敗けたって次はある。新しい“みんなで叶える物語”『イキヅライブ! LOVELIVE! BLUEBIRD』がスタートした。
全国にサテライト校を持つインターネット高校、Love学院高等学校、略してL高に通う生徒たちが、10人組のスクールアイドルグループ・いきづらい部!を結成した。メンバーは、浅草サテライトの高橋ポルカ(CV:綾咲穂音)、麻布麻衣(CV:遠藤璃菜)、五桐 玲(CV:宮野 芹)、駒形花火(CV:藤野こころ)、福井サテライトの金澤奇跡(CV:坂野愛羽)、調布のりこ(CV:瀬古梨愛)、梅田サテライトの春宮ゆくり(CV:奥村優季)、此花輝夜(CV:天沢朱音)、山田真緑(CV:小戸森穂花)、仙台サテライトの佐々木翔音(CV:涼ノ瀬葵音)。
リスアニ!では、いきづらい部!として活躍する10人のキャストへ、ソロシングルのリリースタイミングに合わせたリレーインタビューを敢行!それぞれが思う、コンテンツの魅力、そして担当するメンバーの魅力、いきづらい部!の1stシングル「What is my LIFE?」と自身が歌うソロ楽曲について、今回は五桐 玲役の宮野 芹に語ってもらった。
■【特集】『イキヅライブ! LOVELIVE! BLUEBIRD』始まりたい! いきづらい部!キャスト リレーインタビュー
INTERVIEW & TEXT by 塚越淳一
――いきづらい部!は、7月にパシフィコ横浜 国立大ホールで行われたライブイベント“リスアニ!LIVE 2025 ナツヤスミ”で、2日間オープニングアクトを務めました。その率直な感想をお願いします。
宮野 芹 初めてのステージだったので、みんなすごく緊張していたのですが、ライブに来てくださった皆さんのコールが温かくて。熱く応援してくださっている皆さんを見ていたら、緊張よりも、「楽しい!」という気持ちになってしまいました。
――緊張が解けてしまったんですね。
宮野 舞台裏ではすごく緊張していましたが、ステージでは大丈夫でした。
――ライブでは、いきづらい部!のデビュー曲「What is my LIFE?」と、μ’sの「夏色えがおで1, 2, Jump!」を披露しました。
宮野 μ’sさんの楽曲をお借りしてパフォーマンスをするというのを初めて聞いたとき、「本当ですか!?」と思いました。それからは、μ’sさんのことが好きな方々にも受け入れてもらえるように頑張ろうと思って、通常のレッスンだけでなく、みんなでスタジオを借りて、自主的にレッスンもしてきました。ライブに来てくださった皆さんがとても温かく受け入れてくださったので、一生懸命頑張って良かったなと思いました。
――2日間通しての自分のパフォーマンスはどうでしたか?
宮野 1日目は、本当に初めてのステージだったので、カメラの位置をすぐには掴めず、客席もどこを見たらいいのかわからなくて戸惑うことが多くて。でも2日目は、「ここで自分が映されるんだな」というのもわかったので、そこでカメラの方を見てみたり、自分が担当しているメンバーのTシャツを着てくださっているお客さんにアピールしたりとか、前日よりも少し余裕をもってパフォーマンスできたので、それは良かったと思います。ライブ全体を通して、今出せる最大限のものを、みんなで出すことができました。
――『イキヅライブ! LOVELIVE! BLUEBIRD』は、まだ始まったばかりのコンテンツになります。宮野さんが考えている『イキヅライブ!』の魅力を教えてください。
宮野 ユーザー参加企画で決まっていくことが多いのが魅力だと思います。でも、だからこそ、私たちキャストもいきづらい部!がこの先どうなっていくのかあまり知らなくて、知っている情報が応援してくださる皆さんと同じくらいなんです。それも含めて、キャストとファンの方たち、いきづらい部!のメンバー、みんなで作っていく物語だというのが、楽しいところだと思います。
――そんなに知らないんですね!
宮野 そうなんですよ!生配信でよく「知らん?らん!」と言っているので、わざとらしく聞こえているかもしれないですが、本当に何も知らないんです(笑)。
――ガチの“何それ?知らん?らん!”だったんですね。では、ユーザー参加企画で決まったことは、キャストとしても「やってみよう!」という気持ちなのですか?
宮野 そうですね。そういった企画に参加してくださることは当たり前のことではないと思っているので、皆さんがやってほしいこと、出してくださった案は、いきづらい部!で、できるだけやっていきたいと思っています。
――他に、設定面などで魅力的なところはありますか?
宮野 メンバーの個性はすごく強いですよね。それに、元々夢を持っていた子も、夢を持っていない子も、インターネットを通して出会って、スクールアイドルとして、またひとつの夢を叶える感じも、新鮮なのかなと思います。
――Love学院高等学校(L高)がインターネット高校だからこそ、夢がバラバラの個性が集まったんですよね。ちなみに「この子、とびきり個性的だな!」と思った子はいますか?
宮野 みんなすごく個性的ですけど……ひとりだけ選ぶとしたら、金澤奇跡です。高校2年生でプロのパティシエを目指すなんて、肝が座りすぎていますし、きっとセオリー通りにはいかないんだろうな、というのも含めて気になる存在です(笑)。奇跡のソロ曲「HomeRun Queen!!」の歌詞にもありましたけど、“わたしはわたしの道をゆくさ”という感じがかっこいいなと思います。
――個人でパティシエ修業をする時間を確保するためにL高に入学したらしいですからね。そういった背景が見えてくる、Xでのメンバーのポストも面白いです。
宮野 面白いですよね!最初の頃は浅草サテライトの子たちだけで始まったいきづらい部!が、時間が経つにつれて、メンバーが増えていくのを、リアルタイムで体験できたのが楽しかったです。「佐々木翔音はいつ加入するんだろう?」と思いながら見ていました。
――ちょうどこの取材時は、みんなで大阪に集まる話をX上でやり取りしていて、それが実際のいきづらい部!の大阪でのリリースイベントの日ともつながって見えたのは面白い感覚でした。
宮野 本当にそうですよね!本当に身近な存在というか、「会いに行けるのではないか?」と思わせてくれるところが新しいなと思います。
――宮野さんが思う、五桐 玲の魅力を教えてください。
宮野 ストイックで真っ直ぐなところが魅力的な子だと思います。自己紹介動画で、ひとりのほうが楽だったけど、みんなに会えて大切な場所ができたという話をしていたとき、この子は、真剣にスクールアイドルをやろうとしているんだなと思ったんです。元々クライミングでプロのアスリートを目指しているだけあって、プロ意識が強い子なんだろうなとは思っていたのですが、スクールアイドルという、まだ自分がピンときていないことに対しても、ちゃんと向き合おうとしている姿勢がかっこいいなと思いました。
――ちなみに、見習いたいところはありますか?
宮野 やっぱり筋トレですかね。私、筋トレが本当に苦手なので。筋トレができる人って、かっこいいと思うんですよ。
――やれそうですか?
宮野 え……、ちょっと頑張ってみます(笑)。
――ランニングとかもやらなくてはですね。朝、ジョギングもしているみたいなので。
宮野 ランニングかあ。そうですよね。私も体を絞っていかなくちゃ!ライブを観に来てくださった方に、玲ちゃんがいると思ってもらえるようにしたいですから!
――ちなみに、似ているところはあるのですか?
宮野 それも結構考えたりするんですけど、自分では似ているところはないかなと思っていて。でも、違うところにいるからこそ、見えてくる部分は絶対にあると思うんです。それに、「玲ちゃんはどう思っているんだろう?」と考える時間も、私は好きなんですよね。似ているところがないからこそ、そうやって寄り添う時間が大切なんだなと思います。ただ、キャストのみんなは「真っ直ぐなところが似ていると思うよ」と言ってくれるんですよね。私は、玲ちゃんほどストイックではないから、「真っ直ぐなのかな?」と思うんですけど……。
――皆さんが言うのであれば、真っ直ぐなんだと思いますよ(笑)。
宮野 そうなんですかね。もう少しストイックになれればいいんですけど……。
――玲ちゃんの、こんなところを見てほしい!とかはありますか?
宮野 正直、まだYouTubeに上がっている動画くらいしか、玲ちゃんのことを知れるところがないので、それで「好きになってください!」というのも難しいのかなと思うんです。なので、まずはビジュアルや歌から気になってもらえたらと思います。でも今後皆さんの応援の力で、いきづらい部!の活動を増やしていけたら、玲ちゃんの良いところがたくさん出てくるんじゃないかと思います。そんななかで、私が気になっているのは、玲ちゃんは沼津出身なんですよね。沼津と言えば先輩のAqoursさんとゆかりのある場所なので、「これから沼津関係で何かあったりするのかな?」と勝手に期待していて。個人的にも注目していますし、皆さんにも注目していてほしいです。
――宮野さん自身のことも聞いていきたいのですが、自己紹介をするとしたら、どんな方なのでしょう?
宮野 えー!難しいですね。まず歌が好きです。あとゲームもめっちゃ好きです。ゲームが好きな子は、いきづらい部!にも何人かいて、一緒にゲームをしたいから、お願いだから(ソフトを)買ってくださいと、今、必死に誘っているところです(笑)。
――あと、大阪出身なんですよね。
宮野 そういえば、私、元芸人説が出ているんですよ(笑)。専門学校のときに、M-1グランプリに出なければいけない決まりがあって……それは今でも意味がわからないんですけど(笑)。私は本名で活動しているので、ネットで検索すると、M-1にエントリーしていた情報が出てきてしまうんです。だから“面白い人”ハードルが上がってしまって、今、気まずいんです(苦笑)。ただ、いきづらい部!のオーディションで、M-1グランプリに出たお話をしたら興味を持ってもらえたみたいなので、今となっては良かったのかなと思っています。
――ただ、芸人ではないぞと。
宮野 はい、全然芸人ではないです!面白い人ではないので期待しないでください(笑)。
――でも大阪出身の方って、お笑いの平均値が高いと思うんです。だから生配信などのトークでは、しっかりツッコんでくれそうだなと思いました(笑)。
宮野 確かにあまりボケないかもしれないです。あと、おしゃべりするのが好きなので、キャストのみんなから「うるさい奴だなあ」と思われてなければいいなと思っています(笑)。でもトークに関して、頼りにしてくれているのであれば、嬉しいです。
――歌が好きということですが、ダンスはどうですか?
宮野 ダンスも好きです。私、元々はアイドルになりたかったんですよ。高校受験のとき、アイドルの夢を追うか、普通に進学するかで迷ったのですが、親に相談したら「夢を追っていいよ」と言われたので、「じゃあアイドルになろう!」と思って、専門学校に入ったんです。そこで声優にも興味を持って、すごく素敵だなと思いました。ただ、歌もダンスも70%くらいというか、すごく上手いわけでもなければ、下手でもない感じなんですよね。だから、今後はどちらかを突出させたいなと思っています。
――70%なら、どちらも突出させられそうですが……。
宮野 そっか。なるほど、頑張ってみます(笑)。
――ちなみに背中を押してくれたのは、両親でしょうか?
宮野 親や友達です。「どうしたらいいかな?」と聞いたら、「好きなことやればいいんじゃない?」と言われたので、じゃあやるか!と。
――そんなに前から夢を追っていたのならば、「敗けたって次がある」という『イキヅライブ!』のコンセプトは、共感できたのではないですか?
宮野 それは本当に良い言葉だなと思いました。私、中学3年生のとき、とあるアイドルグループのオーディションを受けたことがあって、最終審査まで残ったんです。初めて受けたオーディションで「そんなところまで行けるの!?」と思って、すごく嬉しかったのですが、最終的に落ちてしまって。でも、そこで落ちた理由が明確にわかった気がしたんですね。自分の経験不足、知識不足、そして練習不足だなって。そのとき、絶対にこの気持ちを忘れてはいけないと思ったんです。だから、あのオーディションに落ちた日は、1日たりとも忘れたことがないです。
――その悔しさを次に繋げて、今があるわけですよね。
宮野 そうですね!今、いきづらい部!としてデビューができたので、「敗けたって次がある」の次はここだったんだ!と思って、すごく嬉しいです。
――でも、中学3年生で、次を見据えられたのはすごいですよ。
宮野 相当落ち込みましたけどね。でも、アイドルになりたい気持ちは強かったですし、声優にもとても興味があったので、今はすごく楽しいです。
――では、レッスンも苦ではない感じですか?
宮野 全然苦じゃないです!いきづらい部!の活動は、お仕事ではあるのですが、自分がやりたかったことすぎて、あまりお仕事と思っていないところがあるんですよ。身もふたもない言い方になりますけど、好きなことをしてお給料をもらえている、みたいな感覚と言いますか(笑)。だから苦と思ったことは、一秒たりともないです。もちろん、気を引き締めて真剣に向き合うぞっていう気持ちもずっとあります。
――ちなみに、ここまでの活動で一番印象的な出来事というと?
宮野 それはやっぱり“リスアニ!LIVE”になります。初めてのステージでしたし、あんなにたくさんの人が私たちのことを観ていて、本当に夢のようでした。それまでの私はアイドルを応援しに行く側だったので、それが逆になるなんてことが本当にあるんだ!と思いました。本当に楽しかったですし、いきづらい部!のみんなともさらに仲が深まった気がするし、10人で頑張った“始めて”なので、あの景色は一生覚えていると思います。
――その後、池袋サンシャインシティの噴水広場で行ったリリースイベントも良かったですね。
宮野 噴水広場も、とんでもなくたくさんの方が観に来てくださっていたんですよ。「人ってこんなにいるんだ!」と思いました(笑)。あと、応援してくれる皆さんと特典お渡し会でお話できたことが嬉しかったです。キャストの誰が特典を渡すかはランダムだったのですが、それでも玲ちゃん推しの方に、私がお渡しできたことが何度かあったんです!その中には、まだ活動を始めたばかりの私自身のことまで応援してくださる方もいて、すごく喜んでくださったのが嬉しくて、「絶対に恩返ししよう!」と思いました。応援してくださる方たちと接することができたのも、そこが初めてだったので、もっとやりたいです!
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