――では続いて、その他の新曲についてもお聞きします。まずはリリースに先駆けて披露された活動2周年記念曲「キミ色Brand new day!!」ですが。
百瀬 この曲は2周年記念曲というのもあって、準備の時からずっとぐっときていました。
三波 私たちみたいに、リリースイベントなどを通じてファンの皆様と距離近く接することの多い作品発のユニットって結構珍しいと思うんです。だからこそ生まれた絆みたいなものもあれば、私たちが積んできた経験みたいなものもあるし……そのすべてが、この曲の歌詞に当てはまる気がして。なので、本当にこの『前橋ウィッチーズ』という作品や私たちの関係という簡単には言葉で表せないものを、レコーディングでは想いとして込めていきました。
春日 練習の時とレコーディングの時、ライブでやる時で気持ちに全然違いがありまして。
咲川 根本にある“感謝”とか“愛”みたいなものは変わらないんですけど、ステージに立ってファンの方の前で披露する時、その気持ちがより強くなったように思います。
百瀬 初披露の時も、ファンの方が私たちの歌を受け取ってくれてる時の様子やお顔も生で見られたから、初披露の時にしか出ない空気みたいなのもありましたね。
咲川 この曲を初披露したプロジェクト発表2周年記念の歌唱イベントは、私たちが初めてパフォーマンスを披露したけやきウォーク前橋での開催だったので、その時のことも思い出したりして。
本村 私もこの曲をけやきウォークで披露したことによって、本当に活動初期にみんなで楽屋の裏で緊張して「お客さんいるかな?」と話していたことをすごく思い出しました。しかも、その2年前の初ライブを観に来てくださったお客さんも目の前にいるなかでの初披露だったので、そのファンの方たちにも2年が経って改めて「ありがとう」の想いを楽曲で届けられたこともすごい奇跡だなと思っています。
咲川 大事にしていきたいね。
三波 ね。ただ、実際ファンの方々の前で歌った時には、私の前にいたファンの方がボロ泣きしていて(笑)。「もらい泣きして歌えなくなっちゃうじゃーん!」と思ったりもしたんですけど、同時に「私たちが込めた想いが、この方には伝わっているんだな」とも感じたんです。そうやって現地で歌うなかで、「私たちだけじゃなくてファンの皆様を合わせて、この曲が出来上がっているんだ」と強く感じることができたので……これから何周年先でも、歌っていきたいですね。
百瀬 それに、私たちがレコーディングした時の歌声にも、そういう温かな感情が出ていた気がするんですよ。完成した曲を聴いたら、みんなの歌声がすごく柔らかかったから。
――となるとやはり、レコーディングではそういう温かさみたいなものも大事に?
春日 そうですね……いつもより「口角を上げよう」って意識したかもしれないです。意識しなくても、自然と上がっちゃう曲ではあるんですけど。
本村 この曲を歌う時にはファンの方やこの曲を通じて感謝を伝えたい方の顔が浮かぶので、練習していた時よりも気持ちがすごく温かくなるし、嬉しくもなって自然と口角が上がって。自分の想像より、すごく優しい歌声になりました。
咲川 私もいつもより明るかった。「こんなアズ見たことない!」って思っちゃうくらいのテンションだった気がします(笑)。それはレコーディングの時にステージから見える風景やパフォーマンスを想像していたというのもあったからだとは思うんですけど、でも実際ステージに立った時には「やっぱり本番は違うな」とも思いましたね。
――また、もう1曲の新曲「イッサイ☆カッサイ」は、対照的にキャラソンの色合い強めの曲となっています。
春日 そうなんです。なのでこの曲はよりキャラクターとして、お芝居をしているような感じで歌っていきました。
百瀬 私は「思いきりが大事!」という感じでした。この曲は「歌」と「ダンス」を別々に考えていたらできないような気がしていまして。少しでも躊躇する気持ちがあったら、噛むし(笑)、キャラでもなくなっちゃうので、キャラクターをインストールして無意識にできるくらいじゃないと生ではパフォーマンスできない曲なんだろうなと思っています。
咲川 でも逆に言えば、それだけキャラクターとして歌える曲なんですよね。だから、披露した時にきっと皆さんは、アニメのシーンの一部を観ているかのような感覚になるんじゃないかなって。私はすごく披露が楽しみです。
春日 それに、もしこの曲を今後何回も披露していくんだとしたら、途中でアドリブが入りそうな曲だなって思うんですよ。セリフもかなり多いですし、その時の動きもほぼ自由なので。例えて言うなら……「FLOWER SUPER POWER」の2番Bメロに、10話で記憶をなくしたユイナが、11話で思い出すかと思ったら全然思い出さずに「なんでやねん!」ってなるシーンをオマージュしたパートがあるんですね。その時のみんなが結構自由なことをやっていたし、私も日によって反応を変えていたので、それが1曲フルになったらこうなるんだろうな……というイメージがあります(笑)。
――そういう意味でも、聴くだけですごくキャラクターが浮かぶ曲に?
三波 そうですね。この曲の中だと、ユイナとアズとマイがけんかみたいになっていて、チョコちゃんが“チョコちゃんカッター..必要そう?”と入ろうとしたところをキョウカさんが「まあまあ……」っていう感じで見ていて(笑)。でも最終的にはたしなめてくれたりと、関係性がすごく見えるんですよ。
本村 そう。キョウカはけんかを「あー、また今日もやってるなぁ」っていったん眺めてから仲裁に入っていくんだけど、最後には……。
三波 その煮え切らなさに、チョコがキレるんです(笑)。
春日 「(チッ)なんなんだよぉ……」みたいにね(笑)。
――第6話「チョコのまんまるチョコケーキ」のラストのように。
本村 そういうふうにアニメの続きを、楽曲を通じて覗き見しているかのような楽しさがある曲なんです。まるで『前橋ウィッチーズ劇場』みたいな……(笑)。
三波 でもこの曲だと、最終的にアズが謝ってくれるんですよね。
咲川 そう。2サビの最後で“ごめんね?”って。前橋ウィッチーズの関係値を知らない人でも、この1曲を聴いただけでわかっていただけそうな気がします。
本村 “挑め全身全霊”のフレーズには正拳突きの振付がついているんですけど、そこの潔さというか力強さみたいなところも、前橋ウィッチーズらしいというか。
百瀬 「それでも前に進んでいくぞ!」みたいなね。
本村 そういうところにも私たちらしさが散りばめられているんですよ。
春日 その空手の振付は、音楽プロデューサーさんが「正拳突きの振付を入れたい」と言って追加されたらしいんです。それを知った時は、「一緒に面白くしようとしてくれてるんだ!」って嬉しくなりました。
本村 でも最初に振付動画を観たときは……笑いました(笑)。
一同 あははは!(笑)
本村 「っぽい」とかじゃなくて、もう本当に正拳突きなので(笑)。
三波 ガチだよね!足も開くし……。
咲川 すごく腰を落とすし。
本村 そこは「笑っていただきたいな」と思うし、皆さんにも一緒に楽しんでいただきたいです。
――そして『春化』にはTVシリーズのOPテーマ「スゴすぎ前橋ウィッチーズ!」とEDテーマ「それぞれのドア」の再録版も収録されていますが、改めてレコーディングされて以前とは違った感慨などはありましたか?
百瀬 ありました。2曲とも最初に録った時は「アニメで流れるんだ!」という気持ちしかなかったんですけど、今回はライブを重ねていたからそのライブの場面を思い浮かべながら収録できたんです。だから心持ち的にはまったく違いました。
三波 それ私もめっちゃ思った。久しぶりにこの2曲をレコーディングブースのなかで1人で歌うので、「変な感じがするかな?」と予想して挑んだんですけど、もう耳の中にみんなの歌声が染み付いていて。
春日 ね。わかる。
三波 昔の音源はもちろん、ライブの機会を重ねた今の歌い方もわかっていたから、それを踏まえて歌えた気がして。それもまた、私たちの成長のように感じました。
春日 でも私、そのぶん「歌がみんなに寄らないように!」って必死だった。
一同 あー!
春日 サビでユニゾンする時のみんなの歌声が頭の中にしっかりあったから、「……己、己!」って思いながら歌いました(笑)。でも今振り返ると、初めて録った2~3年前は本当に心細かったですね。レコーディングブースにも慣れていなかったから、なんだか動物園の檻の中にいるみたいでした。外にスタッフさんがいて私の歌を聴いているうえに、ドキュメンタリー用のカメラで撮られてもいたので(笑)。でも今回は2人が言っていたようにライブを思い出して、「私の後ろに何百人もいる」みたいな気持ちで収録できたので、すごく歌いやすかったです。
咲川 私は音域が広がったりニュアンスがつけられるようになったりしたことがわかりやすく成長を感じたポイントだったんですけど、そうやって表現の幅が広がったことによって、最初のレコーディングにはなかった会話も生まれたんです。例えば「ここは一応地声で出せて、こう歌うんですけど、パワフルに歌うかきれいに歌うかどっちが良いでしょう?」みたいに相談できることも増えて。そこにも成長を感じられましたし、前のレコーディングより楽しさも強かったです。
三波 んー!素敵!
本村 再録前に思い出していたことがあるんですけど……最初の「スゴすぎ前橋ウィッチーズ!」のレコーディング前日に、当日着ていく服を着て練習していたんですね。
百瀬 あー、言ってたね!
春日 緊張してるねぇ……!
本村 そう。それくらい入り込んで自分を奮い立たせないと歌えないくらいに。準備で、何度も歌詞を全部書き出したり、歌う時にもリズムを取るのが難しかったな……みたいなことをすごく思い出しました。でも改めて歌い直すと、本当に体に楽曲が染み込んでいるから、私もレコーディングをすごく楽しめまして。それが自分のなかではすごく嬉しかったんです。しかも、自分の歌い方の変化にも気がつけたんですよ。
――それは、特にどんなところに?
本村 例えば“ねえ 知ってる? 誰も信じない!って思える夜があるの”というラップパートで、声が低くなって重心が落ちていたんです。その声の変化はもちろん気持ちの変化も含めて、すごく“2年間”を感じました。
三波 本当に、自分たちにとってもすごく良い機会だったよね。
春日 「録り直したい」とずっと言っていたので、嬉しかったです。
咲川 ユニゾンのパートも1人で歌うことで、改めて自分の歌い方も見直せたし。
三波 だからまたいずれ、キリよくにせん……。
三波・百瀬 さんじゅう?
春日 2030年だと、4年後?
百瀬 ちょっと早い?
咲川 早いかもねぇ(笑)。
春日 まぁ、いつか新バージョンを(笑)。
百瀬 うん。めっちゃ成長して……その時は本村、絶対同じ服で練習して。
春日 捨てないでおいて?
本村 わかった!捨てない!(笑)。
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