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INTERVIEW

2023.08.02

聴く人の心に鮮やかな“色”を与える、ビビッドに輝く6曲! 峯田茉優、デビューミニアルバム『WHO ARE ME?』リリースインタビュー

聴く人の心に鮮やかな“色”を与える、ビビッドに輝く6曲! 峯田茉優、デビューミニアルバム『WHO ARE ME?』リリースインタビュー

もう1つの念願叶った、自作詞・作曲楽曲「この指止まれ」

――そしてこの曲ではMVも撮影されていまして、フルバージョンは初回限定盤に収録されますが、short Ver.はすでに公開されています。

峯田 MV自体は全体的にキリッとした表情をしているんですけど、セットから小物まで全部カラフルでかわいいものを用意してくださったので、撮影中はずーっとテンション上がりっぱなしでした。その様子は、初回限定盤収録のオフショットで観られると思います!あと、カッコいいだけじゃなくてコミカルなところもあったりするんですよ。例えば、私の顔だけが登場して、すごくカラフルになっていたり分裂したりするんです。そこはグリーンバックで首まで緑の布を巻いて、おくるみ状態で撮ったシーンなので(笑)、私も完成版を観て「あ、こうなるんだ!」ってびっくりしちゃいました!ほかにも、1サビ明けに影分身していたり……。

――エフェクトのかかった面白いシーンも、たくさんありますね。

峯田 そうですね。時間がループするなかでパンチングボールを殴ったり、カラーのカップを蹴ったらスローになったり……カップは何回か蹴ったんですけど、ちょうど奇跡的に良い感じにカメラのほうにポーン!と飛んでいくカットが撮れまして。もう、スタッフさんみんなで「うぉえーい!!!(大歓喜&拍手)」ってなってました(笑)。そういうふうにコミカルだったり、ビビッドでポップなところもあるので……クスッと笑ってもらえるのも期待してます。

――しかも、解釈をしたくなるMVでもありますし。

峯田 そうですね!まず冒頭から、別パターンの黒い衣装を着ている私が壁に空いている穴を覗き込むと、その先にまた違う自分がいるんですよ。そもそも「WHO ARE ME?」というタイトルにも、自分に対して「お前は誰だ?」と尋ねているようなイメージがありますし、そのシーンもMVで穴の先にいる自分に対して「こいつは誰なんだ?」と言っているみたいだから……ほかのシーンも含めて、ぜひ考察していただけたら嬉しいです。

――さて、続いては峯田さんが作詞・作曲を手がけられた「この指止まれ」についてお訊きしていきます。峯田さんはこれまで、作詞や作曲の経験はあったんですか?

峯田 いや、幼稚園とか小学校1年生とかのとき、両親が喜んでくれるので自分で作った曲を毎日ノリノリで歌っていたことがあったくらいです(笑)。

――では、今回作詞曲を手がけるきっかけはなんだったんでしょうか。

峯田 たしか最初の打ち合わせのときから、「興味があるなら全然やれますよ」みたいなお話はいただいていたんですよね。そのあとレコーディングが進んでいくなかで、サウンドプロデューサーさんから「できそうだったら、自分の曲があってもいいんじゃない?」と言っていただいたのが最終的なきっかけでした。その時点で何曲か、歌詞というかポエムみたいなものはあったんですけど……世に出すのが恥ずかしくてめちゃめちゃ迷いまして(笑)。でも「せっかくだったら……世に出したいなぁ」と思って、決断しました。

――その時点で、曲も存在していたんですか?

峯田 はい。私、ボーカロイド曲が大好きで、それこそ中学生くらいのときからずっと「いつか自分でボカロ曲を作りたいなぁ」と思っていました。実は「この指止まれ」も、2年前くらいに作った、元々は自分で歌うつもりではなかった曲をブラッシュアップしたものなんです。だから、歌詞自体は元々自分が好きなダーク系のボカロ曲のような結構暗い内容なんですけど……それと峯田茉優を重ねて考察はしないでください(笑)。

――ただ、ご自分の中に楽曲の主人公像みたいなものがあったことで、歌いやすさはあったのでは?

峯田 そうですね。今回は私が自分で歌ったものをスマホで録音して、それをWEARTさんに編曲していただいたという形なんですけど、その録音の時点で歌い方がアルバムに収録されているものに近いんです。そのうえでレコーディングでは、サウンドプロデューサーさんに「ズボンのポケットに手を突っ込んで歌ってみて」と言われたので、少し姿勢を崩してガラ悪めに歌ってみたんですね。それで、実際にその体勢で歌ったら良い感じに力も抜けて、この世界観に合った歌い方になったんですよ!自分で聴いてもはっきりわかるくらい、歌声にやさぐれ感みたいなものが増していたので、これは新しい発見でしたね。

――2-Bメロの終盤などでの歌声も、ニタッと笑っている様子がすごく伝わりますし。

峯田 これは、レコーディングのときに自分で「こうしてみよう」と思って入れた要素なんです。私の中では、こいつは敵なんですよ。だって騙してきたのはそっちなのに「騙されんなよ冗談じゃん(笑)」なんて、絶対悪い奴じゃないですか?でも、一番ここが気持ち乗っちゃったんですよ……(笑)。

――イメージが明確にあると、それを表現する楽しみも出ますから。

峯田 そうなんです。ただそこは、自分が想定していた歌い方とは結構変わったところでした。あとは、ラスサビの「自分を護った」のところもそうかな?ほかのところでは全部ファルセットで歌っているんですけど、ここは地声で強く、感情を絞り出すように歌ったので、自分でもびっくりしたというか……「こうやって歌おう」と思っていたわけじゃなくて自然と出た歌い方だったので、自分がこの曲に引き寄せられているように感じた瞬間でした。

――では、その他の収録曲についてもお伺いできればと思います。まず2曲目に収められている「最高以外最低」は、ド真ん中のEDMになりましたね。

峯田 EDMも大好きなので、「絶対にEDMの曲は1曲入れてほしい!」とお願いしまして。なんなら当初は「リード曲はEDMがいいです」と言っていたくらいなんです(笑)。ただ、ノリノリなダンスミュージックなので「WHO ARE ME?」とは違う機械っぽい歌い方にできるように、感情をなるべく乗せないように歌ったんですよ。それがすごく難しかったです。

――普通に歌うと、つい乗せてしまいがちになっていた?

峯田 そうなんですよ。今までキャラソンでは、「歌詞一つひとつに感情を込める」という歌い方をしてきたので。でも聴いていてつまらない感じにはならないように、ちょっとだけエッジボイスを混ぜてみたり、ささやき声を入れてみたり……そういう音の重なりをいっぱいつけて、聴いていて飽きないような曲にしていただきました。

――ド真ん中のEDMなので、ズバリクラブがよく似合いそうな曲になりましたね。

峯田 そうですね。以前接近イベントでDJをやっているとおっしゃっていた方がいて、そのとき「私の曲、流して!」とお願いしたので、きっとどこかのクラブでこの曲が流れているんじゃないかなぁ……?(笑)。あとは友達とのドライブとかも似合いそうですよね。ノリノリな曲なので、どちらかと言うと歌詞よりも音に注目して、音楽として楽しんでほしいなと思っています。

自分の道をしっかり歩んで、感情を揺さぶれる存在になれたら

――さて、続いては4曲目「うそつき」ですが、こちらは感情を強く残したままパッケージングしたような、悲しいバラードとなっています。

峯田 この曲は全体を通して“水”のイメージが強くて、泣いちゃいそうになるくらい、どこまでも報われない主人公が「救われますように……」と思いながら録っていった曲でした。私がミュージカル好きというのもあって、この曲のレコーディングは自分がミュージカル女優になったかのような気持ちで感情を強めに込めて歌わせていただいたので、それこそ応援してくださっている皆さんに一番見せたことがないタイプの表情を出せた曲になっていると思っています。

――そうやって感情を溢れさせた形で世に出したい、というようなご希望も出されたんですか?

峯田 そもそもこの曲は、元々私が「こういう系統のバラードを歌いたいです」という曲を提出して作っていただいた曲なので……結局は、私が感情乗せたがりなのかもしれないですね。ただこの曲は、レコーディングのなかでどんどん色を変えてきた曲でもありまして。最初にツルッと歌ったときには、ここまで強く気持ちを込めてはいなかったんですよ。

――歌い出しからギリギリでこらえて、最後の最後に溢れる……という感情の流れが印象的な曲ですが、最初はここまで感情が溢れそうな感じではなかったんですね。

峯田 そうですね。空が暗くて静かに雨が降っているようなイメージの中、本当にひたすら「かわいそうだなぁ……」っていう歌い方だったんです。でも歌っているなかで、天気が変わってきて。私自身もどんどん悲しくなってきちゃったのもあって、最終的にラスサビでは心の悲しみのダムが決壊して、ここまで溜め込んできた「つらい」っていう気持ちが溢れ出ちゃったような感じになりました。

――そんな雰囲気が、また直後の「アイシダイ」でさらにガラリと変わります。

峯田 この曲は、私からは「電子ドラッグみたいな中毒性のある、恋愛ソングが歌いたいです」というお願いをして作っていただいたんですけど、そのときは私が「無機物が好き」ということはお伝えしていなかったんです。ただ、いただいた曲を聴いたら……。

――バッチリ歌詞に入ってますね(笑)。

峯田 はい(笑)。元々は「TikTokで、みんな歌って踊ってくれたるような曲ができたら嬉しいなぁ」みたいな気持ちだったんですけど、結果的には“平成のニコニコ動画”っていう感じになっていて、びっくりしました(笑)。でもきっと、私が無機物好きということを知っている人はここで「ふふっ」って笑ってくれるでしょうし、知らない人が聴いたら「重めの愛の曲なのかな?」って感じてもらえるように思います。あと、この曲では2-Aメロだけ自分でも歌詞を考えまして。実はこの“物心なんて知らない完全体”っていうフレーズで、私が無機物が好きな理由をこっそり記しているんですよ。

――おっしゃるように、恋愛ソングのようにも推しに対する愛の歌のようにも捉えられる曲になりましたね。

峯田 1行目からすごいこと言ってるんですよね。“アンチ”っていう言葉が入っていたりもしますし。でもこの曲は勢いと、各々が持っている推しに対する愛を込めてぶつけるような曲だと思うので、歌っていてすごく楽しかったんです。……そのぶん、一番疲れもしましたけど(笑)。

――その甲斐あってか、ライブで盛り上がり必至な曲になったようにも感じました。サビではタオルが回る光景も思い浮かんだくらいで。

峯田 たしかに!タオル曲かもしれないですね。それは全然考えてなかったなぁ……サビの最初には“好ハオ!”っていうコールもあるので、ライブは一番盛り上がる曲になりそうですよね。ただ、私はこの曲ではあくまでも無機物に対しての愛を歌うので(笑)、皆さんも各々が好きなものに対しての愛をぶつけてもらえたら……この曲って、その瞬間に完成すると思うんですよ。まだ未来の話ではありますけど、今は完成形を楽しみにしております!

――ライブといえば、9月には地元・長野で開催される“ナガノアニエラフェスタ”への出演も決まっています。

峯田 そうなんですよ!初の地元・長野でのお仕事が、アーティストとしてステージに立たせていただけるというのは、すごく光栄なことですよね。だからやっぱり、来てくださる方全員の印象には残りたい。フェスなので、私のことをまったく知らない方もいらっしゃるだろうから……そういう人の心をキャッチしたいといいますか(笑)。多分、めちゃめちゃ緊張すると思うんです。でも緊張して萎縮しちゃうのってすごくもったいないことなので、自分をセーブせずに。感情を思いっきり外に出してあげたいです。

――先ほど「宝石」とおっしゃった楽曲の輝きを、ちゃんと届けたいと。

峯田 そうです。本当にみんな大好きな曲なので、初めて聴いてくださる方にも「この曲好きかも!」と思ってもらいたいですね。

――その後もライブもリリースも重ねていかれると思うのですが、今の峯田さんはソロのアーティストとして、どんな存在になっていきたいと思われていますか?

峯田 それは……リード曲の「WHO ARE ME?」が答えです。私の理想像がこの曲に詰まっているので。“強い女”というのもそうですし、周りを巻き込んでひたすら我が道を突き進んでいけるような存在になりたいです。あとは、希望を与えるだけじゃなくて……感情を、ぐちゃぐちゃにしてしまいたいというか(笑)。

――聴く人の心を揺さぶりたい?

峯田 そうですね。日常の中でビビッドな色って、自ら取り込まないと結構見つからないじゃないですか?だから私は、日常に何か「これ」っていう色を求めている人にとって……ひとつ、手を差し伸べたいんです。自分の話になっちゃうんですけど……声優になる前は、自分自身すごく薄い色の中で生きてきたというか……(涙)。わっ、ごめんなさい!なんか急にぐっときちゃった!(笑)。でも、声優になって色んな出会いがあって、作品に触れてきて……私は、色を見つけられたんですよ。だから同じように、普段の生活に退屈している人たちや何を理由に生きてるのかわからない人たちに、私が見つかりに行って、彩りを添えられたらと思っています。

――そういう方が見つけてくれたら、その方の生き甲斐にもなり得るでしょうしね。

峯田 はい。でも本当に、ちょっとしたきっかけでよくて。もちろん印象に残ってくれたら嬉しいけど、その人にとって印象に残らなくても、それはそれでいいんです。でも何かのきっかけになって、少しでもその人の人生にパッて明るい色を添えられるような存在になれたら嬉しいですね。


●リリース情報
峯田茉優 アーティストデビューミニアルバム
『WHO ARE ME?』
2023年8月2日(水)発売

■mora
通常/配信リンクはこちら

【初回限定盤(CD+M-CARD)】

商品コード:MUCD-8175/6
価格:¥3,300(税込)

■M-CARD(絵柄3種ランダム)
1.「WHO ARE ME?」Music Video
2.「WHO ARE ME?」撮影オフショット前編
3.「WHO ARE ME?」撮影オフショット後編

【通常盤(CD)】

商品コード:MUCD-1514
価格:¥2,200(税込)

[収録内容]※全形態、CD収録内容は同じとなります。
1.WHO ARE ME?
作詞/作曲/編曲:WEART
2.最高以外最低
作詞/作曲/編曲:WEART
3.この指止まれ
作詞/作曲:峯田茉優/編曲:WEART
4.うそつき
作詞/作曲/編曲:WEART
5.アイシダイ
作詞/作曲/編曲:WEART
6.ENTR’ACTE
作詞/作曲/編曲:WEART

関連リンク

峯田茉優
アーティストページ
https://dreamusic.co.jp/artist/minedamayu/

公式Twitter
https://twitter.com/mineda_mayu

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