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INTERVIEW

2023.11.10

milet、『葬送のフリーレン』EDテーマ「Anytime Anywhere/bliss」で紡いだ“生と死”、2曲の制作秘話と彼女自身が届けたかった想いを語る

milet、『葬送のフリーレン』EDテーマ「Anytime Anywhere/bliss」で紡いだ“生と死”、2曲の制作秘話と彼女自身が届けたかった想いを語る

“花”のように儚くも美しい生命の流転を描いた特別EDテーマ「bliss」

――miletさんはもう1曲、「金曜ロードショー」で放送された初回2時間スペシャルの特別EDテーマ「bliss」も歌われています。この楽曲は作詞をmiletさん、作曲・編曲をエバンさんが手がけていますが、どのような流れで制作されたでしょうか。

milet アニメの制作サイドから、エバンさんが作曲、私が作詞という形で特別EDテーマを制作してほしいというお話をいただいて、「Anytime Anywhere」と同時進行で作りました。私は楽曲を作るとき、基本的に作詞と作曲を一緒にやっているので、作詞だけをする経験があまりなくて。しかも感情的な部分の表現は8割がたメロディに乗せて作るタイプなので、言葉だけでどう想いを乗せていくかは考えどころだったのですが、エバンさんから楽曲をいただいて原作を読み返したら、歌詞がホロホロ出てきて、すごくやりやすかったです。

――歌詞を書くにあたって、アニメ制作サイドから何か要望はありましたか?

milet 「『フリーレン』の世界で昔から歌い継がれているような楽曲にしてほしい」というご要望をいただきました。普遍的で大きな意味合いの“愛”を表現してほしいんだろうなと汲み取りました。その指定があったことで、大きなヒントをもらえましたし、より大きな意味のある楽曲になりましたね。

――確かに、ケルト音楽っぽい要素や壮大なオーケストレーションを取り入れた楽曲の雰囲気を含め、昔からある伝承歌のようでもあるし、悠久の時の流れや普遍的な何かを感じさせるものがあります。

milet いにしえから伝わる楽曲ということで、歌詞も普遍的な言葉を使うようにしたなかで、私が『フリーレン』という作品から感じたキーワードの1つ、“花”をテーマに歌詞を書きました。作品の中でも、先ほどお話した“花畑を出す魔法”や蒼月草を含め、大事なポイントで花が登場しますし、花は刹那的で、咲いては枯れるものですが、儚いけど美しくて、ずっと人の心に残るものだと思うんですね。「bliss」という言葉には“至福”や“祝福”という意味合いがありますが、この楽曲も“見送る”ことは悲しいばかりではなくて次に繋げるための行為だということを、波のように大きくうねるようなメロディに乗せて歌うことで、より大きく表現することができたと思います。

――生生流転といいますか、あらゆる生物が生まれては死んでいくことで変わり続けていく世界そのものを見守るような、大きなスケール感のある楽曲ですよね。

milet やっぱり“死”があってこその“生”だと思いますし、『フリーレン』の物語も死を身近に描いていて、別れを淡々と、だけど抒情的に描いている部分がありますけど、私がこの歌を通してみんなに感じさせたいのは死の悲しさというよりも、自分の中に残っているその人がいたという証。それが希望になっていくと思うんですね。大切な人が亡くなって悲しいけど、自分が生き続けることで、その人との思い出や言葉が、自分の血肉になって愛おしいものになっていく。私は音楽を作るうえで“希望”という言葉を一番大事にしていて、私の歌を聴いて希望を感じてもらいたいし、極論を言うと「死にたい」と思わせたくないんです。ネガティブよりもポジティブな気持ちを持ち帰ってほしくて。

――歌唱面で言うと、「Anytime Anywhere」は希望や喜びがダイレクトに伝わってくる印象ですが、「bliss」はそれとはまた違った生命力の響きを感じました。

milet そうですね。喜怒哀楽がフラットにあるというか、喜びだけが突出しているのではなくて、それと表裏一体にある悲しみだとか、色んな感情をフラットな視点で見ている曲でもあると思います。

――miletさんは今、全国ツアー中を行っている最中ですが、これらの楽曲もすでにライブで歌われているのですか?(※取材は10月中旬に実施)。

milet 「Anytime Anywhere」は歌っています。「Anytime Anywhere」は『フリーレン』の世界から手繰り寄せて作った楽曲ですが、私の中に潜在的にあった“死”への気持ちや“生きること”への希望が入った楽曲でもあるので、それをファンという大切な人たちに直接伝えることで、見えてくる景色がすごく変わって……私は歌を歌う者として、どんな楽曲であったとしても、聴いてくれる人に「自分のために歌ってくれている」と思ってもらえるように歌っているし、この曲はもちろんフリーレンのためにも歌っているけど、あなたのためにも歌っている。その意味でライブで歌う「Anytime Anywhere」は、私が主人公になれる歌、私が私の大切な人に向けて歌っている歌だということをすごく実感します。

――そんな歌が、今後アニメを通じて、さらに世界中の人から愛される楽曲になるでしょうし、きっとアニメの放送が進むごとに印象も変化していくのかなと思います。

milet 私もこの楽曲は原作を読みながら作ったので、アニメを観たときに、想像と違うと感じた部分もあったんですよ。特にアニメは時間の流れを大切に描く姿勢がすごく顕著に感じられて、時間の経過をマンガよりもリアルに表現している印象を受けたんですね。アニメという限られた時間の枠の中で、「こんな時間の使い方するんだ!」と思うようなゆったりとした見せ方をしていて、それってある意味挑戦的だったと思うんですよ。でも、フリーレンの生きている世界ではきっとそう見えていると思うし、アニメの音の使い方、余白を活かした描写に、私はマンガ以上の長い歳月や時間を感じさせてもらったんですね。

――その感覚、すごくわかります。

milet ですよね。フリーレンの歩いている速度から間合いまで、あの世界で彼女たちが過ごしている時間の感覚がわかりやすく映し出されているように感じたんですよ。私は原作のマンガと見比べながら「金曜ロードショー」を観ていたので、ハイターとフリーレンがしゃべっているときにフェルンが奥の部屋で食材を切っているシーンとか、マンガにはない描写があることにも気づいたりして。声優さんの声色の変化とかも含めて、マンガとは違う奥行きや色合いがあって、それによって「Anytime Anywhere」や「bliss」から引き出されるものがより大きくなっているように感じたので、そこは良い誤算だったし、私も今後のアニメでどんなものを引き出してもらえるのかが楽しみです!


●配信情報
milet
「Anytime Anywhere」
配信中

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●ライブ情報
・milet 5th anniversary live “GREEN LIGHTS”

大阪府・大阪城ホール
・2024年3月15日(金) 開場18:00 開演19:00
・2024年3月16日(土) 開場15:00 開演16:00

神奈川県・横浜アリーナ
・2024年3月19日(火) 開場18:00 開演19:00
・2024年3月20日(祝・水) 開場15:00 開演16:00

チケット料金
・全席指定 ¥8,500(税込)
※4才以上チケット必要。3才以下でもお席が必要な場合は有料
※枚数制限:お1人様4枚まで

・milet live tour “5AM” 2023
11月11日(土) 福岡県・福岡サンパレス
11月18日(土) 東京都・東京国際フォーラム ホールA
11月23日(木) 北海道・札幌文化芸術劇場 hitaru

海外単独公演
11月29日(水)、30日(木) 台北・Zepp New Taipei

●作品情報
TVアニメ「葬送のフリーレン」
日本テレビ系 毎週金曜夜11時
「FRIDAY ANIME NIGHT(フラアニ)」にて毎週放送

<イントロダクション>
「週刊少年サンデー」(小学館)で連載中、山田鐘人(作)とアベツカサ(画)による漫画『葬送のフリーレン』。勇者とそのパーティーによって魔王が倒された“その後”の世界を舞台に、勇者と共に魔王を打倒した千年以上生きる魔法使い・フリーレンと、彼女が新たに出会う人々の旅路が描かれていく。コミックスは累計発行部数1100万部を突破し、そして2021年には「マンガ大賞2021」大賞、「第25回手塚治虫文化賞」の新生賞を受賞するなど、漫画ファンの間で旋風を起こしている本作が、いよいよTVアニメが放送スタート!

<あらすじ>
勇者ヒンメルたちと共に、10年に及ぶ冒険の末に魔王を打ち倒し、世界に平和をもたらした魔法使いフリーレン。千年以上生きるエルフである彼女は、ヒンメルたちと再会の約束をし、独り旅に出る。それから50年後、フリーレンはヒンメルのもとを訪ねるが、50年前と変わらぬ彼女に対し、ヒンメルは老い、人生は残りわずかだった。その後、死を迎えたヒンメルを目の当たりにし、これまで“人を知る”ことをしてこなかった自分を痛感し、それを悔いるフリーレンは、“人を知るため”の旅に出る。その旅路には、さまざまな人との出会い、さまざまな出来事が待っていた―。

【スタッフ】
原作:山田鐘人・アベツカサ(小学館「週刊少年サンデー」連載中)
監督:斎藤圭一郎
シリーズ構成:鈴木智尋
キャラクターデザイン・総作画監督:長澤礼子
コンセプトアート:吉岡誠子
魔物デザイン:原科大樹
アクションディレクター:岩澤亨
デザインワークス:簑島綾香 山﨑絵美/とだま。/長坂慶太/亀澤蘭/松村佳子/高瀬丸
美術監督:高木佐和子
美術設定:杉山晋史
色彩設計:大野春恵
3DCGディレクター:廣住茂徳
撮影監督:伏原あかね
編集:木村佳史子
音響監督:はたしょう二 音楽:Evan Call
オープニングテーマ:「勇者」YOASOBI
エンディングテーマ:「Anytime Anywhere」milet
アニメーション制作:マッドハウス

【キャスト】
フリーレン:種﨑敦美
フェルン:市ノ瀬加那
シュタルク:小林千晃
ヒンメル:岡本信彦
ハイター:東地宏樹
アイゼン:上田燿司

©山田鐘人・アベツカサ/小学館/「葬送のフリーレン」製作委員会

関連リンク

milet
公式サイト
http://www.milet.jp/

公式X(旧Twitter)
https://twitter.com/milet_music

『葬送のフリーレン』アニメ公式HP
http://frieren-anime.jp

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