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INTERVIEW

2023.06.22

RIOT MUSIC所属のバーチャルシンガー6名とプロデューサーに直撃!アルバム『Re:Volt』が示す各々のアーティスト性と“挑み続ける”信念

RIOT MUSIC所属のバーチャルシンガー6名とプロデューサーに直撃!アルバム『Re:Volt』が示す各々のアーティスト性と“挑み続ける”信念

ウエダダイシ(アルバム『Re:Volt』プロデューサー)

――今回のアルバムタイトルは、今年第3回目が行われた年に一度の全体ライブシリーズと同じ『Re:Volt』になっています。このタイトルに込めた意味や、作品全体のテーマについて、制作時に考えていたことを教えてください。

ウエダダイシ まず「Re:Volt」という単語自体は2021年3月に開催された1stライブのタイトルが起源としてあります。
タイトルには色々な思いが込められているのですが「Revolt」自体は「暴動」のような意味があり、これは「RIOT MUSIC」における“RIOT”と共通した意味合いがあります。
その後、2022年に定例ライブ化しようという企画が持ち上がった際に「RIOT MUSIC」というプロダクションを象徴するようなタイトルにするとしたらやはりこれだろうということで晴れてライブシリーズのタイトルになりました。

さらに2021年の1stライブでは特典として同タイトルの『0th ALBUM “Re:Volt”』を限定配布しており、これがRIOT MUSICとして最初のCDでした。
この頃はようやくアーティストが増えたばかりで活動もはっきりとは定まっておらず、1曲ずつ程度しかオリジナル曲がなく……まさに“0th”といったCDだったと思います。
それからアーティストそれぞれの個性が活動や歌から立ってきたり、オリジナル曲が揃ってきたりした今、改めて引用することで過去に知られたものから新しいものを作り出す「本歌取り」のような趣きが出せるのではと思い「Re:Volt」をアルバムタイトルとして採用することにしました。

そのうえで全体のテーマとしては「進み続ける/挑み続けること」としていました。
アーティストとしても事務所としても活動をしていれば楽しいことや嬉しいことだけでなく悲しいこともつらいことも必ずあり、そこで歩みを止めてしまいたくなることもあると思います。
しかし、それらの大半は後戻り出来ることではありません。
前しか向かない、というほど勢いのあるものではありませんがそれでも「RIOT MUSIC」は今までの過去もすべて受け入れたうえで進み、挑み続けていくといった思いを込めています。

特に「進み続ける」という気持ちを込めたのはパッケージ仕様です。
今回、アルバムの仕様をデザイナーの伊藤ユキノブさんと相談しているときに「包装紙を巻く」というアイデアをいただきました。
包装紙というのは一度破いたら通常元に戻すことができません。
そんな包装紙を破くということ自体がテーマの一部を表すことになるのではと思い、少し突飛ではありますがこの仕様を採用してみました。
プレゼントとしておもちゃをもらったようなワクワクを体験してもらいつつ、それ自体がテーマを表しているとしたらとても面白いパッケージになるのではと思っていましたが、自分が実際に完成した実物を開くときもやはりテンションが上がりましたね。

(この動画の開封は実は私が担当していました)

――収録曲の中でも初収録となる楽曲について、音楽的な方向性やアイデア、工夫などを詳しく教えていただけると嬉しいです。また、その際、メンバーの皆さんのこれまでの活動を踏まえて取り入れたこと・挑戦したことなどもあれば教えてください。

ウエダ テーマにおける「挑み続けること」をそれぞれの形で示したのが今回の新曲です。
今までの既存リリース楽曲がアーティストを表すものだとしたら、あえてシングルにおける「B面」を作り、アーティストの新しい発見に繋がればと思っていました。
単曲のリリースだとテンションが高めでアーティストのイメージにマッチするものを作っていただくことが多いのですが、そうではない違った一面を出す曲を入れられるのがアルバムならではと思います。
先々「このアーティストといえばあの曲だけど実はこの曲いいよね」と言ってもらえるような楽曲になれば、と願っています。

――メロウな楽曲と伸びやかな歌声が印象的な道明寺ここあさんの「In the dawn light」はどんなテーマで制作したのでしょう?

ウエダ “Re:Volt 2023”のMCでも触れていましたがタイトル通り最初のオリジナル楽曲「Fall in Sunset」と対になる曲というイメージです。
本人の明るく朗らかな性格とかのイメージもありますが、それよりはもっと本質的な「歌声」自体に注目した曲があっても良いのではと思い、メロウでブルージーで、それこそゴスペル的な雰囲気の楽曲をご提供いただきました。
歌詞のところどころにも以前の楽曲や道のりを思わせるようなワードが含まれており、聴けば聴くほど味の出る1曲に仕上がっていると思います。

――松永依織さんの「永遠の場所」は後半に向けて感情が盛り上がっていくようなロックバラードになっていますね。

ウエダ 松永依織さん、実はオリジナル曲を長瀬有花さんの次に持っているのですが実はバラードが1曲もありませんでした。
しかしながらライブや配信で披露するバラード曲カバーの評価が高い、ということで今回がタイミングだなと思い、重く切ないロックバラードをお願いしました。
一方でただ逆を行くわけではなく、ファンの皆さんはわかっている奥底の一面にフィーチャーするというイメージでオーダーさせていただきました。
ライブの初披露やレコーディングも含め、普段とはまったく違う曲に苦戦していたようですがファンの方々へ余すことなく届けることができたのではないでしょうか。

――長瀬有花さんの「2 O’clock」は、ライブでの振り付けも含めていつも以上にポップな雰囲気の楽曲になっているのが印象的でした。

ウエダ 長瀬有花さんに関しては普段の作品がすでにアーティスト性が強いということで飛び抜けてポップな楽曲をやるのが反転になる、と思ったのがこの曲です。
しっかり頭にすぐ残るようなキャッチーなフレーズがあり、曲自体も短めで、オケ自体も打ち込みメインでわかりやすく踊れる感じ、という普段の長瀬有花さんを知っている方なら「意外!」と思っていただけるような楽曲だと思います。
途中のラップパートはレコーディングの際に細かくフロウをディレクションしていたり、ダブルを様々なパターンで録ってみたりしており、そのままストレートに録っただけのようで実は細やかな工夫がなされています。

――凪原涼菜さんの「PRELUDE」はいかがですか?変拍子に合わせて凪原さんの歌声が広がる難易度の高い楽曲になっています。

ウエダ 今までのRIOT MUSIC史上で最も複雑な楽曲かもしれません。
凪原涼菜さんといえば「感情の起伏」のダイナミクスだと思うのですが、あえてそれを抑えた声そのものも楽曲のパーツにするような構築美を見せられる楽曲を作っていただきました。
本来のデモにおけるAメロにあたる部分とかはもっと冷たい「文字」のようなニュアンスだったのですが、レコーディングでは本人の解釈が入ってしっかり「歌」として成立されていたのが印象的でした。
ライブ前はリハーサルでバンドメンバーともども憔悴していたのをよく覚えていますが、本番が最も良いテイクだったのは流石としか言いようがありません。

――皇 美緒奈さんのストリングスなども加わったモダンバラード「I Promise You」はどうですか?

ウエダ どんな曲でも歌いこなせてしまいそうな皇 美緒奈さん、それならストレートで王道な「いい曲」を歌ってもらうのはどうかと思い制作いただきました。
実は歌いこなすまでとても苦労したと伺っておりましたがそんなことはまったく感じさせない、壮大さと上質さを兼ね備えた地上波ドラマシリーズのエンディングとかで流れていそうな楽曲に仕上がっていると思います。
最初のオリジナル楽曲「セントエルモの火」と比べるともっとパーソナルな距離感で、まさに最近はじめた配信の様子からも感じられる近くで見守ってくれるお姉さんのような温かさが込められた1曲ですね。

――朝倉杏子さんらしさが詰まったポップな電波ソング「アプリコットブロッサムマジック」についても教えてください。

ウエダ 唯一今回のアルバム収録曲が初オリジナル曲ということで、この曲だけはストレートに朝倉杏子さんの名刺になるような楽曲として作っていただいています。
「古き良きアキバ」を知るディープなオタク要素をエッセンスとして入れつつ、サウンドとしてはアッパーでレイヴ的な風味もある現代的電波ソングといった形でしょうか。
Bメロの手前にあるセリフパートの最後にかかっている深い空間系、当初入ってなかったのですがミックスの際にお願いして付け足していただきました。ちょっと避けたくなるくらいわざとらしいかもしれませんが、今やこれがないと寂しく感じてしまう気がします。

――今年の全体ライブ“Re:Volt 2023”でも6人で披露されていた新たな全体曲「We Are Here」についてはいかがですか?

ウエダ 楽曲のテーマとしてはひと言で言うと「現在地」です。これは“Re:Volt 2023”の裏テーマだったりします。
2022年までは全アーティストが揃って「RIOT MUSIC」という1つの塊でしたが、そこから個々のアーティスト特性に合わせて活動が先鋭化して進んできた現在地、のようなイメージです。
この楽曲に関しては今までの全体曲とは違い、パート分けをメインだけでなくハモリやコーラスも含めて割り振っています。
そのため、ライブで歌う際も6人いればこのままで成立してしまうという複数人で歌うからこその楽曲になっていると思います。
サウンドとしてはしっかりオルタナティブなギターサウンドにアカペラチームかと見紛うようなパート割りとこれもなかなか見られないタイプの全体曲になったと思います。
「We Are Here」というストレートなタイトルですが歌詞も含めこれ以上ないメッセージが込められた、今だからこそ作れた楽曲なのかもしれません。

――RIOT MUSICのシンガーの皆さんは、メンバーごとに楽曲のテイストや音楽的な特徴が違っていると思います。この辺りの音楽性の幅や差別化について、楽曲を準備していく際に意識していることはありますか?

ウエダ 通常リリースされる楽曲に関して言えばアーティストごとの個性があるのと、レーベルごとでスタッフも変わってくるので意識せずとも差別化ができているのではないかと思います。
もちろんオーディションの時点で何かしらの魅力・特徴があるアーティストである、というところは前提として意識しています。

今回の新曲たちに関してだと、アルバム収録が前提ということもあってどのアーティストに関しても私が楽曲提案をするという実は普段とちょっと違う形になっています。
かつ今回は普段と違ったトーンの曲を作ることがあったのでどちらかというと「担当するアーティストが歌っているイメージがつくか」を第一に意識していたと思います。
とはいえライブとしての「Re:Volt」シリーズの制作を担当させていただいていたこともあり、各アーティストの特徴は掴めていたのでそこまで苦労はありませんでした。

どちらかというと、それぞれバラバラであるこの曲たちでどうやって一体感をギリギリ両立できる形に落とし込めるか、というところに苦労がありました。
曲順に関しては楽曲をオーダーさせていただく時点でおおよそ決めたうえではあったのですが、トラックダウン終了からマスタリング前まで調整を重ねていました。

――メンバーの皆さんそれぞれのアーティストとしての魅力や成長については、どんなふうに感じておられますか?また、事務所の広がりについても感じていることがあれば教えてください

ウエダ こちらに関しては日々支えていただいているファンの方々が一番よくわかっていると思うのであまり上から言えた立場ではないのですが……。
歌に対して各アーティストそれぞれ本当に真面目で、ボイストレーニングに通っていたり何もない日でも自主練をしていたりとそれぞれが「努力の人」だと感じます。
もちろん一定の才能や個性というものもありつつですが、それに奢らず歌い続けるというのは本当にリスペクトできることだと思っています。
今回の新曲たちに関してもライブが初披露、しかも難しいということで「もしかしたら」を考えてもいましたがそれも杞憂だったと思えるくらいには仕上げていただきました。

事務所の広がりという観点では正直なところまだまだこれからだと感じています。
「リスアニ!」さまを始めとしたメディアの方々に注目いただける機会も少しずつ増え、アーティストによっては企業さまからの案件やコラボレーション、ボーカリストとしての参加などもできるようになってきました。
とはいえまだまだ事務所としてはそれぞれの良さを広めきれていない部分もあると感じているので、アーティストに負けないようスタッフ共々精進したいと思っています。

――アルバム『Re:Volt』はRIOT MUSICにとってどんな作品になったと感じていますか?また、RIOT MUSICのこれからについて、皆さんが目指すことや大切にしていきたいことがあれば教えてください

ウエダ 「We Are Here」とも回答が被ってしまいますが正に「現在地」を示す作品になったのではないかと思っています。
これまでのことも受け入れつつそしてこのアルバムからさらに進み続けていった結果、いつか活動を振り返るときにあるランドマークのような1枚になっていたら嬉しいです。

レーベルとして始まった「RIOT MUSIC」は6月より「株式会社RIOT MUSIC」という社名になりました。
しかし設立当初からある「人生を変える感情の創出」という理念は変わりません。
この理念を「バーチャル」というカテゴリーにこだわったり囚われたりせず「歌」を用いた様々な表現方法とコンテンツで成し遂げていくことが会社として、事務所として目指すところになると思います。
そして今年は新しいアーティストやプロジェクトが控えており様々な変化があると思いますが、変わらず挑戦者としてこれからも進み、挑み続けていきたいと思います。


●リリース情報
RIOT MUSIC
『Re:Volt』
6月14日発売

■mora
通常/配信リンクはこちら

【完全生産限定盤】
価格:¥4,980+税

<収録楽曲>(全12曲)
01.Horizon / 道明寺ここあ
02.フルスロットル!!!!!! / 松永依織
03.I Promise You / 皇美緖奈
04.かたどられたばしょ / 長瀬有花
05.Okeanos / 凪原涼菜
06.アプリコットブロッサムマジック / 朝倉杏子
07.2 O’clock / 長瀬有花
08.永遠の場所 / 松永依織
09.PRELUDE / 凪原涼菜
10.セントエルモの火 / 皇 美緖奈
11.In the dawn light / 道明寺ここあ
12.We Are Here / RIOT MUSIC(道明寺ここあ,松永依織,長瀬有花,凪原涼菜,皇 美緒奈,朝倉杏子)
※03,06,07,08,09,11,12は今回初収録の新曲

各種配信サービスはこちら

特典情報
公式ECサイト「RIOT MUSIC OFFICIAL STORE」
オフィシャルストア限定豪華盤

価格:8,800円
詳細はこちら

一部対象店舗特典:アーティストイメージスマートフォンストラップ(全6種)

ゲーマーズ:道明寺ここあ
Amazon:松永依織
タワーレコード:長瀬有花
アニメイト:凪原涼菜
楽天ブックス:皇 美緖奈
HMV,とらのあな等:朝倉杏子
※それぞれ特典の数量には店舗ごとに限りがございます。配布が終了していた場合はご了承ください。

関連リンク

RIOT MUSIC公式サイト
https://riot-music.com/

道明寺ここあ YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/@COCOADOMYOJI

松永依織 YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/@IORIMATSUNAGA

長瀬有花 YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/@YUKANAGASE

凪原涼菜 YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/@SUZUNANAGIHARA_MP

皇 美緒奈 YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/@MIONASUMERAGI

朝倉杏子 YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/@ANKOASAKURA

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