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INTERVIEW

2025.12.24

TVアニメ『千歳くんはラムネ瓶のなか』のOPテーマ「ライアー」をリリースしたKucci。エモーショナルで独特な歌声と繊細なリリックが乗ったポップなメロディで注目を集めている彼女に、初のアニメタイアップとなった本作について語ってもらった

TVアニメ『千歳くんはラムネ瓶のなか』のOPテーマ「ライアー」をリリースしたKucci。エモーショナルで独特な歌声と繊細なリリックが乗ったポップなメロディで注目を集めている彼女に、初のアニメタイアップとなった本作について語ってもらった

弱さを隠さなくていい。「美しい獣」が生まれた背景には

――カップリングに収録された「美しい獣」は、Kucciさん自身が制作したMVも話題です。曲調は違いますが、「ライアー」と歌詞のテーマやメッセージは重なるように思えました。

Kucci 私もこうして2曲並べてみて、言いたいことは近いかもしれないなって、あとから思いました。“心の傷”という意味では、繋がっているかと思いますけど、作った時期は「ライアー」よりずっと前で……去年、タイに留学していた時期、ちょうど1年くらい前ですね。

――何か歌に残したい出来事があった?

KucciKucci はい、きっかけが。地元の女の子の友達とLINEでやり取りしてたときに、その子がポロっと「情けない、自分」みたいなことを言ってきたんです。「Kucciを見てると自分が恥ずかしくなってくる」って。普段その子は、まったくネガティブを吐かない子で、いつも明るくて、人を笑わせるのが得意だから、「えっ?」ってシンプルに驚いたし、重さを感じたんです、その言葉に。そうしたらその子が、頑張りたいけど頑張れない。心と体が一致しないことに悩んでいて。

――普段は弱いところを見せない人が。

Kucci そうなんです。私はそのとき、タイ留学で頑張れる期間だったから、すごくキラキラ輝いて見えてたみたいで……。でも、私だって自分を好きになれないときもあるし、そう見えてるだけで、中身はその子と変わらない。私は、その子にいつも明るい子だってレッテルを貼っていただけなんですよ。でもそうやって本音を打ち明けてくれたからこそ、私もっと頑張れるなって思いました。ちょうどタイと日本という物理的な距離もあったから、その子に言葉で伝えるだけじゃなく、これは1つ形にして大事に持っておきたくて、曲にしました。

――その子は、自分とKucciさんを比較して、つい悲観しちゃったんでしょうね。さっきKucciさんが話してくれた『千歳くんはラムネ瓶のなか』の朔と健太のように、立場は違って見えても、みんな同じところで悩んで、同じところで勇気をもらってる……という話にも通じますね。書いた動機は違うけど、作品とのリンクもすごく感じますね。

Kucci ……ほんとにそうですね。私の中にある言いたいことって、やっぱりどこか重なっているんだなと、今思いました。

――タイトルもそうですし、歌詞にも“君は美しい獣 傷を恥じる理由なんて、どこにもない”とありますが、この「美しい獣」は、そのお友達のイメージ?

Kucci はい、連想しました。自分を卑下して、その子自身は、自分のことを全然認めてあげられないし、それで苦しんでいるけど、苦しむということは、自分が良くなろうとしてるから、前に進みたいと思う自分がいるからだと思うんですね。その気持ちはめっちゃわかるし、私から見たら、そういう姿はとても美しい。獣はけっして醜くない、もがくことも美しいんだって伝えたかったんです。私自身も、自分の殻を破りたくて、苦しんだことがあるから。

――これもKucciさん自身が経験してきたことだと。

Kucci 曲を作るときも、私はずっと、いい子ちゃんマインドでいるから、自分を守ってしまっていたんです。本当の自分をさらけ出すことができなくて。そんなデビューの準備をしていたとき、2年くらい前かな?スタッフさんに「Kucciは一度、割れていい」って言われたんです。割れてしまっても、 陶磁器は金継ぎすることで、新たに美しくよみがえるから。そこから、私の曲作りも変わったんです。日記のように、歌詞を書けるようになりました。そんなことも連想しながら「美しい獣」を書きました。

――クリーンなサウンドとKucciさんの歌声がとても耳に残る、染み入る曲調がオシャレですよね。4つ打ちでベースの効いたクラブサウンド的な要素も相まって。

Kucci ありがとうございます!「ライアー」がストレートなロック寄りなので、こちらはサウンド感もアレンジャーの⼤久保友裕さんとお話しましたし、ガラッと2番以降のメロディ変えてみたり、色々チャレンジしました。サウンドでお気に入りなのは、1番のBメロの頭に入っている氷のカランカランという音。アレンジャーさんが入れてくれたんですけど、「これこれ!めっちゃわかってくれてる!」って嬉しかったです。「ライアー」も「美しい獣」も、テイストは違うけど、どちらも自分がやりたいことを素直に出せた感覚があって。自分の声や表現をちゃんと信じられる、大切な曲になりました。

世界から届く声。そしてこれから叶えたい夢

――アニメの放送が始まって「ライアー」を聴いた皆さんから、感想もたくさん届いていますよね?

Kucci びっくりしたんですけど、日本だけじゃなく、海外の方からたくさんメッセージをいただくんです。YouTubeのMVのコメントもそうだし、SNSのDMに直接送ってくれる人も多くて。イタリアとか、フィリピンとか、本当に世界中からいただきます。

――どんなメッセージがありました?

Kucci 印象的だったのは……音楽を目指してるけど、ちょっと挫折しかけてたという方が、「この曲を聴いて頑張ろうと思いました」って送ってくれて!それはもう嬉しかったです。

――まさに“一歩を踏み出す人の背中を押す曲”になりましたね。

Kucci はい。「ライアー」が出る前は、そうなってくれたらいいなと思っていましたけど、本当にそうなってくれたんだ!って実感しますね。けっして無理することなく、作品の世界観に自分を重ねられるアニメの曲は、またぜひ歌わせていただけたらと思います。

――アニメソングは国境を越えて、世界に届きますからね。そして2026年はデビュー2年目を迎えるKucciさん。シンガーソングライター/アーティストとして今後、トライしたいことは何ですか?

Kucci 一番叶えたい夢は、ワンマンライブです。今年は5月に『女神降臨 Afterプロポーズ編』の公開に合わせて“TGC 香川 2025”という大きなイベントで「ときめき」を初パフォーマンスさせていただいたんですけど、次は“Kucciのライブ”で皆さんにお会いしたいです。そして、いつか日本武道館でワンマンがやれたら!私の大好きなアーティストさんが、たくさん立たれているステージなので、いつか実現できるよう頑張ります!


●リリース情報
「ライアー」
2025年12月17日発売

【期間生産限定盤(アニメ盤)】
品番:ESCL-6151
価格:¥1,980(税込)
1. ライアー
2. 美しい獣
3. ライアー (TV Size)
4. ライアー (Instrumental)

関連リンク

Kucciオフィシャルサイト
https://www.kucci-official.com/

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