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INTERVIEW

2023.02.04

高橋洋子、「エヴァ」新曲「Teardrops of hope」は自身初の全編英語作詞! 5月の「エヴァ」スペシャルライブについても聞く

高橋洋子、「エヴァ」新曲「Teardrops of hope」は自身初の全編英語作詞! 5月の「エヴァ」スペシャルライブについても聞く

『ゴジラ』と『エヴァンゲリオン』シリーズという、二大コンテンツのコラボレーションが実現したパチンコ「P ゴジラ対エヴァンゲリオン ~G細胞覚醒~」。これに搭載される新曲「Teardrops of hope」をシンガーである高橋洋子自身が作詞作曲した。自身初の全編英語作詞の様子を中心に、「残酷な天使のテーゼ」の編曲を手がけた大森俊之との収録の様子、最新のツアーレポートや5月開催の“「EVANGELION KABUKICHO IMPACT」高橋洋子スペシャルライブ”について話を聞いた。

INTERVIEW & TEXT BY 日詰明嘉

英語歌詞に挑戦!「何を言いたいか伝わることが一番大事」

――昨年12月にはコロナ禍以降、初めての海外公演としてスペイン・バルセロナで開催された“The festival Manga Barcelona”に出演されましたが、いかがでしたか?

高橋洋子 これまで様々な国にお呼ばれしてまいりましたが、私の中でスペインがNo.1の経験になりました!まず、人が素晴らしいんです。賑やかだったりアバウトな人が多いのかなと思っていたら、とても繊細ですし時間にも正確。繊細でシャイで日本人にちょっと似てるなと感じました。

――そうなんですね。そうした皆さんであれば、碇シンジくんの気持ちもきっと理解してくれるでしょう。

高橋 本当に、やはり行って体験しないとわからないことがたくさんありますね。歌のステージ以外に公開インタビューもあったのですが、スタッフの方が非常に繊細な部分を理解したうえで、言葉の行間や裏まで読んで質問してくださる場面が何度もありました。コンサートでも皆さんシャイななか、盛り上がるところは盛り上がって拍手してくれたし、静かに聴いてほしいところのタイミングもわかってくれて、私を含めたスタッフ皆が感動する場面が何度もあったスペイン訪問でした。

――素晴らしい経験でしたね。さて、今回の新曲「Teardrops of hope」はパチンコ「P ゴジラ対エヴァンゲリオン ~G細胞覚醒~」の搭載曲ですが、どのように作られていったのでしょうか?

高橋 最初に「高橋さんの作詞作曲で」と言っていただいて、「ありがとうございます」とお返事したあと、「歌詞は英語で」「はい。わかりました……英語!?」と驚きました(笑)。今は配信の時代ですから、せっかくであれば世界中の皆さんに聴いていただきたい。ただ、私の稚拙な英語では作品に申し訳ないなと思っていたところ、それを突破する考えが思い当たりました。

――それは何だったのでしょう?

高橋 実は私の娘がイギリスに住んでいるんです。それでまず私が歌詞を書いて訳したものをチェックしてもらうことにしました。フラットメイトの皆さんも手伝っていただき、出したものに赤線を引いて返してくれて、「このメッセージであれば、こういった表現のほうが適切」だとか、「これでは子供っぽく聞こえる」といったやり取りを何度も重ねました。人生でこんなにSVOCを意識したのは初めてでした(笑)。

――高橋さんは1995年にロサンゼルスに留学をされていますから、英語はお得意だったのでは?

高橋 私が当時身につけたのはアメリカ英語だったんです。それを今回、ブリティッシュイングリッシュに修正する必要もありましたし、結果的にこのジャケットにもそれが合っていたなと思います。シェイクスピアの言い回しとか伝統的な詩集のフレーズを入れてみたら、娘からは「これは日本語で言うと、“~ござる”だよ」って言われたりして(笑)。でも段々と書いていくうちにコツが掴めてきて、韻を踏んだり、伝えたい歌詞と音のフレーズがどうしても合わなかったら発音せずに繋げたりといった工夫をしていきました。そうやって手応えを覚えてきたころに作業が終わるんですよ(笑)。最終的に娘やフラットメイトが言うには「ネイティブである必要性はない。何を言いたいか伝わることが一番大事だ」と。それもそうですよね。日本の場合でも海外から来られて歌っている方がいらっしゃいますが、そのときだって発音の良し悪しよりも、本人が伝えたい思いを大事にしますから。私も等身大で伝えられる機会をいただけたので、チャンスがあればまたチャレンジしてみたいなと思いました。

――実際にこの曲を聴いた海外の方の反応はいかがでしたか?

高橋 戦地にいて故郷をなくしてしまった方が、「自分の気持ちにすごくシンクロしている」と書き込んでいたりとか、「『エヴァ』は日本のアニメだから、高橋が歌っていることに説得力がある」とか。やはり英語にすることによって、本当に聴いてくださる方の幅が広がった実感があります。そういう人たちからすると、「Teardrops of hope」、「涙の先に希望がある」という言葉を単純にその単語だけを受け止めているのではなく、世界観を汲み取ってくれているような気がします。自分の中にあることとシンクロする聴き方をしていただけたのは私の中の新しい出会いでした。

次ページ:5月には新設のホールで「エヴァ」をテーマにしたスペシャルライブ

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