INTERVIEW
2025.06.10
――そんなFLOWの皆さんは世界を回る“ワールドツアー”を完走しました。
KOHSHI ただ1人を除いて……。
KEIGO GOT’S!(シンガポール滞在中に体調不良を訴え現在休養期間)。シンガポールで離脱しましたが手術も成功しましたし、経過観察ではありますが退院もして、復帰へ向けてちゃんと療養をしてもらいたいですね。戻ってきた時にはNEW GOT’Sになっていると思います。
――ほぼ一年かけて回ってきたツアーでしたが、ゴールした今はどのような思いですか?
KOHSHI バス移動でやっていくってことにスタート前はビビっていました。普通にやっても過酷なのにとにかくトラブル続きで、北米では出鼻をくじかれて大変だったよね。
KEIGO その日その日をとにかく一生懸命にやる、みたいな感じでしたね。
KOHSHI スタッフさんを含めて15人くらいで。みんなで一丸となって1つのショーを作っていく作業でした。移動も含めて、必死に。
――お客さんの様子はいかがでしたか?
KOHSHI いやあ……「待っていました!」感が強かったですね。アメリカの「ここはどこですか?」みたいな場所であっても「こんなに待っていてくれる人がいるのか!」と思いました。昼間に会場の周りを散歩しても人が1人もいないところもあったんですよ。「本当にこれでお客は来るの?」と不安にもなりましたが、開演前に外をのぞけば列ができていてちゃんとお客さん来るんです。嬉しかったですね。
KEIGO そしてライブが始まればみんなが作品を愛してくれていることがすごく伝わってくるんです。本当に大好きなんだなって。その姿のおかげで回り切れました。
KOHSHI そうね。それが力になる。
――楽曲への反応は場所による違いましたか?
KEIGO 今回、ツアーだったからわかったんだと思うんですが、例えばアメリカだとニューヨークと田舎の街では違っていて。ニューヨークのお客さんのほうがより細かいところまで知ってくれている感じで、田舎の人たちは「『NARUTO-ナルト-』が大好き!」というストレートな想いで迎えてくれる。それはツアーじゃないとわからなかったことですよね。
KOHSHI 確かに地域によっての違いはそういう感じだったね。あともう1つ、ここ最近は「COLORS」の爆発力がやばい、世界的に。
KEIGO ああ、そうだね!
KOHSHI 当時よりも楽曲自体への熱も上がっている気がしています。「COLORS」が鳴り出すと会場が「ウワァーッ!」となるし。
KEIGO 1回あそこで爆発するもんね。
KOHSHI こんなに人気があった!?って感じるよね。
――“ワールドツアー”日本凱旋公演は海外からのお客さんもかなりいましたね。
KEIGO 全会場で海外からのオーディエンスもいました。それも面白いですよね。
KOHSHI そういう意味でも客層も確かに変わってきましたよね。
――そういう意味でも実り多き“ワールドツアー”の10ヵ月間でしたね。
KEIGO そうですね。まだまだ新鮮な気持ちにしてもらえるんだなって思いました。
KOHSHI 20年やってきて初めての“ワールドツアー”で、しかもワンマンで世界を回る。それこそ2006年や2007年に海外のイベントに出始めた頃に言っていた「ワンマンをやりたいね」という想いは、スタッフさんも模索してくれていたけどなかなか実現しなくて。最初に行ったアメリカのダラスでの“AnimeFest 2006 in Dallas”出演から苦節15年とか16年を掛けて叶えられたこともあって感慨深いです。
――その<FLOW WORLD TOUR “ANIME SHIBARI 2024-2025”>の日本凱旋公演ファイナルでは高梨康治さんがサプライズで登場し、アニメ『NARUTO-ナルト-』シリーズを支えた両者が出会ったなと感じました。
KEIGO TVアニメ『キン肉マン』完璧超人始祖編のSeason 1 オープニングテーマ「LOVE & JUSTICE」で一緒に曲をリリースするご縁をいただいたわけですが、元をただせばアニメ『NARUTO-ナルト-』シリーズからの縁ですからね。劇伴を作り、バンド・刃-yaiba-を率いて劇伴を演奏してきた方ですから。
KOHSHI 高梨さんはとても気さくな人で。あんなに大御所なのに飄々としていて親しみやすい人なんですよね。
KEIGO そして「メタル大好き!」って言っていました。
――一緒にステージに立たれていかがでしたか?
KOHSHI 嬉しかったですね。キラッキラのショルダーキーボードを持って登場されて、かっこ良かったです。
KEIGO あのショルダーキーボードは鍵盤が全部黒くなっていて、白いところも黒くなっているから「自分でも(鍵盤の各音の)場所がわからなくなるんだ!」って笑顔で言っていたのが印象的でした(笑)。「LOVE & JUSTICE」はコラボで作った楽曲でしたが、FLOWのライブではもちろんずっと自分たちだけで披露してきたんです。でも、その1曲でちゃんと高梨さんをお迎えできて、本来の高梨さんの音と共に完成形で鳴らすことができたのは嬉しかったです。聴きながら「そうだよな。これだよな」と感じ、本来の完璧な姿で響いていることに自分でも心が震えました。日本での凱旋公演でそれが叶ったことが嬉しかったです。
KOHSHI どさくさに紛れて「虹の空」も一緒にやらせてもらえたんですけど、それこそ『NARUTO-ナルト-』のご縁を回収できたことも嬉しかったですね。
KEIGO まさか、まさかの共演でしたが、こうして良い形を残せたのは感無量です。
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