REPORT
2026.10.01
バンド紹介を経て、ライブも後半戦に向かうなか、八木沼がキーボードの前に座って「Our Last Place」の切ないメロディを奏でる。fripSideの十八番であるバラードだが、これもライブで聴くとまた絶品だ。とりわけ上杉と阿部のボーカルもどしっと地に足のついたもので、説得力も切なさも増した歌唱を聴くことができる。そこから同じくバラード「nostalgia -version 2026-」へと続くのだが、第1期fripSideの名バラードをここでも2人は見事に歌い上げる。特に終盤での阿部のハイトーンとそれを支える上杉の低音というハーモニーは素晴らしく、この日のハイライトの1つとして挙げられるだろう。感動的なバラードが続いた後は、MCを挟んで『iR4』収録のトランスナンバー「Find the Way」へ。ここ数年の第3期fripSideのトレンドでもある英詞の楽曲ということで、ここで会場の雰囲気が激変。2人の英語での歌唱も堂々としたものだが、一方でその歌唱も含むピンと張り詰めた空気が会場を包む。そしてそのまま同じく英詞のトランス曲「Turn Night Into Day」へとその緊張感は続き、楽曲が終わった瞬間にそれが解けると、揺り戻しのような拍手と大歓声が返ってくる。改めてこのスタイルが今のfripSideの大きな武器になっているのだと思わせる。そんな歓声に混じって、今度はツアー日替わり曲となる「BLACKFOX -version 2022-」のイントロが。観客も休む間もなく歓声を上げるなか、会場全体がクライマックスに向かってより熱を帯びていった。
そして最後のMCで一旦会場を落ち着かせたかと思いきや、本編最後のブロックの口火を切ったのは、大アンセムの「sister’s noise -version 2022-」。これには客席からも爆発的な歓声が起こり、勢い良くクライマックスへと突入。そこから「とある」繋がりでもある「The Edge of Reality」へ。これまでfripSideが培ってきた『とある科学の超電磁砲』の意匠も感じさせるこの曲は会場の盛り上がりも大きく、fripSideのライブでの重要な曲になることを予感させるものがあった。そしてfripSide屈指のライブアンセム「Red Liberation」へと繋がっていき、会場のボルテージも頂点に達する。実にバラエティ豊かな構成となったこの日のステージだが、最後の畳みかけは実にfripSideらしい極めてタフな仕上がり。このうえない締め括りである……と思っていたのだが、ステージ上を見るとメンバーもバンドも退出することなくその場に留まっている。そして次に八木沼が弾き始めたのは、『iR4』のラストを飾る「Bound in the Melody」のイントロだった。ピークに達した会場の熱量がゆっくりと引いていくなかで歌われるのは、ライブ冒頭のサウンドロゴと同じ「Bound in the Melody」というワード。これまでにないコンセプチュアルな構成で本編は静かにエンディングを迎えることとなった。
新たな試みも含めた進化に満ちた本編を経てスタートしたアンコールは、「only my railgun -version2024-」から。ここで伝家の宝刀を抜くあたり今のfripSideの強みも感じられるが、もちろん観客も待ち構えたように大歓声を放っていく。そしてそこから現在のfripSideの『超電磁砲』楽曲である「PHASE NEXT」、しかも『iR4』収録のバージョン「PHASE NEXT -iR4 version-」へと続く展開も実にかっこいい。最後は今のfripSideらしくファストでタフなパフォーマンスを見せて駆け抜けていった。
第3期fripSideとして5年目に入った現在、改めてその年数以上の進化を果たし、それを音源だけでなくパフォーマンスとして存分に見られたツアー初日。楽曲、パフォーマンスも含めて現在こそが最高潮であるということが示されていた。しかし、それがあくまでツアー初日というエクスキューズがあることはここで記しておきたい。この後3人は10月に大阪、12月に愛知、そして1月にはファイナル・東京へと帰ってくる。ツアーというものは公演を重ねるごとに熟成されていくもので、要するにこの日見た最高潮というものを、彼らはきっと更新していくに違いない。
パフォーマンスを終えたあと、上杉が「私たちはこのツアーで、ポジティブな感情を届けようと歌いましたが……みんな、明日が楽しみになりましたか?」と観客に訊ねていた。もちろん観客は大歓声で応えたのだが、そこにはこれから先のfripSideのさらなる進化への楽しみも含まれているだろう。この先彼らはどう進化を迎えるのか。その過程を目撃するべく、この先のツアーにも足を運んでみることをお薦めしたい。
<セットリスト>
M01. Where the Light Leads Us
M02. Brand New Me!
M03. Re:build the Order of Stars
M04. My Own Way -version2026-
M05. Where We Belong
M06. unwavering One thing
M07. Wandering traveler
M08. Secret Operation -fripSide Edition-
M09. Starlit Moment
M10. Across the Changing Sky
M11. Our Last Place
M12. nostalgia -version 2026-
M13. Find the Way
M14. Turn Night Into Day
M15. BLACKFOX -version 2022-
M16. sister’s noise -version 2022-
M17. The Edge of Reality
M18. Red Liberation
M19. Bound in the Melody
―ENCORE―
EN01. only my railgun -version2024-
EN02. PHASE NEXT -iR4 version-
●ライブ情報
animeblast presents
fripSide Concert Tour 2026-2027 -infinite Resonance 4-
2026年10月31日(土)
大阪・東京建物 Brillia HALL 箕面
開場 16:30 / 開演 17:30
2026年12月26日(土)
愛知・一宮市民会館
開場 16:30 / 開演 17:30
2027年1月11日(月・祝)
東京・TACHIKAWA STAGE GARDEN
開場 16:30 / 開演 17:30
▼チケット販売中!
https://fripside.net/contents/1107071
fripSide オフィシャルサイト
https://fripside.net/
ワーナーミュージック・ジャパン アーティストページ
https://wmg.jp/fripside/
オフィシャルX(八木沼悟志)
https://x.com/sat_fripSide
fripSide オフィシャルX(上杉真央)
https://x.com/maouesugi
fripSide オフィシャルX(阿部寿世)
https://x.com/hisayoabe
fripSide オフィシャルYouTube
https://www.youtube.com/channel/UCp8U4DpexC_DbOrQzjwc7Tw
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