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REPORT

2014.06.09

きらめく出会いを“ありがとう”!“THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 1stLIVE HAPPY PERFORM@NCE!!”中野サンプラザ二日目レポート

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“THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 1stLIVE HAPPY PERFORM@NCE!!”が2014年6月7日~8日、中野サンプラザで開催された。今回は8日に行われた二日日の模様を速報でレポートする。

同ライブは『アイドルマスター』シリーズから生まれたソーシャルゲーム『アイドルマスター ミリオンライブ!』キャスト陣によるファーストフルライブ。今回の記事は初日の内容を踏まえて、前日との違いなどにも触れていくので、初日の記事も合わせてチェックしてほしい。
二日目には山崎はるか(春日未来役)、田所あずさ(最上静香役)、Machico(伊吹 翼役)、麻倉もも(箱崎星梨花役)、夏川椎菜(望月杏奈役)、雨宮 天(北沢志保役)、伊藤美来(七尾百合子役)、上田麗奈(高坂海美役)、郁原ゆう(エミリー・スチュアート役)、種田梨沙(田中琴葉役)、藤井ゆきよ(所 恵美役)、村川梨衣(松田亜利沙役)が登場した。

 

二日目からの参戦組や前日との変化を中心にピックアップ!

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二日目のセットリストだが、『THE IDOLM@STER LIVE THE@TER PERFORMANCE』収録のソロ曲と、柔軟に編成を組み替えたユニット曲、そしてリクエストで選ばれた765プロカバー曲というベースは前日と共通だ。出演者の約半数が入れ替わり、雨宮 天、上田麗奈、郁原ゆう、種田梨沙、藤井ゆきよ、村川梨衣が二日目から参加したことでユニット曲やカバー曲の編成が変わり、どう変化を見せるかが見どころだ。

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二日目からの参加組を中心に見ていくと、ソロで強烈なインパクトを残し、ある意味すべて持っていってしまったのが「チョー↑元気Show☆アイドルch@ng!」を歌った村川梨衣だ。その片鱗はオープニングからあった。冒頭挨拶ではキャラクターで挨拶したあと、本人が素で挨拶する流れだったのだが、彼女の場合は松田亜利沙の台詞よりも、そのあとの「村川梨衣」がわたわたしながら身振りをまじえてする素の挨拶のほうが落ち着きがなく、キャラが立ってさえいた。そんな“りえしょん”の個性を全て亜利沙に乗せたのが「チョー↑元気Show☆アイドルch@ng!」だ。CD音源の時点で『ミリオンライブ!』を代表する怪曲であるが、ライブでは会場全体の大音量のコールが混沌に拍車をかける。村川自身が生き生きとした様子で客席に積極的に振っていくこともあり、天井知らずの盛り上がりを見せていた。

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上田麗奈は本当になんでもできるな…という印象で、「PRETTY DREAMER」のキュートで圧倒的な多幸感のなかに入っても、「瞳の中のシリウス」のじっくりと聴かせるチームでもまったく違和感なく溶け込み、そして上手い。「瞳の中のシリウス」の3人のファルセットが連なっていくパートでの表現力には唸らされた。実はいちばん上田本人のイメージから遠いのはソロの「ココロ☆エクササイズ」な気がするが、ここではまるで「高坂海美」を身に宿らせているかのような歌唱で「腹筋!背筋!胸筋ー!」と盛り上げていく。ソロの最初は表情が少し固かったのが、客席とのやりとりを繰り返すうちにだんだん笑顔がこぼれはじめたのが、彼女の素顔が垣間見えた瞬間だろうか。

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『ミリオンライブ!』関連イベントは初参加の種田梨沙は、どの曲も本当にていねいに歌っている印象が強い。「朝焼けのクレッシェンド」はきっぱりした潔い歌唱が印象的で、歌う立ち姿に正統派アイドル的な雰囲気がある。「初めての出演でレッスンでも身構えていましたが、すごくみんなが温かく声をかけてくれて、ここにいていいんだって気持ちでいっぱいでした」と最初は不安もあったという種田が、最後「また皆さんと一緒にこういう場に立てたらと思います」と次を感じさせる言葉で締めくくったことがうれしい。

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藤井ゆきよは、歌声の情感の豊かさを強く感じた。「瞳の中のシリウス」などは特に顕著で、彼女の個性が加わることでチーム全体の表現がぐっと深まる。「アフタースクールパーリータイム」はキャラクター声での熱い煽りやハイスパートなラップの印象が強いが、ラスサビ前の声一本で勝負するあたりの表現力は傑出したものがある。最後の挨拶で村川が涙と興奮でパニックになったときに、思わず駆け寄ってフォローしたり、なだめたり、髪の毛を整えてやったりと、面倒見の良さが垣間見えていた。

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キャラクターに強い思い入れを持って、大切に演じ歌うことをいちばん感じさせたのは、郁原ゆうだったかもしれない。「微笑み日和」は染みこんでくるような優しい歌唱。間奏には「仕掛け人様。仕掛け人様のはからいで、こんなにも素敵な舞台に立つことができました。今は誰よりも、輝いてみせます!」とエミリーとしての言葉が。落ちサビでは思わず歌いながら泣き崩れる場面もあったが、客席の歓声に答えて泣き笑いで最後まで歌いきった。ずっとステージに立っていたくて、この時間が終わってほしくなくて泣いたという彼女は、「自分REST@RT」で描かれる輝いたステージを、どんな気持ちで歌っていたのだろうか。あとは細かい部分になるが、ラストの「Thank You!」の歌唱中、郁原が「ありがとう」とていねいなお礼の仕草を見せる部分の動きのニュアンスがものすごくエミリーらしさにあふれていて、細かい所作にもキャラクターらしさを込めているのが印象に残った。

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郁原の涙と笑いを客席の温かい歓声が包み込む、ある意味出来上がった空気。だが続いて登場した雨宮 天は、瞬く間に世界の色を塗り替えて見せた。表現が難しいが、クール系の楽曲を歌うときの彼女は、微笑みひとつ、意味を込めた視線ひとつで場を支配するような特異な存在感がある。「Blue Symphony」で周囲が曲調に合わせたシリアスな表情になる時、雨宮は挑発的に小さく笑う。そういった表現が間奏などの意識したときではなく、歌唱中に自然に出てくる感じにゾクりとさせられる。卓越したボーカル力と、表情や身にまとう空気で会場全体を支配する姿からは、アイマスにおける“青”の系譜を強く感じた。

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雨宮のソロのあと、長い、焦がれるような間を経て登場したのは、本番直前まで体調不良による欠場が発表されていた田所あずさだ。彼女は言うなれば、歌声の一点突破型。「Precious Grain」のハイトーンな歌声の曇りのない透明度と圧倒的な音圧は、それだけで聴く者の心を貫く。体調のこともあり、彼女の喉のコンディションは決して良くはなかったが、そんなことは問題にならなかった。歌えることがうれしい。1stライブのステージに仲間と立てることがうれしい。そんな感謝と喜びのすべてが歌声に乗って直接届いてくるようで、あの感覚を忘れることはないだろう。

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伊藤美来は、本来初日のみの参加予定だったが、体調不良の田所のサポートのために急遽二日目にも参加した。二日目の「透明なプロローグ」は、最後のサビ前の声の張りと伸びの良さが、前日以上に良かったように感じた。そして何より、最後の自信に満ちた笑顔とカメラに向けた投げキス。本来なかった「二日目」により生き生きとした、少し成長した姿を見ることができたのは、巡り合わせの妙というものだろう。

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765プロカバーコーナーでは、「きゅんっ!ヴァンパイアガール」が非常に印象に残った。「きゅんっ!ヴァンパイアガール」は少しコミカルな味が入りがちな曲で、前日の「渡部優衣きゅんパイア」などはまさしく「食べてまうで!」という感じの陽性なかわいらしさだ。ところが雨宮の解釈は本当にどこか人間離れした美しきヴァンパイアのようで、ガチの「はぁん」とともに視線で殺されたプロデューサーは多かったに違いない。そうすると麻倉ももの“百年生きてるロリータ”感が強調される上、同期ふたりの歌声の相性は最高だ。圧倒されるステージだったが、歌い終えて暗転した暗いステージを急ぎ足でハケるとき、ふたりが自然に手をつないでいたのはとてもほっこりした。

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「relations」は、二日目は藤井と山崎の対比がよかった。藤井のスラリとした長身と艶やかなダンス、そして情感豊かな歌声はこの上なく「relations」という楽曲の相性がいい。一方、山崎が歌っていたのは、「星井美希のrelations」だと思う。ダンスや表現にどこか美希らしさがあって、彼女自身が美希が大好きなことが伝わってくるステージングだった。

 

「U・N・M・E・I ライブ」

前述の話と重なるが、今回のライブでは田所あずさが一旦体調不良により出演を断念したが、最後の最後、ギリギリまで可能性を探った結果、ライブ後半に限定的に参加することができた。その結果二日目に歌うことができたのが、ラジオ『アイドルマスター ミリオンラジオ!』テーマソング「U・N・M・E・I ライブ」だ。そのピタリと揃ったダンスを観ていると、3人がたくさんの準備を重ねてきて、田所がこのライブに出られなくなったことがどれだけ無念だったか、限定的にだが参加できたことがどれだけうれしかったが伝わってくる。

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一年間『LTP』イベントとラジオの中心になってきた3人だったが、麻倉を取り巻く環境は大きく変わった。いや、彼女自身の天真爛漫さは変わっていないが、キャストやスタッフ、そして多くのプロデューサーに麻倉もも=もちょのキャラクターが浸透して、非常に愛されていることをステージの端々から感じられた。麻倉は「トキメキの音符になって」では、今回のライブのためにゲーム『アイドルマスターOFA』のPVで星梨花が踊っていたダンスを覚えて再現していた。サポートで踊っていた郁原が「もちょが踊っていると簡単に見えるけど、本当はすごく難しい。もちょはすごい」と語ったのは、彼女の本質に近い部分かもしれない。

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そして、メンバーを率いる立場として、表現者として、とても大きな進化を見せたのが山崎はるかだ。彼女は『LTP』発売イベントを中心とした様々なイベントで、「素敵なキセキ」を30回近く歌っているという。アイマス全体を見渡しても、ひとつの楽曲をこれだけステージで歌いこんだ経験者は少ないだろう。彼女がステージの真ん中で放つ輝きや、MCで麻倉が少しトークを持て余したときの自然なフォローの仕方、目線を合わせて客席を煽り、乗せながらも自分でステージをコントロールする距離感。これまでの『ミリオンライブ!』の展開が積み重ねたひとつの成果が、山崎はるかの成長という形でステージに現れていたような気がする。

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新曲「Welcome!!」は、本当に楽しそうな田所に思わず目が行った。順番にひと言叫んでいくところで、「みんなありがとう!!」を田所が担当したのは粋な計らいだった。田所の台詞の後には「Thank You!」の曲の一部をモチーフにしたようなフレーズがあったりと、「Welcome!!」は全体的に「Thank You!」と対になる楽曲なように感じた。

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最後の楽曲の前、暗転したステージで、山崎をピンスポットが照らす。「今日このステージに立てたのは、ぜーんぶプロデューサーさんの応援のおかげです。全国のプロデューサーさんに、感謝の気持を込めて、最後に、私たちみーんなの言葉を聞いてください……ありがとう!(山崎)」。「Thank You!」で幕を開けたミリオンスターズのファーストライブは、さらにたくさんの思い出と感謝を積み重ねた「Thank You!」で幕を下ろしたのだった。

Text by 中里キリ


 “THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 1stLIVE HAPPY PERFORM@NCE!!”
2014.06.08@中野サンプラザ

【セットリスト】
M01:Thank You!(全員)
M02:PRETTY DREAMER(山崎、夏川、上田)
M03:素敵なキセキ(山崎)
M04:Happy Darling(夏川)
M05:恋のLesson初級編(Machico)
M06:Legend Girls!!(麻倉、郁原、伊藤)
M07:Sentimental Venus(夏川、郁原、種田)
M08:アフタースクールパーリータイム(藤井)
M09:チョー↑元気Show☆アイドルch@ng!(村川)
M10:ココロ☆エクササイズ(上田)
M11:トキメキの音符になって(麻倉)
M12:Blue Symphony(Machico、雨宮、種田、藤井)
M13:GO MY WAY!!(山崎、種田)
M14:キラメキラリ(夏川、伊藤)
M15:きゅんっ!ヴァンパイアガール(麻倉、雨宮)
M16:relations(山崎、藤井)
M17:自分REST@RT(Machico、上田、郁原)
M18:U・N・M・E・I ライブ(山崎、麻倉、田所)
M19:Marionetteは眠らない(Machico、麻倉、雨宮)
M20:透明なプロローグ(伊藤)
M21:朝焼けのクレッシェンド(種田)
M22:微笑み日和(郁原)
M23:ライアー・ルージュ(雨宮)
M24:Precious Grain(田所)
M25:瞳の中のシリウス(Machico、上田、藤井)
M26:ココロがかえる場所(山崎、麻倉、雨宮)
M27:Welcome!!(新曲)(全員)

-ENCORE-

EN1:THE IDOLM@STER(全員)
EN2:Thank You!(全員)

『アイドルマスター ミリオンライブ!』
GREEにて配信中!
「プラチナスターライブ編」シーズン1始動・毎週ストーリー更新中!

 

■CDリリース情報
『アイドルマスター ミリオンライブ!』CD新シリーズ発売決定!
2013年4月から、13ヶ月連続でCDリリースされ大好評を博した、『THE IDOLM@STER LIVE THE@TER PERFORMANCE』シリーズ。先日の『ミリオンライブ!』ゲームの新展開に併せて、早くもCD新シリーズの発売が決定致しました!

レジェンドデイズ[我那覇 響(CV:沼倉愛美)、秋月律子(CV:若林直美)、高槻やよい(CV:仁後真耶子)、双海亜美(CV:下田麻美)、水瀬伊織(CV:釘宮理恵)]
『THE IDOLM@STER LIVE THE@TER HARMONY 01』
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価格:¥2,300(税込)
品番:LACA-15431

乙女ストーム![春日未来(CV:山崎はるか)、伊吹 翼(CV:Machico)、七尾百合子(CV:伊藤美来)、真壁瑞希(CV:阿部里果)、望月杏奈(CV:夏川椎菜)]
『THE IDOLM@STER LIVE THE@TER HARMONY 02』
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価格:¥2,300(税込)
品番:LACA-15432
★2014年7月30日、2枚同時リリース!

今回は、ゲーム内で結成されたユニット「レジェンドデイズ」と「乙女ストーム!」によるミニアルバムになります。すでにゲームPVで公開されているユニット曲に加えて、完全新曲の各ソロ曲も収録されます。さらに、6月7日のライブで初披露された新曲「Welcome!!」のユニットver.も収録!夢を叶えるために、ときに笑い、ときに悩んで、トップアイドルを目指して走る彼女たちの歌を、ぜひお聴き逃しなく!

 

■コミカライズ情報
●『アイドルマスター ミリオンライブ!』コミカライズ決定!
7月12日発売のゲッサン8月号(小学館)より新連載開始!第1話はセンターカラー&大ボリューム47ページ!
<タイトル情報>
タイトル:「アイドルマスター ミリオンライブ!」
漫画:門司 雪
原作:バンダイナムコゲームス
詳しくはゲッサン7月号(6月12日発売)にて!

●『アイドルマスター ミリオンライブ!』「まんが4コマぱれっと」で連載決定!
『アイドルマスター ミリオンライブ!』が7月22日(火)発売の「まんが4コマぱれっと」にて連載が決定いたしました!詳細は一迅社様のHPにてご確認ください。
詳細はこちら!

■『アイドルマスター ミリオンライブ!』ニューテーマソング情報
「Welcome!!」
作詞:佐々木恵梨
作曲:BNSI(佐藤貴文)
今回のライブにて初披露!!

(C)BANDAI NAMCO Games Inc.

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