「アイドルマスター シンデレラガールズ」発のラジオ番組「CINDERELLA PARTY!」（通称「デレパ」）のリアルイベント『CINDERELLA REAL PARTY! 08 Panical Emotioful Land』が、2022年6月25日（土）東京・科学技術館サイエンスホールで行われた。その昼公演の模様をレポートする。

今回のイベント参加メンバーは、番組パーソナリティ（主宰）の本田未央役 原 紗友里と多田李衣菜役 青木瑠璃子。そしてゲストの白雪千夜役 関口理咲、夢見りあむ役 星希成奏、八神マキノ役 二ノ宮ゆいの5人。前回の『CINDERELLA REAL PARTY! 07 Derepa is Gentle and Elegant』は、客席の約50％を利用した公演だったことを考えると、今回はすべての座席が埋まっている。その光景を見ただけでも、日常が戻ってきたような感じがした。全員がステージに登壇しオープニングトークを終えると、「レッツ！パーティー！」と声を合わせてバズーカ型の巨大クラッカーをぶっ放ち、イベントがスタートする。

最初のプログラムは「祝辞」。会場に集ったファンからの“メール”を聞き、そこに添えられた質問に答えていく。最初のメールでパンフレット撮影秘話を聞かれた5人。今回のパンフは、レトロで“エモーショフル”だというのだが、青木は「これまでのパンフレットを引っ張り出して見返してみたんです。するとちょっとおかしな部分が多かったので、今回は真面目にやろうと思いました」と言って会場を笑わせると、アンティークショップで行ったという撮影の感想をゲストに聞いていく。キュートな笑顔で撮りたくて、撮影前に鏡に向かって笑顔の練習をしていたら、満面の笑みのショットが、私のメインになっていました！」と関口が言うと、そんな関口の様子を見ていたという星希は「デレパのパンフレットは、みんなのいろんな表情が見れて素敵だなと思いました」と語る。関口と同じく笑顔を作るのが苦手という二ノ宮も「笑顔の奇跡的なショットがたくさん載っているかなと思います！」と話していた。

さらに「最近何かで“パニカル”状態になったことはありますか？」という質問には、まず「“パニカル”は、たぶん軽くパニックという意味だろう」と、コミカル要素が含まれていると原が解説。それを踏まえてのゲストの回答は、「20歳になって年金の手続きが難しかった」（二ノ宮）、「新木場にいこうと電車に乗ったら、気づいたら横浜に着いていた」（関口）、「数年前身元を隠してアルバイトをしていたら、私が所属していたユニットの話をされて“パニカル”状態になった」（星希）で、みんなかわいらしいクスッと笑えるものだった。

続くプログラムは、「パニカル・エモーショフルバトル」。これは主宰とゲストが特選黒毛和牛を懸けて戦うというもの。バトル内容は、青木が扮する瑠璃姫に、引いたカードで指定されたキャラになり切って「好きだよ」と告白し、姫の心をつかんだ王子が勝者になるというもの。カードは何枚引いてもいいのだが、ここではみんなの思い切りの良さと度胸が際立っていた。無茶なキャラになり切るという演技力も堪能できたので、ぜひ「デレパ」の放送を楽しみにしていてほしい。

あっという間のラジオ公録パートのあとは、ライブコーナーへ。そのステージ転換の時間を使い、2014年から始まった「デレパ」のメモリアルなスペシャルムービーが流れる。「EVERMORE」に乗せて、これまでの思い出の映像がどんどん繋がれていくのだが、時には拍手が起こり、時には笑いもこぼれていて、みんなとたくさんの思い出を共有してきたことが感じられた。感動的な映像に拍手が贈られると、今度は変なサングラスを掛けギター（と思っているようだが5弦ベース）を持った原とドラムスティックを持った青木が登場。原が「泣いた？」とさっそく笑わせると、「シンデレパバンドです！」と自己紹介をして、「デレぱにぱにック」を熱唱。ヘヴィなロックサウンドに乗せて、カラッと明るい2人の歌声が響く。歌の途中に青木が「ベース！　紗友里～」と紹介すると、「ベースじゃないよ、ギターだよ、これ！！ギターだよね！？」と歌中にツッコむのも面白かった。さらに曲中では、「ここで緊急ニュースが入りました、現場の青木さん、レポートをお願いします！」と、ステージから一度捌けていた青木を呼び込むと、青木が裁判での勝訴を掲げるスタイルで、「CD発売決定！」のハタを持って登場！　会場を湧かせる。寸劇たっぷりで、途中、歌の箇所を見失ったりと、てんやわんやだったが、とにかくテンションの高さだけは伝わってきた。

「デレパノココロ」とセットで、シングルは7月20日にリリースされるとのこと。2人で「CD発売決定！」のハタを持って、「ネットニュースに使ってもらおう！」とカメラマンに撮影をお願いしたりと、自由な2人が面白い。ちなみにリリースイベントも予定しているそうなので、オフィシャルサイトをチェックしてほしい。

「『デレぱにぱにック』は“パニカル”で『デレパノココロ』はきっと“エモーショフル”だろうと思って、このCDを発表することありきのイベントタイトルでした」と真面目に説明する原。そこで「シンデレラガールズ10周年だから、10周年の衣装で合わせようと思っていたら、私の衣装、衣装展に行ってしまっていて……。今日はみんな思い思いに着たい服を着ています（笑）」と青木がちゃんとオチをつけるというバランスもさすがだ。

CD発売を記念して歌ったダンスチューン「デレパノココロ」では、2人がステップを合わせ、声を合わせてパフォーマンス。一気に会場を盛り上げると、ゲストへバトンを渡す。

それを受け取り、3人がソロで歌をつないでいく。関口は、電波ソング「アタシポンコツアンドロイド」を披露。10周年記念ツアーの愛知公演でも歌っていたが、1人で歌うには忙しさマックスな曲。それでも明るくキュートな歌声を楽しそうに届けてくれた。

続く二ノ宮が歌ったのは「Nation Blue」。ユーロビートのスピーディーな楽曲を、落ち着きと冷静さを感じさせつつも力強い歌声で歌い、みんなを魅了していく。観客を巻き込むパフォーマンスで盛り上げたのは星希成奏。

元気に登場して「Orange Sapphire」を歌うと、観客からは大きなクラップが起こっていた。エレクトロでまるで遊園地に来たかのような賑やかさがある曲だったが、みんなが楽しんでいる雰囲気が伝わってきた。

そしてゲストの3人での「New bright stars」では、アイドル3人の歌声の魅力、そしてそれがユニゾンしたときのパワーが感じられた。3人の息の合ったパフォーマンスも素晴らしく、元気をもらえるようなステージとなった。

最後に、再びステージに5人が揃い、この日の感想を語っていく。

「緊張していたんですけど、距離感が近い会場で皆さんの顔も見て歌を届けこることができて楽しかったです」（二ノ宮）
「目と目を合わせてライブができる。この距離感でライブができることが素敵でありがたいことだなと思いました。この場に呼んでくれて嬉しいです」（星希）
「皆さんの生きている温かさを感じながら、しゃべったりお話したり歌ったり踊ったりすることができて、私も生きているな！とすごく感じました」（関口）
「CDがついに出ます！　もう撮影も全部終わっているんですけど、今回はやばいです！　出来がいいんです！　楽しみにしていてください」（青木）
「デレパの公録は8回目ですけど、いつもこんな感じでやっています（笑）。『シンデレラガールズ』の仲間役に加わって決まってから、まだ日が浅い3人を、最も意味がわからないタイトルの公録に呼んで申し訳ないなと思っていたんですけど、どうやら昼公演までは成功したみたいです。皆さんに楽しんでいただけていれば何よりです。楽しんでくれたかな？　（拍手が起こる）じゃあ今、拍手した人、全員CD買ってください！」（原）

最後まで楽しいパーティーのラストは、全員で「We’re the friends!」を歌って締めくくる。まだライブで大きな声は出せないが、会場もこの日一番の熱気に包まれ、最後は一本締めで『CINDERELLA REAL PARTY! 08 Panical Emotioful Land』は幕を閉じた。

TEXT BY 塚越淳一

CINDERELLA REAL PARTY! 08 Panical Emotioful Land
2022年6月25日(土) 会場：東京・科学技術館サイエンスホール
＜昼の部セットリスト＞
出演：原紗友里、青木瑠璃子 　ゲスト：関口理咲、星希成奏、二ノ宮ゆい
1.デレぱにぱにック／原紗友里、青木瑠璃子
2.デレパノココロ／原紗友里、青木瑠璃子
3.アタシポンコツアンドロイド／関口理咲
4.Nation Blue／二ノ宮ゆい
5.Orange Sapphire／星希成奏
6.New bright stars／関口理咲、星希成奏、二ノ宮ゆい
7.We’re the friends!／原紗友里、青木瑠璃子、関口理咲、星希成奏、二ノ宮ゆい

●リリース情報
「CINDERELLA PARTY! デレぱにぱにック＆デレパノココロ ～信じられないくらい素敵なCD～」
歌・トーク：原紗友里（本田未央 役）、青木瑠璃子（多田李衣菜 役）from CINDERELLA PARTY!
7月20日発売

 

価格；￥2,200 (税込)
品番：COCX-41826

THE IDOLM@STER™& ©Bandai Namco Entertainment Inc.

関連リンク

「アイドルマスターシンデレラガールズ」公式サイト
https://cinderella.idolmaster.jp/

「アイドルマスター」日本コロムビア公式サイト
https://columbia.jp/idolmaster/