リスアニ!WEB – アニメ・アニメ音楽のポータルサイト

INTERVIEW

2023.01.25

TVアニメ『シュガーアップル・フェアリーテイル』OP主題歌「ミュージカル」&3rdアルバム『fruitful spring』を同時リリース!鈴木みのりスペシャルインタビュー Part.1

TVアニメ『シュガーアップル・フェアリーテイル』OP主題歌「ミュージカル」&3rdアルバム『fruitful spring』を同時リリース!鈴木みのりスペシャルインタビュー Part.1

1月25日にTVアニメ『シュガーアップル・フェアリーテイル』OP主題歌「ミュージカル」と3rdアルバム『fruitful spring』を同時リリースする鈴木みのり。リスアニ!WEBでは彼女にロングインタビューを敢行。シングルとアルバムそれぞれについてじっくり話を聞いた。まずはシングル「ミュージカル」編をお届けする。

鈴木みのりにとって2023年の第1弾シングルは、自身も出演するアニメ『シュガーアップル・フェアリーテイル』OP主題歌「ミュージカル」、そしてONIGAWARAが手がけた「季節のカルテット」の2曲を収録。そのどちらも鈴木みのりの声を得て、夢心地な領域へと連れ去るポップスとなっている。歌手活動5周年イヤーのスタートにふさわしいシングルについて、そしてED主題歌「叶える」を担当する諸星すみれへのメッセージが鈴木みのりの口から語られた。

INTERVIEW & TEXT BY 清水耕司(セブンデイズウォー)

「りんご」という共通点、抱いていた小さな夢

――『シュガーアップル・フェアリーテイル』は、妖精のベンジャミン役でも出演していますが、OP主題歌を担当する経緯から教えていただけますか?

鈴木みのり 主題歌歌唱のお話をいただく前にベンジャミン役のお話を先にいただいたんです。その際に小説とコミックは読んでいて、タイトルに「アップル」とついているということで、「みのりんご」という自分の呼び名が結びついていました。お話もすごく好きでしたし、女性主人公で女性読者がメインとなる作品で主題歌を歌うことは夢でもあったんです。なので、「(主題歌を)歌いたいなぁ……」とこっそり願っていましたが、全部叶うことになりすごく嬉しかったですね。

――楽曲に対する印象や、本番のレコーディングで歌った感想などについても感じたことを教えてもらえますか?

鈴木 最初に聴いたときは、軽やかでとても楽しい曲だと思ったんです。でも、いざ自分で歌ってみるとすごく難しい、というのが第一印象でした。仮歌を録るとき、覚えたつもりなのに全然歌えなかったですね。しかも、作詞の岩里祐穂さんが立ち会われて、録りながら譜割りや歌詞を考えられていました。岩里さんは「みのりちゃんの歌を聴いて決めたいんだよね」と仰ってくれていて、自分の癖だったり、歌いやすい歌い方だったりを汲み取って、「じゃあ、ここは変えるからみのりちゃんはそのまま歌おう」と言ってくださったんです。実際、「信じてたい」を「信じていたい」とか1文字入れるだけで歌いやすくなりましたし、すごくありがたかったです。ただ、憧れの岩里さんなので。同じ空間にいるというだけで緊張して、こんなに苦戦するのは久々、と思うくらいの出来でした。それでも、本番では楽曲にも慣れてきましたし、大きかったのはミュージカル感を意識してくださいとディレクションで言われたことでした。「やっぱり」と思うところが自分にもあって、自分の中での景色が変わったんですね。いつもはアニメのシーンを頭に浮かべながら、第三者目線で作品の何かを伝える、という歌い方を意識していましたけど、今回は『シュガーアップル・フェアリーテイル』というアニメを元に自分が別の場所でミュージカルをしている、という感覚でした。アンではない自分がアンと同じように頑張り、その姿が誰かにパワーを与える、という立場を演じて歌う意識でしたね。それがとてもやりやすかったので、かなり楽しく歌えたイメージがあります。

――昨年のクリスマスにはLA CITTADELLA中央噴水広場(神奈川・川崎)で、アン・ハルフォード役の貫井柚佳さん、ED主題歌を歌われる諸星すみれさんと『シュガーアップル・フェアリーテイル』のトーク&ライブイベントに参加されました。「ミュージカル」を生で披露した感想はいかがでしたか? すでにステップや手振りも入れて歌われていましたが。

鈴木 Music Videoでも踊るシーンがちょっとあったので、その振りを入れて踊ってみました。TV放送前なのでアニメや私のことも知らない人が観覧していただける空間で久々に歌うことに少し緊張感がありましたが、初めて人前で歌って感じたのは、この「ミュージカル」は、人を引っ張っていく力があるというか、緊張さえも楽しさに変わる楽曲というか、不思議なパワーをもらえる曲だということでした。イベントよりも前にいくつかの媒体の収録ですでに歌わせていただいていて、そのときから感じていたことです。だから、リハーサルのときから「ミュージカル」を歌うと自分も楽しいし、みんなも朗らかになってくれそうな期待も生まれていましたね。

――観覧フリーのイベントはやはり少し緊張しますか?

鈴木 そうですね。自分のことを知らない人がいるというのは少し怖いのですが、最近感じているのは、自分が思っているよりも楽しいことはちゃんと伝わる、ということで。「知らないから」とか「アニメだから」とか関係なく、いい音楽であれば受け止めてくれるし、楽しんでもくれるということがわかって、だんだん楽しくなってきました。

――たしかに見ていても、すごく堂々と楽しそうに歌われていて、それは通りすがりの人にも伝わりそうだと思っていました。

鈴木 きっと5年の歌手活動で得た何かが(笑)。

――イベントでは、諸星さんが歌うED主題歌の「叶える」が好きで、家で「ミュージカル」の練習中にもついつい「叶える」を聴いたり歌っていたりしていたと仰っていました。

鈴木 そうなんですよ。すみれさんの歌も好きですけど、「ミュージカル」と同じく岩里さんの書かれた歌詞が、アニメーションを見ていたらきっと刺さるだろうと思えたし、見ていなくても勇気をもらえるとも思いました。「叶える」というタイトルがもう!

――ストレートで強い言葉ですよね。

鈴木 貫井さんも仰っていましたが、前向きになれる『シュガーアップル・フェアリーテイル』のポジティブでキラキラした部分をオープニングが、その奥底にある芯というか決意のような堅い部分をエンディングですみれさんが担い、作品を挟んでいる感じがありますね。

――諸星さんによると、イベント当日も楽屋で「叶える」を口ずさむ鈴木さんの歌が聴こえてきたそうです。

鈴木 たしかに歌っていましたね(笑)。

――諸星さんとしては、嬉しかったけれども人見知りなので気持ちを伝えられずだった、と。

鈴木 イベントでもご自身が「人見知りで」と言っていて、私も「人見知りなんです」って返して。そこで終わっちゃったんですよね。本当に人見知りだった2人(笑)。

――なので、「歌っていただいてありがとうございます」と「仲良くしてください」というメッセージは預かってきたのですが。

鈴木 ぜひぜひ(笑)。

――鈴木さんからOP・EDを担当するパートナーとなった諸星さんにメッセージを送るとすると?

鈴木 「叶える」が大好きです(笑)。あとはもう、声優さんとしては大大先輩ですから。大好きなお芝居について真面目な話もしてみたいですね。やっぱり経験値がはるかに違うと思うので。どういうお話が聞けるかも興味深いところです。

次ページ:歌手活動5周年の新たな歩みとして歌うカップリング曲

SHARE

RANKING
ランキング

もっと見る

PAGE TOP