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INTERVIEW

2023.08.23

ニューシングル「コイセカイ」で見せるClariSの新たな恋の歌。その魅力をクララとカレンに聞いた。

ニューシングル「コイセカイ」で見せるClariSの新たな恋の歌。その魅力をクララとカレンに聞いた。

この夏、数々のイベントやテレビ・ラジオへの出演で充実した日々を過ごすClariS。8月23日には26枚目のシングル「コイセカイ」をリリースした。TVアニメ『白聖女と黒牧師』OPテーマで、ストレートな恋心を歌ったかわいらしい楽曲を2人はどのように表現したのか?そして、ついにファンとの対話が実現したリリースイベントや、最近の日常の楽しみ方など、この夏のトピックをクララとカレンに振り返ってもらった。

INTERVIEW BY 冨田明宏 TEXT BY 金子光晴

初めて直接伝えられた想い

――ここ最近、ラジオやテレビなどのメディア露出がすごく多いですね。

クララ リリースイベントを初めて実施しまして、その時に行った大阪・名古屋でもラジオに出演させていただく機会もたくさんいただきました。キャンペーンで色んなところに行ってラジオに出るのも初めてなのですごく新鮮で、たくさんのパーソナリティの方とお話しするのが楽しかったです。

カレン その番組ならではの空気感が、パーソナリティさんによってあるじゃないですか。それがすごく楽しかったです。

――リリイベ自体はどうでした?

クララ すっごくドキドキしてたんですよ。本当にファンの方が来てくれるのかなとか。「スカスカだったらどうしよう」ってずっと言ってたんですよ(笑)。

――そりゃライブにもあんなに来てくれてるんだから、間違いなく来るでしょう(笑)。

クララ あと、初めて「お見送り会」という、より近い距離で皆さんとお会いする機会があったので、楽しみな気持ちと共に緊張もあったんですけど、いつも通り温かく迎えていただきました。お見送り会は1人1人の方と目を合わせる機会が初めてで、お話もさせていただけたりしました。

カレン 自分たちで言うのもおこがましいんですけど、私たちってすごく皆さんのことを愛してるんだなというのが実感できました(笑)。というのも、Twitterネームだったり、過去のプレゼントを持ってきてくださったり、それだけで誰かわかるくらい皆さんのことを認識していて、「あ、すごく愛してるじゃん!」って実感できて(笑)。ClariSとしてファンの皆さんと会話できるまで13年かかったわけですし、改めてやっと会えたねっていう感情が私もすごく強かったです。

――「やっと逢えたね」って「Prism」の歌詞みたい(笑)。ファンにとっても貴重な機会ですからね。

クララ ファンの皆さんも「お見送り会っておしゃべりはできないんだろうな」と思ってたかもしれないですけど、皆さんが伝えたい想いをスケッチブックに書いてきてくれたりして。1人1人の想いを受け取ることができて嬉しかったです。今まではメッセージをいただいても1人1人に返すことができなくて、改めて自分たちの口で「ありがとう」と言える機会ができたのが本当に嬉しかったですし、今でも鮮明に1人1人の顔が思い浮かぶくらい濃密な時間だったなと思います。

――泣き出す子とかいたんじゃないですか?

クララ 女の子はみんな泣いていました。

カレン 泣いてない子を探すほうが難しいくらいでした。手がすごく震えていたりして緊張しているなか、想いを言葉にして伝えてくれたことをすごく大事にしようと思ったし、私たちがお伝えできることって思っていた以上に響くんだなって実感したので、より想いを込めて届けていかないとなって思いました。

今までにないストレートな恋の歌

――さて、ニューシングルの話を伺いたいのですが、TVアニメ『白聖女と黒牧師』OPテーマということで、作品の世界観を反映してメロディはドラマチックでアレンジも華やかで、さらに歌詞はとてもかわいらしい恋の歌になっていますね。

クララ セシリアの想いを歌った楽曲になっているんですけど、すごくストレートでまっすぐで、その想いに曇りがなくて……。

カレン そうそう。年齢を重ねていくとネガティブなことも考えてしまったり、想いを行動に移すことがどんどん難しくなるじゃないですか。でもセシリアの真っ直ぐな感情、“好き”っていうパワーの大きさがこの歌からすごく伝わってきて、恋の気持ちだけで一喜一憂するのがすごく愛おしいなって。ときめく感情を久しぶりに感じることができました。

――アニメを観ていても、もどかしくてたまらない気持ちになりますよね。「なんでこれで伝わらんのじゃ!?」って(笑)。レコーディングではどんな想いを込めて歌いましたか?

クララ ストレートな気持ちが詰まっている歌詞だったので、感情を乗せるということに対してはそんなに難しい感じはしなかったんですけど、最近はかっこいい楽曲やダークな楽曲をやっていたので、かわいさ全開の歌声になるように研究しました。歌の主人公がセリシアすぎて、ローレンのことを想いながら自分も歌ったという感じです。

カレン この歌詞にすごく愛情を感じて、私も普段からすごく愛おしいと思っているもの、クララのこととかを考えていたら、自然と自分の中から“愛おしさの感情表現”が出てきました。かわいいけど、テンポがすごく気持ちいいので、フレッシュさが出ていてすごくいいですね。Bメロでちょっとリズムが変わる感じも心臓の高鳴りを表しているようで、すべてが心地良いなと思いました。

クララ まるでしゃべっている言葉にメロディがついた感じですよね。

カレン でも、今までストレートに言葉にして「大好きだよ」で終わる楽曲はなかったので、ちょっとだけ恥ずかしさもあるかなぁ(笑)。

――やっぱりセリフが気になるところなんですけど、ここはどんなことに気を付けて表現されましたか?

クララ 本当にかわいらしく、ドキドキした感情をストレートに表しているので、恋をしている女の子の気持ちになって言いました。でも本当に恥ずかしくて、顔真っ赤にしながらレコーディングしました(笑)。

カレン 女の子って、言われた一言に対して、これくらい色んなことが頭を巡っているけど、口に出しては言えないということがあるので、クララが言った通り「ここまで出かかっているんだけど伝えきれない」というもどかしさがありつつ、自分自身にも言い聞かせたり、相手にも届けたい想いを伝えられるように、セリフはすごく頑張りました。

――この曲、まるでデビュー当時みたいな瑞々しさがありますよね。

クララ 成長を感じてもらうというよりは原点回帰の楽曲だなと感じたので、キュンキュンする気持ちに私が10代の気持ちを思い出す恥ずかしさも含まれているような気がします(笑)。

カレン 昔は「等身大で」と言えた曲が今では「昔を思い出して」になった(笑)。でも、想像でしか歌えなかった10代より、いろんなアニメを観たり話を聞いたり、様々な経験をしてきたし、自分にも守りたい存在……クララだったりファンの方だったり家族の存在を意識したうえで、こういう楽曲を歌えるのもまた昔とは違うのかなって思います。

――MVの撮影はいかがでしたか?

クララ MVは山梨で撮影させていただきました。「こんなに世界観にぴったりな場所があるんだ!」というロケーションで、今回はセシリアや教会のイメージで私たちも白い衣装だったんですけど、2人ともロングスカートなのも初めてですね。最近はかっこいいMVや面白いMVが多かったんですけど、オリジナル楽曲でこうしてニコニコ笑顔で撮るのも初めての楽曲になりました。ファンの皆さんの感想を聞いたら、私たちらしさが出てると言っていただけて、ClariSという言葉の意味にある“清潔”“輝かしい”という部分も表現できたMVになったんじゃないかなと思います。

カレン 今にもセシリアとローレンが歩いて来そうな場所での撮影だったので、こんなにピッタリな場所があるんだと思いましたし、開けた空の下で歌えて楽曲の雰囲気にピッタリだったので、今までは楽曲に合わせて表情を作ったりしていたんですけど、聴くだけで自然と「愛おしいな」という感情がすごく出てきました。監督さんも初めて女性の方に撮っていただいたのもあって、普段の私たちらしさが出たのかなと思っています。最初に作りたかったClariSワールドみたいなものがこの「コイセカイ」では出ているんじゃないかなと思いますね。

――素敵な映像作品で、夜のダンスのシーンもすごく良かったです。

クララ そこにちらっと映っているんですけど、池に白鳥がいて、クリスちゃんというんですけど、『白聖女と黒牧師』にぴったりで、そこも見どころですね(笑)。

カレン 最初のポーズはアニメのオープニングのセシリアとリンクしていたりするので、お気に入りです。

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