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INTERVIEW

2023.06.22

【特集】今回のアニメならではの、“初めて知るありす”を目指して――TVアニメ「アイドルマスター シンデレラガールズ U149」橘 ありす役・佐藤亜美菜インタビュー

【特集】今回のアニメならではの、“初めて知るありす”を目指して――TVアニメ「アイドルマスター シンデレラガールズ U149」橘 ありす役・佐藤亜美菜インタビュー

今まさにアイドルとしての第一歩に立ったばかりの“Under149cm”の小さな女の子たちの物語を描く、「アイドルマスター シンデレラガールズ」シリーズ発となるTVアニメ「アイドルマスター シンデレラガールズ U149」(以下、「U149」)。今回は、第11話「大人と子供の違いって、なに?」でフィーチャーされた、少し頑固で優秀だけれども、実は子供らしいかわいげも持ち合わせたアイドル・橘 ありすを演じる声優・佐藤亜美菜へのインタビューを敢行。アニメ全体を通じたありすへの想いやOPテーマ収録にまつわるエピソード、さらには元アイドルならではの第3芸能課のプロデューサーの見え方など、様々な話題についてじっくり語ってくれた。

【特集】TVアニメ「アイドルマスター シンデレラガールズ U149」が彩る夢のステージを紐解く!

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INTERVIEW & TEXT BY 須永兼次

信頼する制作陣とともに取り組んだ、アイドルたちの可能性を引き出す挑戦

――まずは、「U149」の放送開始からの反響について、どのように感じられているかお聞きできますでしょうか。

佐藤亜美菜 私はTwitterをやっていないので、リアルタイムでは“トレンド”みたいなものを細かくチェックすることができないんですね。なので、その部分はSNSをやっているキャストの子や原案の廾之先生にお任せして。それをリアルタイムで見られないのは残念なところもあるんですけど、私はあとからその反響を拾って、広げていくようなことをよくしています。

――伝わってきた反響の中で、特に印象深かったものはありますか?

佐藤 例えば、今「U149」周りでよく出させていただいている『デレラジ☆(スター)』さんには、今までこのアイドルたちを中心にゲームをプレイしてこなかったけれども、アニメを観て知ってイラストや感想を送ってくださる方が本当にたくさんいらっしゃって。特に第1話の放送翌週に出させていただいたときには、イラストの数が如実に多かったんですよ。そういうところで、すごく単純な言葉ですけど「アニメ化って本当にすごいことなんだなぁ」と感じました。

佐藤亜美菜

佐藤亜美菜

――そんな今回のアニメ全体を通じて、新しく見えたありすの一面などはありましたか?

佐藤 最後までアフレコをやった結果、全部が初めてのありすちゃんだったといいますか……私の知らないありすちゃんがたくさんいたんですよ。

――それを感じたのは、どういったところから?

佐藤 まず、アフレコへの臨み方からお話しますと……私、原案コミックスは課金して最新話まで先読みしているくらいなんですけど、今回はアニメならではの部分を作れるように「コミックスの中でアニメのお話になっている部分に関しては読み返さない」という自分ルールを作ったんですね。コミックスを読み返すことで、“ならではの良さ”を引っ張ってきたくなってしまいそうだったから。そうやってアフレコしていったら、ありすちゃんが普通の女の子に見えてきたんです。

――“普通の女の子”に。

佐藤 はい。例えばありすちゃんで言ったら「大枠はツンデレ」みたいな特徴って、どのアイドルにもあるじゃないですか?その色を立てることでキャラクターの個性も際立つと思うんですけど、今回はお芝居のベースにはそういう要素を置きつつ、それを出しすぎないという挑戦をしたんです。

――大枠にとらわれすぎず、このシリーズのこの台本で求められていることを表現したというか。

佐藤 そうですね。岡本(学)監督や脚本の(村山)沖さんを信じて、全乗っかりしよう!みたいな気持ちで、自分は取り組んでいました。だから、最初は自分のお芝居の部分について「元々ありすちゃんをプロデュースされている方には、どう見えるんだろう?」という不安も少しあったんです。でもオンエアされたら、ほとんどの方が受け止めてくれて。ありすちゃんのことを知らない人が「このキャラかわいいなぁ」「好きだなぁ」と思ってくれているような感想も見たので、「みんなで力を合わせたら、見たことないものも自然に提供することができるんだ」と思って。なので、挑戦して良かったです。

――新しい一面という意味では、第4話でバンジージャンプをしたときや第7話でヒョウくんを抱っこした際などの、アニメならではの少々崩れた表情も印象的でした。

佐藤 あれには驚いたプロデューサーさんもいたかもしれませんね(笑)。でも「U149」の脚本って、キャラクターをブレさせずに、そういうふうにちょっと違う可能性を引き出してくれているんですよね。その“可能性”や“変化”って、ゲームなども含めて今後もさらに彼女たちが活躍していくためにはすごく大事なもので。長年プレイしてくださるプロデューサーさんもいるのでなかなか難しいことではあるはずなんですけど、それを1クール通して丁寧に取り組んでくださっているんです。これはすごく贅沢で、なかなかないことだと思っています。

――そんな今回の「U149」のアニメには、第3芸能課のプロデューサーも登場します。佐藤さんから見て、彼はどういうふうに映っていますか?

佐藤 自分がアイドル業界にいたこともあって、「めったにアイドル業界にはいないなぁ」と思いました。そういう描写もありましたけど、外から見たら「面倒くさいやつ」ととらえられて、飛ばされちゃいそうで……(笑)。あと、1つ「気をつけて!」と思ったところもあって。

――どんなところですか?

佐藤 ああいうふうに近くで親身になってくれる人って、アイドルにとってはすごくありがたい存在ではあるんですけど、自分の周りにいたそういう人って潰れてしまいやすくもあったんですよ。恋愛的な意味ではなくみんなのことを愛してしまって、自分を二の次にしてしまったりして……ただ、第3芸能課のみんなは周りを見られるような子が多いので、大変そうなときに「そんなに頑張らなくていいんだよ」みたいな声掛けができるんですよね。そこにこのプロデューサーさんも、かなり救われているところがあるように思います。

――そういう意味では、良い組み合わせなのかもしれないですね。

佐藤 うん。バランスが良いのかもしれません。大人になると「目上の人に、そんなこと言っていいのかな?」という感覚になって、わかっていても言えなくなってしまうことがある。でも子供は、そんなことお構いなしに思ったことを素直にポンッと言えたりもしますし。それにプロデューサーさん自体も、子供扱いはしてこないけど、アイドルたちと同等の目線に立てる人でもありますから。

「アイマス主題歌」らしさ溢れるOPを、ありすとして埋もれずに歌うための試み

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