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INTERVIEW

2026.10.02

約4年ぶり、待望の新作は自身も出演するTVアニメ『MAO』第2クールエンディングテーマ!“声優アーティスト・上田麗奈”が本作に込めた想いに迫る

約4年ぶり、待望の新作は自身も出演するTVアニメ『MAO』第2クールエンディングテーマ!“声優アーティスト・上田麗奈”が本作に込めた想いに迫る

声優として幅広く活躍する一方で、2016年にランティスからアーティストデビューし、コンセプチュアルな作品づくりで独自の世界観を広げてきた上田麗奈が、実に4年ぶりとなる新作を届けてくれた。それが、高橋留美子原作のTVアニメ『MAO』第2クールのエンディングテーマとなるニューシングル「揺蕩う」だ。“呪い”により900年生き続ける陰陽師・摩緒と、彼と同じ“呪い”を背負う中学生の少女・黄葉菜花を中心に時代を越えるダークファンタジー、そしてミステリーが描かれる本作において、上田はキーパーソンとなるミステリアスな女性・幽羅子を担当。役者として作品と密接に関わる彼女だからこそ表現できる、幽玄にして美麗なバラードに仕上がっている。その深淵な歌声に込めた想いについて話を聞いた。

INTERVIEW & TEXT BY 北野 創

『MAO』との出会いがもたらした、4年ぶりのアーティスト活動

――前作のミニアルバム『Atrium』から約4年ぶりの新作ということで、まずは、久々にアーティスト活動を行うことに対する思いについてお伺いしたいです。

上田麗奈 以前の活動で、四季をモチーフにしたオリジナルアルバムやミニアルバムを4枚出して。その四季をやりきることが1つの目標だったんです。それをやり遂げて、その上で歌で表現したいことが自分の中に浮かんでこなかったから、やっていなかった事情がある中で、いつか湧いてきたらもう1回やれるかなあと思っていたら、気づいたら4年経っていたという感じなんです。今回新曲を久しぶりにリリースすることを喜んでくださる方がいらっしゃったので、それはすごく嬉しかったですね。聴きたいと思ってくれる方がいるんだなと思って。

――自分も聴きたいとずっと思っていました。

上田 ありがとうございます(笑)。嬉しいです。

――昔に取材した時に伺ったのは、『RefRain』『Empathy』『Nebula』『Atrium』の4作品で四季を表すのもそうですし、その各作品と1stライブのタイトル“Imagination Colors”の頭文字を時系列順で並べると“R・E・I・N・A”になって1つのプロジェクトが完結する、というお話でしたよね。

上田 そうですね。例えるなら、ロールプレイングゲームのストーリーが全部終わって、あとは小さなミッションがまだ残っている、みたいな状態だったのかなあって(笑)。「2」を出すにはまだアイデアが溜まってないな、というイメージだったんですけど、今回は、その前に作ったゲームとコラボしたいと言ってくれる人がいて、そのコラボ作品みたいな捉え方で作りました。

――外側からオファーがあって「じゃあ今回はやってみよう」という気持ちになったわけですね。そのコラボ相手が、上田さんが幽羅子役で出演しているTVアニメ『MAO』となるわけですが、タイアップのお話をいただいた時はどう思いましたか?

上田 元々、自分発信でテーマや世界観を決めて作っていくのは、時間的にも物理的なところでも難しいかなと思っていたところだったので、誰かから「こういう歌を歌ってほしいです」と言っていただけたら、それを歌えるかも、歌いたいかもという気持ちのほうが強かったんです。アーティスト活動に対しては。

――なるほど。そもそものスタンスとして。

上田 そういうベースがあったなかで、今回アニメのアフレコが全部終わってしばらく経ってから「エンディングの歌唱はどうですか?」とお話をいただいて。その時点で『MAO』という作品や幽羅子というキャラクターへの理解が進んでいる状態で、アフレコでも「こういう世界観を作っていきたい」というお話を伺っていたりしたので、その世界観の中に上田麗奈が飛び込んだ時にどういう形になるか想像しやすくて。その想像上ではすごく相性が良さそうだなと感じたんです。

――というのは?

上田 普段の歌の世界観や私自身が持っている空気感と『MAO』という作品の持つ世界観に、そこまでズレがなさそうだなと思って。お受けしても作品へのマイナスにはならないんじゃないかというのが決め手でした。エンディングテーマだけ世界観が変わってしまうと、せっかくアニメを観て楽しんでいたのに一番最後で後味が悪くなってしまう。それが起こりそうだったらお断りしていたと思うんですけど、想像上では大丈夫かもしれないと思ったので、お受けさせていただく形になりました。

――ご自身のやってきた音楽と『MAO』の世界観のどんなところに相性の良さを感じますか?

上田 アフレコの第1話の前の顔合わせで、スタッフの方から「今回は裏陰陽師の世界なので、表の陰陽師とまた違って裏陰陽師ならではの陰湿さ、ほの暗さというのを全体に漂わせていきたい」というお話をいただいて。それを意識しながら私もアフレコしていたんですけど、ベースの世界観が自分の温度感と合うかなと思ったのが一番大きなところでしたね。

――たしかに上田さんの作品のディスコグラフィでいうと、『RefRain』や『Nebula』辺りは、質感的にほの暗さみたいなものが感じられました。『Empathy』や『Atrium』は明るい雰囲気が強いですけど。

上田 そうですね。作品サイドの皆さんからも『RefRain』や『Nebula』の楽曲の中からピックアップして「こういったイメージです」と伺ってはいました。そこを意識しつつ、私たちのほうでも「こういうのがいいんじゃないか」というアプローチをしていきました。

――個人的には『RefRain』と『Nebula』は温度感的に冷たい雰囲気、『Empathy』と『Atrium』はあたたかな世界観のイメージがあるのですが、その温度感は上田さんの中には両方ある感じなんですか?

上田 両方あるんじゃないですかね。どっちかしかないということはまずないのかなと。どちらも持っているものかなとは思います。

――両方とも上田さんらしさのそれぞれの側面であると。その中で今回は『MAO』らしい世界観に寄った部分をピックアップしていったと。

上田 そうですね。あとは900年間続いている想いや執着みたいなところが『MAO』には描かれています。私がこれまでやってきた、歌をきれいに歌うというよりはお芝居のセリフのように歌っていくやり方が、この作品とも合うかなというのもありつつ、今まで歌ってきた曲以上に強い感情の発露みたいなものは、この世界観の上で表現できたらいいなと思っていました。

次のページへ:幽羅子の気持ちを代弁する、キャラソンとは似て非なる歌唱表現

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