『のうコメ』エンディング・テーマ「太陽と月のCROSS」をリリースする新ユニットTWO-FORMULA(藏合紗恵子、佐土原かおり)インタビュー!

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TVアニメ『俺の脳内選択肢が、学園ラブコメを全力で邪魔している』で、“絶対選択肢”を持つ主人公と美少女たちが繰り広げるコメディ色の強い本編から一転、シリアス極まりないエンディングへのつなぎに驚いた人は多いはず。画面に光の粒子が舞うなか幻想的なイントロが流れた次の瞬間、力強く重層的なボーカルの世界に一気に引き込まれる体験は快感ですらある。声優ならではのふたつの個性を活かしたツイン・ボーカルの魅力と、ユニット・デビューするふたりの素顔について聞いてみた。

 

──TWO-FORMULAというユニット名の由来を教えて下さい。

藏合紗恵子 お互いいろんな候補を出しあって、そのなかで選んだんです。TWO-FORMULAという名前はかおりが考えました。
佐土原かおり 私の案が採用されて、“ふたりの音楽方程式”という意味です。他には“2色配色”という意味の“Bicolore”とか色々考えました。
藏合 私も色々考えたはずなんですけど、TWO-FORMULAがとてもしっくり来たので忘れちゃいました。

──佐土原さんがお好きなTWO-MIXを意識したりしてるんですか?(笑)。

佐土原 パクリじゃないですよ(笑)!
藏合 私もちょっと思ったんですよ(笑)。
佐土原 最初はTWOとFORMULAの間に“*(アスタリスク)”にしてたんですけど、表記上の関係とかで“-”にしたら、よけいにそれっぽくなってしまったんですが、たまたまです!

──ふたりの出会いはいつ頃なんでしょう。

藏合 同じ事務所なんですが、現場で一緒になって話したりするようになったのはアニメ『うぽって!!』で共演したのが最初ですね。ぽわぽわふにゃふにゃした子だなぁと思いました。
佐土原 私が事務所に入る時、パンフレットに藏ちゃんの男装の写真が載ってたんです。藏合 「アニソンカフェ ゆめが丘」という番組で、男装執事として出演していたので、そのときの写真ですね。
佐土原 だからすごくかっこいいイメージがありました。

──現場やユニットで一緒になって仲良くなって印象は変わりましたか?

藏合 思ったよりもしっかりしている。
佐土原 思ったよりも乙女だった!
藏合 逆なんですよ。

──具体的にはどんなところ?

藏合 押しに弱い流されやすいタイプかと思っていたんですが、芯のところにしっかりとした自分の意見を持っていて、大事なところでははっきり言うんです。「お、しっかりしてる」と思いました。
佐土原 藏ちゃんはサバサバして見えるんですけど、お菓子作りがすごく上手だったり、料理も得意なんです。
藏合 最近はマドレーヌとかフィナンシェとか焼き菓子が多いですね。現場で食べたいって言われたら、翌週焼いて持って行ったりします。
佐土原 食べさせてもらったらすごくおいしかったです。マカフィン? ユカフィン? あ、マフィンです!(笑)。
藏合 ユカフィンさんはアフィリア・サーガだからな!(笑)。こういうところが最初はふわふわしてると思ったんです(笑)。

──どちらがリーダー、というのはある?

藏合 それはないんです。事務所では一応私が先輩なんですけど、ユニットはユニットでまた別なので、上下関係とかつけたくなくて。むしろ、私はかおりがずっと敬語なのが気になるんですよ(笑)。対等に来てほしい。
佐土原 それはたぶん一年くらいかかるかな。
藏合 粘るよ私(笑)。

 

対照的な声質・個性をぶつけあうのがコンセプト

 

──初共演の『うぽって!!』で佐土原さんはEDテーマの「ひめくり」を担当していましたが、非常に透明感のあるイメージだったので、TWO-FORMULAの方向性は驚きました。藏合さんもキャラクターソングも声はクールでも、曲はかわいい物が多かったですよね。

藏合 私は実はかわいい曲は少し苦手なんですよ。あんまりかわいく歌えないので、よくレコーディングで「もっとかわいく歌ってください!」「もっと女の子で!」って言われて、これで精一杯です、みたいな。ロックやジャズのほうが得意なので、今回の楽曲はすごく歌いやすかったです。
佐土原 私は逆にTWO-FORMULAのような曲を聴くのはすごく好きなんですけど、歌うのはあまり得意でないので、がんばって挑戦しています。

──曲調を含めたTWO-FORMULAのコンセプトにはふたりの意見は入ってるんですか?

藏合 打ち合わせで私はこうやりたい、かおりはこうやりたいという意見はかなり出し合っていますね。今声優でアーティストをやっている方々と、あまり方向性が重ならない方がいいなと思って、ちょっと変わったことがしたかったんです。かっこいいクール系で、ツイン・ボーカルを押してるユニットってないなと。私が個人名義は初めてなこともあって、少し私がやりやすい方に寄せてもらったのもあるかもしれません。

──“ツインボーカルユニット”を名乗るコンセプトについて伺えますか。

藏合 デビュー曲に「太陽と月」を冠しているように、私とかおりって本当に対照的なんです。私がハスキーボイスで、かおりは透き通った声で。声質も歌い方も全然違うので、どちらかに合わせて片方の個性が消えてしまうより、お互いの個性を最大限にぶつけあったらいいんじゃないかと思ったんです。
佐土原 最初はツイン・ボーカルになるとは思いませんでした。

──楽曲作りはどんな感じで進んだんですか?

藏合 候補曲をたくさん出して頂いて、そのなかから「太陽と月のCROSS」と「Shangri-La」を選びました。私は「太陽と月のCROSS」が第一希望だったんです。
佐土原 私は「Shangri-La」の方が希望で、その次が「太陽と月のCROSS」でした。

──藏合さんが「太陽と月のCROSS」を選んだ決め手は?

藏合 最初のデビュー・シングルなので、聴きやすいというか、覚えやすい曲がいいなと思っていたんです。あと、ライブでお客さんがノれる曲がいいなというイメージが漠然とありました。色々と聴いたなかでこれがいちばんロックでかっこよくて、ノれる感じだなと。何より、一度聴いたらサビが頭から離れなくなっちゃったんです。それでもうこれしかないなって。曲が決まった後に歌詞も2パターン作っていただいて、そのなかから選ばせていただきました。ふたりのはじまりの歌として、これから一緒にやっていく決意であるとか、ふたりでひとつみたいなイメージがぎっしり入っている詞です。

──佐土原さんが「Shangri-La」を気に入ったポイントも教えて下さい。

佐土原 最初に聴いた時に主線とはハモりの重なり方がすごくきれいで、この曲をふたりで歌ったらきっとかっこいいなって思って、ビビっと来て決めました。「Shangri-La」は詞もたくさんの候補から選んだんです。

──曲も詞もコンペで自分たちで選べるって、すごく贅沢な1stシングルですね。

佐土原 本当に贅沢なんですよね! ここまでやらせていただけると思わなかったので、気合が入ります。

──「Shangri-La」の詞や曲から、こんなイメージをしながら歌った、とかはありますか?

佐土原 哀愁がある曲なので、切なくかっこよく歌いたいな、と思っていました。この曲はどちらがハモリで主線とか決めていなくて、実際に試してみて主線が藏ちゃんに決まったんです。主線が低いんですよね。
藏合 かなり主線が低いので、この曲では声の低い私のほうが声が通るんですよね。それでその場で高い上のハモりを作ってもらって、その場でかおりが覚えて歌うという(笑)。
佐土原 「Shangri-La」はハモリが多いので、プロデューサーさんもその場で乗ってハモリがどんどん増えて、厚みのあるカッコイイ曲になったと思います。

──2曲どちらでも、会心のフレーズや苦労したポイントはありますか?

藏合 「Shangri-La」のサビが低いので、最初あまり色をつけられなかったんですよ。ちょっと悔しいし、さらっと流れると印象に残らないので、わざとシャクる感じで色をつけました。

──音域が低いと色がつけにくい、のニュアンスを少し詳しく教えてもらえますか。

藏合 声優のお芝居もそうですが、上から下まで使えば0から100まで、いろんなパターンの声や音が出せますよね。低い音域だと0から30ぐらいの幅のなかで表現している感じで、使える手札が少ない感じなんです。あと、低いとやっぱり声が張りにくいし、声帯を広げた状態で歌うので結構キツいです。
佐土原 やっぱり得意な音程が歌いやすいよね。
藏合 得意な音程よりは低いところだったので。
佐土原 私も主線だったらつらかったと思うんですけど、高いハモりだったので楽しく気持ちよく歌えました。
藏合 そのあたりもふたりの特性を考えてもらったんだと思います。

──苦労して収録した楽曲が番組で流れているのを見てどうでした?

佐土原 うれしかったです! でも最初は、コメディ色の強い作品のEDとして流れて、どうなるかすごく気になりました。でも意外と違和感なかったです。
藏合 第1話で最初に見たときはコメディな流れで来て、いきなりシリアスなEDだったのでシリアス詐欺だと少し思いました(笑)。
佐土原 ショコラが降ってきて、ブリッジした流れでEDだったもんね。
藏合 そうそう! でも回を追うごとに馴染んでいきました。

──実は今日CDサンプルがこちらにあります。通常版がおふたりの写真、コラボ盤はショコラのイラストです。

佐土原 コラボ盤はショコラが私たちの衣装を着てくれているんです。
藏合 前を向いているショコラがかおりで、後ろから振り返っているのが私……だと勝手に思っています(笑)。

──衣装のコンセプトはどんな感じですか?

藏合 ふたりの衣装の色味や布地を同じにして、形を変えていこうと話していまして。全体的にはかっこよく、でもかおりはちょっとかわいらしく、私は少しセクシーで、という感じで違いを出しています。

──コラボ盤にはCDドラマも収録されているんですよね。

藏合 「Oh!マンゴスチーン」というタイトルで、ショコラと私が演じる委員長の腐女子トークな内容です。かなりギリギリな台詞とかがあるんですが、まったくドキッとはしないというか、クスっと笑ってもらえたら我々の勝ちかなと!(笑)。
佐土原 引かないでください!(笑)。

──MVの撮影はいかがでした?

藏合 すごく楽しかったです!
佐土原 鏡に向かって踊ったのが映像にうまく合成されていたり、いろんなCGの技術が使われていてすごいと思いました。
藏合 現場でやっているときは、どういう感じになるかわからないんですよ(笑)。もちろんざっくりしたイメージは伺っていたんですが、細かいところはわからないので、どんなふうに使われるんだろうと私たち自身も楽しみでした。
佐土原 MVの設定では私が太陽で藏ちゃんが月で、白と黒に別れているイメージです。

 

最初の夢は大きくアニサマ、そして憧れのあの人たちの楽曲も……?

 

――1stシングルがリリースされたわけですが、今後ふたりでどんな曲を歌ってみたいですか?

藏合 バラードが歌ってみたいんですよ。癒やし系だと私が邪魔しちゃいそうですけど、歌い上げる系だったら私もついていけると思うので。
佐土原 私はバラードの曲を結構歌わせてもらっているんですけど、プライベートではバラードを歌わないので、実は苦手なんですよ。だから神秘的な曲をやりたいですね。
藏合 神秘的な感じだったら、男役と女役を決めて、ツイン・ボーカルでハモっていくのとかもいいかな。
佐土原 それ、やってみたいですね!

──攻めた感じのロック・テイストだけにこだわるユニットではないわけですね。

藏合 このふたりだと個性がまったく違うぶんいろんな手札を出していけると思うので。こんなのもできるというのをどんどん出していきたいです。

──佐土原さんはバラードは聴かない歌わないとのことでしたが、どんな楽曲をよく聴くんですか?

佐土原 私はもう……。
藏合 TWO……。
佐土原 はい、言わずもがなで、TWO-MIXが大好きなんです。入口は『名探偵コナン』で、いろいろ買い集めました。ご本人たちにお会いすることもあるんですが、「君みたいに若い子のファンはあんまりいないよー」って言われますね。曲が本当に大好きで、すべてが私の青春なんです。私がかっこいい曲が好きなのはみんな知っているので、ファンの方にも(TWO-FORMULAの曲は)好きそうなの来ましたねってよく言われます(笑)。

──それじゃ夢として、TWO-MIXに楽曲提供してもらうとかもありなのでは?

藏合 かおり本人は何より喜びますよ(笑)。
佐土原 実は永野(椎菜)さんは「いつでもいいよ」って言ってくださっているんです。
藏合 実現したら伝説の一枚になりますね(笑)。
佐土原 うれしくて死んでしまいます……でも、もし実現したら本当にうれしいです。

──最後にTWO-FORMULAとしての今後の目標や野望を教えてください。

藏合 まずは! まずは“アニサマ”に出たいです! でかいことを言っておいたほうがいいので(笑)。
佐土原 “アニサマ”出て、アルバム出して、ワンマン・ライブ!
藏合 武道館、全国ツアーと野望は広がりますね。
佐土原 出身地でご当地ライブとか……。
藏合 あの服で、路上で歌うのもいいかな?(笑)。とにかくライブをどんどんやっていきたいです!

Text by 中里キリ

【プロフィール】
トゥーフォーミュラ/藏合紗恵子(8月13日生まれ)と佐土原かおり(1月18日生まれ)、共にプロダクション・エースに所属するふたりの声優によるボーカル・ユニット。透明感があり高音の声質の佐土原と、ハスキーな低音が魅力の藏合の個性がぶつかり合うツイン・ボーカルが持ち味。放送中のTVアニメ『俺の脳内選択肢が、学園ラブコメを全力で邪魔している』EDテーマ「太陽と月のCROSS」でデビューを果たした。

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「太陽と月のCROSS」のうコメコラボ盤/通常盤

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