10月12日にTVアニメ『夜桜さんちの大作戦』(以下、夜桜さん)第2期第2クールOPテーマ「フォーエバーソング」の配信がスタートするハンブレッダーズ。今回はアニソンに造詣が深いメンバーの木島に楽曲や好きなアニソンについて語ってもらった。今でも観客としてアニメ関連のライブに足を運ぶという彼による客席からの視点とは?そして対バンしたいアーティストは!?
INTERVIEW BY 青木佑磨(学園祭学園)
TEXT BY 金子光晴
――以前、リスアニ!RADIOに来ていただきましたが、覚えてらっしゃいますか?
木島 もちろん覚えてます!お酒飲みながら収録をしたじゃないですか?もっとひどいこと言ってるかと思っていたんですが、聴き返してみたらギリギリを保ってたので良かったです(笑)。
――僕と木島さんの出会いも、以前文化放送でやっていた「こむちゃっとカウントダウン」という番組の代打パーソナリティを担当した際に、ハンブレッダーズの木島さんと、でらしさんで来てくださった時でしたね。リスアニ!RADIOでも話題にさせていただいたのですが、こんなにしゃべれるのにライブMCでは少しいじられてるのが腑に落ちてないというのがありまして(笑)。
木島 ボーカル(ムツムロ アキラ)とはもう17年ぐらいの付き合いなので、しゃべろうと思えばしゃべれるんですけど、バンドでの関係性ができあがってしまっているので(笑)。
――今日は好きなだけアニメ関連の話をしても大丈夫です(笑)。武道館のリスアニ!LIVE以外のライブにも、ご招待を受けるわけでもなくお越しいただいているそうで、ありがとうございます。そんな木島さんが最近、ライブで見て注目しているアーティストは誰ですか?
木島 いきづらい部!です。
――なるほど。大雨のなか、京王アリーナのライブに行ったという(笑)。
木島 ライブの冒頭は見逃してしまったんですけど、会場に入った瞬間に「ひっさつマイマイモード」が流れてきて、これはもうお客さんのなかで歓声を浴びながら聴かないと楽しめないと思って急いで席に行きました(笑)。
――やっぱり客席で観ると関係者席では味わえない感覚があるとラジオでも伺いました。
木島 お客さんが「ワー!」となってる瞬間の波というか、事件みたいなものが起きている瞬間というのを、客席だとより楽しめるなとはすごく思います。客席だと「このキャラが好きになった!」というような各々のお客さんの想いが詰まった叫び声が聴けますし。実際に曲を聴いてみると「こういう曲調もみんなに刺さったりするんだ」というのがあって、自分も一演者としてすごく勉強になります。
――いきづらい部!の客層だと、木島さんより少し年下のお客さんもいるのでしょうか?
木島 そうですね。でもμ’s時代からのファンもいらっしゃるので、6割くらいは僕と同じかそれより上が多いと感じます。
――ラブライブ!のシリーズ自体を追っているファンも多いでしょうからね。その木島さんの目線から見て「あ、若者にこれ系が刺さるんだ」というのはありますか?
木島 はい。いきづらい部!系ですと、僕の中のイメージではμ’sのリバイバル的な位置づけです。“ザ・王道”のあの頃のアニソンや、アニメ側で築き上げたアイドルソングをベースにしているのですが、少しダークな雰囲気や、緩いテンポも持ち合わせている。ライブにファンがちゃんと聴きに来ているというのは面白いなと思っています。
――ちなみに、生で観たいきづらい部!のすごさはどんなところでしたか?
木島 曲もそうだったんですが、演出が本当に今年で一番凄いと思いました。火を出したら、何回も火を出したくなるじゃないですか?(笑)。
――否が応にも盛り上がりますからね(笑)。
木島 でも本編では最初に1回出しただけで。1つの演出は1つで留めて、新しい演出を届けて。曲に合ったこの演出が最適解ですよねというのをしっかり届けているのはメンバーたちだけではなく、裏側にいるチームもすごく考えて作り込んでいるんだなと感動しました。
――話が脇道に逸れますけど、バンドでドラム叩いててテンション上がる演出ってありますか?火以外で。
木島 火以外でテンション上がるのはやっぱり銀テ(銀テープ)ですね(笑)。銀テの瞬間はブレイクやドラムのキメが多いので。
――「ダカドン!」「ジャーン!」みたいな。
木島 ああ、これ僕がミスったら銀テは飛ばないかもしれないんだって(笑)。それが上手く決まると気持ち良くなれます。
――それ以外に、まだ観れていないけど観に行きたいというのはありますか?
木島 最近だと春咲暖さんです。ソニー・ミュージックアーティスツの方なんですけど、初星学園(ゲーム『学園アイドルマスター』)で秦谷美鈴さんを演じられてる方でして。学マスではダブステップを取り入れたりなどしているんです。でも、ソロ活動をするようになって楽曲を聴いてみると自分の世界観がしっかりあるんだなと感じました。まだ曲数も少ないんですけど、この先曲が増えたり……。チケット売り切れていて行けないのですが、今年は年末ライブをするそうで。いつか観てみたいなという気持ちはあります。少しクラブっぽい楽曲が多いので、いざバンドっぽい楽曲になるとすごくハマりそうだなと思って気になっています。
――木島さんがお好きなところだと、例えばMyGO!!!!!の青木陽菜さん。MyGO!!!!!の中ではリードギター&サブボーカルで、ご本人もギターめちゃくちゃ弾けるじゃないですか。
木島 この前のZeppも観に行きました。青木さんはご自身で曲を書けるからこそ、今伝えたい気持ちが乗っているなと感じました。バックバンド陣は元々バンドをしていたメンバーで揃えていて、よりバンドっぽさを強くしたいんだなと観ていて感じます。パスピエや赤い公園にも携わっている方を引き連れているので、いつかは僕らも出させていただいているようなイベントにも出演するんじゃないかなと思っています。
――対バンしてみたいアーティストはいますか?
木島 やっぱり青木陽菜さんはバックバンド陣もバンドマンだから対バンしてみたいという気持ちはあります。他には水樹奈々さんや茅原実里さんですかね。今の時代で、この方たちと対バンしたらどうなるんだろう、その時にどういう曲を選んでくれるんだろうかなど、すごく気になります。
――確かに。ご自身の座組でホールとかアリーナを埋められる人たちが今、対バンをしたらどうなるかは気になりますね。
木島 田淵(智也)さんがプロデューサーで色んなツーマン企画をやっているので、DIALOGUE+さんも対バンしてみたいですね。他にはオーイシマサヨシさんとすごくやってみたいです。元々バンドマンでもあり、アニメ側の世界にも来た方ですよね。ライブを何回観ても、どんなお客さんでも掴みに行っているのがすごいなと思います。
――僕から見たハンブレッダーズはライブが硬派な印象があるのですが、大石さんは少なくともオーイシマサヨシ名義ではエンターテイナーの人じゃないですか。そこの掛け合わせは大丈夫だと思いますか?
木島 ハンブレッダーズのライブ自体は「自由に楽しんで」というスタンスではあるので、各々のテンションでお客さん側も「こういう文化もあるんだ」と知ることができて面白いんじゃないかなと思います。例えばモッシュダイブ系に行ってる方が座席ありのところに行くのも新たな見方ができるんじゃないかなと。そういった交流をイベントやフェスで提示できたら、すごく面白い相乗効果が生まれるんじゃないかと思います。
――記事のリード文にしたらめっちゃ刺激的ですよ。「対バンしたい人は水樹奈々、茅原実里、オーイシマサヨシです」って(笑)。
木島 (※木島個人の意見です)って入れといてください(笑)。
――では改めて、10月12日に配信スタートする、TVアニメ『夜桜さんちの大作戦』(以下、『夜桜さん』)第2期第2クールOPテーマ「フォーエバーソング」について伺いたいと思います。まず、作品の印象はいかがでしたか?
木島 日曜の午後5時枠でアニメをやってたのでもちろん観ていました。原作はタイアップのお話をいただいてから読み始めたんですが「週間少年ジャンプ」で育った世代なので純粋に関われるのが嬉しい気持ちと、日曜午後5時枠のタイアップをいただけたというのが嬉しかったです。一番最初に放送された『コードギアス 反逆のルルーシュR2』からずっと観てきた枠なので、まさか自分たちのバンドがOPを飾れるとは思っていなかったです。
――原作を読まれてみていかがでしたか?
木島 ジャンプ系の作品でいうと『NARUTO』や『BLEACH』などの作品で育ってきた世代なので、主人公が1人いて周りに仲間がいるというイメージが強いんですが、兄妹が7人いるという世界観がすごい角度だなと思いました。どのキャラクターも際立っていて、長所に特化しすぎて短所もちゃんとあるという見せ方が面白いと感じました。
――どういうふうに楽曲は作られていきましたか?
木島 基本的にハンブレッダーズのスタイルはムツムロが1番まで作ってきてメンバー内でフルサイズに仕上げていくのですが、今回はタイアップなのでムツムロの作ったデモアレンジ曲の状態でアニメサイドに投げてOKをいただいてから、みんなで作り出すという流れでやっていきました。
――土台はムツムロさんが作って、この方向で大丈夫ですとなったらバンドで本腰を入れてアレンジしていくと。
木島 はい。アレンジでいうと僕は2010年くらいのアニソンを聴いてきた人間なので、作品に出てくる何かをモチーフにしたものが歌詞に入っていたり、それこそ“夜桜”という言葉が入っていたりするイメージが強いんです。ただ、ムツムロはあるものを抽出するよりは文字には書かれていないキャラクターの心情を抽出するのが丁寧で上手いなと感じています。どのシーンを観て切り抜いたんだろう?という感じなんです。でもそれを聞いてドラムフレーズを作るとムツムロに寄り添いすぎてしまうので、あえて何も聞かないようにしています。
――どのページのどのセリフを読んでこう思ったかはあえて聞かずに、木島さんも『夜桜さん』に対して思うこと、楽曲に対して思うことをドラムに乗せるというわけですね。
木島 そうですね。例えばもしテーマが「春」というのがあれば乗せますけれど、今回は『夜桜さん』というテーマがあるので、みんなが読んだ気持ちをそれぞれ乗せるのが良いんじゃないかなと。『夜桜さん』も(朝野)太陽がいて、(夜桜)六美がいて、兄妹が自由にやってという作品ですので、そういうほうがハマるんじゃないかなと思いました。
――これは少し意地悪な聞き方ですけど、アニメが好きでアニソンが好きだからこそ、「アニソンはこうじゃないんだよな」という瞬間はこれまでありましたか?
木島 あったかもしれないですね(笑)。もちろんメンバーはASIAN KUNG-FU GENERATIONの「リライト」のようなポップ寄りのアニソンは通ってますし、アニソンの熱い部分はもってると思います。でも僕が出したいのは“ザ・アニソン”の濃い部分なので、こうしたらとんでもなくアニメが好きなオタクに刺さるだろうなという気持ちはあります。例えばですけど、今回のバトルシーンだったら『るろうに剣心』の「HEART OF SWORD ~夜明け前~」のようにシャキーンみたいな音を入れたり(笑)。
――ハンブレッダーズの曲にシャキーンってSE入ってたらビックリしますけどね(笑)。
木島 できそうだったらやりたいねくらいの気持ちです(笑)。どちらかというと、作る時はOPの映像にハマったら良いなという気持ちの方が大きいです。
――それはスタジオでアレンジする時に話したりするんですか?こういうの入れたらいいんじゃない?みたいに。
木島 僕はドラムでこっそりキメを入れておきます。
――話し合いをしてください(笑)。
木島 話し合ったら「それはちょっと……」と言われるかもしれないんで(笑)。
――以前のインタビューでTVアニメ『BORUTO-ボルト- -NARUTO NEXT GENERATIONS-』の「またね」でも楽曲のお話を伺いましたけど、BメロにPPPH(オタ芸の一種)がこっそり仕込んであるって(笑)。あれも「これやります」って言ってたわけじゃないんですね。
木島 ないですね。せっかくのアニメタイアップだし、PPPHを入れるのも面白いんじゃないかなと思っただけで。
――その話を伺ってから、ライブで「またね」が演奏された時に周りを見渡したんですけど、誰もPPPH打ってなかったです(笑)。
木島 打ってる人がいたら握手しに行きたいですよ(笑)。
――木島さんからメンバーにアニメ関連のものをお薦めしたりすることはありますか?
木島 絶対にしないです(笑)。ハンブレッダーズの共通項は『HUNTER×HUNTER』と『ガンダム』シリーズだけです(笑)。
――アニソンをやることによって客層の変化はありましたか?
木島 今はバンド側から見ていて、「この人、オタクだな」というのがわかりにくくて。それこそ『ラブライブ!』のコンテンツ現場ならキャラクターのハッピやグッズでわかりますけど、今はバンド側がアニソンをめちゃくちゃやりますし、フェスに行ってもどっちのお客さんなのかわからないですね。
――アニメもバンドもどっちも好きという方も多いでしょうしね。
木島 昨今、アニメの音楽フェスって増えてますし、いずれそういうのにも携われたら面白いなという気持ちはありますね。
――そういう時に、木島さんは外交役になれるわけですよ。
木島 サイリウムを持って(笑)。
――ステージ裏で声優さんとかとちゃんとアニメの話ができる人材ってことですよ(笑)。
木島 あ、そっちか。どうしても客席側にいることばっかりイメージしちゃうんです(笑)。
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