2025年9月13、14日の2日間にわたって開催される長野発のアニソン野外イベント“ナガノアニエラフェスタ2025”。“アニエラ”の出演者にインタビューをしていく本連載第5回は、数々の名曲とともに2010年代以降のアニソンシーンで活躍を見せる藍井エイルが登場。昨年に活動再開を果たし、今年3月には久々のワンマンライブを開催と、いよいよライブ活動も本格化している現在、彼女のライブにおける今というものを改めて聞くとともに、こちらも久々となる野外ライブとなる“アニエラ”のステージをどう見据えているのか聞いた。
INTERVEIW & TEXT BY 澄川龍一
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——いよいよ開催も間近な“ナガノアニエラフェスタ2025”ですが、エイルさんは“アニエラ”初出演となります。イベントへの最初の印象はいかがでしたか?
藍井エイル イベントの資料を拝見して、もうとんでもなく盛り上がっているフェスなんだなと感じました。長野という場所でやるすごく贅沢な、大きなお祭りだなというイメージで、「これは面白そうだな」と思いましたね。
——また野外というロケーションもまた刺激的ですよね。エイルさんも野外イベントの出演経験は多いと思います。
藍井 国内だと“イナズマロックフェス”とかそうですね。もう朝から夜にかけて景色が変わっていくのも楽しいですし、空気もおいしいだろうし、東京とはまた違う雰囲気になりますよね。9月の長野だったら涼しくなっているかな?
——そんな期待の高まる“アニエラ”のステージですが、エイルさんとしては今年に入って約2年半ぶりのライブ活動を再開しました。改めてあの日のステージを振り返ってみていかがでしたか?
藍井 3曲目ぐらいまでは自分の中でも結構ピリついているというか、ちょっと世界観が狭いかなというふうに思ったんですけど、いつもちょっとスロースターターなので、4曲目辺りから自分でも爆発したような感覚はありました。
——久々のライブでしたが、観ている側としてはブランクを感じさせない盛り上がりもあって。
藍井 いや、ブランクありましたよ。やっぱりお休みをもらっていて、そのあたりもMCで結構赤裸々にお話しさせていただいて、その内容についてもどうやったらしっかりと伝えられるか考えたりとかしていて。びっくりした方もいたかと思うんですけれども、ちゃんとお休みした理由も伝えられたし、これからの自分っていうのも伝えられたのでよかったなと思います。あと活動再開してからの新曲をやるのも、それを受け入れてもらえるかどうかというのは心配がありました。ただ、やっぱり1曲目を新曲の「POLYHEDRA」にしてよかったなって思います。乗りやすい曲でもありましたし、すごくホームだったという感じがありました。
——そこから国内外でのイベント出演もあり、精力的なライブ活動を展開されています。今年に入ってライブを頻繁に行っていこうという意識は強かったわけですか?
藍井 かなり強かったですね。私が復帰したというのを海外でも知らない人たちが多かったので、とにかくイベントにどんどん出で「復活したよ」というアピールをしていけたらいいなって思っていました。
——それこそステージを踏むたびに3月以降からのコンディションも上がっている実感もあるのでは?
藍井 すごくあります。声の出し方も研究していって、「あのときはここが足りなかったんだな」とかいろいろ考えていたんですけど、結果何も考えないで歌うのが一番いいなというところに辿り着きました。
——なるほど、あえて何も考えない。
藍井 歌に没入して歌っていくほうが私らしいんだなっていうことに気づきました。
——これまで歌唱法について日々研究を重ねていましたけど、今はよりフラットな方向の新たな見え方ができたわけですね。それが観られるのもこの夏以降という。
藍井 そうですね。夏にもフェス出演があって、そこからの“アニエラ”になります。
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