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INTERVIEW

2014.07.02

“2nd”も、バラエティ豊かでパワフルな1枚に!Gero『SECOND』リリース記念スペシャル・インタビュー

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Geroにとって1年ぶり2枚目のアルバムとなる『SECOND』が、7月2日に発売された。今回はその『SECOND』製作のプロセスや印象深い楽曲についてはもちろんのこと、昨年リリースされたアルバム『one』との共通点と相違点、さらには『SECOND』を引っさげての全国ツアーを目前に控えた今の心境にまで迫る。

 

――前作『one』から1年ぶり、早くも2ndアルバムがリリースされました。

Gero そうですね。ツアー終わったらまたすぐ今回の話が来て、作って、またツアーで1年終わりますね(笑)。

――たしかに、デビューしてから常に動きっぱなしですよね。

Gero ありがたい話です。

――1年ぶりのアルバムとしてイメージされていたものは何かありましたか?

Gero 本当ざっくりなんですけど、1stアルバムの『one』がかなりハード・ロック色が強いアルバムだったので。というのも『one』はすごく勢いとか衝動に身を任せて作ったほうがいいのができるんじゃないかなと思っていたので、その勢いに乗って作ったらハード・ロックになっていた。なので、今回は一枚目があったからこそですけど、落ち着いて何を作ろうかと考えたので、より多ジャンルなものを作ろうかなと。より自分のいろんな面を見せていきたいなと思えたので、すごく冷静になれたアルバムというか、自分の立ち位置やこうしたいというものを見つめ直せたアルバムだなと思いました。

――自覚的に、やりたいことやどういう音楽が求められているかを見ることができたと。

Gero そうですね。僕は元々ニコニコ動画でやっていたので、それってすべてセルフ・プロデュースの世界だったから、敏感は敏感かもしれないですね。敏感すぎっていうぐらい敏感かもしれないですね、考えすぎなぐらい。

――今回もバラエティに富んだクリエイターとタッグを組んだ作品でしたが、前作と比べてそのチョイスに変化はありましたか?

Gero 『one』は勢いで「この人に作ってほしい!」というのをバーっと並べて上からお願いしていった感じなんですけど、今回はまずホワイトボードに「14曲作ります」と書いて、ロックな曲が3曲、メタル1曲、バラード1曲、というのを全部書き出して、そこに作家陣をはめていったんです。「この曲だったらこの人かな?」と。枠を決め打ちして作ったという。

――それもあって、Geroさん流のロック・サウンドにあらたなエッセンスも入ったかなと。冒頭の、スズムさんが作られた「好き勝手言うな」からしてそうですよね。

Gero 彼は新しいジャンルの音楽をやっているんじゃないかというぐらい耳馴染みのないというか、彼は自分の曲のことを“高速演歌”って呼んでいるんですけど(笑)。こんなに速い、でも聴いたことあるようなメロディの音楽ってなかなかないなと。面白い感じなんですよね、ちょっとスタイリッシュで、でもクセのある。

――また今回もっとも多くの楽曲で参加された黒須克彦さんは、これまでの楽曲でもおなじみの方だけに、Geroさんのことをわかっている印象がありますね。

Gero 黒須さんは大事なことを的確にばっとその場で判断して言ってくれる方なんですよ。例えば俺が「うーん、どうしようかな」と心の中で迷っていたら、「今どうしたい感じですか?」と聞いてくれるんです。逆に普段は全然言ってこないんですよ。人によっては「Geroくんもっとこうしよう」とその人のカラーを俺に提案してくる方もいらっしゃるんですが、黒須さんはそれよりかはとりあえず好きなようにやってごらんと。あとは迷ったら何でも言ってくれたら、というスタンスなので、スムーズでやりやすくて。

――そして本作のハイライトのひとつ、「うどん2」について。『one』収録の「うどん」の続編であり、前回をヒャダインさんが手がけていましたが、今回は作詞作曲にSEX MACHINEGUNSのANCHANGさんが。

Gero やっちゃいました。ANCHANGさん、お願いしてみたらOKいただきましたね。

――MACHINGUNSといえば、Geroさんのルーツのバンドですよね。あと以前、「うどん」の曲は「みかんのうた」のオマージュかも、という話をしたことがありましたが、そこに本家がやってくるという(笑)。

Gero MACHINEGUNSにも「鉄拳2」という曲がありますよね。「鉄拳」はないのにいきなり「鉄拳2」という(笑)。それで「うどん2」は面白いなと。打ち合わせでANCHANGさんが「ああ、『うどん』のMV観たよ、面白かった」と言っていただいて、「『うどん2』でも面白いですね」と言ったので、それがここで活きてまさか作ってくれるとは(笑)。それにANCHANGさんの歌詞も「うどん」のアンチテーゼ的な部分もあると思いますよ、うどんって連呼しないぜみたいな(笑)。かまたまだけじゃないだろ、きつねだぜとか面白い。

――中盤の台詞のパートでは、「うどん」らしく下ネタもあり(笑)。

Gero 歌詞はANCHANGさんが書いたんですけど、コントの部分は僕が考えました。ANCHANGさんが「好きに考えていいよ」と言われたので、スタッフに怒られたら消そうと。

――わははは、その結果曲中にピー音が入る仕様になったと(笑)。

Gero 「言っちゃえ言っちゃえ!入れちゃえ入れちゃえ!もう歌詞カード入稿しちゃえ!マスタリングしちゃえ!」となったら行けました(笑)。でも最後のギター・ソロとか、ANCHANGさんが弾いてくれたんですよ。うれしかったなあ。

――実際好きなアーティストさんにやってもらってお気持ちは?

Gero 本当に死ぬ気でやろうと思いましたよ、レコーディングは。「キー下げる?」ってANCHANGさんに言われたんですけど、「これめちゃくちゃ高いよ、すごく高くしちゃったけどやれる?」「頑張ります!」と。レコーディングも鬼のように気合入ってたので、めちゃくちゃ集中してたので早かったのかもしれないですけど。昔からMACHINEGUNSの曲はカラオケでも家でもずーっと歌ってたので、自分の曲をANCHANGさんに作ってもらえるというのは、言葉では言えないなと。実感としてはこれからだと思います。

――あとはElements Gardenの藤間 仁さんが作られた「アルティメット・ソウル」。Elementsとは、『one』で菊田大介さんとバラード「ありがとう」を作っていますが、今回はいわゆるElements節全開というか。

Gero かっこいいんですよ、最初から超好きでこの曲。でもこういうタイプの曲って、普段あんまり歌うことはなかったんですよ。いわゆるザ・アニソンっていう曲。これはちょっと作詞を挑戦しようかなとお願いしたんですよね。僕はこんなスタイリッシュな曲の作詞はやったことなくてすげえ不安だったんですけど、意外とつるっとできたというか。

――漢字の当て方とかも王道アニソンらしいというか。

Gero “意志”と書いて“ひ”と読みますから。すごく難しいことばっかり並べてるんですけど、言いたいのは僕もいろんなアーティストさんに影響を受けて今の自分があると。いろんなパワーをいただいて音楽をやりたいとか思った。僕もそういった存在になりたいなという意味を込めて書かせてもらいましたという感じですね……まあ僕、ダークファンタジー系のゲームが好きだからっていうのもあるんですけど(笑)。

――あと、シークレット・トラックではありますが、Geroさんが作詞作曲した「want?」ついても触れていいですか?

Gero あ、これは全然言っていいシークレット・トラックですね(笑)。事前に「こんな曲が入るよ」とか言ってますもん。やっぱりこの作家陣なので、僕もどこかで突き抜けないと、印象に残らないなと思って。じゃあいきなりブラスト・ビートから始まっちゃうみたいな、ダウン・チューニングにして。思いきりサウンドは極悪なんですけど、作詞はすごく馬鹿になってやろうと思ったら、「アルティメット・ソウル」の3倍ぐらい時間かかっちゃって(笑)。

――本作リリース後にはツアーが待っています。7月から11月まで全国24ヵ所25公演という規模で、昨年のツアーと同規模ですが、またそれとは違う感触になりそうですね。

Gero 感じが違うと思いますね。去年はバンドでがっつりライブを観てくれという感じだったので、ほかにも楽しませられるものがあればなと。

――本作を出して、ツアーを経ることで、Geroさんのなかであらたな発見がありそうですね。

Gero この『one』と『SECOND』で、僕のなかにあったものはひねり出したつもりもあるので、ここから次どうしようか考えていますね。大変だなとは思いますけど、それもとにかく楽しみですね。

Text by 澄川龍一(リスアニ!)

[プロフィール]
ゲロ/神戸生まれのシンガー。動画投稿サイトで自身の歌唱をアップしたことをきっかけに注目を集める。2013年には「BELOVERD×SURVIVAL」でメジャー・デビューを果たし、以降リリースとツアーを精力的に重ね、ラジオやTV出演などでも活躍中。2014年に2ndアルバム『SECOND』をリリースしたばかり。7月26日からは全国ツアー“Gero Live Tour 2014 – second -”を開催予定。


【【Gero】2ndアルバム 「SECOND」 クロスフェード】

 
■CDリリース情報
Gero 2ndアルバム『SECOND』
2014年7月2日発売

【初回限定盤A(CD+DVD)】
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価格:¥2,500+税
品番:GNCL-1252
★特典DVD収録内容(※初回限定盤Aのみ)
・「吾輩はオス猫である」MV&メイキング
・アルバムインタビュー
・アルバムメイキング

【初回限定盤B(CD+CD)】
int-140702-02-c004

価格:¥2,500+税
品番:GNCL-1253
★特典CD収録内容(※初回限定盤Bのみ)
[歌ってみたver.Gero]
01. 脳内革命ガール
02. サリシノハラ
03. 妄想税
04. 敗北の少年 feat.まらしぃ

【通常盤(CD)】
int-140702-02-c005

価格:¥2,000+税
品番:GNCL-1254
発売元・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント
<収録曲>※全仕様共通
01. 好き勝手言うな
作詞・作曲・編曲:スズム
02. やぶさか
作詞・作曲:MARETU 編曲:黒須克彦
03. Circle
作詞・作曲・編曲:DECO*27
04. 冷帯魚
作詞・作曲:みきとP 編曲:黒須克彦
05. うどん2     
作詞・作曲:ANCHANG 編曲:ゆよゆっぺ
06. CHAN-BA-LAジャスティス伝説
作詞:that 作曲・編曲:れるりり
07. 金曜日のおはよう
作詞:shito・Gom 作曲:shito 編曲:黒須克彦
08. 慟哭のエピカ
作詞・作曲:Neru 編曲:黒須克彦
09. 胸愁
作詞:Satomi 作曲:Kenji Kabashima, kosekibeatz 編曲:倉内達矢
10. ~Outgrow~
作詞:六ツ見純代 作曲:HoneyWorks(HoneyWorks) 編曲:黒須克彦
11. アルティメット・ソウル
作詞:Gero 作曲・編曲:藤間 仁(Elements Garden)
12. Unlocked
作詞・作曲:Kei Hayashi 編曲:黒須克彦
13. 吾輩はオス猫である
作詞・作曲・編曲:前山田健一

※参加クリエイター(作詞・作曲・編曲などで参加)(五十音順)
ANCHANG(SEX MACHINEGUNS)/隅/黒須克彦/KEI/スズム/that/DECO*27/Neru/藤間 仁(Elements Garden)/HoneyWorks/ヒャダイン/MARETU/みきとP/大和 from 大凶作/ゆよゆっぺ/れるりり ほか

■2ndアルバム『SECOND』購入者イベント開催決定!
日程・会場など詳しくはこちらから!

■「Gero Live Tour 2014 – second -」開催決定!(全国24会場・25公演予定)
日程・会場・チケット状況など詳しくはこちらから!
※一部前売りSOLD OUTの会場もございます。ご確認・ご了承ください。

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