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REPORT

2014.06.11

フレッシュな声優アーティストが百花繚乱!“@JAM 2014”「アニソンDay」レポート!

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天誅ガールズは、TVアニメ『ブラック・ブレット』の作中に登場する劇中魔法少女アニメをモチーフにしたユニット。「ミライ*ガール」で七色の衣装をまとった7人が登場すると、それだけで会場がぱっと明るくなる。動きのひとつひとつが元気いっぱいで、勢い良いバックキックやジャンプにも全力感がみなぎっている。

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動きの精度やダイナミックさが桁違いだが、それもそのはず彼女たちはそれぞれが現役で活動するアイドルでもある。本物のアイドルが劇中キャラクターとして輸入され、二次元と三次元をクロスオーバーするのは新しい潮流となるかもしれない。

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MCでは「あなたのハートに、天誅!天誅!」のフレーズと、声優の日高里菜考案だというにゃんにゃんポーズを強く押し出した。初見の観客にある意味いちばん強いインパクトを残したのは天誅ガールズかもしれない。余談だが、トリのWake Up,Girls!の出番の際、天誅ガールズがコスチュームのまま二階席最前列に登場。パフォーマンスを見守っていたのはアイドル戦国時代感というか、プロレス的アングルが感じられて抜群に面白かった。

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7月2日に発売されるデビューシングルのカップリング曲であり、TVアニメ『ブラック・ブレット』の挿入歌である「百年先も」は、「えいえいおーYES!」の叫びで客席と一体になる楽しさにあふれるステージングだった。

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長妻樹里は、今回のイベントが初のライブフェス参加とのこと。初披露したデビュー曲「言えないアイスクリーム」は昭和テイストも漂う正統派アイドルソング。会場がノリノリで反応すると、「はじめての曲なのに、なんであんなに盛り上がってくださるんですか?」と大感激。「言えないアイスクリーム」は長妻のデビュー曲として今夏に発売予定。会場からのアンコールを求める声援に「またどこかで会いたいなと思います。忘れられない日になりました!アンコールはどこかの機会で!」と再会を約束した長妻だった。

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内田 彩は、ミントグリーンの衣装にさくらんぼをたくさんあしらった衣装で登場。内田によればこの衣装は「完全武装」とのことで、アイドルとかわいい衣装が大好きな内田がまさに正統派のアイドル衣装を選んだのは興味深い。客席から衣装かわいいの声が飛ぶと、「どや!」とばかりに衣装アピールをしていた。客席のサイリウムの色は、この日の衣装にちなんだミントグリーンが定着。

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衣装と同じ色の光で満たされたステージで披露した「アップルミント」は、爽やかなロックチューン。スタンドマイク片手にポニーテールを揺らして歌う姿はとてもキュートだ。「人生で初公開のソロ曲を聴いてもらいました!」と語った内田は、やり遂げて少し脱力した様子。

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内田の2曲目、ハンドマイク片手に腰をフリフリの「Breezin’」は非常にポップ。どんな楽曲も、彼女の傑出した声質と個性と合わさると内田 彩の楽曲として着地する感じだ。それだけに、今秋に内田がコンセプト色の強い「フルアルバム」でデビューするという発表には、とても期待感が高まった。「カラフルな、内田 彩のマスターピース的なアルバムにしたいです。私という色が出た活動をしていければと思います!(内田)」

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フレッシュな顔ぶれと言えば、Wake Up, Girls!以上にトリにふさわしいチームはないかもしれない。何しろ去年の@JAMの時点では、WUGはユニットとしてのお披露目前。まだそれぞれの存在すら知られていなかった新人たちが、一年足らずで錚々たる顔ぶれのトリを務めるのはまさにシンデレラストーリーだ。

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一曲目の「7 Girls War」はセンター・吉岡茉祐の鬼気迫るようなキレッキレの動きが印象に残った。吉岡と青山のソロの高潔さすら感じさせる透明感は安定のひと言だが、全体の動きの揃い方には少し固さが見えた。いつも難なくやっている自己紹介のMCもどこかぎこちなかったのは、やはりトリの重圧と、完全に出来上がりすぎた客席のテンションに押され気味だったのかもしれない。そんななか、リーダーである青山が「沈まれーい!七瀬佳乃役の青山吉能です!」と不敵に一喝する図太さがこの時ばかりは頼もしくて仕方ない。

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MCで一度声を出したことで落ち着いたのか、「16歳のアガペー」ではぐっとパフォーマンスの統一感と完成度が上がった気がする。この曲は4月の品川ステラボール以来二度目の披露となるレア曲。普段メンバーの中であまり前に出るタイプではない永野がセンターを務める曲だが、落ちサビのソロは伸びも気持ちよく、大舞台の真ん中に凛と立つ姿に彼女の成長を実感した。

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3曲目は『Wake Up,Girls!』の始まりの曲である「タチアガレ!」。いちばんに練習とステージを重ねてきた楽曲だけに動きも自信に満ちており、こちらの感情もかきたてられる不思議な熱さがある。途中、奥野の歌声をマイクがうまく拾えていないのにひやっとしたが、ソロパート中に自分でマイクの位置を調整。大丈夫、落ち着いている、と胸をなでおろす場面だった。

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この流れでライブをどう締めるのか、「言の葉青葉」ではフェスとしてはしっとりすぎるのでは?と思っていると、田中が「みんなが知ってるあの曲ですよ、あの曲!」と煽って歌い始めたのはまさかのカバー曲「ハレ晴レユカイ」!山本 寛監督の繋がりで、WUGがデビュー前によく歌っていた曲だ。

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久しぶりに目にしたが、ダンスの完成度が明らかに上がっているのは間違いない。そして「やっぱり決めでハルヒのポジションをやるのは、ギラギラしててターンがキレる吉岡さんしかいないよな」というように、観る側がメンバーを知って目線が変わると、見え方も変わることにも妙味を感じた。

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歌い慣れた「言の葉青葉」であれば安定するところで、敢えてフェス向けに盛り上がる「ハレ晴レユカイ」を引っ張り出してきたWUG。普段吉岡や青山がリードしがちなMCを7人に均等に割り振ってきたりと、少しステージに変化を入れてきたように感じた。もしかしたら、夏のツアーやアニサマに向けて、実戦のなかで訓練を重ねているのかもしれない。「ツアーで待っているからね!」と口々に語りながらステージを降りた7人に、やはり1分1秒を見逃せないユニットだな……という印象が残った。

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ステージのラストは、出演アーティスト全員がステージに上がっての挨拶と記念撮影。一堂に会するとフレッシュさがキラキラと輝いているようで、アニソン界の未来はここにあると実感する光景だった。

Text by 中里キリ


 @JAM 2014”「アニソンDay」
2014年6月1日(日)Zepp DiverCity Tokyo

<セットリスト>
【カスタマイZ(オープニングアクト)】
01. ハレ晴レユカイ
02. READY!!
03. 校門×Crusher

【三澤紗千香】
01. telepath~光の塔~
02. グローリア
03. 明日、晴れるかな
04. ユナイト

【内田真礼】
01. 創傷イノセンス
02. 高鳴りのソルフェージュ

【遠藤ゆりか】
01. モノクローム オーバードライブ
02. REBORN
03.黄昏ジュヴナイル

【天誅ガールズ】
01. ミライ*ガール
02. 百年先も

【長妻樹里】
01. 言えないアイスクリーム

【内田 彩】
01. アップルミント
02. Breezin’

【Wake Up, Girls!】
01. 7 Girls War
02. 16歳のアガペー
03. タチアガレ!
04. ハレ晴レユカイ

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