REPORT
2026.09.08
「学園アイドルマスター」(以下、「学マス」)の新たなライブツアー“学園アイドルマスター LIVE TOUR -標-”(以下、“標ツアー”)。先日の福井公演で開幕した本ツアーの2ヶ所目は福岡。各アイドルの全ソロ曲や新曲、少人数ツアーならではの組み合わせの妙は福岡公演でも遺憾なく発揮され、両日大興奮のステージに。2026年9月5日(土)、6日(日)に行われた本公演より、DAY2の模様を中心にお届けする。
TEXT BY 千葉研一
福岡公演の舞台は、福岡サンパレス ホテル&ホール。前回の福井公演と同様、客席のキャパは「アイドルマスター」のライブとしては控えめであるが(最大で2,316席)、だからこそ今回も巨大なアリーナなどでのライブとはまた違った魅力や楽しさに溢れていた。
出演者は、長月あおい(花海咲季役)、小鹿なお(月村手毬役)、飯田ヒカル(藤田ことね役)、川村玲奈(篠澤 広役)、天音ゆかり(雨夜 燕役)の5人。長月、小鹿、飯田が演じる咲季、手毬、ことねはゲーム内の初星コミュでユニット“Re;IRIS”を結成しており、長月たち自身も“学園アイドルマスター DEBUT LIVE 初 TOUR”(以下、“初ツアー”)では“初声公演”に出演したメンバー。3人の相性やバランス、空気感はプロデューサー(「アイドルマスター」ファンの呼称)たちもよく知っていると思うが、今回はそこに川村と天音が加わり、アイドルとキャストの個性が素敵なアクセントに。“標ツアー”の“福岡組(福岡チーム)”として新たな絆を感じられるものとなった。
DAY2のレポートの前にDAY1をソロ曲中心にお伝えすると、DAY1のオープニングを飾ったのは飯田による「The Cute!!!」。この選曲に驚いたプロデューサーも多かっただろう。「The Cute!!!」はターニングポイントになった楽曲だと、リスアニ!WEBで実施した3rd Singleリリース記念キャスト連続インタビューで語っていた飯田。そこで言及していた1stライブ(“学園アイドルマスター The 1st Period Spotlight Star”/“学園アイドルマスター The 1st Period Harmony Star”)での悔しさも糧に、ことねの心情が歌声にも表情にも溢れた見事なパフォーマンスをみせ、冒頭からプロデューサーたちの心を掴んでいた。
なお、「The Cute!!!」をはじめ、新曲以外のソロ曲についてはキャスト陣へのインタビューで語っていただいているので、ぜひそちらでも楽曲に込めた想いを感じていただきたい。
飯田は「The Cute!!!」のほかに「Yellow Big Bang!」と新曲「神かわいい」を、長月は「EGO」「Try it now」と新曲「nazonazo」を披露。小鹿は「叶えたい、ことばかり」「アイヴイ」「一体いつから」、川村は「サンフェーデッド」「コントラスト」「メクルメ」と、DAY1では新曲こそなかったものの自身の成長を活かしてブラッシュアップされたステージ。天音は「MY STAGE」に加えて、2ndシングルのカップリング曲「Be proud」と先日配信された「クライアイ」を初披露し、その格好良さでプロデューサーたちを魅了する。
新曲に目を向けると、まず披露されたのは藤田ことねの「神かわいい」。MCで「ついに神の領域に来てしまいました」と笑っていたが、まさに究極な神のかわいさ。“カワイイにフルベット”するコミカルな内容や演出もあり、キュートでポップなパフォーマンスをみせていくと、 “釣られクマですね♡”との歌詞通りプロデューサーたちは神のかわいさに釣られて盛り上がっていた。立て続けに披露されたのが、花海咲季の新曲「nazonazo」だ。こちらは咲季の頭脳明晰なところにフィーチャーした楽曲とのことで、笑顔で謎を解いていく楽しいパフォーマンスが印象的。これまでのソロ曲との雰囲気の違いも新鮮で、ポップな振り付けを交えた長月の表情はとても楽しそうだった。
天音は真っ赤に染まったステージで「Be proud」をボルテージ全開でぶち上げると、スクリーンの有刺鉄線をバックに荒々しさのある歌声を響かせる。間奏でのヘッドバンギングや、ニヤリと片方の口角をあげる表情、ステージを去っていく姿まですべてが格好良い。さらに、「クライアイ」でも挑発するしぐさやカメラに向かってのキックなど、初披露ながら見事なパフォーマンスを見せつける。そんなソロ曲とともに、標ツアーのために制作された「修楽旅行」や新たなサマーソング「「ねえ、言っちゃうよ。」」などでは福岡公演の5人だからこその色をみせ、最後は「ガラクタロード」でDAY1を締めくくった。
福井公演では両日でトップバッターが違っていただけに、福岡公演DAY2は誰から始まるのか、楽しみな空気が会場を包む。スクリーンに初星学園の学園長・十王邦夫(CV:大塚明夫)とプロデューサー科担任・“あさり先生”こと根緒亜紗里(CV.古賀 葵)が登場して挨拶を行うと、オープニングムービーから暗転したステージに登場したのは、長月だ。
意外にも長月がソロ曲でライブのトップバッターを務めるのは初めてで、披露したのは咲季の最初のソロ曲「Fighting My Way」。“初ツアー”から何度も披露し、長月の成長と合わせてブラッシュアップしてきたこの曲。特に今回は表情に楽しさが溢れ、キレのある動きとともにアッパーテンションで披露していく。カメラを使ったキック演出やウインクも格好良く決め、突き上げる指にも咲季のような自信がみなぎっていた。
続いては、こちらも手毬の最初のソロ曲「Luna say maybe」を小鹿が披露。歌唱力の高さはもともと評判だった彼女だが、ライブでの表現力や魅力は披露するたびにアップしており、スクリーンの月をバックにすべてをぶつけて歌う姿は手毬そのもの。「Luna say maybe」の衣装で歌えることが嬉しかったと振り返っていたように、表情にはこの瞬間を楽しむ様子や嬉しさが滲んでおり、ラストは圧巻のロングトーンから最高の笑顔を浮かべていた。
この流れなら次は……と期待が漂うなか、オルゴールの特殊イントロから飯田が歌い始めたのは「世界一可愛い私」。長月、小鹿、飯田が最初のソロ曲を連続で歌うのは感慨深く、大歓声が起こる。ことねを代表するコール曲の威力はやはりすさまじく、プロデューサーたちの「可愛い!」コールが会場を揺らさんばかりの大音量で響き渡れば、マイクを向けて楽しそうな飯田。その表情は世界一、宇宙一に可愛く輝いていた。
さらに、川村も最初のソロ曲「光景」を歌い上げる。インタビューで「裏声の方が出しやすい」と話していたように、裏声を活かした高音の伸びは神秘的な美しさがあり、優雅なダンスとともに広の世界観を表現する川村。彼女の成長も目を見張るものがあり、無すら感じる儚い表情を浮かべたと思えば、間奏のダンスではパッと明るさをみせて、プロデューサーたちを虜にしていく。
「暴れる準備はいいか!」と叫んで、「理論武装して」をぶちかましたのは天音。サプライズで初披露されたときの衝撃を覚えている人も多いだろう。トップクラスの歌唱力とパフォーマンス力でプロデューサーたちの魂を鷲掴みにすると、乱暴さも感じるほどの歌い方、ポニーテールを振り乱して歌う姿に会場は大盛り上がりとなった。
そして、メンバーが全員集結し、このブロックラストは“標ツアー”のために制作された「修楽旅行」を披露。ソロパートでアイドルの魅力をみせつつノリノリな5人は、枕投げをする仕草も楽しい。集まって記念撮影をするシーンで博多どんたくにちなんだお祭りポーズをすると、ラストも福岡っぽいポーズを決めていた(長月:明太子、飯田:イチゴ、川村:猫、天音:太宰府にお参りしている人、小鹿:とんこつラーメン)。ちなみに、DAY1の記念撮影はポーズが違っており、そちらはラーメンを食べるポーズだった。
各アイドルのソロ1曲目を披露した最初のブロックを終え、MCパートに。自己紹介の際にはアイドルからの言葉もあったのだが、手毬が姫崎(莉波)先輩から美味しいものを聞いてきたとの言葉は、2人が食レポをするサポートカードを彷彿とさせる。また、福岡出身の飯田はこの日も「福岡!ただいま〜!!」と嬉しそうに声をあげていた。
福岡の方言で気合を注入した次のブロックでは、いきなり新曲がお披露目に。まずは小鹿が月村手毬の新曲「ORDER FAKE」を披露。これまでの手毬のソロ曲とは違い、キレのあるダンスを交えたオシャレなパフォーマンスをみせ、歌う表情もクールだったり、アンニュイだったりとさまざまに変化させていく。スクリーンに横向きの小鹿が映し出される演出もありつつ、新たな引き出しでプロデューサーたちを魅了した。
さらに、川村が披露したのは篠澤 広の新曲「め」。1文字のタイトルもインパクト抜群だが、パフォーマンスはそれ以上に神秘的で不思議さが漂うもの。膝をついて踊るシーンなど、これまで以上にダイナミックな動き……かと思えば、ちょっとヘロヘロになるのが広らしい。スクリーンを向いて「かーーーーーーーーぜ!」と高音を響かせると、アウトロでのダンスや「め」のひと言も印象的で、彼女にしか出せない魅力をいっぱいにみせてくれた。
そんな世界から、強烈な自分の世界に変えたのは、長月の「Boom Boom Pow」だ。軽やかな動きとともに、プロデューサーたちに手を振りつつ楽しそうな表情で歌う長月。曲調の変化に沿って表情や声も変え、終始楽しそうな雰囲気でステージを躍動する。さらに、飯田の「自己肯定感爆上げ↑↑しゅきしゅきソング」では、会場が「しゅきしゅき」コールの嵐に。予習バッチリのプロデューサーたちによる声色変化させた「しゅき」も見事で、サビではさらなる大コール。最後にはお返しとしてしゅきしゅきな気持ちを歌にのせる飯田は、ウインクもして最高の笑顔をプレゼントしていた。
ブロックラストは、切なさや儚さが漂う新たなサマーソング「「ねえ、言っちゃうよ。」」。ソロ曲とはまた違った表情を浮かべ、スクリーンに実写の映像も映し出されるなかで淡い恋心を歌い上げる5人。福岡公演は5人体制であるためフォーメーションの違いも見どころで、長月や川村が小指をたてていじらしく歌うパートも胸にグッとくるものだった。
そして、ブロック間のMCでは披露した楽曲を振り返り、DAY1でもやった“湯切りウェーブ”を実施。いわゆるウェーブなのだが、替え玉となったプロデューサーたちが飯田の合図で小鹿に向かってウェーブをしていき、替え玉を受け取った小鹿が美味しそうに完食していた。
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