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INTERVIEW

2022.06.22

【インタビュー】今、この瞬間の輝きを詰め込んだ作品に――MARiA、原田夏樹(evening cinema)提供曲やluz・堀江晶太との初コラボ曲などが収録された2ndソロアルバム『Moments』リリースインタビュー

【インタビュー】今、この瞬間の輝きを詰め込んだ作品に――MARiA、原田夏樹(evening cinema)提供曲やluz・堀江晶太との初コラボ曲などが収録された2ndソロアルバム『Moments』リリースインタビュー

luz・堀江晶太との初コラボ曲「カフェラテのうた」

――そんなアルバムのなかでも目玉となっているのが「カフェラテのうた feat. luz」。luzさんとの初コラボによる男女デュエット曲になっています。

MARiA luzくんとは元々仲良しで、3年くらい前から「コラボできたら面白いよね」っていう話をしていたんですよ。で、機会を伺っていたなかで、私のソロアルバムの話が持ち上がり、しかも今はレーベルメイトなので、ぜひやりましょうということになって。楽曲は、luzくんが最近よく組んでいる堀江(晶太)くんにお願いしたんですけど、私、堀江くんとも初めてだったんですよね。逆に「なんで今までやったことがないんだろう?」と思うくらい、界隈的にはすごく近いところにいたんですけど。自分のソロアルバムだからこそできた組み合わせ、ありそうでなかった三角コラボになりました。

――ということは、この曲はluzさんとデュエットすること前提で作ったのですか?

MARiA はい。まずluzくんと堀江くんと3人でミーティングして、2人とも声質的にアダルティな楽曲が合うので「私たちが組むなら絶対にエロいやつやるしかないでしょ」みたいな話になって(笑)。歌詞の内容的には「男女の駆け引き」「夜っぽさ」「セクシーな雰囲気」、ジャンル的にはジャジーな方向性がハマるだろうということになり、その要素を全部回収して堀江くんが作ってくれました。堀江くんは即答で「わかった、オッケー」って感じだったので、さすがだなと思って(笑)。

――細かく説明せずとも汲み取ってくれると言いますか。心強いですね。

MARiA しかも私たち3人全員ネットカルチャーで生きてきたので、その強みを全部出した曲、ネット民も好きだけど、さらにリアルでもカラオケで歌いたくなるような曲にしよう!という話になって。だから私たちが当時ネットで盛り上がっていた時代の雰囲気も少し引っ張り出してきて、今までの流れを全部踏襲したフルコースみたいな曲になりました(笑)。

――「カフェラテのうた」ということで、男女の混ざり合う関係性をカフェラテに例えているところも面白いですよね。

MARiA そう、コーヒーとミルクに比喩していて。あと、こんなにかわいいタイトルなのに、そんな内容の曲なのかーい!っていう(笑)。良い意味で裏切っていく絶妙なギャップ感が面白いし、みんなに意味を考えさせて最後に「なるほど!」ってなるところもネットカルチャーっぽいな曲になったなぁと思いますね。

――レコーディングはluzさんと一緒に歌われたのですか?

MARiA はい。堀江くんもディレクションで来てくれたので、3人とも現場にいました。超豪華ですよね、ミニ“超パ(ニコニコ超パーティー)”ができますよ(笑)。私は元々ジャズやスウィング系は得意なので先行で歌を録って、そこにluzくんが歌を重ねてくれて、さらにコーラスとかを足していきました。吐息のギミックもたくさん入れていて、3人分のMARiAの吐息を重ねて隙間に入れていたりするので、ぜひイヤホンで聴いてほしいです。

――もはやASMR的ですね。

MARiA いやホントに!「これはどっちの吐息か?」って当ててほしい。吐息チャレンジ(笑)。ほかにも声色をめっちゃ変えてみたり、歌い手だからこその手法や遊びもたくさん入っていて。3人で超ワイワイやりながら録りました。それぞれの場所で活動している3人が集って、それぞれの技を組み合わせていく感じが面白くて、なんだかプロデューサーが3人いる感じでしたね(笑)。お互いのお客さんも楽しんで聴けるコラボになったと思います。

「一緒に行くんだよ」――今のMARiAが歌を通じて伝えたい想い

――アルバムの後半は壮大な曲調のものが多くなっていて、なかでも「Asterisk」は星がモチーフということを含め、従来のMARiAさんのイメージに近いナンバーです。

MARiA エモーショナルで熱い曲ですよね。ドラマチックだしダイナミック。この曲を作ってくれた早川(博隆)くんは、前作の「ガラスの鐘」も作ってくれたんですけど、私はその曲がすごく好きということで、今回早川くんからもデモを何曲かもらって。そのなかでも「Asterisk」が一番早川くん節が炸裂していたので選びました。彼はキャッチーなのにすごく難しい曲を書いてくるんですよね(笑)。この曲も「人間に歌わせようと思って書いてないでしょ!?」って思うくらいで……ウワーッてなりながら歌ったんですけど、でもそれもMARiAらしさだなと思っていて。それこそじんくんと一緒にやったときも、前作の(草野)華余子さんとの曲(「おろかものがたり」)もそうだったけど、あまりに人間技ではない曲もたくさん歌ってきたから(笑)。これは無理だろうというような曲も「やってやるぜ!」ってなるのが私なんですよね。「できない」とは言わないみたいな。

――そんなMARiAさんだからこそ、作家の皆さんも難しい曲を書いてくるんでしょうね。

MARiA お願いだからみんな優しくして!(笑)。でも「MARiAならいけるでしょ!」っていうのも嬉しいんですよね。楽しくなっちゃうからしょうがない。今回レコーディングに来てくれた作家さんは総じて、歌を聴いているのが楽しいと言ってくれて。みんなが「またやろうね!」と言ってくれるのがすごく嬉しかったですね。

――そして9曲目の「Pray」は、ケルト音楽っぽい要素を取り入れた、MARiAさんの楽曲としては珍しい世界観のナンバー。

MARiA この曲は「メメントモリ」というゲームのキャラクターソングという立ち位置で、楽曲もゲームの制作チームの方に作っていただいたからこそ生まれた、普段あまり触れないジャンルの曲になっています。でも、自分的には「私の声に結構ハマるかも」と思ったんですよ。私にはEDMとかデジタルなイメージがあると思うんですけど、実はファンタジー的な世界観もすごく好きなんですよね。そういうゲームもよくやるし、魔法とかもすごく好きなので。少女のときからそういうのが好きで、変身願望もあるからこそ、衣装も色々なものを着ているところがありますね。

――新しい扉を開きつつ、自分自身の中に元々あったものを表現できた曲になったと。そしてアルバムを締め括るのが、エモーショナルなミディアムナンバー「Labyrinth」。このアルバムの中では珍しく、やや重たいトーンの曲ですが。

MARiA でも最後はちゃんと「希望」で終わるんですよ。悲しいだけで終わらせないのは、自分で歌詞を書くときもずっとテーマにしていることで。もがいて迷っても強く生きていくというのは、私が歌い続けているテーマの1つだから、「共に生きていこう」で終わるこの「Labyrinth」は、聴いた瞬間に「これは絶対に(アルバムの)最後の曲にする!」って思いましたね。

――ビジョンが見えたわけですね。

MARiA それに、今の私の心境というか、このご時勢的にもハマっているところがちょっとあって。色々と迷って、信じたいけど信じられない気持ち、それでも君の手を離さないで一緒に進んでいくよ、っいうのは、自分がステージで常に言いたいことでもあるから。

――MARiAさん自身も、コロナ禍以降、迷いを感じる瞬間があったわけですか?

MARiA そうですね。でも『Duality Code』(2021年リリースのGARNiDELiAのアルバム)の曲を書いて吹っ切れたところもあるんですよ。ツアーもようやく完走することができたし、今までよりも前に進めていることはわかるけど、とはいえ、世界が完全に戻ったわけでもなく……というか自分はもう「戻す・戻さない」ではなく、新しい世界になっていくということだと思うので。過去のことを言っても仕方ないというのは『Duality Code』で表現できたし、今は「新しい未来をみんなと作っていかなくちゃ」という気持ちにシフトしているから、「新しい未来に一緒に行くんだよ」っていうことを言いたいんだと思う。

――そういった心境と、「Labyrinth」の歌詞がシンクロしたからこそ、この楽曲をアルバムのラストに選んだと。

MARiA そうなんです。これも引き寄せたのかもしれないですね、面白いことに。今回のアルバムは曲調やジャンルの幅は結構ありますけど、言いたいことは一貫していて、“あなた”に向けて歌っている曲ばかりなんですよね。私は(相手の)顔が浮かばないと(曲を)書けなくて。だからライブがすごく大事だし、好きなんですけど、今回はそれがちゃんと集まったアルバムになっていて。自分で曲を書かなくてもMARiAになるっていうのが、不思議ですよね。

――そんなアルバムを携えて、7月3日にはワンマンライブ“MARiA MUSIC LAND 2022 -Moments-”が行われます。どんなライブになりそうですか?

MARiA 『Moments』は音楽の遊び場というか、音楽ってめっちゃ楽しいということを改めて再確認できたアルバムだったんですよね。ガルニデのライブは“stellacage”というタイトルで、目でも耳でも楽しんでもらうことをモットーに掲げているけど、じゃあMARiAとしてのライブでは何を掲げていこう?となったときに、やっぱり総合エンタメでありたいから、“MUSIC LAND”という言葉が浮かんで。要は「音の遊園地」みたいなイメージ、「すごい!夢の国みたいにキラキラしてる!」っていうのを体現できるライブにしていきたくて。その第一歩として、“MARiA MUSIC LAND 2022 -Moments-”というタイトルにしました。今回のアルバムはライブ映えする曲ばかりなので、ライブで化けると思うし、1回限りのライブなので、この“瞬間”、この“Moments”にかけて頑張りたいと思います!

INTERVIEW & TEXT BY 北野 創(リスアニ!)


●リリース情報
MARiA 2nd アルバム
『Moments』
2022年6月22日(水)リリース

※音楽配信/サブスクリプションサービスも同時スタート
https://lnk.to/MARiA_Moments

【初回限定盤(CD+Blu-ray)】

品番:PCCA-06134
価格:¥4,950(税込)

【通常盤(CD)】

品番:PCCA-06135
価格:¥3,300(税込)

<収録内容>※初回限定盤・通常盤共通
01.Think Over
作詞・作曲・編曲 : 原田夏樹
02.Star Rock
作詞:鈴木エレカ 作曲:Carlos K., nana hatori 編曲:Carlos K
03. Long Distance
作詞・作曲・編曲 : 原田夏樹
04. カフェラテのうた feat. luz
作詞:堀江晶太、luz 作曲・編曲:堀江晶太
05. 君といたい
作詞:nine, Carlos K. 作曲・編曲:Carlos K., ygarshy
06. Heartbreaker
作詞 : 早川博隆 作曲 : 早川博隆、古峰拓真 編曲 : 古峰拓真
07. Galactic Wind
作詞:メイリア 作曲・編曲:toku
08. Asterisk
作詞 : 中原徹也 作曲・編曲 : 早川博隆
09. Pray
作詞・作曲:BOI 編曲:高木龍一
10. Labyrinth
作詞:金子麻友美 作曲:久下真音、金子麻友美 編曲:久下真音

<初回限定盤Blu-ray収録内容>
Think Over -Music Video-
カフェラテのうた feat. luz -Music Video-
Behind The Scenes of “Think Over”
Behind The Scenes of “カフェラテのうた feat. luz”

■MARiA「Moments」店舗別オリジナル特典
・Amazon.co.jp
メガジャケ(形態別絵柄)
・きゃにめ、PCSHOP、魔法都市
オリジナル・ブロマイド(Type-A)
・楽天ブックス
オリジナル・ブロマイド(Type-B)
・タワーレコードおよびTOWER mini全店、タワーレコード オンライン
オリジナル・ブロマイド(Type-C)
・全国アニメイト(通販含む)
オリジナル・ブロマイド(Type-D)
・Neowing / CDJapan
オリジナル・ブロマイド(Type-E)
・その他法人
オリジナル・ブロマイド(Type-F)

※特典は先着の付与となりますので、なくなり次第終了となります。 予めご了承ください。
※一部店舗に取扱いのない店舗がございますので、ご予約・ご購入時にご確認ください。
※ECサイトでご予約の場合、特典付き商品をご希望の場合は必ず特典付きカートからご注文下さい。
(一部ECサイトでは予約済み商品がキャンセル不可の場合がございますのでご注意ください)

関連リンク

MARiA「Moments」特設サイト
https://www.garnidelia.com/special/maria_moments/

MARiA 公式Twitter
https://twitter.com/MARiA_GRND

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