REPORT
2026.08.12
スピラ・スピカが8月8日に東京・Spotify O-WESTで“8th Anniversary Release One-Man Live 「ちゅーんあっぷ☆」”を開催した。デビュー8周年のアニバーサリーと新曲「ちゅーんあっぷ☆」のリリースパーティを兼ねたこの日のライブ。記念すべきステージで幹葉は、オーディエンスの心と体を気持ち良く解放し、未来への希望を照らし出すような素晴らしいパフォーマンスを繰り広げた。
PHOTOGRAPHY BY 浜野カズシ
TEXT BY 森 朋之
17時ちょうどにライブはスタート。バンドメンバーの香取真人(g)、芳井雅人(b)、岡本啓佑(ds)、バンマスの重永亮介(key)に続いて幹葉が登場すると、フロアを埋め尽くした観客から「ウォー!」という声援が送られる。OPナンバーは、メジャーデビュー曲「スタートダッシュ」(TVアニメ『ガンダムビルドダイバーズ』EDテーマ)。疾走するビートに合わせて手拍子が起こり、“ここから夢見た場所まで 上昇気流でスタートダッシュ決めるよ”というフレーズが響く。さらに“君が好きだ”というピュアな思いを真っ直ぐに描いた「恋はミラクル」(TVアニメ『みだらな青ちゃんは勉強ができない』EDテーマ)、「祭りだ祭りだ!踊れ踊れ!」という煽りに導かれ、阿波踊り風の振付で盛り上がった「イヤヨイヤヨモスキノウチ!」(TVアニメ『通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃のお母さんは好きですか?』OPテーマ)を続け、会場のテンションはさらにアップ。幹葉が放つ全力の笑顔と力強いボーカルも最高だ。
ヘビーかつポップなバンドサウンドのなかで幹葉とオーディエンスがジャンケンで対決する「じゃんけんキング」によってステージとフロアの楽しすぎる一体感を演出した後、最初のMCへ。
「スピラ・スピカ8周年、そして、『ちゅーんあっぷ☆』のリリースライブにようこそ!令和8年8月8日に、スピラ・スピカはデビュー8周年を迎えました。みんなとこうやって大切な記念日を、私が一番大好きなライブで過ごせるのが本当に本当に嬉しいです」
「8周年記念ライブということで、スピラ・スピカの色んな歴史を知ってもらえるようなセットリストを用意してきました」ということで、ここからはインディーズ時代の楽曲が届けられた。まずは「想い描いたら」。退屈な日々を頑張って乗り越え、楽しい週末に向かっていく気持ちを描いたこの曲には、会社勤めをしながらバンド活動を行っていた時期の思いが込められている。続く「ちょっと待って」では“待ってちょっと待って”のコール&レスポンスが炸裂。ステージの左右に用意された“張り出し”まで進み、観客とめちゃくちゃ近い距離で歌い、演奏する幹葉とバンドメンバーからも全力でこのライブを楽しんでいることが伝わってきた。さらにエッジが効いたサウンドとシリアスな雰囲気のメロディが1つになった「in pairs」(幹葉いわく“なめられたくなくな。かっこいい曲やりたいなと思って作った曲”だとか)。凛とした強さを感じさせる歌声は、シンガーとしての彼女の幅広いポテンシャルを証明していた。
「“もっと前から知っておきたかった!”と言ってくれる方がいらっしゃるんですけど、そんなの悔しがらなくていいんです!私がこうやって大好きなライブをやれているのは、好きになって、一歩踏み出してくれたみんなのおかげです。ありがとうございます」と感謝を告げると、会場から温かい拍手が送られた。
ここで披露されたのは「うたのうた」。幹葉が“ウェイキー”のスーツアクターを務めるEテレ「The Wakey Show」の“学びうた”として制作された楽曲で、CHI-MEY氏と共に自身も作詞にも携わっている。「これまで歌ってきた人生、これから歌っていく人生ですごく大事な曲になったので、スピラ・スピカのライブでも歌わせてください」という言葉と共に届けられたこの曲には、幹葉が歌を届け続ける理由が確かに込められていた。ウェイキーのキメポーズ“指3本のトリプルピース”、観客の“ララララ~”というシンガロングも心に残った。
叙情的なメロディのなかで切ない恋愛感情を紡ぐ「なんてね、バカ。」、“私のこれからにも あなたがいますように”というフレーズが心に響く新曲「よくばり」をじっくりと歌い上げた後、「Twinkle」(Webアニメ『ガンダムビルドダイバーズRe:RISE』2nd Season EDテーマ)へ。暗い時期を抜け出し、光を目指して進んでいく姿を描いたこの曲は、スピラ・スピカが辿ってきた道ともしっかりと重なっていた。ミラーボールに反射する光と“夜空をほら彩って 今 新たな奇跡 起こすから”というフレーズが共鳴する瞬間は、この日のライブの大きなハイライトだったと思う。
光り輝くサウンドとボーカルがオーディエンスの心と体を解放した「燦々デイズ」(TVアニメ『その着せ替え人形は恋をする』OPテーマ)、“綺麗事だっていいんだ 笑われたっていいんだ 夢 描こう”という歌詞に強い気持ちを込めた「ゲットゴーイング」。楽曲を重ねるなかで幹葉のボーカルは説得力を増し、豊かな感動へと繋がる。デビューから8年。彼女はシンガー/アーティストとして今も進化の途中だ。
バンドメンバーの紹介を挟み、超前向きなアッパーチューン「ポップ・ステップ・ジャンプ!」からライブは後半へ。“誰よりもその夢を 叶えて欲しいから”というフレーズの大合唱によってフロアの高揚感がさらに増した「夏のキセキ」、全員で左右に動いたり回転しながら盛り上がりまくった「サークルフィッシュ」、さらに豪快なギターソロと「渋谷イケるか!」というシャウトから始まった「FIRE SPIRIT」(ジュビロ磐田2024年シーズンソング)とライブアンセムを並べ、オーディエンスの興奮をより引き上げる。
「デビュー8周年のライブということで、色んな曲をギュギュッと詰め込みました。ここ最近は偉大な先輩方とご一緒させていただく機会があって。ずっと第一線で走っているかっこいい先輩方を見とったら、8周年なんてまだまだヒヨッコかもしれないなって。もちろん10周年も目指すし、88周年も目指していいですか!?」
「どうかみんなも、健康第一で一緒に走っていけたらなと思います。それぞれの生活があって、そのなかには楽しいことばかりじゃなくて。つまずいてしまうこと、しんどいこともたくさんあると思います。そのなかで、スピラ・スピカの曲たちが何かの力になれたりとか、ライブに来たら笑っていられたりとか。みんなにとって最高のバディでいられるようにこれからも頑張っていこうと思います。ライブに来てくれた1人1人が、私にとって最高のバディだ!」
そんな決意表明&感謝の言葉に導かれた本編ラストは「ちゅーんあっぷ☆」(TVアニメ『黒猫と魔女の教室』EDテーマ)。魔法が使えない「魔女見習い」スピカ・ヴァルゴと人語を駆使し魔法を使う謎の黒猫との秘密の師弟関係、そして、スピラ・スピカらしいポジティブでハッピーなメロディ&歌詞が1つになったこの曲は新たな代表曲として浸透することになりそうだ。
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