、真にみみめめMIMIの“これまで”と“これから”が繋がった瞬間だったのかもしれない。そのふたつが繋がった先に、これからどんな物語が待っているのか。彼女たちが創り出すその先にある新世界を、絶対見たい。

Text by 須永兼次(リスアニ!)


みみめめMIMI“迷宮センチメンタリズム”
2014.08.09@AKIBAカルチャーズ劇場
1.ミッディ
<MC>
2.お絵描き
3.瞬間リアリティ
4.兎ナミダ
<MC>
5.SAY-YOU
6.Am I Ready
<MC>
7.夏祭り(※カヴァー曲)
8.閃光ハナビ
9.Mr.Darling
10.サヨナラ嘘ツキ

EN1.no name love song
<MC>
EN2.センチメンタルラブ

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