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INTERVIEW

2023.04.13

ありのまま、思うままに“アーティスト・内田雄馬”を楽しむ――。内田雄馬、ニューシングル「Salt & Sugar」リリースインタビュー

ありのまま、思うままに“アーティスト・内田雄馬”を楽しむ――。内田雄馬、ニューシングル「Salt & Sugar」リリースインタビュー

仲間たちの歌声で楽しく躍る歌声を響かせた昨年リリースのシングル「Congrats!!」を経て、アーティストデビュー5年目の節目を迎え、ネクストステージへと踏み出した内田雄馬。新たな海原へと漕ぎ出した彼がニューシングル「Salt & Sugar」を完成させた。音楽的にもクリエイティブにもどんどん挑戦を重ねたい、という意欲に満ちた彼が今、見据える“アーティスト・内田雄馬”とは。

INTERVIEW & TEXT BY えびさわなち

洋楽的なアプローチが生んだ“学び”

――昨年「Congrats!!」でお祝いしたデビューから5年目の活動でした。その先へと踏み出した今、見える景色は変わりましたか?

内田雄馬 これまでと変わらず地続きなので、自分の中で明確に変化があったわけではないですが、やっぱり日本武道館での2daysワンマンライブ(“YUMA UCHIDA LIVE 2022「Gratz! / your world, our world」”)もありましたし、大きな一歩を踏み出した感覚はあります。それまでの1年を武道館に向けて頑張ってきたところもあったので、ライブを経て「次は何をしようかな?」という気持ちと、色々と挑戦したいという心持ちに今はなっています。

――例えばどんなことに挑戦したいと思われたのでしょうか。

内田 もう少し楽器にも挑戦したり、曲を書いてみたいなと思っています。アーティスト活動も5年を経て自分にも余裕が出たから、ということではなく、自分の頭の中にあるものをもう少し形にできたらいいなと感じています。例えば去年のライブでは生バンドに入っていただいたのですが、バンドが入ることで、自分は「歌をうたう」という楽器の人だ、という意識を持つようになったんです。ドラムやベースやギターなど、各セクションの方と話すことで、これまでの自分になかったエッセンスを取り入れられましたし、知らなかった手法を聞くこともできたんですね。僕自身は音楽に詳しいわけではなかったので、そこでの学びは刺激的な部分もあって。もっと楽器のことを知りたいなとか、もうちょっと音楽についてわかっていたら出来ることも増えるんじゃないかなという想いも湧き上がってきたんだと思います。元々楽器や作曲に興味はあったので、その興味を深いところまで詰めていく機会を得ることができました。「Congrats!!」のタイミングで30歳になりましたし、30歳から40歳という時間で、より積み上げていけるような生き方をしたいですね。

――そんな内田さんのニューシングル「Salt & Sugar」はTVアニメ『THE MARGINAL SERVICE』のEDテーマでもありますが、タイアップということで、作品のイメージを参考にしたりなど、どのような楽曲にしようとイメージされたのでしょうか。

内田 今回、タイアップを担当するにあたってアニメ制作サイドからもいくつかオーダーをいただいていました。一番大きなキーワードとなったのは「洋楽的なアプローチの曲にしてほしい」というもので。そのなかで、このアニメがオリジナル作品でもあったので、事前にいただいた情報からアニメと内田雄馬の音楽活動を紐づけて作っていこうと思い、『THE MARGINAL SERVICE』で描かれる“相容れない者同士が対峙する構図”で進んでいく物語に注目して作っていきました。結果、パワーで押す楽曲ではなく、相容れない者同士がお互いを受け入れる、色んな可能性を受け止められて新しいものを創造しようというメッセージが伝わる楽曲になったと思います。

――今回タッグを組まれたのは前迫潤哉さんです。楽曲が届いたときの印象を教えてください。

内田 歌詞が入っていない状態のデモを最初に聴いたのですが、ノリがすごく良くて、メロディが耳に残る印象を受けました。この曲のメッセージとして、みんなで繋がりたい!みんなを繋げるような楽曲がいい!と思っていたところに届いたので、この曲を歌わせていただくことにしました。

――洋楽的なアプローチ、というキーワードがあったからこそ、ご自身の中で意識した歌い方はありましたか?

内田 ガッツリと英詞を入れていただきました。作詞をしていただいた土屋飛鳥さんが実際にデモだけでなく、レコーディングの現場にも来てくれて、歌のディレクション、特に英語のディレクションもしてくださったんです。それがめちゃくちゃ難しくて。「発音がちょっと違います」みたいに細かく詰めていく作業は大変でした。僕は英語をしゃべれないのですが、歌については飛鳥さんのおかげもあってちゃんとした発音になっているんじゃないかなと思います。それにちゃんとハマらないとメロディとして歌が乗ってこないところもありましたし、言葉の発音やメロディと噛み合うことがすごく大事な歌でもあったので、発音については特に意識して臨みました。

――もっと英詞の歌をうたいたい、という欲は出ましたか?

内田 洋楽は元々好きなので、勉強してもっと流暢にやれるようになりたいと思いました。余談ですが、ちょうど同じ時期にカタコトでしゃべるキャラクターを演じていて、わからない単語を発音辞典で何度も見て流暢に発音しないといけなかったんですけど、そのときに色々な英語の発音の法則を知って。法則を少しでも知ることで、より自分に落とし込んでアプローチすることができますよね。そういうことを勉強するのが面白いなと思いましたし、今回の歌詞でもそういった仕組みがたくさんあって楽しかったです。

――EDテーマですが、余韻を楽しむよりも、もう一度盛り上がるような曲ですよね。

内田 そう感じてもらえたら、嬉しいです。やっぱりオープニング&エンディングを含めて1つの作品だと思いますし、作品に音楽がくっつくのではなく、始まりと終わりに響く音楽もその作品の一部であると思うので、この曲を聴いて「来週も楽しみだな」と思ってもらえていたら嬉しいです。

――その「Salt & Sugar」の両面を見せるMVも作られました。撮影秘話をお聞かせください。

内田 SaltさんとSugarさんの2人分を演じさせていただいたのですが、同じ時間軸の違う2人の、寝起きから朝の支度をして、一緒に食事をするまでの様子が描かれます。2人が同じ行動をしていくので、カット数がすごく多かったんです。でも撮影隊の皆さんがすごくスピーディに動いてくださって。パッと撮って「じゃあチェンジで!」ってどんどんシーンを変えていって、非常に手際のいい撮影だったことを憶えています。1つの撮影スタジオに丸1日缶詰になって、今までの撮影の中でも一番コンパクトな撮影ではあったのですが、セットチェンジも多かったので、控室から出ると毎回スタジオの景色が違っていたのが面白かったです。

歌で頑張る誰かの背を押せるような風でありたい

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